- このレビューは「私的な購入品」または「対価を払ってレンタルした商品」に基づいて書かれています。
- これを掲載することによる原稿料のような報酬または対価は一切受け取っておらず、個人的な試験での測定データや個人的見解に基づいて誠実に評価したものです。
- 当サイトのプライバシーポリシーをご確認ください。
こんな人におすすめ
- 音像一貫性重視
- 原音忠実度重視
- 優れたリスニング用ヘッドホンを探している
- 定位感にこだわる
ONKYO A800の概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「ONKYO A800」です。
ONKYO A800の完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 再生周波数:4-40000Hz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:100dB
- 価格帯:30000円~50000円
ONKYO A800の特徴
- クリーンでクリアかつ正確な音楽情報を再現するため、高周波数帯域を滑らかにするマルチレイヤーダイヤフラム50 mmハイパードライバーを搭載
- セパレーションに優れ、精密な音場を再現するオープンバックアコースティック構造
- オーディオ信号伝達能力向上のため、独自設計による低インピーダンスOFCリボンケーブルを採用
- 快適な長時間装着を可能にする70mm極太ヘッドバンド
- イヤーパッドには低反発フォームを用いた高級かつ通気性の高い柔らかな材質を採用。側頭部形状へのフィット感、放熱性を高め、快適な装着感を実現
パッケージ
パッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- ヘッドホン本体
- 専用ケーブル
- 説明書
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着サンプル
イヤーマフは適度な厚みがあり、本体は軽量です。ただし、長くつけていると少し耳が痛くなります。
音質
今回はFiiO M15で駆動してレビューします。
ONKYO A800はハーマンターゲットOEカーブの高域を拡張した非常に合理的なサウンドシグネチャーを持っています。少なくとも私の評価スキームではハーマンターゲットカーブよりも高い評価値が得られる調整です。そして最近のKnowlesの研究でもこうした高域の調整がハーマンオリジナルより優れていることは裏付けられています。
そういうわけで、A800のサウンドバランスは多くの人にとって非常に優れていると言えることが期待でき、解像度や歪みの少なさの点でもハイエンドにふさわしく、一般にそれは日本製ヘッドホンの最高峰の一つとして語るにふさわしい実力を持っています。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:A+
- おすすめ度:S
- 個人的な好み:S
ONKYO A800は真の意味でハイエンドと言える水準を満たしており、全体的に非常に優れたヘッドホンです。
別ブランドのPioneer SE-MASTER1の優れた出来栄えを考え併せても、ONKYO(あるいはギブソン)が非常に優れた技術力とチューニングセンスを持っていたことは間違いないでしょう。海外の一流メーカーに全く引けを取らないどころかそれらを凌駕する、日本のオーディオ業界の優れた「勲(いさおし)」が後継機種もなく消えて行ってしまうのは本当に悲しいですね。
音質的な特徴
美点
- 優れた原音忠実性
- 良好な解像度
- 音像一貫性が高い
- ほぼ完全なスピーカーサウンドの再現
- 優れた定位感
- 良好なサウンドバランス
- 十分な高域拡張性
欠点
- 低域の深さに欠ける
- 中域はもう少し改善できる
総評
ONKYO A800のサウンドを初めて店頭で聴いたときの衝撃は忘れられません。それはONKYOのデジタルオーディオプレーヤーの試聴用に据え付けられていました。その音を聞いた私は「ONKYOのDAPってエントリークラスのこんなに安いのでも恐ろしいほど整ったきれいな音がするし、迫力もあってすごいのだな」と驚き、自分のイヤホンで聴いて「あれ?」と思い、今度は自分のウォークマンにA800を繋ぎなおして聴いたそのサウンドに唸らされました。非常に良い音を出していたのはこのA800だったのです。
関連記事