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【完全ワイヤレスイヤホン GLIDiC TW-7000 レビュー】タフな連続再生時間は魅力。いろいろ使い勝手は悪いけれども、シャリシャリ系の音質が気に入ればコスパはよい。

GLIDiC Sound Air TW-7000

GLIDiC Sound Air TW-7000

GLIDiC Sound Air TW-7000 アーバンブラック 完全ワイヤレスイヤホン フィット感 最大25時間音楽再生 急速充電10分で2時間使用 Bluetooth対応/マイク搭載/充電ケース付/自動ON/OFF 【日本正規代理店品】 SB-WS72-MRTW/BK

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感のわりに音漏れあり、通信品質ほぼ安定」

おすすめ度*1

GLIDiC Sound Air TW-7000

ASIN

B07JXZXHH1

 カナルワークスがデザインしたというハウジングは比較的収まりが良い。遮音性はそこそこあるが、音質的にも音漏れしやすいのか、シャリシャリした音が漏れやすいのが気になる。

 AAC/SBCのみ対応。通信は基本安定している。遅延・途絶はない。

 だが細かな問題点があり、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)につないでDAP側のボリュームコントロールをいじると、なぜか通信ラグが発生する。他の完全ワイヤレスイヤホンでは低価格な中華製品を含めてこんなことはまずない。そのせいでボリュームを上下させるだけで音が途切れて不快。曲送りなどでもラグはあるのだろうが、ギャップレス処理などがされていて目立たないのだと思う。レビューするときは音量を上げ下げして細部を確認することもあるので、レビュー中これだけには苛立ちを隠せなかった。日常使用ではそんなに問題ないと思う。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「連続再生時間は優秀だが、防水性能は不安」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、専用充電ケース、説明書。

 

 コンパクトのようなケースから出すと自動ペアリング、自動接続に対応している。この点特に手間取るところはなかった。

 最近流行のヒアスルー(外音取り込み)機能に対応しているのが第一の美点。この機能によって人の声だけ取り出してくれる。外出時に駅のアナウンスを聞き逃さないなど利点があるが、私が最もこの機能でありがたいと思うのはテレビやネット動画を見ながらDAPの音楽が楽しめるところ。これはかなり快適。ただこの製品だけの専売特許ではないし、性能的に一番でもない。個人的な印象ではヒアスルーはJabra Elite Active 65tにだいぶ劣る。

 連続再生時間は9時間と抜群に優秀。充電ケース込みで最大25時間、しかも10分の充電で2時間使用可能というのはAirpodsと同等クラスの充電効率になる。

 防水性能の表記がない。せっかくスポーツ用途に充分使えそうな9時間連続再生を実現しているのに、防水性能表記がないってのは誰に売りたいのか、にわかに理解できないが、外出時は雨が降ってきたらすぐしまうほうがよい。スポーツ用途なら室内トレーニング向き。だが防汗性能も優れているとは言えないだろうから、故障を気にするなら、結局家でのリラックス時のリスニング用途ということになるだろう。

  付属アプリは特にない。

GLIDiC Sound Air TW-7000GLIDiC Sound Air TW-7000

 

【3】音質「Anker Libertyシリーズのような流行の音に寄せている」

 宣伝文句に「豊かな音質」とあったので、この点大変興味を持っていたが、残念ながら音質的には「豊か」という言葉が想像させる、豊穣さはない。「厚みのある豊かな音」って宣伝にあるけど、「厚み」ってどこ?って探してしまう。AnkerのLiberty系完全ワイヤレスイヤホンのような、緻密な系統の音ではあるので、解像度的に豊かと言いたいのかも知れないが、私の語彙感ではそういう音を「繊細」とはいっても「豊か」とは表現しないので、この点私のサウンドイメージでは「豊か」とはいえない。この価格帯で私の言う「豊かさ」のある音質を持っているのはJBL FREE Xのほうである。

 で、前述したようにおそらくこのイヤホンのデザイナーはサウンドイメージとしてはAnker系完全ワイヤレスイヤホンを意識したようである。音が全体的に細く、低域の振動はゆるく、金属光沢や透明感を強くして発色を良くした明るいサウンドを実現している。これ自体はAnker系完全ワイヤレスイヤホンが売れていることから、最近の流行の音といえるので、販売戦略的には間違ってないのかも知れないが、率直に言って、差別化に成功しているとは言えず、面白味がない。

 すでにAnker Liberty系完全ワイヤレスイヤホンを持っている人にはあまり差がある音とは思えないだろう。あと音量が取りづらく、最大音量でも控えめな音量になる。

 

[高音]:透明感強め。金属音は針金のように感じる。突き抜け感は感じやすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:音は全体的に細く、緻密で鮮明感重視。金属光沢が明るく軽く感じるので、シャリシャリ感は強い。発色は全体的によいが、白んでしまうところもある。

[低音]:ゆるい振動で100hz~50hzまではしっかり。40hzは以下は薄い。低域は薄く硬めで膨張感がなく、豊かさに欠ける(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音が細く緻密に感じられるので、解像度感は感じやすい。「豊か」という言葉が感じさせる密度感や充実感には乏しく、ミニチュア的(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは硬い輪郭感と爆発力でバスンバスンあるいはスタンスタンといった感じになる。ハイハットは光沢が目立つのでシャリシャリ。全体的に軽快さが目立つ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:明るめで場合によってやや白い。細身。男性ボーカルは中性的に感じられやすい。明るい高域を持つ女性ボーカルのアニソン向きかな。

 

【4】官能性「緻密感を味わうにはイイ」

 perfumeの「Dream Fighter」を聞くと、中高域の緻密感は充分に感じられ、個々の音の発色も良く鮮明に感じる。だが、低域は硬く、カチカチしていて調和性には乏しい。もちろん固着感はあるのでメリハリを求めるリスナーにはよい感じに聞こえるだろうが、個々の音に太さはないのでミニチュア的に聞こえ、ボリューム感はない。

 

 これくらい明るめの曲だと楽しみやすい。もともとあまり強めでない優しい感じの低域がほとんど存在感がなくなっているが、この曲では中高域が味わえれば問題ないだろう。むしろ個人的にはこのイヤホンの硬くて無機質な低域表現が感じられにくいので、素直に中高域が味わえて良好とさえ言える。明るい中高域の色彩感と緻密さ、メリハリ感はよく楽しめる。ボーカルも輪郭がはっきりして細く伸び上がり、突き抜け感を感じられる。

 

 同じような色彩感で楽しめるとすれば、このpetit milady「360°星のオーケストラ」。全体的に発色良く、明るくメリハリがある。ただしこちらの曲は「オリジナル。」に比べてボーカル表現に息感が多用されるので、その尖りは出やすい。このイヤホンでは音が細いのでふっくらした感じにしてとろかすといったこともなく、素直に刺さってくるので音量には注意。低域はやはり薄味気味。それでも輪郭感はあるので、ドラムの膨張感は感じられる。ただし張りは強くなく肉厚さもないのでボヤボヤしている。

 

 TVアニメ映画「宇宙よりも遠い場所」の挿入歌「One Step」も悪くない。ただ全体的にこの曲は金属光沢を多用しているので、少し白味が強いところはある。緻密感はよく出るが、カルテットボーカルとシャープなエッジ感のある楽器音の端が交差しやすいところはあり、場合によってギスギスして感じられるかも知れない。本来なら調和的に膨張して包み込むはずのドラム音が少し硬いので、膨張感はそれなりに感じられるものの、中高域のギスギス感を解消し切れていない感じはある。ただこの曲に関しては私のお気に入りなので、この曲を聴くのに好きなイヤホンというのが結構定まっているから、その点評価が厳しいかも知れない。辛口レビューは他の機種に対する甘口の裏返しという普遍法則がここでも成り立つかも知れない。

 

 ClariS「again」はスピード感のある曲調がかなり素直に出てよい。ただ音場は全体的に近く、ボーカル付近に楽器音が集中しすぎているように聞こえやすい。緻密感とメリハリ感はあるのでその点満足度は高いが、一方で全体的にミニチュアな感じで迫力には欠ける。

 

【5】総評「連続再生時間は魅力」

 ネット上で高い評価を受けている機種であるが、個人的にはいろいろ不足感がある。バッテリーまわりのスペックは驚くほどよいが、カナルワークス謹製のハウジングは思ったより装着性がよいわけではないし、音漏れが結構多い。そのせいか最大音量が絞られている。防水性能関連には懸念があるし、せっかくの連続再生時間を生かす設計が充分に為されているとは言えないだろう。私の使い方はもっぱら室内用で、リビングでテレビとかネット動画見ながら音楽聴く向け。この用途ではJabra Elite 65tやJabra Elite Active 65tがずっと便利だったが、そちらは外でも活躍してくれているので、充電している時の代替機としてこれを使ってみている。

 音質面でも「豊か」というキャッチフレーズとはちょっと違う方向性の音に思うし、辛口に言ってしまうと人気のLiberty系の音をなぞっただけに思える。これはこれで悪くないが、差別化に成功しているとは言えず、入門用としてもサブイヤホンとしてもそれほど魅力的には思えない。

 ただしYCはかなりこの製品の販売に熱心なようだ。年末年始に帰省したので地方のYCに行って、1万円台の予算でのおすすめを聞いたが、これを挙げていた。実際販売実績は良いらしく、在庫はあまりないという。価格帯の被るJBL FREE Xのほうは在庫潤沢とのこと。amazonでもJBL FREE Xはキャンペーンなどもやっており割安で手に入るが、TW-7000は在庫僅少なせいか値上がり傾向にあり、レア感は高い。

 

【6】このイヤホン向きの曲

 結局のところ、このイヤホンの音質を楽しむには中高域に素直に注力したほうがいいのかもしれない。一例としてrionos「ウィアートル」を挙げる。この曲は繊細で緻密な中高域の充実感が味わえる曲だが、その傾向がこのイヤホン向き。息感もしっかり出ながら、ボーカルの吐息は柔らかい感じなので、この機種の尖りやすい性質も気にならない。

 

GLIDiC Sound Air TW-7000

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GLIDiC Sound Air TW-7000 アーバンブラック 完全ワイヤレスイヤホン フィット感 最大25時間音楽再生 急速充電10分で2時間使用 Bluetooth対応/マイク搭載/充電ケース付/自動ON/OFF 【日本正規代理店品】 SB-WS72-MRTW/BK

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。