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【ワイヤレスイヤホン Picun H10 レビュー】中低域に寄ったやや重厚感のある音だが、音場はすっきり。中高域やや明るさが足りないところもあるが、落ち着いた感じでJAZZやR&B、バラードなんか聴きやすい。

ヘッドライン

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Picun H10

Picun H10

Bluetooth イヤホン 高音質 IPX6防水 9時間連続再生 マグネット搭載 ワイヤレス イヤホン ハンズフリー通話 ブルートゥース イヤフォン スポーツ用IOS/Android対応 ブラック

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感良好。通信品質もほぼ安定」

おすすめ度*1

Picun H10

ASIN

B07Q9L255L

 イヤーフック付きで、耳にしっかり嵌まるので装着感は良い。遮音性もそこそこよく、音漏れも少なめの印象。

 ハウジングにマグネットが付いていて、使わない時は両方のハウジングを合わせてネックレス状にすることができる。

 

 コーデックはたぶんSBCのみ。通信は基本安定していて、遅延・途絶はない。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「防水性能高め、連続再生9時間」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、説明書。

 

 イヤホンの連続再生時間は9時間。これは結構長めで快適。防水性能はIPX6でこれなら水没させるようなことがなければ、雨の中でも問題なく使える。

 

 

 

Picun H10Picun H10

 

【3】音質「やや安定感が強い音質」

 音質的には中低域の地平線付近に落ち着く音響。高域の発色は結構抑えられているようで、同じような音響の完全ワイヤレスイヤホンDudios Zeus Aceと比べると、同じように低域が厚みがあるにしても中高域方面にもうちょっと明るさがあるZeus Aceと比べて、もう少し低域の濃厚感を強調した感じになる。しかし、その低域もあまり前面に出てくる感じではなく、少し下の方に引っ込みがちで穏やか。全体的に柔らかな空間の中に少し濃厚な中域が地平線付近に存在感を出すといった形の音響。

 どちらかというとJAZZやクラシックなんかで濃厚な中域を味わいたい感じの人に向きそう。

 

[高音]:発色は抑えめ。音場の上の方は少し暗い感じがある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域付近は充実していて、結構まろやかな感じのある音。低域がやわらかいせいか、コントラスト感は強くなく、主張は強くないので、音の輪郭は少しボケた感じになる。調和的な音響になるが、人によっては「篭もる」と感じやすい。

[低音]:低域は100hz~40hzまでなだらかに下がっていくような、ややボーッとした振動の音。30hz以下はほぼ無音。こういう低域だと膨張感が出て、少しベースラインは淡い感じになりやすいが、この機種の低域も比較的やわらかくボワンとした感じがある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域は少しやわらかい感じで、床面は強調せずに自然に厚みを作りながら下に抜けていく感じ。人によって深さがあると感じる人もいるだろうし、高域も少し暗い空間を上に感じるので、そうした空虚な感じに広がりを感じる人はだいぶ広めの音場と思えるはず。音は中域方向に充実して聞こえてくる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはちょっとやわらかく、輪郭感は少し出る感じでポポンポポン、あるいはパパンパパンという感じ。大きく括ればパツンパツン系に近いけど、肉が詰まった感じが少し弱い若干締まりの弱い感じなので、ツンを強調するほどのタイトさがない。シンバルは色味抑えめで、粒が少し粗いけど価格相応かな。(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは自然。女声ボーカルはやや暗めに感じるかも知れない。

 

【4】官能性「圧迫感がないので聞き疲れない」

水瀬いのり「三月と群青」

 全体的に音の輪郭と発色を抑えめなところはあるから、こういう音を「籠もっている」と感じる人は一定数いそう。最近は低域の床面が見えないと籠もっているなんていう人もいるしね。まあ開放型ヘッドホンのような音の広がりと抜けが良い聴きやすい音で、個人的に聞き疲れしないところが好み。この曲だとボーカルの突き抜け感は抑えめ、高域のキラキラ感も抑えめ、シンバルのカンカンも色味渋めで落ち着いている。ぶっちゃけ最近の鮮明感重視っていうかハイファイ志向?とは違う感じの音だけど、中低域に安定感があって悪くない。ボボンボボンくらいの優しいベースが膜を張る上に、中域がふっくらとのっかって聞こえてきて、ボーカルはあまり上に撥ねずに、サビでもまっすぐこちらに向かって聞こえてくる感じ。音の焦点がまとまっているから、面白味がないと感じる人はいるかもだけど、安定的で重心のズレがなく、聴き心地が良い。

 


BLUE COMPASS

 

Jess Glynne「Thursday」

 この曲なんかかなり相性が良い。音の重心がしっかりしていて、しかもそこにちゃんと密度も持ってくるバランスになっているし、低域は重たくなりすぎずに柔らかい重厚感を出すから、音場が重力に引かれすぎて苦しくなる感じもない。音はほどほど太い感じで、かといって膨らみすぎないし、音の濃さも濃すぎずにほどよく色味を抑えて聴きやすい感じだから、R&Bをひたすら聴きまくるなんて用途には低価格では最適な方かな~って思う。ただぶっちゃけ、こういう曲に素直な感じの聴き応えを感じちゃうってことは、アニソンとかエレクトロダンスとか明るいデジタル音を多用する曲を聴くには、暗く感じられる可能性が高いってことでもある。あくまで個人的な経験上のことなので、一般化して言って良いかはわからんけれども。

 

田中あいみ「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」

 で、エレクトロ系アニソンを聴いてみると、やっぱり高域方向暗いかなぁってのが素直な感想。重心が安定しててミニコンポで聴くような落ち着いた感じだけど、SENNHEISER MOMENTUM True Wireless(MTW)のような高級オーディオっぽい音ではない感じだし、最近の流行に合わせた高域の発色重視な感じではないから、聴いた瞬間に感動する音じゃない。でもある意味ミニコンポの音っていい音じゃないんだけど、生活に溶け込む、あまり集中力を要求しない聴き心地の良い感じがあるように、このイヤホンもいつまでも聴けるような感じがあって、意外と悪くない。面白さに乏しいって感じの音ではあるから、おすすめしづらいけど。

 


「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」TVアニメ『干物妹!うまるちゃん』オープニングテーマ

 

ヨルシカ「パレード」

 この曲なんか、このイヤホンの安定感のある感じが合っている。音って好みがあるから難しいけど、この曲なんかは個々の音の解像度高すぎない方が逆に風味を醸す感じはあるんじゃないかと思うし、ヨルシカの曲の中では、ノリノリになって聴く感じの曲ではなくて、浸る系の曲だから、このイヤホンくらいやる気のない感じの方が案外しっくり音が沁み入ってくる。まあ個人的な好みの話だけどね。たとえば、出だしのベース音とかいきなり黒みのある輪郭もしっかりした濃い感じで入ってくると、ちょっと重たいよねぇ?この曲には。

 


だから僕は音楽を辞めた

 

フランシュシュ「To my Dearest」

 たとえばこの曲なんかMTWで聴くと、重厚感のあるベースがしっかり重みを出しながら深掘りする上に弦楽が太めに、しかもみずみずしい感じで響いてきて、ボーカルの鮮明感もよく、しかも個々の音が一体的に流れ込んできて、これはすげぇや、飲み込まれるってくらいの説得力ある音響で迫ってくるわけ。そういうわけでMTWさん、さすが完全ワイヤレス史上音質最強、パネェっすってのはこの曲の聴き応えに関する限り、たぶんほぼ文句ないところだと思うんだけど、まあそれが高級オーディオっぽい感じで没入感あるんだけど、そういうすごい音ってのは聴くのに一定のエネルギーも要求するんだよね。

 でこのH10の音は低域もなんかやわらかめで重みはそこそこだし、弦楽もMTWのようにほどみずみずしい感じじゃなくて、ほどほどみずみずしいって感じで、空間に音が充満する感じも強くないし、たぶんボーカルはMTWに比べて元気なくない?って感じるはずなんだけどね、逆に若干肩の力を抜いてこの曲のメイン部分の中域だけをほどほどいいとこ取りして聴かせてくる、その感じが聴きやすい。もしこの曲を「いつまで聴き続けられるか耐久レース」みたいなのがあったりしたら、明らかにエネルギーを消耗せずに聞き続けられるのはMTWよりこっち。ある意味解像度は悪いぞって言ってるようなもんだから、これは褒め言葉になるのかわからないけど。

 


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【5】総評「集中力をかき乱さない、聞き疲れしない音は長時間試聴に向く。ワークアウトに使うなら案外これくらいの解像度の音がいいんじゃない?」

 ぶっちゃけ音がいい機種ではないけど、長時間のワークアウトとかのお供にするなら、個人的にはむしろこれくらいの解像度くらいの方がいいんじゃないかなって思う。この機種の利点として音場は開放的だし、スペック的には充分。通勤通学くらいだともうちょっとはっきりした個性の音で没入したいってのもあるから難しいけど。ワークアウトに限らず、皿洗いみたいな家事とか、片手間になんかやる時のイヤホンとしては、エネルギーを要求しない、これくらいの音がいい気がする。

Picun H10

Picun H10

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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