【この製品のポイント】
- aptX HD / aptX LL / aptX / AAC など高音質コーデックに対応
- 据え置きタイプ
- 光オーディオインターフェース入出力に対応
- 2台までのマルチポイント対応
- ツインアンテナで通信品質が良い
こういうレシーバー製品では定番になっているQualcommのワイヤレスチップCSR8675を搭載してaptX HD / aptX LLといった上位コーデックに対応したワイヤレスオーディオレシーバー/トランスミッターです。
レシーバーとして高性能なスマホ、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)から高音質コーデックを使ってイヤホン・スピーカーに音楽を出力できるレシーバーとして使えるだけなく、反対にPCやコンポから入力された音楽をBluetooth対応ヘッドホンやスピーカーに転送するトランスミッターとして使うことも出来ます。
これまでいくつかポータブルのレシーバー/トランスミッターを紹介してきましたが、この機種はバッテリーを内蔵しておらず、完全に据え置きタイプなのがこれまでの製品と異なります。モバイルバッテリーを組み合わせて運用すればポータブルできないこともないでしょうが、音質的に優れた製品でもないので、携行したい場合は素直に小型でバッテリー内蔵のポータブルレシーバーを使うべきだと思います。
【1】外観/操作性「スマホよりデカいサイズ」
大きさ的にはスマホよりデカいです。縦横のサイズ感、表面積はスマホとほぼ同等と思われますが、厚みはスマホの2~3倍程度です。
操作インターフェースはシンプルで、電源スイッチはなく、電源供給用のUSBを刺した途端に起動します。向かって左側面にトランスミッター/レシーバー切り替えボタン、上面にワイヤレスボタン・AUX光入力ボタン・音量の+とーがそれぞれ1つずつ用意された、計4ボタンで、操作に迷うことはほぼありません。
【2】通信品質「素直に優秀」
マルチポイントは切り替えスムーズというわけではない
マルチポイントは2台までの動作が確認できました。2台のDAPにつないで、コーデックを一方はaptX HD、もう一方はSBCとわざとずらして接続してみてテストしましたが、ちゃんと切り替え動作しています。切り替えはスムーズではなく、1秒ほどかかるような感じです。
以前紹介したLerbyee BT-B19では、さらにコーデックによって切り替えがうまくいかないパターンもありましたが、こちらは切り替えに失敗する感じはありません。
トランスミッターとしてよりもレシーバーとしてのほうがより優秀
Bluetoothのバージョンは5.0です。アンテナ付きなせいか、通信品質も強化されている印象があり、Prime Videoを見ても遅延する感じはありません。わずかに遅れているような印象はありますが、口パク感は全くなく、自然です。おそらくテレビの音声を手許に転送して楽しむ用途でも充分使えると思います。
次に完全ワイヤレスイヤホンのmifo O5とペアリングし、トランスミッターモードで使ってみました。トランスミッターモードの方がわずかに遅延が大きいらしく、口パクというほどではありませんが、動画ではわずかに口と音声のズレを大きめに感じます。それでもLerbyee BT-B19に比べるとだいぶ通信品質は良いようで、BT-B19のトランスミッターモードほど露骨なズレは感じません。
【3】音質「価格帯では普通です」
音質は以前紹介したLerbyee BT-B19とほぼ変わりません。レシーバーとして使う場合、音質は悪くはありませんが、とくに素晴らしいと言うほどでもないと思います。接続する相手によってはホワイトノイズが発生するかも知れません。
トランスミッターとしてはaptX HDまで使えるのが魅力的です。
【4】総評「据え置きで使うには悪くありません」
ぶっちゃけポータブルで使いにくいのがやや残念です。据え置きだからと言って、同じくらいのポータブル可能な製品に比べて音質が良いわけでもありません。通信品質は優秀なので、リビングなどで使うにはこちらのほうがいいでしょうが、自室で使うレベルなら持ち運びも出来るバッテリー内蔵式のほうが最終的な使い勝手は良いかも知れません。
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