Cayin N6ii DAP / A01オーディオマザーボード【国内正規品】
- 【0】なんでCayin N6IIなんて買ったの?
- 【1】外観/操作性「面積自体は普通だが、厚みがあるので、ポケットから出し入れしづらい」
- 【2】連続再生時間「結構長持ち」
- 【3】音質「中域でツヤやコクを出し、暖かみと豊かさのあるサウンド。解像度的にはやや輪郭が緩い」
- 【4】総評「音質的には風味重視で豊かに音の広がりやツヤを感じたい人におすすめ。しかし、それ以上に完全Androidで遊び心地は最高クラス」
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【0】なんでCayin N6IIなんて買ったの?
完全AndroidでPlay Storeつき!つまり、完全ワイヤレスイヤホンの付属アプリやamazon music/Prime Videoなどのサブスクリプションを完全に楽しめる
DAPというかスマホであるために、amazon musicなどのサブスクを完全に使いこなせるONKYO GRANBEATを愛用し、その楽しさに嵌まっていた私ですが、GRANBEATには限界がありました。Androidバージョンが6.0止まりで古すぎっていうね。おかげでSENNHEISER MOMENTUM True Wirelessの付属アプリが動作しません。そういうわけで現状完全なるポータブルオーディオ環境を実現するためにはAndroid搭載のDAPの買い換えが必須に思えてきました。
ぶっちゃけ「GRANBEATでほぼ満足だから、ONKYOの次の機種まで気長に待つか」みたいなノリで、実はそれほど買い換えとか考えてなかったんですけど、このCayin N6IIね、ビビッときちゃったんですよ。後述するようにAAC対応だってことも大きかったんですけどね。
筐体はちょっとデカイかなって思ったんですけど、音がね、芳醇な感じで豊かだったんで、すっげー惹かれました。もうね、これはいいわーって感動して、そしてとりあえずAstell&Kern KANN CUBEを買いました。まあ、KANN CUBE、あれはやばすぎた。詳しくはレビュー記事読んでね。
とはいえ、日常使用ではKANN CUBEはいろいろ難があるので、Cayin N6IIもやっぱり欲しいとは思ってたんですが、GRANBEATの置き換えで考えている感じだったら、急がなくてもイイかなぁとか考えたり。KANN CUBEはコンセプトと音が私のその時点で欲しかったモノに合致してたんで、問答無用で即買いだったんですけど、こちらはむしろ店頭試聴でよくテストして使い勝手なんかを確認して買いました。
レビューで詳しく述べますが、必ずしも意図したこと100%は実現してくれなくて、個人的には達成度95%くらいなんですけど、完成度は非常に高く、満足度は素晴らしいです。
本格的な完全ワイヤレス&サブスク時代に突入。長く使うなら完全Androidがよい時代に!
完全ワイヤレスイヤホン全盛時代がやってこようとしていますが、完全ワイヤレスは急速にスマホガジェット化しつつあり、各社アプリを提供して独自機能を打ち出して差別化しようとしていたり、かたやミュージックでもサブスク全盛時代がやってきつつあり、amazonがロスレスオーディオサブスク始めるとか噂になるこの現代。DAPもそうしたアプリ対応能力で選ぶ時代が来ています。Playストアに対応しないDAPは多少音質が良くても、今後微妙な使い心地になっていく可能性は高いです。
アプリ対応能力と音質、コスパのバランスを考えるとこのCayin N6IIはかなり有力候補になるでしょう。現状で他社製DAPに対するN6IIの圧倒的強みがこの完全Androidだということです。
SONY Headphones Connectとは相性悪い
さて、完全Androidで死角なしかと思われたCayin N6IIですがSONYのイヤホン/ヘッドホン 付属アプリ「Headphones Connect」とは相性良くないです。事情は良くわからんのですけど、SONY WF-1000XM3では、つないでしばらく音楽聴いてるとHeadphonesアプリがイヤホンを制御できなくなるらしく、表示がバグって使えなくなります。
Cayin N6IIについてみんなが語っています!
【1】外観/操作性「面積自体は普通だが、厚みがあるので、ポケットから出し入れしづらい」
携行性はあまりよくありません。ズボンの腰ポケットに入りますが、かなりギッチギチです。少なくとも出し入れに苦労します。とはいえ個人的には、以前はGRANBEAT先生でもデカくて困るみたいなこと言ってましたけど、KANN CUBEとかいうの持ち運びだしてから、ぶっちゃけ大きさとか全然気にならなくなりました。
以前はホールドモードがなくて、ポケットから出し入れするときに音量変わったりしちゃってたんですが、ファームウェアアップデートでホールドモード追加されました。
オーディオ端子は3.5mmアンバランスとLINE OUT、4.4mmバランス接続に対応しており、ワイヤレスオーディオコーデックとしては SBC / AAC / apt-X / apt-X HD / LDAC に対応しています。個人的にAACに対応しているというのが購入に踏み切った理由の一つで、AACテスト環境がこれまでなかったので、「Cayin N6II買えばAACテスト出来るようになるから(買っちゃえ)」と自分に言い訳しました。
【2】連続再生時間「結構長持ち」
店頭試聴段階で電池持ちだけはよくわからないんですけど、Cayin N6IIの良かった点としてこの電池持ちの良さも挙げられます。問答無用で欲しかったKANN CUBEと違って、こちらは日常使用を考えていたので、ここらへんは購入前に念入りにネット上の情報を収集し、調査しました。バッテリー周りに目立った不満はなさそうだったので、買ったんですが、確かによく持ちます。
スペック上は14時間ですが、アンプ能力を使うバランス接続では半分から6割くらいの7~9時間くらい、完全ワイヤレスイヤホンにつなぐ場合はもしかすると14時間以上持ちます。よくわからんけど、どうもワイヤレス接続の方が最近は電力消費少ないのかな。
製品名 |
操作性 |
対応コーデック | 連続再生時間 |
---|---|---|---|
SR15 | ○ | SBC/aptX/aptX HD | 10時間(実際はもっと短い) |
CT10 | ◎ | SBC/aptX/aptX HD | 10時間(実際はもっと短い) |
NW-A27 | ○ | SBC/aptX/LDAC | 23時間(SBC時、充分一日使える) |
NW-ZX300 | △ | SBC/aptX/aptX HD/LDAC | 14時間(LDAC時、ほぼ一日使える) |
NW-A55 | ◎ | SBC/aptX/aptX HD/LDAC | 13時間(LDAC時、ほぼ一日使える) |
GRANBEAT | △ | SBC/aptX/aptX HD | 22時間(私の使い方ではワイヤレス接続利用しても、実測10時間はもつ) |
DP-X1A | △ | SBC/aptX/aptX HD | 16時間(普通は10時間も持たないだろう) |
KANN CUBE | ◎ | SBC/aptX/aptX HD | 不明(「低ゲイン」なら10時間持つかも) |
Cayin N6II | ○ | SBC/AAC/aptX/aptX HD/LDAC | 14時間(たぶん10時間くらい) |
【3】音質「中域でツヤやコクを出し、暖かみと豊かさのあるサウンド。解像度的にはやや輪郭が緩い」
基本的に中域の評価は非常に高い機種です。ライバルになるiBasso DX220とかHiby R6 proと違って分離感重視のくっきり系サウンドではなく、音の色づきを重視したサウンドで、濃厚感とか風味とかを大事にした鳴らし方をします。手持ちではa&norma SR15に近いまろみがありますが、SR15も基本的には輪郭よい音の出し方なので、もっと色の鮮やかさ重視という感じです。音の太い感じはNW-ZX300に近いかもしれませんが、ZX300は低域に重量感があって重たい感じですが、こちらは低域はそれほど強調せず、むしろ中域の厚みを重視していますから、同じく濃厚系と括れはしても、方向性が異なります。
そのため実際の解像度ほど解像感が高い印象を受けないかもしれません。たとえばSR15とCayin N6IIを聴き比べてみると、SR15のほうがちょっと音の端っこがギャンギャンしていたりするのですが、輪郭はきれいなので、音に透明感があり、同じくツヤがある音を出すにしても、張りが感じられます。N6IIは張りよりは膨らみを重視していて、音色が豊かにふわっと広がる感じがあります。高域や低域は主張が少し抑えめで中域に調和的となっており、歯ごたえよりも味わいを重視しているため、音の端などをよく聴けば解像度の違いは明確なのですが、その端っこはあまり意識させません。粒立ちがよいという感じではないですね。むしろ広がりが良い。
それゆえに、印象的にはSR15のほうが見かけ上は解像度高いかなという印象を受けがちですが、実際の解像度はN6IIのほうがかなり高いので、聞き込むほど風味が出てくるところがあります。
今後オーディオマザーボード交換で化ける可能性あり
この機種はマザーボード交換という形でDAC+アンプ部分を劇的に変貌させることが出来るので、今後オーディオマザーボード次第でより解像度を素直に味わえるようになる可能性はあります。少なくとも標準のオーディオマザーボード「A01」を搭載した状態では、昆布だしのような風味重視の音で、iBasso DX220やKANN CUBEのように歯ごたえを利かせた感じではないということが言えます。
各オーディオマザーボードの違いについて
製品名 |
音質傾向 |
音場 | 解像度 |
---|---|---|---|
SR15 | フラット | 広い | 高い |
CT10 | フラット | やや広 | 高め |
NW-A27 | ドンシャリ(シャリ感強め) | 狭い | 普通 |
NW-ZX300 | ドンシャリ(低域やや強) | やや広 | 高い |
NW-A55 | ドンシャリ | やや広 | 高め |
GRANBEAT | 弱ドンシャリ | 広め | 高い |
DP-X1A | ドンシャリ | 広め | 高い |
KANN CUBE | パワフルフラット | 広大 | 最高 |
Cayin N6II | かまぼこフラット | 広い | 高い |
DAP比較の参考記事
いろいろDAPを比較しているんで、もっと知りたい人は以下の記事も読んでみてください。ただし過去記事なんで、新入りのCayin N6IIは取り上げてません。
【4】総評「音質的には風味重視で豊かに音の広がりやツヤを感じたい人におすすめ。しかし、それ以上に完全Androidで遊び心地は最高クラス」
完全Androidで遊べるっていうのが私には一番の魅力になっている機種です。もちろん音質的にも非常にツヤがあって奥深い風味のある音を出すので、女声ボーカルはかなり聴き応えを感じます。オーディオマザーボード交換でどれだけ音が変わるかはこれからですが、今のままでも十分魅力的で楽しい機種です。これはおすすめ。
Cayin N6ii DAP / A01オーディオマザーボード【国内正規品】
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