- このレビューは誠実な品質レビューを読者に伝えるためにQCYから提供されたサンプルに基づいて書かれています。
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こんな人におすすめ
- 繊細なサウンドが好き
- 明るいサウンドが好き
- シャカシャカしたサウンドが好き
- 高機能なアプリを使いたい
QCY T11Sの概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「QCY T11S」です。
QCY T11Sの完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 連続/最大再生時間:5h/35h
- 防水性能:IPX5
- 対応コーデック:aptX Adaptive/aptX/AAC/SBC
- 技適番号:210-147578
- 価格帯:5000円~10000円
パッケージ
QCY T11Sのパッケージは全体として標準以上で、価格に十分見合っています。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- 本体
- イヤーピース
- 充電用ケーブル
- 説明書
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは価格を考えると、良好なレベルです。
手触りはツルツルとした白磁のような透明感のある温かみのあるデザインです。
装着サンプル
耳によく嵌り、装着感は快適です。
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では標準的な接続品質です。
人混みに行ってないのでわかりませんが、 家庭内では安定しています。距離耐性も十分で、5mくらい離れても通信が途切れることはありません。遮蔽物を挟むと、一瞬通信が途切れます。接続は維持されていましたが、音楽を一貫して聞くのは難しいでしょう。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチ式です。
電源ON | 充電ケースの蓋を開ける |
電源OFF | 充電ケースにイヤホンを収納し、ケースの蓋を閉じる |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード |
リセット方法 | ①イヤホンをケースに収納する ②ケースのボタンを10秒間長押しして、イヤホンのLEDが赤と緑に交互に3回点滅するのを確認する |
曲再生/停止 | 多機能ボタンを2回タップ |
曲送り | 左耳側の多機能ボタンを1.5秒長押し |
曲戻し | 右耳側の多機能ボタンを1.5秒長押し |
通話応答 | 多機能ボタンを2回タップ |
通話終了 | 多機能ボタンを2回タップ |
通話拒否 | 多機能ボタンを1.5秒長押し |
ボイスアシスタント起動 | 左耳側の多機能ボタンを3回タップ |
低遅延モード切替 | 右耳側の多機能ボタンを3回タップ |
アプリ
QCY T11SはQCYアプリに対応しており、音質とコントロールを自分好みにカスタマイズすることが可能です。さらにヘッドセットの位置情報を追跡し、ヘッドセットから音を鳴らすことで見つけやすくする検索機能はかなり便利です。
QCYアプリで可能なこと
- 音質のカスタマイズ
- コントロールのカスタマイズ
- 追跡機能
- ファームウェアアップデート
- ペアリング解除
- ファクトリーリセット
- デバイス情報の確認
音質
QCY T11Sは鮮明でマイクロディテールが強調された繊細な高域寄りのニュートラル系弱ドンシャリサウンドを聴かせます。明るく繊細なサウンドが好きな高域好きを満足させる可能性が高いですが、人によってはシャカシャカとした安っぽい音に聞こえる可能性もあります。また中域薄っぺらいので、全体的に細い音で華奢なサウンドに聞こえやすいでしょう。
今回はFiiO M15でSBCでつないで駆動し、標準イヤーピース(Lサイズ)を使ってレビューしています。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:A-
- 個人的な好み:A-
繊細な味付けは個人的にはなかなか好みですが、充実感の不足は気になるところです。最初は細かいところが金細工のようにきれいに聞こえる気がしても、長く聴いていると包容力に欠ける細い音がいまいちに思えてくれるかもしれません。
とはいえ、全体の原音忠実度は高めで、ニュートラルにも近く、バランスは悪くありません。少し明るくシャリシャリと聞こえる繊細な音が好きなら選択肢として考慮しても良いでしょう。オーディオスペックは総合的には価格なりです。
音質的な特徴
美点
- 比較的高い原音忠実度
- 優秀な解像度
- 優れたイメージング
- スタジオモニターライク
- 躍動的でダイナミックなサウンド
欠点
- 低域の深みに欠ける
- はっきりしないぼんやりした低域
- 質感と定位が少し正確ではない
- 音像の一貫性に欠ける
総評
QCY T11Sは深みのある低域と繊細な高域を共存させる、いかにもハイブリッドドライバーモデルといった感じの音を奏でます。繊細な雰囲気が強調されやすいので、マイクロモニターサウンドが好きならおすすめできますが、大抵の曲でシャカシャカしたシンバルが目立ちやすく、高域が敏感な人には向きません。
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