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【カナル型イヤホン SHOZY×AAW Hibiki MkⅡ レビュー】ボーカルの分離感、音像の明確さ、低域の沈み。そのバランス感覚は1万円以下では最高レベル。おすすめ

SHOZY×AAW Hibiki MkⅡ

SHOZY×AAW Hibiki MkⅡ

SHOZY×AAW 響 Hibiki MKII 高音質 カナル型 イヤホン イヤフォン 【6ヶ月保証】【送料無料】

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「シュア掛けタイプ。遮音性は高い」

おすすめ度*1

SHOZY×AAW Hibiki MkⅡ

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 シュア掛けタイプで装着感はこういうタイプでは標準くらいにはよく嵌まると思う。ただ少しハウジングがデカイので、耳が小さい人には付けづらいのかな?耳に合えば遮音性は高く、音漏れもあまり目立たない印象。

 

 ちなみにSHOZYは香港の、AAWはシンガポールのオーディオメーカー。個人的にSHOZYってのはよく知らないけど、AAWは深みのある、中高域の聞こえる場を意識した低域チューニングしたイヤホンを作っているメーカーっていうようなイメージを持っている。実際このHibiki MkⅡでもAAWらしい深みのある低域を味わえる。といっても、私のメイン購入帯はせいぜいが5万円台までなので、A1DやA2Hのイメージで語ってるし、ぶっちゃけ今手許にA1DやA2H持ってないんで、イメージが実際の音に合ってるか厳密には謎だけど。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「リケーブルは2pin」

 付属品はイヤーピースの替え。2pin端子リケーブル可能。標準ケーブルにタッチノイズはほとんどない。

 

SHOZY×AAW Hibiki MkⅡ

 

【3】音質「喉元まで沈む低域が中高域のためにしっかりした空間を確保する。低域の重たい沈みを感じさせつつ、中高域の聞こえを意識した良バランス」 

  このイヤホンのレビューでよくする言葉が「中高域と低域のバランスが良い」という言葉。そして「低域の量感と中高域の発色を共存させている」という評価である。低域の量感は普通は「厚み」や「重み」となって出てくることが多いから、にわかに中高域の聞こえと低域の量感は両立しづらい気がするが、この世界にはいくつかの方法でそれを解決しているイヤホンが存在している。

 その一つがNUARL NT01AXOriolus Finschiといった機種で、これらは低域にウォーム感を出して厚みを出しつつ、重さを加減し、中高域をややその低域から出張る形でアッパー方向にすっきりさせることで、この問題を解決した。

 もう一つの形としてはいっそ低域を下げてしまって中高域のために空間を用意するという方法があり、そのアプローチをしているのがaudio-technica ATH-CKS550(むしろヘッドホンモデルのATH-WS550のほうがより顕著)やこのイヤホンというのが私の認識だ。なんかこういう大雑把なこと言うといろいろ文句言われそうだけど。

 この2つのアプローチの差は、私の理解では中高域の方向がどっちを向いているかで、前者のアプローチでは高域方向に高く抜けている音場感が得られ、後者のアプローチでは沈んだ低域の深い足場を意識してやや下方向に安定して、正面方向に中高域が向かってくる音場感を得られる。結果として低域のピーク感に差が生じるため、前者のアプローチでは低域の「厚み」が強く感じられ、後者のアプローチでは低域の「深み」が強調される。

 後者の方がどちらかといえばまとまりよい印象を受けるのでタイトさではより優れて感じられるだろうということは一般化して言えると思うが、問題は音の「重み(≒量感)」をどんな音に感じるかというところにあり、厚みに重みを感じやすい人と沈みを重みと感じやすい人に分かれるように思う(もちろん実際は両者は複合的に作用するし、そもそも音量の問題がある)。少なくとも元低域ジャンキーの私としては、各種レビューを読む限り、この2つの量感観念というか感覚が存在していることを感じる。

 

 この低域の聞こえ方の差に関しては私の経験上、30hz音の聞こえ方に大きな秘密があって、20hzは大抵かすかにしか聞こえないから正直よくわからないけど、30hzでの音の沈み込みが少なく、20hzでも振動を感じるくらいのバランスだとかなり強い地熱感(ウーファー感)を感じて、音を「深い」と感じる可能性がある(オーディオのプロじゃないんでここらへんは経験上の話で厳密にはよくわからん)。ただこの地熱感みたいなものは音にもっさりした重厚感を出すこともあるので、30hzを少し下げたバランスの方が低域に滞留感が出ないので音楽全体が聴きやすいバランスになるという場合もある。この崖が50hz付近まで上がってくると今度は床抜け感が出てくるので、たぶん低域モデルというジャンルの機種の調整のポイントは40hz~30hzの間にあると私は今のところ考えている。

 今回の場合で言うと、前者のNUARL NT01AXやOriolus Finschiの系統の低域は30hz付近での沈み込みが大きく、後者のaudio-technica ATH-CKS550やSHOZY×AAW Hibiki MkⅡ は30hzまで素直に減衰していて、極端な沈み込みを感じない印象を受けるので、おそらくここらへんが「深み」のポイントになっていると推測している。そういう意味でNUARL NT01AXやOriolus Finschiで少し低域の重厚感に物足りなさを感じるという人は、確実ではないものの、もしかするとこのHibiki MkⅡで重厚感の改善が見られるかも知れないと言うことはできる。逆にこちらでは「重苦しい」あるいは「深くて厚みを感じない」と思うならば、Finschiを聴いてみたらどうかというアドバイスになるだろう。

 少し前にGRANBEATでイコライザー遊びをしていて気づいたが、ボーカルのすっきり感を味わうには(特に女声ボーカルの場合)250~500hzあたりの音を下げたバランスのほうが、私の場合、声質の発色が良く聞こえる。私は波形マニアでもなんでもないから波形取ってるわけでもないし、楽器やってるわけでもなく、音楽関係ズブの素人なんで、よくわからんけど、この中低音域あたりを引っ込めるとボーカルの分離感がよくなる印象を受けるので、おそらくこの機種もここらへんを多少引っ込めてるだろうとは言える。

 そういう意味では多少なりともドンシャリ的な音ではあるだろう。

 

[高音]:比較的スッキリと後味を引かずに抜ける。金属光沢だけは少し発色強めにキラキラを通り越してギラギラするくらいの強い鮮明感を感じる。高域に上方向に突き抜ける感じはあまりなく、のびやかさよりはさわやかさを感じる音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:スッキリとしていて圧迫感がなく、ボーカルの分離感がよい。全体的に清潔な鮮明感がある。ギターのカッティングは上の方ではサクサク刻みが良く、光沢にはギランとした材質の重みみたいなものも感じさせる音で「らしさ」を感じる音。

[低音]:喉元付近まで下がってくる深みのある低域で、かなり潜って下から鳴らしてくる感覚がある。深掘り感は出やすい。ドンとパンチのある重い感じではなく、ズーンと鈍く沈む重低感。振動は100hz~30hzまで緩めでしかも一定の輪郭感がある振動で、音にパワーを乗せ過ぎない印象でやや淡い感じに思うが音像にブレのない印象を受ける、あまり聴いたことのない傾向の音。20hz以下は無音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音場は抜けが良いので、音がすっきり抜けていく感じがある。1万円以下という範囲で考えると、広めの印象を受ける。とくに高低に関しては低域が沈んで中高域の空間を作るところがあって、下方向には深く感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは表面の反発力があり、膨張感はそれほどなく、たぶん多くの人がタイトな傾向を感じる音。シンバル周りは少しギラつく方向で精彩があり、明るく白む感じが少ないので、金属の材質感が乗りやすい印象。スピード感は悪くない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルの分離感は良く、のびを楽しめ、後味さわやかで混濁感がない。

 

【4】官能性「低域の深みを味わいつつ、抜けの良いさわやかな音像の中高域を堪能できる」

RUANN「There's No Ending」

 中高域の見通しが良い。音味的には発色はきれいに思うが、明るすぎない高域で、浮いた感じやキラキラ感を強調する感じはなく、そういう意味で華やかさはそれほど目立たない音と言える。ズンズン沈む低域の深掘り感で下方向に少し広い高低感が感じられる。サビ前のブーム音に関しては深掘り感が強く出て、まとまりはよく思えるので、膨張は十分ではない感じがあり、ブーム感は出にくいかも知れない。ここらへんは低域の沈みと低域の広がりのどちらを大事にするかの好みの問題になる。喉元までしっかり沈む音像が感じられ、存在感のある低域ではある。低域が沈んでいる分だけ中高域に浮揚感はあり、その点はこの曲のイメージには合っているかも知れない。

 


There's No Ending

  

佐々木恵梨「ふゆびより」

 基本的にこのイヤホンで聴くこの曲は個人的な嗜好に合っている。まず明るすぎない高域のおかげで、音場全体に落ち着きのある清潔感があり、ボーカルもふっくらと甘味を出しながらも抜け方に臭みがなく、清潔な空間にすっきり消える。低域の厚みの問題かウォーム感や黒みは足りない感じではあるので、全体的にコントラストは抑えめで少し淡い感じではあるが、それも曲調に合っているように思えなくもない。私個人はもう少し低域が厚い感じで普段聴いていることが多いが、E8 2.0でDAPを比較した際に、この曲を課題曲にしたときにも述べたように、この曲は清潔な中高域音を出すイヤホンで聴くと今度は音場全体が澄んで感じられる妙味も出てくる。

 


ふゆびより(TVアニメ「ゆるキャン△」EDテーマ)

 

OxT「UNION」

 ドラムが厚くなく、深く沈みこむ火力感がある。厚ぼったくならないので中高域の視界を阻害しないし、充分な深さなので空間全体を下方向に引き締める重力感は出て、立体感を感じる。ボーカルの抜けも良く、深みから音がスピード感を持って立ち上がってくるような音響が楽しめる。

 


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水瀬いのり「Sweet melody」

 これくらい高域がガシャガシャしている曲だとなんかうるさい感じが出てしまうが、そんな中でもボーカルは比較的分離感が良く、すっきりさわやかに聞こえる。結構この曲のボーカルはキャンキャンして聞こえやすい気がするが、このイヤホンだとみずみずしくさわやかな程度の心地で聴ける。繰り返しになるだろうけど、個人的にこのイヤホンが気に入ったのは、この臭みの少ないボーカルと低域の深掘り感が組み合わさっているところだ。あんまりこの価格帯ではないんじゃないかな。

 


BLUE COMPASS【初回限定盤】

 

(K)NoW_NAME「Harvest」

 実際この曲のようなサビで情報量の多い曲を聴くときに、見通し感のよさとさっぱりした感じの味付けの良さを感じる。この曲はボーカルの抜けがよい感じだと私は気持ちよく聴ける感じで、ふわっと浮かび上がる感じも多少出つつ、すらーっとのびやかに聞こえる。音場が思ったより広くないのか、サビでは音が迫って聞こえてくる感じもあるけど、ライドシンバルの音は詰まりすぎずにサラサラ感があるシツシツっていう感じの音で優しいし、ギターのカッティングもサクサク系でさわやかな刻みのよい感じ。低域は深くて中高域付近は整理されている感じがあるので、音にもたれかかるような渋滞感がなく聴ける。

 


Harvest

  

【5】総評「1万円以下で中高域の音像と深煎り感のある低域が味わえるのはいい」

 音に厚みのあるところはあまりなくて、低域は深掘り感で勝負している感じだけど、この価格帯では中高域と低域の存在感をうまく共存させている機種。たぶんタイトって表現される低域が好きな人はこの機種、悪くないと感じるはず。中高域が広く感じられるから、周波数帯域が広い感じを受けて、分離感もよく感じられ、そういう意味での解像度感は感じられる。

 実際これが1万円以下で買えるってのは結構驚くところがあって、個人的には1万円台前半でもこの機種くらい万能に聴かせるのはそうそうないんじゃないかなと思う。全部聞き尽くしたわけじゃないから、厳密にはわからんけど。

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。