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【高級イヤホン試聴レビュー radius HP-TWF41 ドブルベ ヌメロキャトル】ピエゾドライバー搭載で金属的な響きに手がかり多め。JAZZで結構盛り上げてくれるイヤホン[KANN CUBEで聴く高級オーディオ]

radius HP-TWF41 ドブルベ ヌメロキャトル

radius HP-TWF41 ドブルベ ヌメロキャトル

radius W n°4 HP-TWF41

 

 

【0】免責事項

 このレビューは販売店舗さんのご厚意で試聴させていただいた範囲内で作成しております。ケーブルは標準付属品のはずですが、セッティングは販売店舗さんにより異なる場合があります。イヤーピースは手持ちのものを使える場合は、それを用いてテストしております。レファレンスはJVC スパイラルドット++ Lサイズですが、機種によって使えない場合もあるかもしれません。使えない場合どうするかはその都度。

 

 テスト機は基本的にAstell & Kern KANN CUBEを用いていますが、音質の特徴を捉えるために副次的にONKYO GRANBEATなど別のDAPも使っております。

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 一応解像度とかの比較用にイヤホンのレファレンスを定めていて、EarSonics ES5です。

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【1】装着感/遮音性/通信品質/ビルドクオリティ

装着感

 いわゆるシュア掛けスタイルも可能だが、標準ケーブルが柔らかいのでそのままだと安定しない。装着感は悪くないけど人によってはインナーハウジングの円形部分が大きくて浮く感じがあるかも知れない。

遮音性

 遮音性はそこそこ。

ビルドクオリティ

 基本的に価格なりにレベルが高い印象。

 

【2】イヤーピース考察

 この機種のノズルの太さは普通。比較的万能にイヤーピースを合わせやすい。

  1. AZLA SednaEarfitを使うと、全体的にコントラスト感が改善され、シンバルが活き活き、ドラムも粘りが強くなり、バチバチした感じが増す。
  2. Acoutune AET08で高域がマイルドになり、中域にまろみが出る。ボーカルの聞こえも改善され、やや前面に聞こえるようになる。
  3. JVC スパイラルドット++は軸がやや大きいので、付け心地はゆるくなるが、音場は広く、不足しがちなシンバルの空気感がそれなりに感じられるようになる。ボーカル周りもややスッキリする。
  4. Faudio FA Instrumentは重低音方向に重心が下がり、中域下方向にやや密度感が出る。ギターのギラギラ感が増す。
  5. Faudio FA Vocalはやや中域が豊かになり、ドラムに膨らみが感じられるようになる。メリハリは少しゆるくなる。
  6. この機種の標準イヤピであるDeep Mount。中域は少しスリムになり、ボーカルがわずかに細い感じになる。音場は中域で少し狭まる。

 

【3】音質

総合:22/30

高域:7/10

硬い感じでやや金属的な質感を強調するピエゾっぽい音

  • 質感:ニュートラル、硬質、太め
  • 明るさ:普通
  • 拡張性:かなり良い
  • 派手さ:普通
  • 緻密さ:普通

 ピエゾドライバーを使ったハイブリッドIEMのNoble Audio Khanの音を聴いていて、それでピエゾというと、カンカンした明るい音を想像していたんだけど、このイヤホンの音はもう少し鈍い感じだった。

 シンバルは上の方のシャーンという空気感があまり出ず、コチコチチンチンした硬いあたりを強調する感じ。このイヤホンの宣伝フレーズに「ハイハット最強」とあったが、個人的にはハイハットは硬質な金属音とともに空気感も大事だと思っている派なので、この煽り文句には首をかしげた。少なくとも上に広がる感じはそんなにない。むしろライドシンバルの硬質感に最強神話を見いだせる気がする。

 ヴァイオリンや管楽の音には一定の厚みがあり、尖りをそれほど強調せず、マイルド。電子音はそれほど緻密ではなく、色味もやや抑えめで派手さは控えめ。

 

中域:7/10

密度感を感じさせ、確かな根元も感じさせる

  • 質感:ややウォーム
  • 明るさ:普通
  • 横幅:やや広い
  • 奥行き:やや広い
  • ボーカル:上ではやや暗め、自然な太さ

 適度な温度感があって、温かみがある。ボーカルは中域の真ん中でふっくらと優しく甘い吐息がある。ピアノは温かく濃く深みもあり、濃厚で耳当たりが優しく、みずみずしい。男声ボーカルは自然な明るさで太くしっかり聞こえる。

 

低域:8/10

重低音までクリアな感触があり、深掘り感は丁寧に出る。ほどよい温度感もある

  • 質感:ややウォーム
  • 明るさ:明るめ
  • 重心:低い
  • 重み:重い
  • 重低音:クリア

 コントラバスは弦の輪郭と重みがクリアに感じられて、非常に鮮明に聞こえる。JAZZの低域にクリア感を求める場合、かなり好意的に聴けるはず。温もり感も適度にあって、透明感のあるベースも温かい。

 

【4】官能性

fhána「ムーンリバー」

 この曲は高域の煌めき感や色味を抑えて重厚に聴かせる。大抵のイヤホンでややヒステリックなくらいに上に伸びるボーカルが、このイヤホンで聴くと尖りを強調せず、ちょっと暗めくらいの自然な声色で伸びるので、妙に聞き心地がマイルド。高域は明るくないが、音に聞こえづらい感じはなく、むしろ清潔なくらいで、上までしっかりと伸びる拡張性が感じられる。

 


TVアニメ『有頂天家族2』エンディング主題歌「ムーンリバー」(アニメ盤)

 

タイナカサチ「最高の片想い」

 このイヤホンの音は温もり感重視の聞かせ方で、こういう曲向きな印象。ピエゾのおかげかシンバルとギターの金属的な音が非常に鮮明で、温もり感もあり、ディテールがあるので妙に存在感がある分厚みも感じ、ボーカルを包み込んで聴かせてくる。ベースにも温もり感があって、じんわり情緒的。ボーカルはそんな湿っぽい空間で、上ではふわっと浮き上がるようにつややかで、穏やかながらみずみずしい声質で活き活きとし、しっとりした曲の中でも異彩を放つように煌めいている。

 


最高の片想い

 

大野雄二 with フレンズ「ルパン三世のテーマ (Funky & Pop Version)」

 低域弦楽にしっかりとした深掘り感と手がかりがあって、音の広がりも良く、輪郭をクリアに感じさせながら温度感も丁寧に出ている。渋みのある金管のドライな質感もディテールよく表現されて、ピアノもみずみずしい光沢を見せつつ、明るすぎない自然な濃厚感を持っていて充実感がある。音質的にはJAZZを少しクリアな感じで聴くのに最適な印象を受けた。

 


ルパン三世のテーマ [Funky & Pop version]

 

Aimer「カタオモイ」

 ギターの温もり感が丁寧で温かい。色づきも鮮やかでじんわりとした情感をしっかり表現してくれる。低域ドラムは重低音のドンをしっかり出すが、輪郭は柔らかめで広がりがあって、温かみのある音場全体に友好的な音で耳に心地よい。

 中域に充分な温度感があり、この曲のAimerのボーカルの湿っぽい甘味は丁寧に出る。

 


カタオモイ

 

分島花音「RIGHT LIGHT RISE」

 どちらかというと重厚感重視の表現。結構派手めで密度感が高く、音が多いこの曲はイヤホンによって明るくなったり重くなったりと色味が変わりやすいところがあるが、このイヤホンで聴くと金管は渋め、ハイハットも金属的な濃いめの音、ドラムとベースがウォームで重心低めといったバランス。

 ボーカルもそうした全体的な引力に影響されるのか、やや下に重い感じで中域の真ん中で充実する印象がある。中域の一番濃いあたり、中低域の少し上くらいに焦点がある安定度高めの音響に聞こえる。

 


分島花音 /「RIGHT LIGHT RISE」<初回限定盤> CD+DVD (2枚組) TVアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」エンディングテーマ

 

UVERWorld「いつか必ず死ぬことを忘れるな」

 全体的にドライで重厚。ロックに関してはradiusっぽいイメージを裏切らない。ドラムは中低域の膨らみをそれほど強調せず、どちらかといえば重低音の重み重視で、ドンを気持ちよく感じさせるバランス。ボーカルには自然な太さがあり、温もり感もあって、息遣いも温かく、ライブ感がある。音の輪郭を強調しすぎる感じがなく、ほどよく厚みがあるウォームな音色で聞き疲れる感じもなく浸れる。ギターは黒みのあるエッジ感があり、ギラギラしたドライで男らしいマッチョサウンド。

 


いつか必ず死ぬことを忘れるな

 

【総評】JAZZ・ロック向きの適度な温度感と金属的手がかりがある

 ピエゾ振動板の効果は金属的な手がかりの発色にもっとも効果を発揮していることは間違いないが、Noble Audio Khanのような明るい感じではなく、このイヤホンでは濃いめの質感で聞こえる。そのせいか、パーカッションには派手さを抑えた、落ち着いたJAZZ風の雰囲気を感じる。

 結構シックな音作りで、躍動感を強調する感じではないので、ロックも少しマッチョな重厚感の強い感じで聴かせる印象がある。鈍いところもある濃い金属光沢音のせいもあって、中域に適度な濃度感があるので、意外と湿っぽい曲に聴き応えがあったりする印象を受けた。

 

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