House of Marley 完全ワイヤレスイヤホン LIBERATE AIR 通話対応/Bluetooth/AAC/aptX/aptX LL対応シグネチャーブラック【国内正規品/保証1年】
- 【0】私の好きなブランド「House Of Marley」
- 【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質も高い」
- 【2】外観・インターフェース・付属品「外観はHoMらしくオシャレ」
- 【3】音質「解像度感が高いEDMや打ち込み系向きのサウンド」
- 【4】官能性「EDMやロックを明るくスパイシーに楽しむには最高」
- 【5】総評「高域マニアのための遊べる完全ワイヤレスイヤホン」
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【0】私の好きなブランド「House Of Marley」
ボブ・マーリーのレゲエサウンドを受け継ぐ音響ブランド「House Of Marley」。天然素材感にこだわったエコフレンドリーなデザインとか大好きだし、音質も温かみのあるレゲエサウンドが好きで気に入っています。そんな「House Of Marley」から完全ワイヤレスイヤホンが出ると聞いて驚愕!
やっばい。完全にノーマークだったけど、私の大好きなブランド「House Of Marley」から完全ワイヤレスイヤホン出る。これは欲しいかも知れない。とりあえず試聴してからだけど。https://t.co/HB07SBSazo
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) July 19, 2019
ただレビュー記事を読む限り、「シャープな中域」とかってワードが気にかかり、「あれ?これ全然マーリーっぽくなくねぇ?」って心配が。
それで店頭試聴してから買おうと思ったんですが、店頭試聴しに行った某YC旗艦店で試聴機ぶっ壊れているっていうハプニングが。
The House of Marley LIBERATE AIRの音を聴きに某旗艦店に行ってきたけど、店頭試聴機が早くもぶっこわれてたらしくて不具合出てて聴けませんでした。残念。もう一つ気になっていたHiby R6 proはじっくり聴いてこれました。使い勝手も確認してきて、あれはよさそう。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) July 26, 2019
なんだかんだ言って今日ようやく聴けたんですが、試聴してかなりびっくりしたんで即買いしました。
NUARL NT110とHoM LIBERATE Air。試聴して両方とも即買い。AVIOTのトリプルドライバーは試聴できなかったけど、実はあれあんまほしくないから、別にすぐ手に入らなくてもいいや。 pic.twitter.com/faRN5BvOiT
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) July 31, 2019
【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質も高い」
おすすめ度*1 |
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ASIN |
ハウジングはかなり耳への収まりが良く装着感良好。
対応コーデックはaptX/AAC/SBC。Qualcomm系のQCC3020を使っていて、通信品質はかなり高い。都心を歩き、駅構内から電車に乗ってテストしたが、途切れはほとんどない。
完全Androidの製品以外と相性が悪い
なおAstell&Kern KANN CUBEと繋いで使っていると、数分で自動的に電源OFFされる症状に悩まされてまともに使えない。SONY系DAPやSR15でも同様の症状が出た。ONKYO GRANBEATやCayin N6Ⅱなど完全Android系DAPではこの症状は出ないので、おそらくスマホやタブレットは問題なく使えると思うが、DAPでの使用を考えている人は注意。
またamazonのカスタマーレビューにPCやPS4でも同様の症状で電源OFFするって情報あるから、aptX LLの低遅延でゲームしたいって用途で考えている人は、スマホでゲームする時以外はたぶん使えないってことにも留意した方が良い。
aptX LLには対応していません
この機種は当初aptX LL対応とあったが、ネット上でaptX LL対応ではないとの情報があったので確認したところ、aptX LL対応でないとの返答を頂いた。
【2】外観・インターフェース・付属品「外観はHoMらしくオシャレ」
付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル(Type-C)、専用充電ケース、説明書。
連続再生時間は9時間でケース込みの最大再生時間は32時間。防水性能はIPX4。
【3】音質「解像度感が高いEDMや打ち込み系向きのサウンド」
音質的には中高域から高域にかけて見通しよく、ディテールがしっかりしている解像度感高めのワイドレンジサウンド。中低域あたりはすっきりして低域はかなり下に分離して聞こえるので、中高域から上で広く明るく、透明感のあるサウンドが楽しめる。EDMの緻密なサウンドを立体的に奥行き感良く出すことができる。
高域の伸びしろが素晴らしい
しかし、それ以上に驚くのは高域の伸びしろ。高域の金属音が一番カンカンシャリシャリするあたりを楽しむために作った、JVC HA-FD01のチタンノズルの再現を目指したというおバカな自作イコライザー「ブラスユー」を試したところ、かなりキツくなって音割れするかと思いきや、恐るべき解像度でシャリシャリ感を荒れずに表現してくれた。ぶっちゃけ「高域より過ぎて、うるさくなってだめだね」ってコメントを書こうと思って試してみたのに、思いのほかきれいに高域が伸びて、唖然。
ちなみにこのイコライザーを適用するとダンスやロックが本格的にシャリシャリ明るく高域ディテール重視の解像感重視サウンドになる。本当は低域でも厚みが出るはずだが、このイヤホンでは低域方向より高域方向の伸びしろが良い感じなので、低域はあまり厚くなった印象を受けない。
Bang & Olufsen E8 2.0以上の高域解像度
これまで高域解像度ではBang & Olufsen E8 2.0が個人的に一番だったんだけど、イコライザーを使いながら聞き比べたところ、コーデックの差もあると思われるが、明らかにディテールはLIBERATE AIRのほうがきれいに出る。聞き比べて、これには本当にびっくり。これはやべぇ。
美点
- 中高域から高域にかけて詳細なディテールがあり、緻密。
- 打ち込み系向きのクールサウンド。
- 透明感があり、すっきりしたワイドレンジな音場。
- 適度な音圧もあり、メリハリ感がある。
欠点
- 低域は薄味。
- 音がミニチュア的で細い印象を受ける。
- 音に厚みがなく、暖かみや重厚感に欠ける。
[高音]:非常に抜けが良く、上にすらっと伸びる透明感がある。シンバルの空気感の広がりは良く、高域方向にシャーンと豊かに広がる空間を感じる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)
[中音]:中高域重視で少しパリパリしており、見通し感が良く、音は細い印象。濃さと音圧が適度にあるが、厚みはあまりないし、暖かみもあまりない、どちらかといえばクールに寄ったサウンドになる。
[低音]:100hz~40hzまで端にすこしビリビリ感のあるぼーっとした振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。低域はかなり下に重低音が分離されるので、色味はそれほど濃くなくても存在感がある。中低域に厚みはなく、重低音までスコッと床抜けしている感じがあり、人によってスカスカに感じるかも知れない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:中域の下の方から清潔で、中高域から高域にかけてがかなり目立ってディテールを強調するバランス。ロックではシンバルが一番明るく、目立ち、広がりも良く思えるくらいには高域寄り(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:タムの鼓面はパリパリ目立ち、明るめ。明るい「パ」音が目立つパツンパツン系で、バスドラは存在感少し弱く、タムとシンバル優位。シンバルの広がりがよく、明るいタムの「パ」音の上に、さらに明るくシャンシャン聞こえてくるくらいの高めのバランス(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:男声ボーカルは明るめ。すらっとしている。女声ボーカルも抜けが良く、上にすーっと抜ける明るめの声色。
【4】官能性「EDMやロックを明るくスパイシーに楽しむには最高」
沼倉愛美「Climber's High!」
この曲で圧倒された。ギターのギラギラエッジとタムの爆発力、シンバルの広がりがものすごく圧倒的で、ボーカルもパワフルに伸びてくるので圧倒される。低域はかなりスリムになっているが、元々結構低域盛ってる曲なんで、低域スカスカなくらいが案外いい感じだったりするってことに気づいた。とにかくアグレッシブな攻撃力が鬼気迫るほどで、この曲を楽しむなら価格帯屈指の実力を感じる。素直にやばい。
ヨルシカ「藍二乗」
空気感良好で明るいシンバルが超楽しく、浮かれるギターもエッジの幅が広くて上方向でえぐりが良い。
だが本領発揮は上で紹介したイコライザー「ブラスユー」を適用してから。シンバルの空気感が増し増しになり、ギターも浮かれが強くなってより高くから聞こえるようになる。ボーカルは輪郭が強調されて、息感強めのサ行尖るバランスになるが、不思議と耳に刺さらない。天性の抜けの良さが影響してるのかも知れない。高域を容赦なく盛っていても、ぐんぐん伸びていくこの伸びしろは本当に素晴らしい。やばいね。
TVアニメ「メイドインアビス」OP主題歌「Deep in Abyss」
こういう高域方向で立体感を強調するような曲は楽しめる。低域方向に向かっては清潔スッキリなワイドレンジ感と、中高域で奥行き感、高域への高い抜けと非常に音場が広く、没入感がある。
しかしすごいのは高域をイコライザーで持ち上げると素直に明るくなって抜けていく素性の良さ。たとえば下のイコライザーは女声ボーカル以上を持ち上げてひたすらキラキラのアイドル系サウンドにするっていうおバカな自作イコライザーだけど、このイヤホン充分に高域キラキラなのに、これ使って歪まずにさらに伸びるっていうね。すげぇ。高域ギンギンに楽しみたいなら現状完全ワイヤレス随一としか言いようがない。
TVアニメ「 メイドインアビス 」オープニングテーマ「 Deep in Abyss 」
rionos「百年のメラム」
この曲もとにかく凄い。高域のディテール重視でかなり透明感と突き抜け感高めに楽しめるんだけど、これまで通り高域をイコライザーで盛り盛りしてあげると、素直に音が伸びるっていうね。「おいおい、ここまでキンキンシャリシャリいけて、音が歪まないってやばいな」ってくらい伸びる。完全ワイヤレスの常識を越えたわ、この機種。
【5】総評「高域マニアのための遊べる完全ワイヤレスイヤホン」
これはすげぇ楽しい。完全ワイヤレスイヤホンの常識を超えた高域の伸びしろがあります。イコライザーでぐんぐん伸びます。やばい。audio-technica ATH-CKS5TWが信じられないくらい熱気のある低域で世界観覆してきたけど、こっちはこっちで高域がどこまでも伸びてやばい。スペックや通信品質も文句ないですし、これはすごいです。
しかしHouse Of Marleyらしいレゲエサウンドのカケラもないクール系の音なので、ブランド買いしている人は注意して下さい。いつもの音じゃありません。
House of Marley 完全ワイヤレスイヤホン LIBERATE AIR 通話対応/Bluetooth/AAC/aptX/aptX LL対応シグネチャーブラック【国内正規品/保証1年】
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。