Bang & Olufsen イヤホン Beoplay H3 MK2 インイヤー シャンパン(Champagne) 高級オーディオブランド 【国内正規品/保証期間2年】
- 【1】装着感/遮音性/通信品質「耳にすっぽりはまる」
- 【2】外観・インターフェース・付属品「リケーブルできない」
- 【3】音質「透明で濃厚。まさにBang & Olufsen」
- 【4】官能性「豊かで艶やか透明。きれいな音色」
- 【5】総評「音質は素晴らしい」
- 【関連記事】
【1】装着感/遮音性/通信品質「耳にすっぽりはまる」
おすすめ度*1 |
---|
ASIN |
装着感は非常に良く、遮音性良好。音漏れも少し。
この機種は以前レビューしたH3のリファインモデル。デザインは風格があってすごくかっこいい。
【2】外観・インターフェース・付属品「リケーブルできない」
付属品はイヤーピースの替え、フライトアダプター、キャリイングケース、説明書。ケーブルに少しタッチノイズあり。
仕様
寸法:W 26 mm x H 20 mm x D 23 mm
重量:16 g
形式:ダイナミック型
ドライバー径:10.8mm
周波数特性:20~16,000Hz
インピーダンス:18Ω
コード長:約1.2m
付属品:キャリングポーチ、フライトアダプター、クイックガイド
保証期間:2 年
デザイナー:ヤコブ・ワグナー (Jacob Wagner)
【3】音質「透明で濃厚。まさにBang & Olufsen」
Bang & OlufsenというとE8 2.0やH9iもそうだが、とにかく艶やかで澄んだ高域の抜けの良さと、暖かで豊かに広がる厚みのある低域のコラボレーションが特徴。このH3 mk2も低域に地熱感のある肉厚さとそのウォームな温度感を維持しつつ、上に向かうにつれ澄んでいく清らかな高域を共存させている風味のある音響が特徴だ。
[高音]:中高域から自然につながって、艶やかな輝きを出しつつ、尖らず透けていくように空間に抜ける。すっきりした清涼感のある高さが感じられる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)
[中音]:中高域に強調があり、弦楽やピアノが表面の滑らかさを維持しつつ、ツヤツヤに輝く。管楽にもほどよい温かみと光沢感がある。ギターのカッティングは少し豊かな温度感で黄金色に聞こえる。
[低音]:厚みのあるしっかりした振動で100hz~30hzまで素直な減衰。20hzでも振動感が残る。タイトというほど締まりを強調しないが、透明でディテール感が高い。ベースとドラムの描き分けも鮮明(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:広さ、奥行き、温度感、深さと高さ。密度がありつつ、豊かな音楽空間を感じることができる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:ドラムの重量感と地熱、厚み、爆発力、全てのディテールが丁寧。価格を考えると非常に質が良く思える。火力は強めにバツンバツンと粘りと鳴動を伴って聞こえる。すごくかっこいい。シンバルは少し濃い音で、白味を浮き上がらせず、むしろ硬い金属の質感を重視した刻みの良い音(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:分離感は良く、男声女声ともに若干艶やかさが強調されるが、自然でリアル。
【4】官能性「豊かで艶やか透明。きれいな音色」
ROUND TABLE feat. Nino「夏待ち」
H3の時から、この曲を聴かせる表現が非常に好き。温かみのあるアコースティックギターは黄金色に輝きながらも、パリッとした張りもあって艶やかな音を奏で、シンバルもツッツッと金属の質感を感じさせる硬質な音を放ちながら、上の方ではふわっと浮き上がり、さわやかな空気感を出す。ボーカルは暖かく包まれていて、自身もほっこりと甘味に満ちている。ドラムは厚みと温かみがあるが、ボフッと潰れず、ドンという重みもしっかりあって、低域のディテールはかなり詳細に作られている。かなりクオリティが高い。
「ARIA The NATURAL」エンディングテーマ 夏待ち
Kammerorchester Basel「Symphony No. 5 in B-Flat Major, D. 485: II. Andante con moto」
クラシックには全然詳しくないんだけど、最近Heinz Holligerっていうオーボエ奏者にはまってて、そのオーボエ奏者が参加しているらしい。
まず空間に風味を出しながら、豊かに伸びていく弦楽が非常にきれい。木管や金管は明るく透明で、思ったより渋みは出ないけど、粒立ちはかなり美しい。全体的になめらかで澄んだ中域以上の美しさに惹きつけられて、この曲は聴き応えがある。
Sixpence None The Richer「within a room somewhere」
この曲は個人的にqdc 3SHみたいな一定の密度感と透明感を丁寧に出せるイヤホンが向くと思うんだけど、まさにこのH3 mk2がそれ。
ギターのエッジがクリアで鮮明に聞こえるし、ボーカルも温度感を感じさせながら、澄んだ透明感がある。音場は黒く濃く太い低音が濃密感を出しているにも関わらず、上の方では清涼感があって、高域の方の透明な味と下の方の充実感のコントラストが、この曲に込められた葛藤を実に鮮やかに再現してくれる。
高橋李依「Stay Alive」
この曲に聴き応えを感じる理由は上の「within a room somewhere」とたぶんほぼ同じ。この曲は結構シンバルがうるさくなりやすいんだけど、このイヤホンは刻みが細かくて硬質な金属的粒立ちもしっかりしているから、歯ごたえがしっかりしていて、シャカシャカボーカルに被ったりしない。下の方は濃厚で低域に生々しい熱気があるが、ボーカル周辺くらいは透明感があってきれいに音場が見通せる。そのボーカルは下ではふっくら甘く息感にも温もりがあるが、声に張りがあり、透けるようにすらっと伸びる。この声色の温度感の差みたいなものがリアリティを生んでいる。
TVアニメ「 Re:ゼロから始める異世界生活 」後期エンディングテーマ「 Stay Alive 」
【5】総評「音質は素晴らしい」
H3は価格にムラがあった感じだけど、H3 mk2は安定している様子。おかげで高値掴みはあまり気にせず買うことが出来ます。逆に言うとセール価格で売られることもほとんどない機種です。最近は欧州系メーカーは価格管理にかなり厳しくて、全世界共通価格みたいなのを目指しているらしいけど、その中でもBang & Olufsenはとくにブランドイメージと価格戦略を徹底している。したがって以前は供給力不足か管理不足かで値段が上下していたメーカーの印象だったけど、今はほとんど価格が定まってます。日本製メーカーは発売後に価格が大幅に下がることがありますけど、Bang & Olufsenはあまり下がらないから、そういう意味では新品を発売日に安心して買っていけるメーカーではあります。
音質は折り紙付きで、個人的にも好きなので文句はないです。とりあえずH3 mk2はおすすめ。ただ、リケーブルだけは対応して下さい。Fostex TM2で楽しみたいんです。この音を!
Bang & Olufsen イヤホン Beoplay H3 MK2 インイヤー シャンパン(Champagne) 高級オーディオブランド 【国内正規品/保証期間2年】
【関連記事】
*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。