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こんな人におすすめ
- 濃厚感のある音が好き
- いぶし銀のような渋い音が好き
- メタリックな音が好き
MacaW GT600sの概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「MacaW GT600s」です。
MacaW GT600sの完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 周波数特性:10Hz~40kHz
- インピーダンス:16Ω
- 感度:98dB
- ケーブルコネクタ:0.78mm 2pin
- 価格帯:10000円~20000円
パッケージ
パッケージはシンプルです。価格が価格なので、標準的な水準と言えます。エコで環境に優しいと肯定的に評価することも可能です。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- イヤホン本体
- チューニングノズル
- イヤーピース(2種類)
- キャリングポーチ
- 説明書など




ビルドクオリティ
外観のビルドクオリティは価格帯の水準を満たしています。MMCXの噛み合わせは少し硬いかもしれませんが、しっかり固定できると思えば悪くないはずです。




装着サンプル
コンパクトで耳が小さい人も快適だと思われます。




音質
MacaW GT600sは鮮明感を重視したV字型ないしU字型のサウンドシグネチャーを持っています。この価格帯では非常に解像度に優れていますが、音楽は全体的に金属質でメタリック、ドライでブリキのように聞こえるため、自然な質感には聞こえないのが欠点です。音場も少し狭く聞こえやすいですね。また歯擦音が少し強くなりやすい傾向があるので、高域に敏感な人には少し不快な音に聞こえやすいかもしれません。
チューニングノズルは中域を調整しますが、それほど極端に音質は変わりません。基本的に明るいサウンドを聞きたい場合は金、逆に音が明るすぎると感じたら黒を使うことになるでしょう。
今回は銀ノズルで標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:B+
- おすすめ度:D-
- 個人的な好み:D-
古いオルゴールのようなサウンド、いぶし銀のようなブラックメタリックな音が好きなら、このイヤホンをきっと気にいるでしょう。しかし、この音は多くの人に好まれる音とは思えません。ノズルを変えてもサウンドの全体印象は殆ど変わらないため、メタリックな傾向が改善されることはありません。
音質的な特徴
美点
- ウォームで聴き心地が良い
- 奥行き感のあるサウンド
- ノスタルジック
- 濃厚感がある
- 解像度に優れる
- メタリック
- 落ち着きがある
- 渋みがある
欠点
- 彩度に欠ける
- 爽快感に欠ける
- 高域の拡張性に欠ける
- 構築感に欠ける
- ブーミーな低域
- 扁平なボーカル表現
- 音像一貫性に欠ける
- 地味で無骨
- 人によっては濁って聞こえる音
- ざらつく質感
総評
深みのあるグレーメタリックな渋みと無骨なダンディズムのあるサウンドを好むなら、MacaW GT600sは最適な選択肢です。解像度も高いので、最高の満足感を得られるでしょう。しかし、そういう特殊な趣味がない多くの人は素通りするのが良さそうです。
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