SENNHEISERが高機能なエントリーモデル完全ワイヤレスイヤホン「CX Plus TWS」を発表したことを昨日お知らせしました。それはアクティブノイズキャンセリングとヒアスルーを搭載し、定評あるSENNHEISERのアプリで高度なイコライザーにアクセスできます。
しかし、もしかするとCX Plus TWSを予約する前に、検討すべきことがあるかもしれません。ほとんど同じ価格でSONY WF-1000XM3を新品で買うことができます。
それは多くのレビュアーが2019年最高の製品と認めた完全ワイヤレスイヤホン
SONYは今年WF-1000XM4を発売したため、前世代のWF-1000XM3のことを多くの人は忘れています。しかし、思い出してみましょう。
SONY WF-1000XM3は2019年に発売されたとき、最高のワイヤレスイヤホンとして数多くのオーディオサイトで推奨リストのトップの座を占めていました。XM3は、心地よいブームのある低音、明るい高音、多様なジャンルに柔軟に対応する全体的に安定したパフォーマンスを備えた優れた音質を持ち、さらに高品質なイコライザー機能が提供されていました。2019年の時点では、誰もがその音質と機能を絶賛していたのです。
アクティブノイズキャンセリングの品質は現在でも最高クラスで、ANCを動作させた状態で5時間以上バッテリー動作させることが可能です。
2021年の水準から見てどうか?
たしかにそれは後継機種のWF-1000XM4と比べるとかすみますが、ほとんど同じ価格のSENNHEISER CX Plus TWSと比べるとどうでしょうか?
ANCとヒアスルー
わかりやすいところでは、アクティブノイズキャンセリングとヒアスルーの精度はSONY WF-1000XM3のほうが優れています。CX Plus TWSのアクティブノイズキャンセリングが強力に設計されていないことは複数の情報源からすでに明らかになっています。
音質
音質はどうでしょうか?24bitのaptX Adaptiveに対応するCX Plus TWSは一見音質面で有利に見えます。しかし、多くのオーディオサイトにおいて、SONY WF-1000XM3のライバルはSENNHEISER Momentum True Wireless 2(MTW2)でした。そしてCXのサウンドがMTW2より優れているという声はいまのところなさそうです。
使い勝手
装着感と携行性ではCX Plus TWSに分がありそうです。WF-1000XM3はお世辞にもコンパクトとはいえず、装着感は一部の人にとってそれほど快適でない可能性があります。ただ、それでもWF-1000XM3は人気があり、圧倒的に売れていたことを考えると、この問題はそれほど重視する必要はないかもしれません。
アプリの機能
アプリの機能は同等か、SONYのほうがやや高品質です。SENNHEISERのイコライザーはSONYのアプリほど細かく調整できません。
通信品質
SONY WF-1000XM3の通信品質にそれほど不満はないと思いますが、CX Plus TWSの通信品質のほうが多くの環境でおそらくより安定しているでしょう。私のテストではWF-1000XM3の通信品質は2019年の水準で特別優れているというわけではありませんでした。しかし、十分に実用的です。
まとめ
その存在感が希薄になっていて忘れがちですが、2019年最高の完全ワイヤレスイヤホンであったSONY WF-1000XM3は2021年現在においても完全ワイヤレスイヤホンとしての完成度は高い水準を維持しており、多くの機種に勝ります。そして、後継機種であるWF-1000XM4が出て、廉価になったことからコスパは非常に高くなっています(中古はさらに安いですね)。
高性能な完全ワイヤレスイヤホンを手頃な値段で手に入れることを考えたとき、つい新製品に目が行きがちですが、WF-1000XM3を検討してみても良いかもしれません。
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