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【中華イヤホン NOBYIN A2(QZX-A1) レビュー】深みの感じられる低域と前進的で豊かな中域が魅力。ボーカルフォーカスが良い。おすすめ

Highlight A2

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A2 MMCX 樹脂イヤフォン強力な IEM ハイファイイヤホン化合ダイヤフラムダイナミック耳芽モニター Dj ステージカスタムメイドヘッドフォン MMCX

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「IEMタイプのデザインで装着感は良好」

おすすめ度*1

Highlight A2

ASIN

amazon登録なし

スペック・評価
再生周波数帯域 20hz~20000hz
インピーダンス 24Ω
感度 106dB
ドライバー

ダイナミック型

音質傾向

 ボーカルフォーカスが良い、豊か、豊満、充実感がある、どっしりした低域、深みがある、重みがある、メロウ、ナチュラル

 IEMタイプのデザインで、耳への収まりは良好です。遮音性もそこそこ良いです。

 

テスト環境

 今回のテストはCayin N6II/A01Astell&Kern KANN CUBEONKYO GRANBEATで行っています。またゲイン設定は低設定です。

www.ear-phone-review.com

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【2】外観・インターフェース・付属品「mmcxリケーブル可能」

 付属品はイヤーピースの替え。mmcxリケーブルが可能。

 

上海問屋で買えます

 この製品と同じと思われる製品が上海問屋の通販やドスパラ店舗で購入可能です。

www.dospara.co.jp

 

Highlight A2Highlight A2



【3】音質「質の良い低域、充分に前面に出る中域。どちらかといえばメロウ系サウンド」

 音質的には価格に見合わずしっかりしている低域表現が特徴です。3000円未満の価格で買える製品ですが、低域はかなり深くまで出ており、重みも適度に感じさせ、ほどよい暖かみもあるバランスの良い音です。下方向で少し震えの強い音で、ドシッとした重量感があります。ベースラインは充分に黒みがあり、ドラムキックもドカッと重く聞こえます。音は太いですが、厚みが強くなりすぎないように量感はコントロールされているようで、リズムコントロールは素早いというほどではありませんが、遅れる感じはなく、締まりは悪くありません。重みがある分機敏とはいきませんが、ドラムや楽器には充分な胴鳴り感があり、それがボディの実体感につながっており、中域音に安定感と充実感をもたらしています。

 中域は最近のイヤホンにしては珍しく、中高域に向かって派手さを強調する感じはありません。低域の力強さに負けないほどに前進的に表現されるので、ボーカルには充分にフォーカスが当たりますが、中高域に向かってはやや後退するので、楽器のアタックは遠ざかるように抑えめに聞こえやすいところがあり、どちらかといえば安定的なサウンドに聞こえます。中高域は音像を温和にくっきりと出して楽しませてくれます。ギターサウンドは上にのびやかというよりは中域で広がりを見せる味付けになっており、また中域下のパンチは少し強く、空間はあまり清潔ではありません。低域の熱気を受けてややもやもやした熱気の中で音が聞こえるでしょう。

 また高域に向かってなだらかに後退するような滑らかなサウンドになっているので、人によってはピアノやギターの上辺、スネアやタムに明るさが足りないと感じるかも知れません。どちらにせよ輪郭は少し抑えめで音は全体的に丸く聞こえます。高域の高い方ではシンバルに少し空気感の強調がありますが、それも強く主張されないので、基本的には閉じています。シャープネスの強調はほとんどなく、ボーカルもふっくらしていて子音や息が刺さる感じはありません。

 

 総合すると中域で太くしっかりした充実感を感じさせる表現になっており、低域のパワフルさと暖かみと深み、高域のほどよいマイルド感と自然光くらいの穏やかな明るさ表現は、すべて中域の丁寧な表現に向かって調整されている感じがあります。ボーカルは少し甘めに明るさを若干抑えて表現され、息感の強調はあまりない自然な太さくらいで聞こえます。ボーカルに厚みと深さを求める人にはなかなか味わい深く、個人的にはより男声ボーカルに魅力を感じます。

 ギターエッジの高さやピアノに明るい強調がなく、スネアやタムの鼓面にあまり強調がないのはロックファンの好みを分けるかも知れません。低域のパンチは良好ですが、中高域のアタックは強くありません。そしてギターサウンドやシンバルに繊細さはあまりありません。音量を上げれば高域音はより詳細に聞こえてきますが、満足できるディテールを感じられるまでに、それなりの音量が必要かも知れません。どちらにせよ高域のディテールに優れた機種ではありません。ちなみに個人的には低域ジャンキーなので、ロックはむしろこれくらい重厚なバランスで聞くのが基本的には好きな方です。

 対して床面の表現は優れており、EDMやポップス、JAZZ、クラシックなどで実体感のある音を聴かせてくれます。弦楽は中高域が清潔な分、高いところで少し伸びて聞こえますが、ピアノ音は上で明るいのではなく、中域で豊かに広がり、沈み込むような音で、しっとりとした味も感じられるでしょう。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
鮮やか。中域で濃厚。中高域での艶やかさや派手さは強くない。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鈍い。全体的に音は丸く鋭さは強調しない。
明るさ
(明るい/暗い)
普通。中域で充実する自然光くらいの明るさで音場を清潔にしすぎない。
派手さ
(派手/地味)
普通。中域で音が豊かに聞こえる。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや柔らかい。音の輪郭は柔らかめに感じる。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや丸みがある。音が空間に溶け込む感じがあるので輪郭は丸く感じる。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
やや穏やか。アタック感は抑えめ。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや力強い。低域で深みと重みを出し、振動感も充分にあり、パンチも強めに聞こえる。
豊かさ
(豊か/貧弱)

豊か。低域の情報量は多く、中域も充実している。

太さ
(太い/細い)
太い。音は全体的に太め。
手触り
(ざらざら/滑らか)
滑らか。全体的に音はマイルド。
粒感
(きめの細かい/粗い)
粗い。基本的に緻密な音ではない。
清潔感
(澄んだ/濁った)
やや濁っている。透明感は悪くないが、風通しの良い音場ではないので、清潔感はあまりない。
潤い
(潤いのある/乾いた)
やや潤いのある。中高域の艶やかさに欠けるので、シンバルに水しぶきのような潤い感はないが、中域ではピアノ音に湧き出る泉のような深みがある。
重さ
(重い/軽い)
重い。重心は低い。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
やや濁っている やや濁っている

明るいか

(明るい/暗い)

普通 やや暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

普通

やや天井感がある

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや潤っている やや潤っている

太いか

(太い/細い)

太い 太い

濃いか

(濃い/薄い)

濃い 濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

やや目立たない やや目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや天井感がある
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
深掘り感がある
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや広い
主に中域の奥行き感
(奥まる/前屈み)
前屈み

 

美点
  1. 適度な濃度感があり、音に自然な太さがある
  2. ボーカルフォーカスが良い
  3. ディテール感をほどよく抑えたナチュラル系サウンド
  4. 低域に重量感がある
  5. 高域がマイルド
  6. 音の沈み込みが良い
欠点
  1. ややもっさりしやすい
  2. 中域と低域の境目がやや曖昧になりやすい
  3. 低域が重たくなりやすい
  4. ディテールが少し甘い

 

[高音]:高域は基本的に閉じている。中高域は清潔で派手さを強調するところがなく、中域のボーカルにフォーカスされるように少し後退している。その分煌めきが抑えめで、より高いシンバルの空気感や弦楽の高い伸びが聞こえやすいが、それも目立つほどの強調がない。金管も少し明るさを抑えて太い。人によっては地味な高域に思えるはず(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は前進的で、ボーカルを充分に色づかせて聴かせる。音は太めで実体感があり、広がりと豊かな充実感が感じられる。中高域の艶やかさは抑えめではあるものの、自然な色づきがあるので、目に見えて暗いというほどではなく、自然光くらいの明るさを感じる。繊細さは抑えめで、輪郭は強調せず、高域方向への縦軸の遊び心に欠けるが、低域とつながりがよく、安定した表現になっている。

[低音]:100hz~40hzまで濃い太い振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。低域は深み・重みが強く、厚みもそこそこある感じで、たとえば低域弦楽は少し透明感を感じさせながら、床面の鳴動と重みが充分に感じられるのでディテールが良く感じられるはず。ドラムは少し豊満であるが、キックは重みがしっかりしていて、ぼやけた感じは少ない。ベースの幅も適度といった感じで、ブーミーになりすぎず、かといってタイトでもないが、暖かみと黒みを充分に感じさせてくれるバランス。鳴動感と暖かみは強いのでクリアな低域とは言えないだろうが、ディテールはよく自然な実体感を持っている(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中域にフォーカス感がある。低域の沈み込みも良く、深みがあるので、重厚感も充分に感じられる。高域はマイルドに閉じている(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:スネアやタムの鼓面はやや落ち着いており、人によってはアタックが抑制的に感じるかも知れない。逆に言えば、中域の楽器音の厚みより目立つことのない制動の利いた感じで、ボーカルを邪魔することがないのがよいところ。基本的にはバスドラムに向かって重く豊満になっていくドラムサウンドで、パンチとキックがパワフルで、重いバズンバズンといった感じ。ハイハットはチンチンしたあたりが少し濃く出て、高さも少し感じられるが、低域ドラムの重量感やスネアのスプラッシュ感のほうが力関係的に優位になりやすいので、やや埋没気味になりやすい。ただしドラム表現が抑制的なポップスでは地味目に自然に聞こえる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは大抵最前列に位置取りしてくれるが、女声ボーカルの明るい曲では低域よりわずかに後退して聞こえるかも知れない。ボーカルは男女ともに充分に濃く、深みとコクがある。高域方向での明るさやのびやかさは少し物足りなく思える可能性がある。男声ボーカルはディテールも良く満足度が高いと思われるが、女声ボーカルは少しふっくら系の甘味が強く、人によっては太く感じるかも知れない。また息感もあまり強調されないので、声色はやや落ち着いていて、成熟した印象を受ける。

 

【4】官能性「安定感のある音楽でJAZZやポップスなんか良い」

東京ザヴィヌルバッハ「Sagittarius」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】上の動画はライブ版なので、私が聴いたアルバム版とは異なりますが、雰囲気だけ伝わるよう参考として貼ります。

 さて、落ち着いた高域と充実した中域、深みと重みのあるディテールの良い低域はこの曲のような大人びたJAZZサウンドと相性良さそうです。低域シンセとドラムの重みがドカドカッと出るので空間に深みと静寂感が充分に出て、空間は濃厚で清潔ではないにも関わらず、透明感が感じられます。抑制的な高域も静寂感を乱すところがなく、低域との繋がりのよい中域が充分な厚みと色合いで聞こえて、その音にゆったりと浸れます。

 


AFRODITA

 

Aimer「Torches」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】ベースラインは沈み込みが良く、深掘り感があります。低域音は中域に少し滲み出すくらいの熱気を持っていますが、それが情熱的な色を中域に加えており、楽器音がノスタルジックな温もり感を持って聞こえてきます。ボーカルにも深みとコクがあり、潤い感も少しあって、完全に湿っぽくはありませんが自然なみずみずしさが感じられます。音場に深みと重みが適度に加えられているので、この曲の神話的な重厚感も充分に感じられます。ボーカルは人によっては少し暗めなくらいですが、それも成熟した雰囲気を出しています。

 


Torches (初回生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

 

ORIGA「水のまどろみ」

【KANN CUBEで鑑賞】動画はロシア語版ですが、私が聴いたのは日本語版です。許諾の関係で、著作権表示のあるものがロシア語版しか見つかりませんでした。

 さて、このイヤホンですが、輪郭感のしっかりしているKANN CUBEとは結構相性が良さそうな印象を受けます。この曲ははっきり言って、上のAimer「Torches」と似たような感じの曲ですが、Cayin N6II/A01の音が上まで少し音が太い感じに比べると、KANN CUBEは中高域でもう少し繊細な音を出してくれるので、印象に結構な差が出ます。音に締まった感じが強くなり、音楽的にメリハリが利いて聞こえます。それは低域にも差として表れていて、低域のドラムサウンドの輪郭が増して、よりリズムが明確になっています。この曲をN6II/A01とも聞き比べてみたのですが、個人的にはKANN CUBEのほうが断然好きです。木管音あたりの、自然な厚みを出しつつ、高域に向かってまっすぐ立ち上がる感じがなかなかそそります。

 KANN CUBEは低域に深みも丁寧に出してドライブしてくれるところがありますが、それがこのイヤホンの深掘り感とよくマッチしていて、非常に透明度の高い鳴動を聴かせてくれ、それが音楽全体に奥行きをもたらしてくれている感覚があります。このイヤホンの低域音には個人的になかなかのポテンシャルを感じます。

 


「ファンタジック・チルドレン」エンディングテーマ 水のまどろみ

 

【5】総評「低域好きにおすすめしたい」

 音の組み立ては中域で充実するようしっかり組み立てられている印象です。それを支える低域の重みと深みのあるディテールサウンドがなかなか良質で、価格を考えるとかなり良好に思えるでしょう。一方で高域音は緻密さに欠け、人によっては暗くおとなしく思えるかも知れません。太く根立ちの良い音が好きなら、かなりオススメできる製品です。ダイナミック型らしい自然な音の厚みとつながりのよい音は豊かな音に感じられるでしょう。

 

  • 音に自然な厚みと広がりがある
  • 中域が豊かで、ボーカルフォーカスも良い
  • 高域が暗く、分離感や清潔感に欠ける

 

Highlight A2

Highlight A2

A2 MMCX 樹脂イヤフォン強力な IEM ハイファイイヤホン化合ダイヤフラムダイナミック耳芽モニター Dj ステージカスタムメイドヘッドフォン MMCX

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。