興味の赴くままにオーディオ製品を取り上げる「物欲探訪」。今回取り上げる製品はYu9 AudioのEtymoticクローンイヤホン「Yu9 Audio U-556」です。
Yu9 Audio U-556の特徴
- 究極のモニターサウンド
- 軽量設計
- Etymoticモニターを忠実に真似た装着感
Yu9 Audio U-556の技術仕様
- ドライバー:1BA
- インピーダンス:116 Ω
- 周波数範囲:20Hz~16kHz
- 感度:96.5dB/100mV
- コネクタ:2pin 0.78mm
自然を超えた自然なサウンドの追求
Etymotic Research ER4シリーズは「直接音に向き合う」ことを目指しています。ER4Bには「自然を超えた」音の透明性があると常に信じられてきましたが、同時に、ER4シリーズの一部のユーザーは「明るすぎる高域や低域、不自然なリスニング体験」に不平を鳴らしてきました。これは結局のところ、ER4シリーズが目指している自由音場空間でのサウンドに対する不慣れが生み出しているとも言えます。無響室で干渉のない直接音を体験したことのある人は限られているからです。
U-556はEtymoticと同じく自由音場ターゲット標準曲線に基づきながら、低域から高域へとスムーズに減衰するサウンドデザインを施し、自室でよく調整されたスピーカーシステムを聴くのと同じような自然でソフトなリスニング体験を実現しています。
中域は優しくて甘く、他の周波数帯の要素と適度にブレンドされており、長時間のリスニングセッションでも聞き疲れることがありません。
Yu9 Audioはリスニングパフォーマンスを向上させるために、中低域の3次高調波歪に注目しました。この領域が中域から中高域の明瞭度に直接影響することに着目し、この領域における高調波歪を低減させることで、高域のイメージング性能を改善させ、全体的な明瞭度の改善とより滑らかな音色を形成することに成功しました。
独自のキャビティ設計
精密かつ厳格な製造工程により、マッチングされたリアキャビティの多層構造により音響インピーダンスを最適化し、低・中域の非線形歪みを低減しています。 これは、優れた回路と相まって、全体の線形歪みのより最適化された低減を実現しています。
Yu9 Audio最初の自信作
Yu9 AudioにとってU-556は最初の製品ですが、実際にはYu9 Audioのチームはこれ以前に多くのヘッドホンを設計してきました。しかし、Yu9 Audioの正直に告白するところによれば、そのほとんどは彼らが尊敬するER4シリーズに比べると、音質やコストパフォーマンスに優れているとは言えないものだったようです。彼らは熱心に研究を進め、ER4シリーズの古典的なサウンドデザインに学び、それを進化させる製品を生み出すために研鑽を重ねました。
Yu9 AudioはレプリカのER4を4年以上前から販売し、改良を重ねていましたが、このU-556が彼らのオリジナルブランド製品と言える最初のIEMになります。ER4シリーズと同じ装着感を実現しながら、キャビティデザインは独自のものとなっており、サウンドはさらに最適化され、革新的な水準に到達しました。
海外レビューの紹介
個人的にu556は同価格帯のER2XRよりも全体的な音の性能の面で優れていると思います。それはER2XRよりもしっとりとしており、それに加えて、遮音性もer2/3/4シリーズよりも優れています。それはEtymoticの音が好きだが、購入する予算が限られている人向きです。もしこのイヤホンがよりフォーマルなブランドにより登録され、優れたパッケージ、アクセサリー、外観とデザインで置き換えられたとすれば、完全に高い価格で販売でき、いくつかのハイファイメーカーと互角に戦える製品となることでしょう。
まとめ
Yu9 Audio U-556はEtymotic ER4シリーズを愛するユーザーのための廉価で優れた選択肢のように思われます。
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