昨年11月ごろからQualcomm社製の新チップQCC3026を搭載した機種が、国内中小メーカーから相次いで発表されました。1万円未満の低価格帯では中華勢、2万円以上の高価格帯では欧米勢に押されがちだった完全ワイヤレスイヤホン市場ですが、1万円以上2万円未満のミドルレンジ帯では国内勢が最新技術を応用した使い勝手と音質面でコスパの高い機種を発表し、勢力図は激変しようとしています。
今回は現在販売されている完全ワイヤレスイヤホンの中でも、名実ともに人気を分かつ3機種を取り上げます。ただし、私の見立てではQCC3026搭載機とそれに相当する実力機の中で価格帯最強はNUARL NT01AXという評価を下しており、個人的にオススメ度が一番高いですから、この記事はNUARL NT01AXを主役とし、他の2機種と音質的にどう違うかというところに焦点を当ててレビューいたします。
- NUARL NT01AXのライバルとなる2機種
- 【音質比較】NUARL NT01AX vs AVIOT TE-D01b
- 【音質比較】NUARL NT01AX vs GLIDiC TW-7000
- 【総評】QCC3026搭載機で2万円以下最強はいまのところNT01AXで揺るがない
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NUARL NT01AXのライバルとなる2機種
AVIOT TE-D01b
AVIOT TE-D01b Bluetooth イヤホン 完全ワイヤレス QCC3026搭載 IPX7完全防水 iPhone android 対応 (ガンメタル)
AVIOTは個人的に面白くて好きなメーカーです。音声ガイダンスにアニメ声優っぽい声を使うことにこだわっているところがあって、微妙に万人受けしないところはあるのですが、それを茶目っ気と感じる人には、楽しいイヤホンが多いです。ただいつものAVIOTを求めている人には、このイヤホンは音声ガイダンスは普通の声なので面白みは少ないかもですが。コラボモデルなんかも積極的に出していきたいような雰囲気があるので、どちらかというと若い新鮮な感じが好ましいです。年配の人には逆に、オタクっぽい製品を使っていると見られてしまうところもあるかもしれないので、敬遠されるかも知れません。
使い勝手や音質のコンセプトもとにかく軽快で明るい印象を持ちます。変に高級感を出すところもなく、プラスチッキーなデザインでありながら、チープさを感じさせないプラモデル的というかアーバンスタイルなデザインセンスがあり、都会的で若々しい感じがあって、個人的には好ましく思っています。音質も爽やかだったり華やかだったりと明るいものが多く、この機種もハリと明るさのある音が魅力です。あとプロ批評家がこの機種の弦楽の色味をやたら褒めてます。後述するように、私にもこの機種の弦楽の良さは理解できますが、これが良い音であるかについては承服しかねることがあるので、比較レビューの曲は弦楽を使っている曲を意図的に選んでいます。
GLIDiC TW-7000
SoftBankグループのオーディオメーカーGLIDiCは、このブランド名になる前からSoftBank SELECTIONブランドでハイレゾイヤホンなどを提供しており、比較的低価格ながらレベルの高い音質を実現していて評価されていました。カナルワークスが携わったというイヤホンのハウジングデザインは他の完全ワイヤレスイヤホンにない、洗練されたスリム感があり、見た目は非常にカッコイイです。AVIOTと同じように若者向きなデザインの印象ですが、実際のところこういうデザインが好きなのは30代~50代くらいのカスタムIEM好きが多く、個人的には購買層もそこらへんが多いんじゃないかと思っています。ぶっちゃけるとカスタムIEM系のデザインは私はそれほど好きじゃないです。
使い勝手の面ではかなり面白く、ヒアスルー機能を搭載しているのが特徴で、機能面でのコスパ感は高く思えます。しかし企画者があまり重視していなかったのか、マーケティングで必要ないと判断されたのかはわかりませんが、なぜか防水性能が考慮されておらず、せっかくの機能を活かせるシーンを自ら狭めているという謎なところがあります。グラフェン採用機種ではなかったはずですが、音質的にはグラフェン系機種を意識したような発色とシャープネス重視のところがあります。NUARL NT01AXとAVIOT TE-D01bはいずれもグラフェン採用機種であり、音質的には結構ガチで購買層が重なります。
今回は私はそれぞれのイヤホンについて、3曲ずつ選んでNT01AXと詳しく比較しました。いつもどおり、採用した曲は完全に私の趣味です。
ちなみに実際のところ、私がこの価格帯で本命視しているのは1月29日発売予定のZERO AUDIO TWZ-1000で、QCC3026搭載グラフェン振動板採用と、これらの機種とガチバトルしに来ています。私としましては、TWZ-1000が発売されて何かとややこしくなる前に、この3機種についてだけ見通しを立てておこうという目的もあって、この比較レビューをしています。
【音質比較】NUARL NT01AX vs AVIOT TE-D01b
RIRIKO「その未来へ」
私の見立てでは、グラフェン系のドライバーが得意なのは、こういう曲です。明るめの金属光沢と透明感のあるギターと、少し硬めのドラムで刻みの良い感じで音を紡いでいく曲調は、グラフェンドライバーの瞬発力と発色を味わいやすいところがあり、この点、2機種は両方ともかなりの満足度で聴かせてくれることが期待できます。
[NT01AX]:TE-D01bと比べてすぐわかるのが、低域の厚みが断然違うということです。重厚感では明らかにNT01AXのほうが上で、そのせいかTE-D01bで感じる軽っぽい感じはありません。また音の厚みの差は高域でもはっきり感じられ、同じように刻みが良く緻密感がありながら、ボーカルを比べてみると、NT01AXの声色にはふっくらとした生気感があります。弦楽の厚みにも差があって、なんか弾力だけはあるけど薄皮っぽい音を奏でるTE-D01bの弦楽に比べて、アコースティックな材質感のある音になっています。
[TE-D01b]:AVIOTは「自然な音」みたいなのを結構宣伝文句にしてるんですけど、実際のところ彼らの考える「自然な音」や「日本の音」なるものは低域薄めで中高域の見通しを良くした音という感じのようです。私の好きなaudio-technicaのSound Realityシリーズに通じるような発想があって、それはそれで大変好ましいんですが、TE-D01aでも感じたんですけど、それが自然な音かというと、ちょっと違いますというのが私の答えです。たとえばこの曲を聴くと、一見非常にメリハリがあって輪郭感もしっかりしており、背景まで良く見通せて、しかも個々の音に弾力感があって非常に心地よく聞こえます。ただ、音の太さを見てみると、なんだか薄皮っぽい表面ばかり目立つ感じで、パリパリしたところがあり、爽やかではありますが、自然な感じではありません。低域は全体的に重厚感に欠け、迫力に乏しく、弦楽にも深みがなくて表面のキラ味の光沢だけ目立つところがあります。メリハリ感は非常に優れていて、なんか楽しい感じはあるんですけど、材質感は全体的に春巻きの皮みたいにパリパリしてて、肝心の具が入っていないように思えるところがあり、風味を味わうことはできないです。もちろんこれはNT01AXの音を聴いて初めて言える意見であり、AVIOTらしい解像度重視の若々しい音ではあるので、単独としてみれば魅力的であることには変わりません。私自身この機種の音は嫌いではないですが、万人向けではないですし、万能でもないでしょう。とくにクラシックやJAZZあたりを聴くときには空気感の無さに幻滅することがあるかも知れません。
TVアニメ『クジラの子らは砂上に歌う』OP主題歌「その未来へ」
菅野よう子「My Little Pony」
TVアニメ「ブレンパワード」のサントラに収録されています。菅野よう子さんの曲でも好きな曲の一つですが、明るい色彩感の曲なので、これも比較的グラフェン系イヤホン向きです。ただ、木管音なんかに材質感が出ないと人工的に感じやすいところもあるので、そこがうまく出るかってあたりで差が付きやすいでしょう。
[NT01AX]:ピアノの厚みと低域弦楽の深掘り感と厚み、この2つでTE-D01bとは初っぱなから印象が全然違います。材質感のリアルさがあるのは明らかにNT01AXで、それが濃厚さの差になっています。こうした中低域の厚みはしかし、高域の発色を妨げるところはなく、連携はスムーズで高域木管の音も太さを維持しながら天高く立ち上がるので非常に心地よく、力強いです。この高域の華やかさと中低域の厚みをしっかり両立させている表現力が、この曲にオーケストラサウンドに近い迫力感と空気感をもたらしており、聴き応えがあります。
[TE-D01b]:発色は明るく、光沢感に優れ、高域はやや白む感じはありますが、非常にきれいに聞こえます。ただそうした解像度感、鮮明感に頼りすぎているところはあって、音はやや細く、見通しは良いんですが、厚みがなくてなよなよとして聞こえます。発色の良さから来る煌めき感はあって、全体的に華やかな印象を受け、楽しい雰囲気はあります。
美波「ライラック」
私が個人的に好きなこの曲ですが、いよいよ歌い手の美波さんがメジャーデビューします。レーベルはどこかって?私がみんな大好きビクターエンターテイメントです。さすがだね!まあドラム周りの火力差は圧倒的だと思うんで、ロックはたぶんNT01AXのほうが得意だろうなってことはほとんどわかりきっていたんですが、一応、その明瞭な実力差ってやつを味わうために選びました。
[NT01AX]:ドラムの重厚感と膨張感に差があり、そのおかげか低域が高域をよく引き立てるので、TE-D01bで聴くより曲全体に締まりがあってロックらしい味が出ています。音場は全体的に明るめですが、低域がしっかり黒みを加えるのでシンバルの光沢によりコントラスト感を感じ、金属の音の響き方にリアルっぽい濃厚さもあります。楽器の材質感を生かした精彩と低域の火力感ははるかに優れていて、ロックに向くのはこちらだということがわかります。
[TE-D01b]:ドラムがやや硬く軽めの音でポップスみたいな軽快感がありますが、この曲は重厚感が出ないと消化不良感があります。後半に向けて思いの丈を吐き出して盛り上がっていくわけですが、このイヤホンでは上品すぎて面白味がありません。細かなところでは輪郭が強いせいか音の端がバツンバツン硬めに鳴っている感じがあって、音の表面の爆発力は良く出るものの、音の中身に肉厚さがないのでなんとなくうわ滑って聞こえます。スクーターで一生懸命噴かしてスピード感を出している馬力の無さを感じます。瞬発力があるので小回りは利いているんですけどね。
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【結論】TE-D01bの音は解像感があって素晴らしい、しかし圧倒的に厚みが足りない
TE-D01bの音は鮮明度だけ見れば、NUARL NT01AXに比べて見通しが良く、発色がきれいに思えます。ただ、グラフェンらしい硬さや細さが残っている感じがあり、厚みに欠けるので音に抱擁感がなく、自然な膨張感というものは味わいづらいです。膨張感を出すことがあっても、表面だけ張りがあって中身スカスカのなんだか風船みたいな変な弾力のある音で、なんだかきれいで優しくもあるけど、作り物っぽい感じが抜けません。弦楽やピアノは高域に向けてののびやかさや光沢感のある発色はよいものの、深みや厚みに欠けていて落ち着きがなく、情緒不安定です。もちろんこれはNT01AXと比べて初めて明瞭になる違いであり、価格を考えるとコスパ最強クラスの音質を持っていることは間違いありません。相手がちょっと悪かっただけで。
まとめ
- 高域の透明感はTE-D01bが優れる
- 中域の濃密さはNT01AXが優れる
- 低域の深みと重みはNT01AXが優れる
- 音の調和性はNT01AXが優れる
- 音の厚みはNT01Xが優れる
- 音のエッジ感はTE-D01bが優れる
- 音の発色はTE-D01bが優れる
【音質比較】NUARL NT01AX vs GLIDiC TW-7000
DAOKO × 米津玄師「打上花火」
私の中でグラフェン系イヤホンで聴くと心地よい系アーティストといえば、No.1くらいに入るのが米津玄師かもしれません。こういう打ち込んで緻密に作りました的なコンピュータプログラムみたいな曲を奏でるのが得意なのが瞬発力に優れたグラフェンドライバーです。逆にアナログな音に対してはスピード違反してしまうようなところがありますから、不自然に感じやすいです。
[NT01AX]:TW-7000と比べると、ボーカルの生気感があまりに違います。ふっくらとした肉があって息にも温もりが感じられます。NT01AXのボーカル表現を聴いた後だと、TW-7000の声はアンドロイドかなんかの声に聞こえます。透明感ではTW-7000に劣るところがあり、どこまでも透き通るほどのクリア感はありませんが、立体感と定位感はこちらが勝り、なんか鏡に映したような平面的な背景感のあったTW-7000Xに比べて、音が方向感を伴って立ち上がり、力強さも勝ります。全体的に濃厚で聴き応えがあります。
[TW-7000]:TW-7000はこういう曲本当に得意です。透明感がきれいに出るので、背景まで見通せる澄んだ音場を作り出しており、緻密感は綺麗に感じられます。ボーカルはやや細身に感じられますが、気持ちよく聴かせてくれます。NT01AXを聴く前なら、本当に素晴らしいと思っているでしょう。NT01AXの音を聴いた後だと、水槽の魚を見ているか、ハイビジョン放送で風景を眺めているような、クリアで解像度は良いけど何かありのままでない、嘘っぽい印象を受けます。いや、それがいいってところもあるんですがね。
ヨルシカ「爆弾魔」
ロックサウンドどうかなって比較です。だいたいNT01AXのほうがいいだろうなってこの曲選んだときから予想立てているので、言うことは特にないです。
[NT01AX]:ドラムの爆発力や肉厚さで勝るので、私の考えるロックらしい音を奏でるのは圧倒的にこちらです。重厚感があるおかげでパワフルさやコントラスト感も増していますし、ギターのエッジにも重みが出てハードロックなかっこよさが味わえます。この曲に備わるビターな感情も充分に醸す苦味を感じさせてくれながら、さらに力強く高域まで太さを維持したまま伸びるボーカルが、そうしたしがらみを突き崩すようにサビで立ち上がるのが非常に心地よいです。
[TW-7000]:シンバルのシャリ味が目立ちます。正直、気を許すとキンキンシャリシャリしやすい悪い癖がこのイヤホンにはあって、重厚なロックを聴くときには鼻につきやすいところがあります。ドラムは表面ばかりパリパリした弾力を出すところがあって、肉厚さや深みがないのでいまいち心に響いてきません。なんかリズムだけ出してます仕事だけしてますって感じで気持ちが乗ってない音に聞こえます。全体的に色味が明るくて妙に元気なので、なんかこの曲の絶望感みたいなところが感じられず、妙に聴き心地が良い分だけ面白くない気がします。
鹿乃「さよなら、アダムとイヴ」
明るい色彩感のあるポップスロック曲で、ほんわかとした甘味のある鹿乃さんのボーカルとも相まって、ウォームで柔らかみのある曲調です。だいぶ前にレビューしてて気づいたのですが、一見グラフェン系の得意な音とは異なるような印象を受けるのですが、意外とこういう曲はグラフェン系のイヤホンで聞くと、お互いの個性がいい案配で昇華されるのか、解像度感と調和性のバランスに優れた聞こえ方になって心地よいです。
[NT01AX]:TW-7000に比べると透明感は抑えめで、その分発色は劣るように思えます。ギターとピアノの音の厚みは明らかに勝っているので、濃厚味はこちらが優れ、ボーカルのふっくらした甘味もよりよく味わえます。息感だけは少し尖るので刺さりやすく思います。元々膨張感のあるドラムはこのイヤホンで聞くと少し膨らみすぎた印象を受けることは事実で、TW-7000の存在感のある厚みのある音に比べると、少し柔らかすぎて締まりが悪い印象を受けます。濃厚味ではTW-7000に勝っており、聴き応えはこちらのほうがあるように思いますが、TW-7000のほうがバランス良く仕上げているところもあり、これは好み次第で、ほとんど差がないです。
[TW-7000]:TW-7000の宣伝文句に「豊かで厚みのある音」っていうフレーズがあるんですけど、膨張感のある低域を聴いても薄皮だけ聞こえるような風船サウンドになったり、逆に表面だけカチカチして硬い音になったりして、「どこに厚みなんてあんの?」ってのが私の感想だったんですけど、この曲でようやくTW-7000の「厚み」が見つかりました。この曲の低域は比較的おとなしい膨張感もゆるい感じなんですけど、このイヤホンで聞くとドラム音はかなり下まで厚ぼったいウレタンの壁みたいなものを感じます。「おお、これはすげぇ厚みだ」って思わず呟いちゃうくらいで、ようやくこのイヤホンの豊かさみたいなものを感じられました。他の曲じゃ全然感じないことが多いですけど。この曲ではグラフェンの発色のよさが生かされつつ、硬かったり尖りやすい感じは柔らかい曲調に丸められて感じにくいので、お互いの悪いところが消されて良いところだけ聞こえる感じで非常に心地よいです。TW-7000すげぇなって感動できる瞬間です。ボーカルの息感だけは刺さりやすいです。
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【結論】万能に音楽を楽しむならNT01AXに軍配が上がる
TW-7000の音質は少しピーキーなところがあって、シャリ味が目立ちやすく、尖った感じが出やすいです。透明感が強くて、クリア感に優れるという美点があるのですが、楽器の材質感には臭みが出やすいところがあって、人工的に感じられる場面が多いです。ただ今回の一番の収穫は、TW-7000の持つ「豊かな音」の片鱗が感じられたことで、まだ味わいきれていない良さが隠れているかも知れないという予感を感じさせました。これは今後の楽しみです。
TW-7000に比べると、NT01AXはしっかりした中低域のビルド感と高域の伸びやかさを両立させており、材質感や空気感が大事になるアナログなサウンドにも強みがあるという点で万能性で優位に立っています。
まとめ
- 高域の透明感はTW-7000が優れる
- 中域の濃密さはNT01AXが優れる
- 低域の深みと重みはNT01AXが優れる
- 音の調和性はNT01AXが優れる
- 音の厚みはNT01Xが優れる
- 音のエッジ感はTW-7000が優れる
- 音の発色はTW-7000が優れる
【総評】QCC3026搭載機で2万円以下最強はいまのところNT01AXで揺るがない
NT01AXとTE-D01b、TW-7000を比べると、NT01AXの豊かな表現力に比べて、後者2機種は傾向的にもより近しく、ほとんど代替可能で個性はそれほど強くないように思います。音質的にはTE-D01bが買えないならTW-7000を買えばいい、逆もまた然りですが、NT01AXが買えないならTE-D01bを買えばいいとかTW-7000を買えばいいという感じではなく、音質的には決定的といえるほどの表現傾向の違いを感じます。楽器の材質感や音楽の濃厚さに優れるNT01AXはこれらでは代替が利かないところがあり、それはおそらくHDSSのせいだと思うのですが、とにかく表現力は一枚上手です。
あとは大本命、ZERO AUDIO TWZ-1000がどういう仕上がりで登場するかだけが今の気掛かりです。
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