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【ハイレゾ対応イヤホン ZERO AUDIO ZB-03 レビュー】コスパ最高レベル!相変わらずよい空間表現力とバランス感覚。濃密な体験ができるイヤホン。国民的といってもいい凄さ

ZERO AUDIO カナル型イヤホン ZERO BASS ZB-03 ブラック ZB-03JB

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01LXUU98J

 ZERO AUDIOのハイレゾ対応イヤホン。ハウジングは伝統的だった格子模様から脱却している。抵抗感無く耳にはまり、遮音性はそこそこ、音漏れも比較的少ない。

 

 この機種については音質比較レビューもあります。併せてお楽しみください。

www.ear-phone-review.com

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質的には活き活きとした低域、情感を豊かに奏でる中域、のびやかな高域と月並みな賛辞であるが、三拍子揃った良質なバランス。広めの音場空間でありながら個々の音に濃密さを感じる表現力と音域バランスの良さは文句のつけようがなく、陳腐な褒め言葉が全く陳腐に感じられず似合う真の意味での優等生といえる。正直これで5000円を切ってハイレゾ対応というのが驚く。

 

[高音]:のびやかで抜けが良く、高さがよく表現される。立ち上がりも良好でスキッスカッとした爽快さもある音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:楽器のバランスが良く、どんな楽器も一定の精度と量感、定位感がある。万能に近い。

[低音]:締まりを感じる良質な厚みのある音、素直に減衰し、深みも感じさせる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:ほどよい広さと密度があり、開放感を損なわず、それでいてスカスカせずに稠密さも失わない絶妙のバランスに満腹感を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは弾み、厚み、深みの揃った三位一体の良質バランス。存在感があるが、支配しすぎない。ハイハットの疾走感とのバランスも良好(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは息遣いも感じられ、のびやかさもあり、楽器との位置関係も良好で一体的。

 

【3】官能性

 いきものがかり「ノスタルジア」はのびやかでかつ厚みがあって説得力のあるボーカル、深い低域、精彩に満ちて情感に溢れた中域と丁寧に表現される。心に沁み入ると言うよりは、心に入り込んで、内なる情感を呼び覚ますようなエモーショナリティがあり、満足度は高い。

 supercell「銀色飛行船」はピアノと弦楽のバランスが良く、ほどよくしっとり、ほどよくキラキラ、ほどよくのびやか、ほどよく叙情的と非常に均整のとれたところが見られる。情感に過剰に訴えかけるような臭みがなく、しかし胸にたしかに沁み込んでくるものがある。ボーカルは抑制的だが、表現は精緻で音像はしっかりしており、のびやかさもあって、サビでの昂揚感は格別。

 UVERWorld「CORE PRIDE」のドラムは量感と重厚さ、弾力感のバランスが良く、躍動的でありながら深みもあって、曲全体をリードする。楽器音は全体的に立ち上がりよく、アタック感もあるのでなかなかに濃密。

 歌組雪月花「回レ!雪月花」は全体的に密度が高く感じられるが、ガチャガチャせずに定位感と細かな音の輪郭が緻密丁寧に表現されるので、中毒性が高い。ボーカルも元気でのびやかであり、みずみずしくコシもあって快活で明るく楽しい。

 

【4】総評

 相変わらずバランス感覚の良いZERO AUDIO。このイヤホンはどちらかというと低域モデルであるが、高域や中域も十分に満足できる納得の出来で、万人向けの印象だ。何より驚くべきはそのコスパで、たしかに低価格のハイレゾ対応モデルが増えてきたとはいえ、5000円を切る価格でここまでのクオリティのハイレゾ対応モデルはほとんどなく、それでいて一昔前の10000円モデルに迫る、あるいはそれを凌駕するような音を奏でるこの機種には文句のつけようがない。おそらく同価格帯でほとんどの人がベストバイと感じるはずで、国民的イヤホンになりうる製品だ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 低域が濃密でありながら、うるさくならず、過剰とも言える音の奔流の中でのびやかさを失わないボーカル。クラブサウンド向けとしても秀逸な表現力だ。(Rasmus Faber「Ame(Rain)」)

 

 瑞々しくも優しいボーカルの色合いを大事にしながら、演出に加わる音の一つ一つにも丁寧に配慮して表現してくれる。やや音の重なりが多めの曲であるが、それが個々の音が精緻に描き分けられながら、一体性のある流れとして感じられる。

 

  ガチャガチャしがちなこの曲も、タイトと弾力性の両立したドラムが終始ほどよく引き締めながら、個々の音の掛け合いが中毒的といっていい鮮烈な形での一体性と調和を表現してくれる。(YellowCard「Believe」)

 

  定位感がしっかりしているので、空間的な中毒性の強いこういった曲の表現も秀逸で、飽きさせない。

 

ZERO AUDIO カナル型イヤホン ZERO BASS ZB-03 ブラック ZB-03JB

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【カナル型イヤホン ZERO AUDIO ZH-DX210-CB レビュー】コスパ最強クラス!3000円以下のイヤホンを買うなら、多少上乗せしてこれを買った方が良い。価格帯を超越した空間表現としなやかな音質

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ バッソ ZH-DX210-CB

 

おすすめ度*1

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ASIN

B0093VVPM4

 一部例外を除いてZERO AUDIO製品全般に言えることだが、正直外観デザインはチープ。装着感は悪くないが、LRはわかりづらく、毎回装着するときに確認する必要がある。遮音性はそこそこ高く、音漏れはほとんど目立たない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。細身のケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質的には高域は伸びやかでしなやか、空間に溶け込むように消失し、すっきりしている。中域は広めでやや柔らかめの耳当たりがよい味付けで、低域はゼロオーディオ製品全般に共通する、膜を張るようなやや粘る弾力のある音で自己主張は強くないが、存在感がある。何よりも素晴らしいのはそのバランス感覚で、音域の高低のバランス、左右と空間のバランス、ボーカルと楽器との距離関係と一体感に優れており、どんな曲でも大抵過不足なく聞くことが出来る万能さがある。どんな曲でも不満を感じづらいイヤホンというのは多くはないもののそれなりの数はあるが、どんな曲でも一定以上の満足感が得られるイヤホンというのはあまりない。それが低価格帯ともなればなおさらである。

 

[高音]:のびやかで上方向にきれいに消失する。空間との親和性が高く、浮き上がることなく、天井も感じさせない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域も広さを良く表現する。ピアノはやわらかく繊細さを感じる表現だが、弦楽にはのびやかさとほどよい厚みがあり、しかも弦楽中心の曲でもそれが目立ちすぎない品格ともいえるバランス感覚があって驚く。

[低音]:ほどよく弾力と反発感もあるが、硬くなりすぎずに空間に抜ける、やはり空間との調和性を感じる音。振動にはやや厚みがあり、100hz~40hzまで自然な減衰をするため、深掘り感もよく出る(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に広い。上下も境を感じさせないが、高域が空に抜けていく消失感があるのに対し、低域は一定の床面を感じさせる。ドームのような広い球状の空間を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:立ち上がりとアタック感が良好で必ずしも自己主張は強くないが、利きはよく、曲に塩味や酸味をうまく加える印象。ドラムは弾力的でズバンズバンといった色合い。重低音という言葉から想像されがちなドンという硬い重い音とはやや異なるのは留意が必要かも知れない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは伸びやか。ハイレゾ対応なんじゃないかと思うくらい高さと自然な抜けの良さを感じる、サビできれいに上へ伸び上がる表現は一級品。戻ってくる声色もつややかで、全体的にしなやかさを持っている。

 

【3】官能性

 分島花音「killy killy JOKER」はガチャガチャしがちな曲だが、このイヤホンはそつなくこなしている印象。弦楽が伸びやかで元気よく、ボーカルの力強さとコシ、のびやかさも出ていて、元気よく、重苦しさ・暗さがあまり感じられず、ポップな感じが強調されていて、ゴシックな雰囲気はフレーバーにとどまっている印象。それなら味気ないかと普通思うのだが、弦楽を始めとする表現が優麗で、世界観はうまく出ており、納得させられる。

 いきものがかり「未来惑星」はボーカルが元気よくのびやか。消失感も綺麗で変な余韻無く空間に溶け込む。ドラムは弾んで躍動的であり思わず耳が向く存在感があるが、支配しすぎない。演出音も過剰感なく空間に密度を加える表現で、ボーカルを邪魔せずに全体として調和が取れた世界観を表現している。

 Rasumus Faber「月の繭 JAZZ Ver.」は豊かな低域がのびやかで広い空間を作り出し、その上にピアノが繊細かつ優しい、月影を思わせる色づけを丁寧にしていく。パーカッションのハイハットは粒感良好で自己主張しすぎず、静寂な空間に星々の宝石のような小さいながらも強い輝きをまぶすように、彩りを与えている。虚空の中に自己主張せず、しかし存在感と神々しさを感じさせる月の姿がありありと浮かんでくる。

 

【4】総評

 とても5000円未満の価格帯のイヤホンとは思えない、バランス感覚の良さ、表現力の高さがあり、1万円クラスの製品とさえ渡り合えるほどの恐るべきコスパを感じる。一方で無駄を削ぎ落としたところが見られ、やや安っぽい外観デザインや使い勝手の面での配慮の少なさなどはあるが、価格を考えればこれもわずかな不満をこぼす愚痴・当てこすりでしかない。ただもう少し手を伸ばすと同じメーカーでハイレゾ対応かつデザインもゼロオーディオにしては珍しくかっこよく機能的な名機ZH-DWX10が控えており、欲を出すと迷うところではある。しかし、同価格帯では圧倒的すぎるともいえる表現力とコストパフォーマンスに他の選択肢はほぼないと言って良く、好みがはっきりしている人以外は、これを選んでほとんど間違いはない。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 重く鳴りすぎず抜けよく弾む元気なドラム。ガチャガチャせず方向感も広さも丁寧に表現される中域。ボーカルは中央で楽器とほどよく分離しており、混ざらないが離れすぎず一体感を失っていない。サビでは上方向に綺麗にボーカルが溶け込み、音楽全体の情感が素直に高まっていく。

 

 ギターやベースにエッジとアタック感が有り、パーカッションの立ち上がりも良く、疾走感がうまく出ていて、前に突貫していく展開が丁寧に表現される。低価格イヤホンでは楽器音に埋もれてぼやけやすいボーカルだが、このイヤホンでは温度感も失われず、息遣いさえも感じられる。

 

 空気感があり、情緒感に満ちている。しっとりとしたボーカルとそれを丁寧にフォローする楽器が一体となってノスタルジックな世界を作り上げている。ボーカルに素直に追随して目立ちすぎないが色づけを加える楽器音の調和した表現に、しつこいところを感じず没入でき、情景に浸れる。(坂本真綾「光の中へ」)

 

 サビに向かって天上へと高く飛翔していくこの曲のボーカルの表現をここまできれいに味わえる低価格イヤホンはほぼ皆無。穏やかに自問するような導入から、情景へと向かっていくにつれて昂揚していくボーカルが抜けた後の消失感もカタルシスに満ちており、中毒性が高い。(池田綾子「三日月」)

 

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ バッソ ZH-DX210-CB

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ハイレゾ対応イヤホン ZERO AUDIO ZH-DWX10 レビュー】良質な空間表現と秀逸な音域バランス感覚のゼロオーディオ、渾身のコスパモデル

ZERO AUDIO ハイレゾ音源対応 カナル型イヤホン DUOZA ZH-DWX10

 

おすすめ度*1

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 空間表現の良さと高低のバランスの良い音域の鳴り方が丁寧な味付けになっていて、しかもミドルレンジの価格設定で手が出しやすい、個人的に注目しているメーカーがZERO AUDIO。そのZERO AUDIOの万人向け決定版と個人的に思うのがこのZH-DWX10だ。

 ZERO AUDIOらしいシンプルなハウジングでありながら、何気なく色分けされていて工業デザインとしての洗練を感じさせる、その付け心地は耳に優しく自然に収まる。

 耳にしっかりはまるせいか遮音性もなかなかに高く、音漏れも思ったより少なめ。

 

 この機種については音質比較レビューもあります。併せてお楽しみください。

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【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質は全体的になめらかでのびやかであり、広く、高低もスムーズ。低域は膜を作る弾力のあるタイプの音で、中高域を邪魔せずに熱量と空間の広さに素直に貢献する。粘ったり硬く反響する音ではないので、ドラムはかなり柔らかいが、熱を空間全体に広げる存在感がある音だ。以前レビューした、こちらもお気に入りのひとつ、ZH-BX700は空間表現のよさは共通していたが、高域中心にややキラキラするところがあり精彩が強かった。それに対し、こちらはより丸く自然に近づいた印象で万人向き。ハイハットの粒感もかなり鮮明なので、場合によってドライさもよく表現される。

 

[高音]:なめらかでのびやかに広がる高域は個人的にかなり好み(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:鮮明度も高く、存在感はしっかりしながら広さを感じさせる良質な表現。空間を満たす空気感がかなりうまく出ている。

[低音]:ややブーミーで素直に減衰するが、50hz以降は少し沈み込む低音。締まり過ぎない厚みを持った振動音で、空間下方向全体に広い生命的な膜を作る。中高域を邪魔しない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:広く、そして高い。下方向は明確な床というよりは、柔らかい弾力膜、上方向も自然に消え入っていく高さがある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムの熱量はやや高め。弾力はそこそこで下方向に地熱を沈ませるが、圧は失われず生き生きしている。ハイハットの粒感も秀逸で耳に小気味よい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:つやつやなめらか。みずみずしくのびやか。ドライなハイハットなどに影響されない一貫性があり、非常にクリアに感じられるが、透明感は利きすぎる感じではなく、自然。

 

【3】官能性

 KOKIA「One by one, Day by day (The 5th season concert ver.)」は澄みやかでのびやかなボーカルとコンサート会場のライブ感空気感がうまく出ている。精密でありながら尖りすぎない音の色彩は自然に空間に溶け込んでいく。とりあえずこの表現力に文句なし。

 ROUND TABLE featuring Nino「Rainbow」はイヤホンによっては弦楽の密度と彩度が強く出過ぎて近く鳴りすぎることがあるが、このイヤホンは弦楽の色彩感を出しながら広さも表現しており、かつボーカルと楽器の一体感も失われていない。ドライでハスキーでありながら暖色の優しい色合いのボーカルがまた叙情的で美しい。

 nano.RIPE「月花」はドラム表現が絶妙。硬くなりすぎず、ぼやけすぎず、重すぎず、跳ねすぎず。生命的な膜を張って弾力あるリズムをもたらし、ボーカルと空間に生々しさを加える。この生命的な音色はこの曲の独白のような味わいに「cogito ergo sum」の実感を加えており、説得力を増して世界観を確かなものにしている。

 

【4】総評

 バランス良い音域表現、広い空間表現は秀逸だが、何よりこれで1万円を切る価格で手に入るというのがうれしい。味付けも万人向けで多くの人にとって納得の音質のはず。コスパは文句なく最強クラスで、しかもデザイン的にも奇を衒ったところはなく、手堅くまとめられていて品があってビジネススタイルの服装にもスポーツスタイルやラフな服装にも合う。同価格帯ではもはや死角なしといえるほど優秀なイヤホンだ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 濃厚な空気感、ブンブン言い過ぎずに生命的な色彩を失わない低域、のびやかで鮮やかなみずみずしいボーカル。ライブ感のある充満した空気も感じられる。(Rasmus Faber「AME(Rain)」)

 

 キンキンしないピアノが色彩だけを丁寧に加え、繊細な暖色ボーカルを精緻に表現している。全体的に生命的で良質。(南壽あさ子「フランネル」)

 

  鮮やかな季節の移り変わりを広い空間を支配する生命的な低域が表現する。生まれ散っていく命の移ろいが生々しい実感を伴って伝わってくる。(MINMI「四季ノ唄」)

 

  こちらもライブ空間の濃密な色彩が感じられる。空間に溶け込んでいくボーカルと鮮やかなアコースティックギターのサウンドが全てを満たしてくれる。

 

ZERO AUDIO ハイレゾ音源対応 カナル型イヤホン DUOZA ZH-DWX10

 

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【カナル型イヤホン ZERO AUDIO ZH-BX700 レビュー】良質な空間表現とバランスの良い音質で万能選手に近いが、シャープネス強めなところもある

ZERO AUDIO ZH-BX700

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ ドッピオ ZH-BX700-CD

 

おすすめ度*1

 

ZERO AUDIO ZH-BX700

ASIN

B00GPB59EA

 小型のイヤーピースで装着感はなかなかのカナル型イヤホン。遮音性は普通といった感じで、それほど高くなく、音漏れはやや少なめの印象。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、キャリングバッグ。タッチノイズは大きめ。

ZERO AUDIO ZH-BX700

 

【2】音質

 広さと密度のバランス、左右の張り出しの良さといった空間表現の妙にまず魅力がある。また解像度の高い音像のなめらかさのある音で耳に痛い場面は少なく、聴きやすい。ボーカルにはほどよい肉感もある。フラットに近い。

 

[高音]:のびやかさと突き抜け感に満ちているが、なめらかさも失われない艶やかさがある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:鮮明度の高い、なめらかさのある音。広さと密度どちらも充実している。
[低音]:100hz~30hzまできれいに減衰する。まとまりの強い引き締まった音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音像は締まっており、左右の張り出しがよく側面の表現に妙味があり、音楽に包まれる体感ができる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:立ち上がり良好(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:肉感もあるが暗くならず、のびやかで明るい元気な声。

 

【3】官能性

 KOKIA「you are not alone」は温度感が有りながらも、のびやかできれいに抜けていくボーカルを丁寧に表現する。コシもある。弦楽音に精彩があり、ピアノ音も綺麗が、全体として穏やかで優しいが力強さも失われない。

 いきものがかり「帰りたくなったよ」はまずボーカルが近く元気で力強い。それを囲むピアノも精彩に満ちている。弦楽はやや奥まるが、存在感は失われない。左右のパーカッションが明瞭で包まれている感覚が強め。

 petit milady「恋はみるくてぃ」はかなりシャープネスが強め。音がかなり弾け、刺さりやすいところがあり、若干耳に痛い出方。ボーカルは精彩があり、のびやかさもあるが、楽器が少しチクチクする。とはいえチクチクする恋の刺激を歌う曲調には合っているのかも知れない。

 早見沙織&東山奈央「Hello alone」は楽器音がボーカルに近く一体感がある。左右の張り出しが気持ちよく、包み込む充実感が魅力的。緻密さもよく出ていて密度も感じるが、のびやかさも失われない。

 

【4】総評

 全体としてバランス感覚に優れた印象がある。価格帯で考えるとずば抜けているところはないが、バランス良くまとまっているところは比較的万能にどんな曲も楽しめる。ただし高域と弾ける音は少しシャープネスが強く、クラブミュージックは曲によってエグ味が強く出てしまうかも知れない。ZERO AUDIO ZH-BX700

 

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ ドッピオ ZH-BX700-CD

 

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