- 増殖サクラレビューを簡単に見分ける方法
- サクラレビューってそんなに悪いものかは難しい(読み方気をつければ回避可能だし)
- でもサクラレビューしない方が良いよ
- むしろレビューがない製品が怖い
- で、結局Danpix S2は買っても良いと思う?
- 【関連記事】
以前ものすごい量のサクラレビューがあるって紹介した「Danpix S2(仮名)」。今日見たら一週間前は750くらいのレビュー数だったのに、2600件以上のレビュー数に増殖してました。何これ?
カスタマーレビューを投稿する人が一般にかなり少ないことを考えると、潜在的にこの10倍は買ってそうってことになりますから、1週間でこんな売れたら、普通ベストセラー級じゃん?「ベストセラー」タグどころか「amazon's choice」タグすらついてないですけどね。
増殖サクラレビューを簡単に見分ける方法
せっかくなので、こうした信用できない増殖サクラレビューを見分ける簡単な方法をお教えします。レビューをよく見ると、レビューの投稿日時の下に「サイズ」というところがあります。
ここの表示、「Bluetooth 5.0 .37.」みたいに変な番号が付いてますよね?これが目印です。ここの部分は「サイズ」でなく「色」になっている場合もあります。
増殖レビューの詳しいシステムはわからんので、これから書くことは私がamazonウォッチし、こうした増殖レビューのある製品を観察して考えた推測ということをあらかじめお断りした上で説明します。
増殖レビューは信頼性を高めるために「Amazonで購入」タグが欲しいので、amazonで実際に商品のやりとりをしなければいけません。しかし、もし5000円くらいの商品を何度もamazonで取り引きしてしまうと、手数料がハンパないことになります。なので、こうした増殖レビューを作るときは、わざと商品の値段をタダ同然に下げた増殖レビュー生成専用の「サイズ違い」や「色違い」を用意してそれを取り引きすることで、amazonの取り引き手数料を安く抑えて「Amazonで購入」タグ付きのレビューを増殖させます。必然的にそうしたサイズや色の違う商品は型番の後に色とかサイズがつくんですけど、増殖レビュー用はそんなん考えるのめんどくさいので、単純に数字つけちゃうことが多いです。だからレビューのところに今回のように「型番 37」とかって数字がつきます。
私は実際にこの増殖用と思われる格安製品を買ったことがありますが、もちろんキャンセルされて届きません。最近は見つけたらamazonに一応通報したりしてますが、だいぶ前に一度だけタダ同然なので10個くらい大量に購入して、ゴネてみたら渋々2週間後くらいに送ってきたことはありました。たぶん大量に買っちゃうと、さすがにそれ全て一度にキャンセルしたら多数のペナルティがつくことになって「調査中」なんかついちゃって売れなくなったり、最悪商品登録抹消されたりするからキャンセルしづらいんじゃないかと思います。まああんまりおすすめしませんけど、偶然増殖レビュー用商品見つけたら格安で買えるチャンスかも知れませんね。私はこの時大量に安く買って相手に悪い気がしたので、最近は買っちゃうと相手に経済的損失を与えてしまうので忍びなく、悪質なのを通報することにしてます。10個くらいの増殖だったら見て見ぬフリ。
サクラレビューってそんなに悪いものかは難しい(読み方気をつければ回避可能だし)
こういうレビューは見ていて気持ちが悪いと思う人も多いかも知れませんが、これで商売している人もいるのであえて邪魔する必要もあんまない気がするし、私個人の意見としては、ぶっちゃけサクラレビューなんて放っておいても実害、言うほどないんじゃない?ってのが本音です。だいたいサクラレビューあっても、よくない商品は自然淘汰されてるし、amazonはちゃんとした返品システムありますからね。amazonを一歩出れば、家電量販店ではそんなサクラレビュー商品はまず売ってないわけだし。
むしろサクラレビューで損害を被るのは消費者よりamazonじゃないかとも考えられ、返品率上がったら明らかに利益圧迫しますよね。完全に私の憶測ですけど、たぶん「amazon's choice」の導入もそこらへんの打開策として考えられたっぽいフシがあります。条件に「返品率」がありますからね。
「amazon's choice」って何?って人は以下を参考にしてください。
sellercentral-japan.amazon.com
サクラレビューに関しては、正義漢ぶって「amazonはサクラレビューだらけ!(だから俺の雑誌読め)」みたいなこと必死に書いてる某モノ雑誌もありますけど、少なくともオーディオ製品に関しては、むしろあのモノ雑誌の評価も自己中心的で大概ですからね。amazonのレビューの信頼性が仮にそれほど高くなかったとしても、おたくの雑誌のレビューの信頼性が高いというわけにはならんのだけど、そこらへんわかってる?わざわざ「amazonのレビューが~」なんてレトリックを持ち出して自分の信頼性を上げようとするほうが疑わしく見えるわ。
その雑誌で実際におすすめされてた家電製品も、実は個人的にそんなおすすめできないものがありますしね。中華製品は個体差があるので、たまたま当たり引いただけっぽいレビュー記事もあります。それ以前に使い込んでレビューしてる雰囲気はないので、もっと大事なアフターサービスとか耐久性のことが書いてなくて、ほぼほぼレビューとして使い物にならんけど。
で、サクラレビューの話に戻ると、「良いモノでも注目されなければなかなか売れない」ってのはあって、amazonではレビューがあるかどうかがシステム的に反映されるようになっているから、サクラレビューをした方が良いと考える業者がいるのも分かります。ぶっちゃけサクラレビューってパターン化してるので、見ればすぐ分かることが多いですし、見てもすぐわからないサクラレビューは意外とまともな内容です。だから多少のサクラレビューは必要悪というか、顧客には悪にすらなってない可能性があります。困るのはシステムを悪用されている形になっているamazonのほうで、ぶっちゃけ顧客は返品すればいいだけ。
それにamazonのカスタマーレビューを読むときは鉄則があって、「☆3」「☆4」評価を念入りに読むということをしていれば、だいたいその機種がどんな機種か分かりますから、慣れればサクラレビューに引っかかるなんて事もなくなりはしないでしょうが、だいぶ減ります。「☆1」「☆2」はヘイトレビューが多く、「☆5」はサクラレビューが多いというのが今のamazonの傾向ですから、「☆3」「☆4」あたりが一番適度な温度感の感想になっていることが多いです。普通は20件くらいレビューがあれば、「☆3」「☆4」のレビューが数個あるので、そこを中心に読めばOK。むしろグローバル化しちゃった今の時代に必要なのは、消費者側のネット通販リテラシーみたいなものかもしれません。
それなら、じゃあ「☆5」が多い商品ってサクラばっかでダメじゃん?ってどっかのモノ雑誌みたいな意見を抱くかも知れませんけど、☆5ばっかレビュー(30件くらいレビューあって8割くらい☆5ってパターン)の商品の販売者はぶっちゃけそんだけ評判気にするヤツなので、大抵対応まともだったりします。私の経験上、☆5サクラレビュー多い系の商品は不具合品の返品対応もスムーズで、不具合報告すると親切に返答してくれたりすることが多いかも。
でもサクラレビューしない方が良いよ
私個人の意見としてはサクラレビューはリスクが大きいし、ちゃんとしたレビュー依頼をすべきだと思っていて、できればうちのブログに商品提供してくれないかな~って思うけど、あんまり影響力ないから、そんなことは今のところ稀。まあ好きで買ってるのレビューしてるのが一番煩わしくなくていいから、自腹で問題ないんだけど。
幸い、不定期だけど家にいろいろ配送されてくるしね。今朝とか、シンガポールからわざわざUPSのエクスプレス便でベッドカバー届いたけど、頼んでもいないのにどうして私のところにタダで送って来るのかマジで謎。まれにオーディオ製品送ってくることあるから、それをレビューして記事水増しできてて嬉しいけど。意外と当たりのもあるしね。
それに本当にいらない商品は14日間保管した後、ハードオフキャラバンしてお金に換えて、掘り出し物あったらオーディオ製品にしてるから、ある意味ブログ的には助かってるけど。ハードオフって店舗毎に好みとかあるらしくて、店舗によってこのジャンルは高く買ってくれるとかあるから、キャラバンする感じで回るんだけど、かなり広範囲のハードオフと付き合いができたおかげで、掘り出し物の中古や新古のオーディオ紹介してくれるようになったのは儲けもの。結構格安で売ってもらえることがあります。
話それたので戻すけど、このブログでは個人的にイイと思う製品は熱を入れて書いてるし、実際日常的にも使うから応援する気持ちでたびたび紹介する機会を設けたいけど、ぶっちゃけ自腹購入だと良い機種発掘する労力がハンパないし、当たり外れもあるから無駄が多いし、イイと思って応援していた機種が後々露骨な過剰宣伝に手を染めて、幻滅することもあって結構疲れます。
たとえば以前、音質・使い勝手ともに比較的気に入っていて、低価格ならおすすめだなと思っていた Lesoom S1 だけど、なかなか売れなかったのか、途中で増殖サクラレビューをやって評価をあげようとしていました。個人的にはもうちょっと売れてもいい機種なんじゃないかと思ってましたけど、やっぱ売れなかったっぽい。ケースが壊れやすいとかいう低評価レビューがあったからかな~?私の持っているS1はいまだケース健在なんで、このケースで自然にぶっ壊れたってどういう使い方したの?(わざと壊してねぇ?)って思ったけど、その人が不良品引いた(あるいは私が当たりを引いた)可能性もあるからわからんですけどねー。
まあ私の場合S1見てて、増殖サクラレビュー始まったときに、むしろ「こりゃ売れなくなるな」って思いましたね。だって、☆評価は一見よくなっても、レビュー読めばサクラっぽいってわかるわけですから、むしろ評価が急に上がって注目されやすくなるだけサクラレビューも目立つようになるわけですからね。意味ありませんよね。
それに好意的なレビュー書いてるこっち側としても、こういうことされると、そりゃ世間体悪くなるから応援できなくなりますわーってなります。元の商品多少良くても売り方間違っちゃあかんってのはあるんですよ。販売初期に多少サクラレビューあるくらいは健全ですけど、8割サクラレビューとかもうダメ。付き合いきれません。
これは別パターンですけど、自社で商品提供して提灯させといてランキング1位とか自分で宣伝し、入荷待ちの人に商品届けず、在庫ないのにプレゼント企画とかしちゃうのとか見ちゃうと、大好きだったオーディオメーカーでさえヘイトしたくなりますからね。むしろ応援してただけ顔に泥塗られた気分で、なおさら嫌になるわ。サクラレビューに弊害があるのはこういうところで、むしろ事情が分かる顧客ほど離れますよ。とくにファンはそういうのすぐわかっちゃうからさ。
むしろレビューがない製品が怖い
で、ぶっちゃけ一番買いづらいのはレビューがないか、3つくらいの極端に少ない製品です。たとえばEtymotic Research ER3XRとか、なかなかコスパいい機種で、素性も良く、普通に買えば満足度高いはずですけどamazonでレビューなし。これだとなんだかわからんので買えないですよね?
この機種はER4っていう名機とまで言われた大人気機種の系譜を引く良好な音質を、スマホなんかでも聴きやすいようにバランス調整して、ついでに中国で作って安くしてるっていう良心的な高コスパ機種ですけど、amazonにレビューないからそんなことわからんよね。
本当に適当に書いているサクラレビューは読めばすぐ無内容なのがわかりますし、一応商品を理解して書いている使えるサクラレビューってのもあるので、10個くらいレビューがあれば、だいたい実像は分かるんですよね。レビューがないと、その商品そもそも売る気があるのかさえわかりません。サクラレビューをやるくらいの販売者は一応かなり売る気があり、案外対応しっかりしてたりしますからね。まあ売る気あるヤツが対応いいかどうかは経験上の話なんで、一般化して話していいかはわからんけど。まあ多少サクラかそれに類するヨイショレビューあるくらいのほうが案外まともってのは言えると思います。
で、結局Danpix S2は買っても良いと思う?
個人的にはこの製品、スペックは意外とまともで防水性能も高いんで悪くない可能性はありますけど、中国での販売価格がたぶん2500円くらいな上に、イヤホン単体のスペック見ると連続再生時間4時間くらいなんで、明らかに通信チップはそんないいの積んでない可能性が高いです。最新版のチップは電力効率がよくなっていて、低価格でも連続再生時間5-6時間くらいに伸びてるんで。ドライバーが音質のいいの積んでて、再生時間が短い可能性はありますけど、2500円クラスのイヤホンでそれはないでしょ。低価格での音質向上手段で最近の流行はグラフェンですけど、グラフェン系はスペックを見ていると電力効率悪くする感じはありません。むしろグラフェン採用機種は低価格でも連続再生時間では長めのものが多いです。
そうすると、やっぱ通信品質で満足しづらい可能性が高いので、あまりおすすめはできない感じって結論になると思います。今の時点の完全ワイヤレスイヤホン業界は、通信チップが新しいほど電力効率と通信品質が向上しているというパターンになっているので、一般化できるほどかはわかりませんが、経験則として再生時間の長さ≓通信品質って図式が一応成り立っているので、この機種のように連続再生時間が5時間まで達していないものは通信品質に劣る可能性が高いです。
まあ私は今の段階ではこういう状態の商品は買う気になりませんね。
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