この記事では、世界中のオーディオ情報を収集している当ブログが、今最も評価が高く、最先端で流行している中華イヤホンの中から、最新の注目機種を紹介します。
今回はシングルダイナミックドライバーモデルに限定してみました。
KZ EDX Pro
KZは低価格帯で豊富なラインナップを展開している人気ブランドです。数あるKZの製品の中でも好評を博したのがKZ EDXで、低価格のシングルダイナミックドライバー構成でありながら、透明度が高く、パワフルで楽しいサウンドを聞かせてくれます。
KZはこの人気モデルEDXをブラッシュアップし、より高級感のあるデザインで生まれ変わらせました。KZ EDX Proです。
EDXのダイナミックなサウンドはそのまま洗練されており、さらにデザインはEDXのチープなプラスチックデザインから変更され、エレガントになりました。
このモデルは2000円以下で提供されており、スマートフォンでも簡単に駆動できるため、イヤホンの入門機として非常に優れています。
- 廉価な価格設定
- 高品質なビルド
- ダイナミックで楽しいドンシャリサウンド
Tin HiFi T2 Evo
Tin HiFiは、一般にはあまり知られていないかもしれませんが、オーディオファンの間ではおなじみのブランドです。TinHiFi T2は低コストでありながら、高品質な工作精度と良好なパッケージ内容、価格に対するパフォーマンスの良さで多くのオーディオマニアに高く評価されました。
Tin HiFiはこの大ヒット機種をT2 EVOとして新たに生まれ変わらせました。T2ゆずりのハイピッチで明るいサウンドを持っており、ボーカルをくっきりと浮かび上がらせます。鮮明感の高いサウンドを楽しみたい場合、T2 EVOはその望みを十分に叶えてくれるでしょう。
ビルドクオリティも高く、頑丈なので長く使えます。
TinHiFi T2 EVOの詳細はこちらから確認できます。
- 頑丈で精巧なビルド
- 明るいサウンド
TINHiFi T3 Plus
TinHiFi T2 Evoはややきつく聞こえやすいサウンドを持っているため、もう少しマイルドなサウンドが好みの場合は、正統派ニュートラルに近いTinHiFi T3 Plusがおすすめです。
Tin T3 Plusは、ダブルキャビティデザインの10mmダイナミックドライバーを搭載しています。強力な磁束を生み出す高性能磁気構造を内蔵し、ボイスコイルとダイアフラムコイルのスムーズな動きを実現しています。ドライバーには高品質の液晶ポリマー(LCP)振動板を採用し、不要な振動を抑えることで、歪みの少ない高品質なパフォーマンスを実現しています。
独特な形状のT2シリーズと異なり、樹脂製で一般的なIEMの装着感なのもおすすめしやすいポイントです。
TinHiFi T3 Plusの詳細はこちらから確認できます。
- 樹脂製の美しいキャビティデザイン
- ニュートラルに近いサウンド
TForce Yuan Li
TForceは新進気鋭のブランドで、その第一弾「TForce Yuan Li」を出したばかりですが、そのYuan Liはオーディオマニアとオーディオファンの双方から高い賞賛を持って迎えられました。
そのディテール感は最高レベルのモニターイヤホンにほぼ匹敵し、わずかに劣るレベルですので、同価格帯の多くのイヤホンを凌駕しています。リスニング寄りとはいえ、音像の聞こえにくさ、不自然さはほとんど完璧に排除されているため、イメージングにこだわる実力派オーディオマニアでも十分以上に満足できます。
Yuan Liは実力派オーディオマニアと一般的なオーディオファン双方から好評を持って迎えられており、Moondrop Ariaと並ぶエントリーモデルの帝王として君臨し始めています。
Yuan Liの詳細はこちらで確認できます。
- 精巧なビルド
- バランスが良く、解像度の高いサウンド
FiiO FD3/FD3 Pro
FiiOは中華イヤホンのトップブランドであり、かつ、そのサウンドは一般のリスナーから高く評価されています。FiiOのサウンドはニュートラルを意識していますが、それよりはV字のダイナミックな味付けに寄せてチューニングされることが多いため、実力派オーディオマニアは最高評価よりはわずかに評価を低くする傾向があります。
FiiO FD3/FD3 Proもバランスの良いサウンドでありながら同様の、いわゆる「ドンシャリ」に寄せたチューニングになっており、正確性よりは楽しさに重点を置いた音楽鑑賞に向きます。
FD3とFD3 Proの違いはケーブルのみになるため、両者のサウンドやビルドクオリティに実質的な違いはありません。FiiOはFD3にサウンドノズル交換システムを用意し、ユーザーが低域の強いサウンドとよりニュートラルに近いサウンドから音質を選ぶことができるようにしています。
FD3の魅力はサウンドもさることながら、何よりもその外観です。FiiOは近年卓越した造形美術を見せており、FiiO FD3/FD3 Proもその美しさにおいて価格帯のほとんどのイヤホンの追随を許しません。若いリスナーがポップスやロック、アニソン、EDMをエキサイティングなサウンドで楽しみたい場合、FiiO FD3/FD3 Proは価格帯で最適の選択肢の一つです。
詳細はこちらで確認できます。
- 美しく高級感のあるデザイン
- ロックやポップス向きのサウンド
BQEYZ Autumn
一分で非常に人気の高いイヤホンブランドであるBQEYZは、伝統的にマルチドライバーハイブリッドIEMの製造を得意としてきました。しかし、最新作であるAutumnはシングルドライバーでリリースされることとなり、このブランドとしては異例と言えます。
BQEYZのシングルダイナミックドライバー技術は未知数でしたが、オーディオファンの不安はすべてが杞憂でした。BQEYZ Autumnはニュートラルなチューニングと独自のベントチューニングシステムでオーディオファンから高く評価され、2021年の掉尾を飾るにふさわしいイヤホンとして話題を集めています。今最も注目されているイヤホンの一つと言っても過言ではないでしょう。
詳細はこちらで確認できます。
- 解像度が高い
- バランスの良いサウンド
- 革新的なベントチューニングシステム
Moondrop KATO
Moondropは低価格で優れたシングルダイナミックドライバーIEMを数多く製造している人気ブランドです。その最新製品がMoondrop KATOで、人気のあったMoondrop KXXSのアップグレード版となります。
KATOは業界最高品質のドライバーを用い、非常に低歪みでクリアなサウンドを実現しているのが特徴です。さらに交換可能なイヤーノズルシステムにより、ユーザーはサウンドを好みに合わせて2種類から選択できるようになっています。
Moondropのチューニングスタイルは非常にオーディオマニアの間で人気があり、上質なニュートラルサウンドを提供します。
詳細はこちらで確認できます。
- クリアで解像度が高い
- バランスの良いサウンド
7Hz Timeless
7Hz Timelessは14.2mmの平面磁気ドライバーと超薄型の振動板を搭載し、強力な両面N52ネオジム磁気アーキテクチャを採用しています。またCNC加工されたアルミニウム製のイヤーシェルを採用し、美しい外観にまとめあげられています。
斬新なサーキュラードーム形状の外観とプラナーマグネットドライバーを採用したTimelessは、パワフルな低音、自然なボーカル、繊細な高音域のレスポンスなど、豊かで洗練されたトーンを提供します。
そのサウンドはまさに平面駆動型のサウンドの極致と言えるもので、中域を豊かに聴かせつつ、超高域までなめらかに伸びている空気感のある音場表現を実現しています。ホログラフィックなイメージングと、楽器のレイヤリング、ディテール、トーンの表現を含む優れたダイナミクスを備えた7Hz Timelessは、$300以下の価格帯で卓越したパフォーマンスを発揮し、多くのオーディオマニアを現在進行系で唸らせています。
詳細はこちらで確認できます。
- 透明感のある中域
- なめらかで伸びやかなサウンド
- 開放的な音場
DUNU FALCON Pro
中華イヤホンブランドの中で最も躍進著しいメーカーの一つがDUNUです。最新のDUNU FALCON Proは高級イヤホンのような美しい造形と優れたサウンドを両立させており、ハイエンド並みの技術を惜しみなく投入して作られています。
DUNU FALCON PROにはDUNUが独自に開発した新世代ドライバーコア「ECLIPSƎ DYNAMIC」が採用されました。そして、新世代DLCコンポジットドーム振動板、ポリマーフレキシブル独立サスペンション、トロイダル磁気回路システム、高張力極細ボイスコイルなど、フラッグシップIEMに相当する構成が集約されており、DUNU FALCON PROは「この価格ではありえない音質」を実現しています。
DUNU FALCON PROには、直径/長さ/フィルター粒度の異なる3つの音響ノズルを搭載しており、それぞれ「リファレンスレベル/トランスペアレント/アンビエンスエンハンスメント」の各モードに配置されています。これによりユーザーはFALCON PROの優れたサウンドをさらに好みにあった方向へ微調整することができます。
詳細はこちらで確認できます。
- チューニングノズルによるサウンド調整
- 高いビルドクオリティ
SonicMemory SM2
中国では日々新しいオーディオブランドが生まれています。SonicMemoryも新参のブランドの一つで、今年スタートしたばかりです。その最初の製品であるSonicMemory SM2は丁寧に構築されたアルミニウムハウジングと、快適なリスニングを提供するニュートラルサウンドを実現しています。
このイヤホンはまだ広く知られていないので、品質は未知数なところがありますが、先行している情報に基づけば、非常に高品質な製品のようです。
詳細はこちらで確認できます。
- 万人向きのサウンド
- 高いビルドクオリティ
まとめ
素材研究の進展などにより、ダイナミックドライバーイヤホンの品質は全体的に向上しています。シングルダイナミックドライバーイヤホンは自然で繋がりの良い音、力強く一貫性のある低域、低歪みのクリアなサウンド、自然な質感の音像、安定したインピーダンス特性を提供するため、音響的に優れており、再評価されつつあります。
研究熱心な中国メーカーはダイナミックドライバーの分野でも進歩が著しく、品質の改善が急ピッチで進んでいます。高品質なサウンドを廉価に味わいたいと思うなら、ここで紹介した最新の中華イヤホンがその願いを叶えてくれるかもしれません。
【関連記事】