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こんな人におすすめ
- 定位感にこだわる
- ローファイサウンドが好き
- SHUREファン
Shure AONIC 3の概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「Shure AONIC 3」です。
Shure AONIC 3の完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 周波数特性:20Hz~18.5kHz
- インピーダンス:28Ω
- 感度:108dB
- ケーブルコネクタ:mmcx
- 価格帯:20000円~30000円
パッケージ
Shure AONIC 3のパッケージは価格なりか少し豪華です。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- イヤホン本体
- イヤーピース多数
- 3.5mm→6.35mm変換アダプタ
- キャリイングケース
- 説明書類
ビルドクオリティ
外観のビルドクオリティは価格帯の水準を満たしています。
装着サンプル
装着感はお世辞にも良いとは言えませんね。Etymotic Researchより悪いです。耳の小さい人は耳から飛び出します。
音質
今回は標準イヤーチップ(シリコン) Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
Shure AONIC 3はウォームニュートラル系のサウンドを持っています。中域に音が集まる傾向があり、解像度も高く定位感も良いため、中域ははっきり聞こえますが、質感は不自然です。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:B
- おすすめ度:B-
- 個人的な好み:D-
現行のAONICシリーズで最も低価格のAONIC 3ですが、音質だけで言えば、おそらく現行シリーズの3, 4, 5の中で最もまともだと思われます。高い解像度と定位感の正確性はAONIC 3を一定程度実用的なモニターイヤホンにしています。
しかし、高い歪み率をはじめ、濁って聞こえづらい低域、抜けが悪く籠もったサウンド、爽快感がまったくないなど、SHUREのイヤホンが一般的に抱えている問題にまみれています。AONICでどれか買うなら、これが一番まともだと思いますが、率直に言って、おすすめできるイヤホンではありません。
Shureはなぜか歪み率を重視しておらず、歪の多い音響機器を作り続けている悪い癖があります。ヘッドホンの方はサウンドバランスが良いですし、中域の歪み率が問題になるほどではないのでむしろ優れていると言えるほどですが、イヤホンの方はサウンドバランスが悪く、いいところがほとんど全くないので、昔からだめですね。
以前は周りも良くなかったので個性の範囲と言えなくもなく、それほど目立ちませんでしたが、2022年の水準でこんな製品を出しているようでは目も当てられません。
最近のKZのイヤホンを目隠しして買ったって、これよりいいイヤホンが手に入る可能性は高いでしょう。
音質的な特徴
美点
- マイルドな聴き心地
- 優れた定位感
- 中域への適切なフォーカス
- ローファイでノスタルジックな雰囲気
欠点
- 透明感に欠ける
- ダイナミズムに欠ける
- 爽快感に欠ける
- 深みに欠ける
- 高域の拡張性に欠ける
- ローファイサウンド
総評
素晴らしいモニターヘッドホンで知られるSHUREですが、イヤホン部門は本当によくありません。テコ入れが必要でしょう。SHURE AONIC 3を買うお金があるなら、目隠しして同価格帯の隣のイヤホンを買ったほうがまだまともな可能性が高いですね。デザインもなんとかならなかったんでしょうか。
Shure AONIC 3
¥21,700(税込)
長年にわたって音楽界のレジェンド達を支えてきた経験から生まれたAONIC 3高遮音性イヤホンは、Shureの最小のイヤホンデザインで、音のディテールの再現を特長としています。音楽そのものの音を、どこにいても快適で臨場感あふれるオーディオで体験してください。
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