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【コラム】1週間を振り返る(9/17~9/23)

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 あれほど暑かった夏を一瞬で吹き飛ばした台風が過ぎ、列島は落ち着きを取り戻しました。週末にはまた夏に戻ったかのような陽気さえ感じられた1週間でした。今回から試験的に毎週、1週間のブログを振り返る、コラムを始めようと思います。といっても、気まぐれなので、これがいつまで続くかはわかりません。

 

【今週の注目製品】

 今週もさまざま製品をレビューしましたが、個人的に感慨深い3機種取り上げます。

 

1. AOMAIS REAL SOUND(C15)

 今週レビューした記事ではまず使い勝手がよいと思ったのがこのスピーカーです。中華製の安い小型スピーカーというと、筐体の大きさを考えずにひたすら音量を出せばいいと勘違いしているのが多いのですが、この製品は不快感なく音が聞こえるバランス感覚を維持していました。それだけでなく細かな造型も丁寧になっており、表面に目立ったバリなどの粗がなく、各コネクタ部分を保護するパッキンなども刻印が施されているなど作りが細かいです。使い勝手だけでなく、品質の高さを感じました。

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2. Qitian Touch Two V5.0

 人気機種のアップデート版を手に入れたのでレビューしました。材質感などを大きく変更させ、洗練されたデザインになっていたのには驚きましたね。イヤホンペアもツヤ消しマッドデザインになっていたので、タッチパネルの操作感にも向上があるのかと思っていましたが、そちらはありませんでした。音質面ではバランス調整が入り、音量を少しセーブして背景音もそれなりに聞かせる設計になったようです。以前の方が音が全体的に近めだったので、一聴した最初のインパクトはありましたが、よく聞くと奥行き感などを出す音が埋もれてしまっているのでいまいちなところがありました。その点は少し改善されたと思います。

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3. ETYMOTIC RESEARCH ER3XR

 ER3XRには思い入れがあります。レビューも少し熱が入ってしまいました。私は長年Klipsh X11iを好んで使っているのですが、ER4シリーズにも興味を持っていました。ER3はそんな時に店頭で見つけて聴いてみたところ、思いのほか良質に思えたので興味を持ち、いろいろ調べましたね。最近有線ではKlipsch X11iよりこれをよく使ってます。姉妹機種のER3SEもよかったのですが、音質的にはこちらのほうが目新しかったので、まずはこちらから購入しました。

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【今週の特集記事】

  個別レビューはその機種で複数曲をひたすら聴いて書いていますが、いろいろ考えて、今後は課題曲で聞き比べる系のレビューも面白いかなと考えています。少し前から取り組んでいて、いろんなテーマでやり始めてます。完全ワイヤレス製品は注目度が高いので、比較的割合多めにやっていこうと思います。

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 こちらは週末の開放感に任せて書いた記事ですね。はっちゃけてます。「水曜どうでしょう Classic」を一気見してたのですが、そのテンションに任せて、「今なら書ける!」という確信とともに一気呵成に仕上げました。おバカな記事です。最近はそうでもなくなりましたが、昔は結構な低域ジャンキーでしたね。

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【今週の読書】

 さて、オーディオとは関係なしに今週読んだ本の中から良書を紹介したいと思います。

1. 中国古代貨幣経済の持続と転換

  後漢時代から三国時代を経て晋代に至る時代の中国の貨幣経済を研究したプロパーな専門書です。一般読者には、ちょっと敷居が高いです。しかし三国志好きは是が非にも外せない一書です。後漢末の群雄の経済的実力の考察や、三国各国の経済政策と軍政の関連などを現存史料をもとに想定された各国の流通経済から考察している箇所は三国志ファン垂涎の内容。正史三国志好きなら、文句なく楽しめる一書です。

 

2. 貨幣システムの世界史

  テーマが微妙に重複しているように前掲書と思われるかもしれませんが、たぶん偶然です。これは以前にシルビオ・ゲゼルの自然経済秩序論について考察していたときに参考文献として読んだのですが、土曜日の池上彰スペシャルを見ていて、急に読み直したくなって引っ張り出しました。ちなみにこの書籍はすでになんか希少になっていて、比較的最近の本なのに古本価格が高騰しています。

 この書籍は前近代の、国内金融に対する国家統制がまだ完全に貫徹していない時代の貨幣の在り方について教えてくれる、非常に面白い書籍です。これを読めば現代社会に生きる我々が漠然と思ってしまう、貨幣が国家による信用を必要とするという前提があまり確固たるものではないということに気づかされます。

 とくに補論「東アジア貨幣史の中の中世後期日本」というのが個人的には秀逸で、私鋳銭が必ずしも官銭よりも品質が悪く、信用性が低いとは限らないこと、そして何より政治権力に必ずしも依存しない多層的な市場構造がこの時期の通貨流通システムを形成していったという論点は刺激的です。

 

3. 紀元千年の皇帝―オットー三世とその時代

  ドイツ人がいつドイツ人として民族的自覚をしたかというテーマに関して、翻訳書と研究書を出しているドイツ中世史研究家渾身の伝記作品とでもいいましょうか。ずっと著者の書籍を読み続けている自分としては、ついに来ましたなという一冊。

 意外なことに、日本ではオットー朝時代を扱った書籍というのは必ずしも多くない気がします。中世ドイツ史という括りで言えば、圧倒的にカール大帝、その次は叙任権闘争期のハインリヒ4世で、あとは近世のカール5世あたりに著述が集中しているのではないでしょうか。邦文ではなかなか読めない皇帝について、良質な研究者の良質な伝記作品というだけで読む価値があります。

 若くして死んだこの皇帝が、しかし早熟な才能を示し、帝国の再生と革新に邁進しながら、後代には意図せぬ影響を残すことになります。そしてこの枠に収まらない早逝の英雄について、いまだに歴史家は評価を定めかねています。

 

4. 催眠術の近代

 オカルティズムというと何か反科学的な、不条理な物を信仰するようなイメージを持つかも知れません。しかし本書を読めば、オカルティズムなるものが実際は常に科学と寄り添ってきたのであり、科学と結合双生児のように切り離せないものであることがよくわかります。精神医学とオカルティズム双方に広がりを持つ催眠術が、近代化と伝統の狭間にあった明治期から昭和初期に受容されていく様を綴る本書は、近代の心の闇が浮き彫りにされてしまったかのような、スリリングな読後感を味わわせてくれます。

 

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