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元記事
リーズナブルなポータブルDACとIEMの、おすすめの組み合わせをチョイスしてみたよ!
ポータブルアンプやDACを使えば、低価格なモデルのイヤホンでさえ、99%の確率で普段携帯電話で音楽を聴いている音より良い音が聞こえるでしょう。イヤホンの中にはインピーダンスがとても低く、ほとんどの音源で問題なく利用できるものもありますが、音源の音質やディテールをもっと聴きたかったり、Bluetooth機能を追加したいだけといった場合でも、予算に関係なく、誰でも利用可能な選択肢があります。
インピーダンスが低ければ低いほど、イヤホンを鳴らすのは容易になります。20Ω以下の定格のIEMは携帯電話やタブレット、ラップトップやデスクトップPCからの電源供給でほとんど満足に動作してくれるでしょう。
DAC(Digital-to-Analog Converter、デジタル・アナログ変換器)は、上で挙げた機器のほとんどでは不可能なほどイヤホンの特性を引き出し、音質と音色を改善したり、好みの周波数を増幅することができます。
ポータブルDACを選択する際には、考慮すべきポイントがいくつかあります。たとえばイヤホンのサイズ、バッテリー持続時間、音質傾向、そしてイヤホンに対する駆動力です。この記事では、DACを追加で使用して機器同士の不整合を埋めることで、最も大きなメリットを得られると思われる、お手頃価格のイヤホンとDACのコンビをいくつか紹介します。
TinHiFi P1 + XDUOO XD-05 Plus
平面駆動型ドライバー技術は新しいものではありませんが、普及帯のイヤホンで使用され始めたのは最近のことです。今まではHifimanのHEモデルなどのオーバーイヤー型ヘッドホンでしか通常使われていませんでした。P1には暖かく分析的な音像印象があり、低音は非常にニュートラルでありながら豊かです。抜けが良いとは言えないので、風通しがよい感じではありません。このイヤホンはより清潔で一貫性のあるサウンドを目指しています。とはいえ、平面駆動型ドライバーは独自のサウンドを持っており、楽しげというよりは滑らかで、どちらかといえば明瞭で左右の幅が広いサウンドをもたらします。この組み合わせは最も低予算というわけではありませんが、平面駆動型ドライバーは多めの駆動力と、アンプでのスケール感の向上をかなり必要とするので、XDUOO XD-05と組み合わせることで、低域の存在感が増すだけでなく、重低音は拡張され、自然な感じで音場が広くなるなど充分な増幅が得られます。さらに、XD-05は、Bluetooth対応にアップグレードでき、ポータブルでもホームユースでも活躍するDACアンプで、通常モデルとPlusモデルで利用できる専用のデジタルターンテーブルが別売で用意されています。
- HiFiGOストアでTIN HiFi P1の詳細が確認できます。
- HiFiGOストアでXDuoo XD05 Plusの詳細が確認できます。
BQEYZ Spring 1 + FiiO BTR5
Spring 1は高域用のピエゾドライバー、中域用のバランスドアーマチュアドライバー、低域用のダイナミックドライバーを備えたトリプルハイブリッドIEMです。このイヤホンは箱出しですぐに素晴らしい高音域と広大な音場を楽しめます。BTR5と組み合わせると、高音域がさらに鮮やかになり、その味わいを重視している人には明るさが増したように感じられるでしょう。このイヤホン自体は、すべての周波数で非常に細かく色付けされているため、ニュートラルなチューニングではありません。BTR5は、Spring1に元から存在する音像印象を強調しつつ、より明瞭で自然なものにしてくれます。もしBQEYZの音圧感がすでに十分で、高音を少し落ち着かせ、低音をブーストして、全体的に少し暖かくしたい場合は、Shangling UP4が充分に役立ってくれるでしょう。
- HiFiGOストアでBQEYZ Spring 1の詳細が確認できます。
- HiFiGOストアでFiiO BTR5の詳細が確認できます。
- HiFiGOストアでShangling UP4の詳細が確認できます。
NiceHCK NX 7/Pro + Tempotec Sonata iDSD or Shanling UP4
NX7は、Spring 1のようなトリプルハイブリッドを使用し、全体的に少し明るくなっています。場合によって明るすぎると感じる人もいるかもしれませんが、UP4は高音部を少しなだらかにします。NX7の音質的特徴とチューニングに満足している場合は構いませんが、もしそれがあまりに明瞭すぎ、もっとゆったりとしたサウンドが欲しいと思う場合は、期待できる最高のコスパの良い組み合わせの1つがこの組み合わせでしょう。Tempotec Sonata iDSDとUP4は非常に似ており、どちらもNX7につなぐと同様の音像印象を提供します。ShanlingはSonataよりも少し高価な分だけ、より多くの機能を搭載していますが、この場合、どちらでも間違いはありません。
- HiFiGOストアでNICEHCK NX7 Proの詳細が確認できます。
- HiFiGOストアでTempotec Sonata iDSDの詳細が確認できます。
- HiFiGOストアでShangling UP4の詳細が確認できます。
Shuoer Tape + Topping NX5 / NX3s
Shuoer Tapeは、非常に手頃な価格で、オーディオの新しい技術である静電(E-stat)ドライバーを提供します。TinHiFi P1と同様にディテール良く音楽が描き出されますが、P1の箱出しの時とは異なり、低音域に顕著な強調があります。音場は広く、クリアな音と印象的なレイヤリングで、頭外に広がる音を楽しむことができます。大きな追加電力や増幅を必要とせず、安価なポータブルDACでも良好に動作します。Topping NX5は、よりタイトにコントロールされた低音を提供し、Shuoer Tapeからより高解像度のサウンドを引き出すことができます。同様により廉価なTopping NX3を組み合わせることで同様に低域に明瞭性を得ることが出来ますが、NX5のほうが良質で、効果もより感じられます。
- HiFiGOストアでShuoer Tapeの詳細が確認できます。
- HiFiGOストアでTopping NX5の詳細が確認できます。
- HiFiGOストアでTopping NX3sの詳細が確認できます。
総評
組み合わせとそれから得られる音像印象は、すべてのカテゴリで主観的です。好みのサウンドに応じて、DACの選択肢はもちろん変わりますが、それでもNX7の音にはより暖かみがいりますし、P1は音を鮮やかにするために増幅する必要があったりします。しかし、ほとんどの組み合わせは個人の好みになります。この記事で紹介した組み合わせはより実用的なものですが、何か疑問点や、音楽をどのように聴きたいかに基づいた提案があれば、カスタマイズされた追加情報を提供することも可能です。
- 元記事の公開日:2020/01/03
- 著者:matthew gagliano
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