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【コラム】なんでaudio-technica ATH-ANC300TWの音がこんなに気持ち良いのかわからないので自由研究してみます:ATH-CKS5TWとの比較

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audio-technica ATH-ANC300TW

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なぜこの音が好きなのか本当にわからないATH-ANC300TW

 まあぶっちゃけaudio-technica ATH-ANC300TWとかいう変態イヤホンに会ってからもはやこいつしか聴いてなく、こいつのことしか考えていないという私w

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 わりとなんで、この音に惹かれるのか、ない頭を絞ってずっと考えておりますw

 ↓こんな感じで真夜中に考えてるくらいこのイヤホンにお熱w

 

 ↓朝起きてもこんな感じwもはやバカですなw

 

 とにかく聴けば聴くほど味わい深すぎてやばいイヤホンなのです。

 

本当の意味では「わりとダークサウンドではない」ATH-ANC300TW

 で、ツイッターでも言ってるんですけど、私は最初わりとどちらかというと低域優位なので元気なく、暗っぽく聞こえてるんだと思ってたんですよね。しかしね、よく考えて周波数カーブを見てみると、たしかにやや重心は低域に寄ってますが、言うほど暗いかって言うとそんなことないんですよね。実際聴いてみると、印象的には「陰気」に聞こえるんですが、「音場が暗い」とは違うんですよ。

 でね、そういえば基本的にダークサウンドなATH-CKS5TW、あれこんな神秘的な音だったかな?って気づいたんですよね。あいつもっと陽気なボーカルだったはずなんですよ。で、実際聴いてみるとボーカルだけ聞けばわりと明るく聞こえるんですね。ATH-CKS5TWは仄暗い音場の中でわりとボーカルにしっかりスポットライトが当たり、むしろボーカルだけ聞くと賑々しくて元気なんですよ。ピアノももっと活きが良く聞こえるんです。

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ATH-ANC300TWとATH-ANC5TWの比較

 で、実際周波数測定してみたんですよね。ちなみに条件を合わせるためイヤーピースはどちらもAET07を使用してます。自由音場補正済みです。

 

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

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f:id:kanbun:20200601152442j:plain

 

 で結果なんですが、見てのとおり、やはりATH-CKS5TWのほうが明らかにダークサウンドで、一般的に音場は暗いんです。そして聴感上もまったくその通りなんです。しかし、私の耳にはATH-ANC300TWの音よりATH-CKS5TWの音の方が「陽気」に聞こえるんです。

 つまり、ATH-ANC300TWのダークで「陰気」な雰囲気は、周波数特性的な意味での「ブライト/ダーク」によって作り出された雰囲気ではなくて、チューニングによって作られてるんです。まだ推論段階ですが、明らかに怪しいのは1khzの谷と300hz付近に現れやすい山です。これがどうも中域の量感と篭もり具合に影響していて、GRANBEATで1khzを上げて、2khzをちょっと下げると、妙に窮屈だった感じがなくなって普通にナチュラルで優しい声色になります。普通の明るいサウンドにするならさらに2khzを上げればのびやかになります。ただぶっちゃけ2khz上げるとわりと下品に聞こえると思います。だからATH-CKS5TWの中域はナチュラル感を目指した形になってるんです。

 私がたぶんチューニングしてたら、おそらく1khzは下げないんですよ、常識的に。高級機でしょ?中域は厚みが欲しい、下げるなら500hzくらいじゃないかと思うんですよ。つまり1khzから2khzは華なので、そこをなんとか目立たせようというのが高級志向の音ってもんじゃないでしょうか?実際EAH-AZ70WSENNHEISER MOMENTUM True Wireless 2(MTW2)みたいな高級志向の機種はみんなそうしてるんですよね。たぶんオーテク内部でも一度は検討したと思うんです。もっと中域は出すべきではないかと。ところがね、これやるとオーテク独特のハウスサウンドとも言える、ソリッドベース的な暖かみが出ないんですよ。幅広の暖かいべース音が生きてこないんですな。つまりよく「低域ブリブリ」とかいう、あのベースの活き活きしている感じ?あれの肝がここにあるんですよ。

 そのベースそんな大事?って思うかも知れないですけど、これがね、独特の甘い、ウォームなノスタルジックな雰囲気には必要なんですよ。おそらくこれまでの機種の音を聴いても、オーテク的にはそうだと思ってるはずなんです。ここは譲れない。

 ぶっちゃけATH-ANC300TWの中域は私にとってわりと不快なはずの音なんですよ。実際変な感じがしますし、印象的に近いようで、実は妙に遠くて濁ったところにいて聞こえづらいんです。しかし、それがね、妙にそそるんです。曲のところどころで遠ざかって聞こえるんですよ、それが実に神秘的でエロティックなんです。

 

勝手な結論

 これはね、あくまで仮説なんです。周波数特性を見て、イコライザーで確認しながらの推論ですが、オーテクのこの、ドンシャリっぽいのに肝心の所で妙に落ち着いて聴かせる、地味なサウンドの肝はベース音ですな。そしてそこから導き出された独特の中域構造にあるんじゃないかと思うんです。今のところの結論はこれです。最終的に合ってるかはまだわかりません。とにかくこのイヤホンは私が聴いてきた常識からすると、明らかに変な音がするんですが、わりと深く考えられて音作りされていることはたぶん間違いなく、少なくとも私はこれを作ったオーテクのサウンドデザイナーはかなり凄いのではないかと考えています。

 結局ね、オーテクがなんでこんな音作りするかというと、私の推測でしかないんですけど、あそこがマイクメーカーだからなんじゃないかと。音をただ聴かせるんじゃなくて、静寂感みたいなもの、聴かせどころを選びながら音を選ぶ、たぶん相当に深い感性がある気がするんです。この音作りには。

 

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