Kineraについて
Kineraは中国のIEMメーカーで美しい造形と絶妙なチューニングで愛されているブランドです。日本ではまだ有名ではありませんが、海外のオーディオファンの間で評価は高く、質の高いIEM製品で界隈をいつも賑わせています。Kineraが新作を出せば話題にならないことはありません。
当ブログもこれまで、HiFiGOブログの記事などを通じて、Kineraについてはたびたび取り上げてきました。個人的に動向が見逃せない中華イヤホンブランドの一つであることは間違いありません。
今回はKineraブランドの新鋭イヤホンであり、つい先日、日本で正規販売が開始されたばかりのKinera Freyaを紹介します。
豪華で素敵、宝箱のようなパッケージ
Kinera FreyaのパッケージはKineraブランド独特のヘキサゴンデザインのボックスに入って送られてきます。
高級お菓子のようなカラフルでおしゃれにデザインされたボックスの蓋を開けると、Kinera Freyaのコンセプトや背景についてブランドがストーリーを語るメッセージカードが入っています。
楽しい瞬間です。わずか3万円以内のハイエンドとは言えない製品でありながら、Kinera Freyaの開梱体験には素敵な物語があります。Kinera Freyaのパッケージを紐解いていくワクワクが止まらない感覚は、初めて高いおもちゃを買った時を思い出させてくれます。このパッケージ全体がユーザーを本当に楽しませるためのKineraの手厚い「おもてなし」です。
付属品は十分で不足は感じません。スマホやヘッドホンアンプにつなぐためのコネクタ類は全てそろっています。……日本国内正規版にはLightningコネクタだけは付属しないようですが、USB Type-Cコネクタが付属しているので、スマホでも高音質のKinera Freyaを楽しむことができますよ!
キャリイングケースもなかなかの出来で天の川のようなデザインになっています。ステッチも見事なアクセントになっていて、おしゃれですね!
困ってしまうのは、こんなに素敵な箱なので、どうしても捨てる気になりません。大きな箱なので保管場所に困ってしまいますが、うれしい悩みというべきでしょうか。
ビルドクオリティは最の高!
Kinera Freyaの何が素晴らしいかって、そりゃこの外観ですよ!見てください!
HiFiGOのKinera Freyaに関する記事を読んだ時から目が釘付けにされて、すぐに注文しました。金箔がまぶされた、透き通る螺鈿細工のようなデザイン、うっとりしてしまうではないですか!ケーブルはしなやかで取り回しがよく、コネクタもきれいにはまります。
装着感も良好で、耳にぴったりフィットします。ずっとつけていたいくらい、カッコイイ!
装着サンプル
音質
今日はiBasso DX220 MAXにKinera Freyaをつないで聞いてみます。iBasso DX220 MAXはiBassoの最新プレーヤーでポータブルとは思えないパワフル電源仕様で話題になっているのですが、Kinera Freyaの美しい中域の輝きを見事に引き出してくれます。
聞きたい曲があります。TVアニメ「バッカーノ!」のED曲、織田かおり「Calling」です。雄大な楽器音とのびやかなボーカルが味わえるシネマチックな曲です。
早速聞いてみると、まずドラムはパワフルで厚みを感じさせながら、輪郭は引き締まっていて、キレがありながら空間の静寂感をかき乱しません。色づきのよいエレキギターのギターリフも鮮やかで、ディストーションも高く、ボーカル回りの空間が広く聞こえるので、壮大な奥行き感と広がりのあるこの曲の空間表現を隅々まで味わえるかのようです。織田かおりののびやかで立体感のある歌唱を遺憾なく味わえる中域の広さと見通しのよさは、このイヤホンの最大の魅力です。たっぷりとしたボディのあるボーカルは甘く、切なくも確かな芯があり、歌い上げるオペラになっています。もともと重層的で神話的な雰囲気のある曲ですが、Kinera Freyaはそれをさらに磨き上げます。これはとても魅力的なボーカル曲のためのイヤホンです。
Kinera Freyaの技術仕様
- ドライバー構成:クワッドドライバーハイブリッドインイヤーモニター(IEM)
- ドライバー構成:バランスアーマチュアドライバー×3/ダイナミックドライバー×1
- 周波数応答:20Hz-20kHz
- インピーダンス:22Ω
- 感度:110±2db
- 色:ブルー/ホワイト
- コネクタインターフェイス:0.78mm 2pin
- ジャックタイプ:3.5mm(TRS / TRRS)
- ケーブル:0.78 mm 2pin 3.5 mm高純度銅着脱可能ケーブル
- パッケージ内容:Freya本体、複数の変換コネクタ、3種類の異なるサイズのイヤーチップ(S、M、L)、およびキャリイングケース
まとめ
Kinera Freyaはまず何よりハイエンドクラスのパッケージとビルドクオリティで物欲をとても満足させてくれるイヤホンです。その体験は3万円で味わえるにしてはリッチで贅沢であることは間違いありません。音質はボーカルフォーカスがよく、中域が広く感じられる正統派のボーカルホンで、ポップスやR&B、ブルース、シャンソン、演歌、昭和歌謡など「歌う曲」では力強く、とても豊かでのびやかなボイシングを聞かせてくれるでしょう。
Kinera Freya フレヤ 有線 高音質 ミドルシップ ハイブリッドモデル カナル型イヤホン
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