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【完全ワイヤレスイヤホン NexAudio Q70 レビュー】高域に清涼感、低域はやや浅めに厚みのある床面を出して軽やかに聴かせる。さわやかドンシャリ。高域でサクサク、クリスプな感触があるのが魅力。おすすめ

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NexAudio Q70

NexAudio Q70

【2019進化版Bluetooth 5.0 QCC3020搭載】Bluetooth イヤホン Nex Q70 完全ワイヤレス HiFi 高音質 ブルートゥースイヤホン TWS イヤホン ワイヤレス AAC対応 ノイズキャンセリング AptX対応 左右分離型 片耳&両耳モード マイク内蔵 立体音声通話 24時間連続再生 Siri対応 iPhone/iPad/Android適用

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は軽め。通信品質良好」

おすすめ度*1

NexAudio Q70

ASIN

B07TT986Z3

スペック・評価
 連続再生時間/最大再生時間 8h/24h
 Bluetoothバージョン 5.0
 対応ワイヤレスコーデック aptX/AAC/SBC
 防水性能

IPX4

 音質傾向

弱ドンシャリ、さわやか、風通しが良い、スッキリ、サクサク、ハキハキ、明るい低域、開放的、朗らか、清々しい、晴れやか、ドライ

 いわゆる「うどん型」で軽い付け心地になっている。遮音性はそこそこ良い。

 

 対応コーデックはaptX/AAC/SBC。チップはQCC3020。横浜の人混みの中やYC店内、駅前ロータリー、改札、帰り道の道中にONKYO GRANBEATHiby R6 Proで交互に繋ぎながら接続品質を見たが、改札付近や駅前ロータリーといった比較的途切れやすいポイント以外では安定していた。

 

テスト環境

 今回のテストはHiby R6 ProとONKYO GRANBEATで行っている。

www.ear-phone-review.com

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【2】外観・インターフェース・付属品「操作インターフェースはタッチ式」

 付属品はイヤーピースの替え、充電ケーブル(Type-C)、専用充電ケース、説明書。インターフェースがタッチパネル式。ちなみに、もしかすると初期不良かも知れないが、ぶっちゃけ私の個体のタッチセンサーの反応はかなり悪い。

 

NexAudio Q70NexAudio Q70

 

【3】音質「朗らかで風通しの良い、明るくさらっとした空間を持つ、ポップス向きの音質」

 音質的には鮮やかさを少し抑えた、清潔感のある風通しの良い音場を持っている。音の質感は少しドライで、低域は中低域付近に厚みがあって、少し浅いところで広めに床面を強調する明るい音。中域はほどほどに清潔、中高域は少し上向きに前屈みとなって女声ボーカルでは少し明るいあたりを強調し、のびやかで、少しツヤを抑えた清潔な声色を出す。高域は派手さを抑えて風通しが良く、カリカリとしたクリスピーな感触やサラサラ、サクサクという気持ち良い歯ごたえを出しつつ、高いところでは余韻を強調せずに閉じて尖りを抑えている。

 基本的にはフラットに近い、中低域と中高域の比較的高いところに強調を感じる弱ドンシャリで、低域の床面が少しだけ厚ぼったく出やすい以外は、淡泊で爽やかなスッキリ系のサウンドになっている。

 そのため低域のウォームな感じがだんだんと上に向かうにつれ、ニュートラルになっていく自然な風通しを感じる温度感と、輪郭や分離感を強調しすぎない、音場的には少しだけ閉じて聴かせるほどよい充実感がある。低域で厚みと音圧が一番強く出るので、パンチ力はそれほど強くない割にその存在感は高く、リズムコントロールは比較的まとまりよく、ビシバシは強調されすぎない調和的な低域音だが、スピード感とメリハリは出る。

 上に行くほどカラッとする感じではあるので、ボーカルは少し息や子音を強調したシルキーな清潔感を感じ、湿っぽさは抑制的。基本的にはハキハキしていて、上の方でスキッとした歯切れの良い伸びを見せてくれる。そのため音場は開放的で干した後の洗濯物のような晴れやかな暖かみを感じさせてくれる。ポップスやロック、ダンスを晴天のようにぽかぽかと、しかしすっきりとして朗らかに聴かせる。

 

 このイヤホンの音の基本的イメージは下の曲みたいな感じです。

 

美点
  1. 低域に温かみのあるウォームサウンド
  2. 高域は派手さを抑え、風通しの良い清々しい味付け
  3. 明るく見通しの良い開放的な音場
  4. 低域に自然な温かみがあり、上に行くほど風通しの良い自然な温度感のある音場表現
  5. 派手さのない、さわやかで素直な質感の音響
  6. 聞き疲れしにくい
欠点
  1. 音に湿っぽさはなく、基本的にドライ
  2. 煌めき感やツヤのあるガラス質の光沢感が抑制されている
  3. どんな曲も大抵陽気になる
  4. 曲によって低域が少しうるさくなることがある
  5. 低域の深掘り感に欠ける
  6. コントラスト感に少し欠ける
  7. 男声ボーカルが薄くなりやすい

 

[高音]:高域は清々しく、清潔感のある感じで臭みの元になる派手な音は抑制され、さわやか。シンバルは基本的に無色に近い感じでシンシンサラサラな質感を出す。弦楽も表面は透明でどちらかというと輪郭の筋が目立ち、ヒステリックさが全くない、素直な伸びを見せる。ボーカルはよく伸びるが、質感的にはスキッとしたやや子音の輪郭と息感を強調した感じになる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中高域付近ではドライなカサッとした質感のシンバルやタムが特徴的で、清潔感を出す。湿っぽさは抑制されているが、そのことがギターやパーカッションに乾いたパリッとした刻みを与えており、ボーカルの潤いも抑制的なので、相対的にピアノ音や弦楽のツヤを中域で際立たせるところがあり、曲によってはその潤いはむしろ強調されて感じられるかも知れない。ボーカルは基本的にドライで清潔。

[低音]:100hz~40hzまでやや明るめのブーッという振動。30hzでほぼ無音。低域は深掘り感は抑えめで、暖かな膨らみを持っている。量感はそれほど多くないが、厚みはしっかりしている。パンチは浅めに感じるので床面は少し高く感じるが、カラッとした質感で聞こえが良く、ベースとの分離もよいため、暖かく厚みのある割にコントロールが利いていて、見通しも悪くない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:重低域と中低域の境目あたりの比較的浅いところに床面の強調点があり、少し重心が高い感じで音場は支えられる。そこから中域は少し引っ込んで清潔になるが、低域の暖かみは維持されたまま、中高域につながってなだらかな強調を見せた後、上にすっきりと伸びていくほぼほぼ三角形の弱ドンシャリ(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:タムやスネアは乾いたパスパスした質感の音で清潔な白い感じがあるので、バスドラの重い黒い音とはきれいなコントラストが感じられる。キックは色味的には明るめでそれほど濃くないが、全体の中で低域に最も濃さが与えられているため、聞こえは良く、それほど深くない割に高低感はしっかり出る。総合するとバスンバスンくらいの乾いた感じ。シンバルははっきり聞こえるが、乾いた感じでドライ。タムとシンバルのドライな感じに、バスドラが対比される、把握しやすい二元論のドラムス構造を持っており、リズムコントロールははっきりと感じられやすい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは男声も女声も基本的にはドライで清潔。男声ボーカルは子音が少し強調され、息感がはっきりとした、ややハスキーな声色になる。そのため潤い感に涸れた感じが出てしまうことは事実だが、のびやかでスリムな立体感をきれいに感じさせてくれる。

 

【4】官能性「比較的万能に清潔な音が楽しめる」

鹿乃「ディアブレイブ」

【ONKYO GRANBEATで鑑賞】ボーカル含め音場に清潔感があるために、基本的にはピアノラインと中域の弦楽音だけに潤いが濃縮されて表現されるため、相対的に音楽の中で存在感が増しており、オーケストレーションはきれいに感じられる。

 面白いのはボーカルで、中域でドライすぎる感じはあり、最初はモサモサした質感が出てしまっていて、味気ないなと思わせておいて、サビではピアノラインまで浮かび上がって、みずみずしく聞こえるようになる。おかげで、サビでは明るくなるピアノラインとともにはっきりと音楽全体が潤う感覚があり、その対比が曲に展開的な抑揚をもたらしていて、気持ちが良い。派手さやくどい甘味、濃厚感を出さずに、爽やかにこの曲を味わわせてくれる。

 


nowhere

 

あいみょん「君はロックを聴かない」

【ONKYO GRANBEATで鑑賞】ドライで晴れやかなホットな曲調になっており、明るいフェスロック風のスカッと空に抜ける感じがある。明るい低域やカラッとしたギターのドライエッジも日差しを照り返してるように陽気で、朗らかでのびやかにこの曲を聴かせてくれる。これは気持ちいいね。

 


青春のエキサイトメント

 

スフィア「Non stop road」

【Hiby R6 Proで鑑賞】このイヤホンでこの曲おすすめ。ポンポン膨らみながらもほどよくパンチを利かせてコントロールされているドラムが、充分なスピードで疾走感を出し、快活さを感じさせてくれる床面の上に、カラカラッとした晴れやかな青空が広がっているように陽気で明るい楽器音が広がり、一番みずみずしいボーカルがツヤツヤのびやかに清潔に歌い上げる感じが爽快。

 あとこの曲、イヤホンによっちゃ結構うるさくなるけど、このイヤホンならうるさげなところが全くない。

 


Non stop road

 

777☆SISTERS「スタートライン」


 【Hiby R6 Proで鑑賞】すっきりと風通しが良く、ボーカルがほどよくツヤを出しながら、清潔に歌い上げてくれる。ギター音やタム、シンバルも明るく、吹き込む風のように涼しげ。その下では熱気のあるバスドラムやベースラインが音場に朗らかさを加えている。リズムコントロールも良く、暖かい聞き心地の良い温度感がある音場にほとんど澱みがない。透明じゃないけど見通しが良い、親しげで清潔な空気感がある。

 


スタートライン / STAY☆GOLD(CD+DVD)(初回限定盤)

 

【5】総評「スッキリ系で聞き心地の良い音を求めているなら、おすすめ」

 素直によいです。臭みがなく、聴きづらいところがなく、それでいて低域の存在感とリズムコントロールもはっきりしているし、ウォームで聞き心地が良く、それでいてさわやかで音場に開放感があり、音は伸びやか。とにかく朗らかな、陽だまりの中で澄み切った清涼感を感じさせるサウンドを持っています。ドライな質感を好むかどうかはありますが、基本的にこの音質には万能感があります。クラシック音楽やJAZZだと弦楽音やピアノ音なんかに豊かなみずみずしさが欲しいことが多いと思うので、そういう場合にはちょっと乾きすぎている音ですが、リズムはきれいに決まるんで、HIP HOPなんかも気持ち良く聴けるはずです。ポップスをはじめとして現代的な音楽のほぼすべてをカヴァーできるような万能感があります。とにかくクセがない。

 

NexAudio Q70

NexAudio Q70

【2019進化版Bluetooth 5.0 QCC3020搭載】Bluetooth イヤホン Nex Q70 完全ワイヤレス HiFi 高音質 ブルートゥースイヤホン TWS イヤホン ワイヤレス AAC対応 ノイズキャンセリング AptX対応 左右分離型 片耳&両耳モード マイク内蔵 立体音声通話 24時間連続再生 Siri対応 iPhone/iPad/Android適用

 

【6】同価格帯の実力派完全ワイヤレスイヤホンとの聞き比べ

vs SoundPEATS Truengine SE(藍井エイル「月を追う真夜中」/EGOIST「Depatures~あなたにおくるアイの歌~」)

 同じように清々しい音作りでQCC3020搭載というのも共通しているSoundPEATS Truengine SEと比べてみる。どちらも低域のパンチ力は強めだが、Truengine SEの低域が深めなのに対し、Q70はより浅いところに床面が来るため、相対的にパンチの威力がより浮かび上がっており、弾みが良い。一方でボーカルはTruengine SEがボディをはっきりと濃く出し、強く訴えかけてくる渇望感を感じさせる、情感の篭もった迫力のある感じで、すがるような声色で聴かせるのに対し、Q70はむしろさわやかに、サビで突き抜けていく感じになる。ぶっちゃけボーカルはTruengine SEがかっこいいが、爽快感はQ70が勝る。同じくドライな音質にしてもその表現の方向性はかなり異なっており、甲乙付けがたい。

 まあ、曲の主題から考えると、より重くのしかかってくる感じのあるTruengine SEのボーカルの方が説得力があるといえる気がする。Q70の表現は疾走感が強いので、気持ちを溜めず、後ろを振り返らずに吹っ切っていくような潔さがあって、若干気持ちが軽く聞こえる。この曲はもうちょっと懊悩している気がする。

 

 

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月を追う真夜中 (期間生産限定盤) (DVD付) (特典なし)


GREATEST HITS 2011-2017 “ALTER EGO”

 

vs Mpow T5(ORESAMA「ワンダーランドへようこそ」)

 次の聞き比べは、やはり同じ価格帯でQCC3020搭載と比較的ライバルになりそうなMpow T5としてみる。Mpowはデジタル感満載で高域でキラキラ、発色もしっかりしており、輪郭もくっきり。ボーカルはツヤを出して聞こえる。なんていうか、遊園地のような、あるいはディスコ的な、辺り一面光に満ちた、楽しげな音響空間をよく感じさせてくれる。床面は少し浅く、硬いけどリズムコントロールも良い。

 Q70はそれに比べると見通しが良く、すっきり見通しの良い、ダンスホールにいるような感じで、どちらかといえば床面のビシバシが目立ち、ボーカル周りに清潔な空間ができている。ボーカルはよりハキハキしていて、健やかな感じ。なんていうか、どちらかというと、エアロビック的なスポーティーなダンスを踊っている感じに聞こえる。あるいはちょっと息が上がる感じがあるので、ブートキャンプ?これはこれで楽しい。

 これはまたかなり甲乙つけがたく、選びづらいが、言えることは、Mpow T5の音はどちらといえばライトアップされた夜のダンス、Q70の音は昼間の自然光を感じるということかな。

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ワンダーランドへようこそ/秘密

 

vs EnacFire E18 plus(Pastel*Palettes「もういちど ルミナス」)

 同じくQCC3020のEnacFire E18 plusと聞き比べてみる。で、実際のところ好みによると思うけど、こういう曲で甘ったるいところをたっぷり聴かせてくれるのがE18 plusで、のびやかさ重視で聴かせてくれるのがQ70。楽器音ではE18 plusがツヤっぽくボーカル周りに少し充実感を与えながら、シンバルやキーボード、ギターがみずみずしく聴かせるのに対し、Q70のほうはむしろロックで、ホットなドラムの熱気の上を、ドライなシンバルとタムがさわやかに吹き抜けていく感じ。まあ個人的な好みは良い意味で媚びた感じがうまく出ているE18 plusかな。

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もういちど ルミナス(Blu-ray付生産限定盤)

 

vs AUKEY EP-T10(KANA-BOON「まっさら」)

 最後は同じように陽気でロック、爽快な音を持っているAUKEY EP-T10と比べてみる。表現は結構似ているんだけど、やっぱりQ70のほうがよりドライですっきりしている。そういう意味で晴れやかなんだけど、一方でボーカルは少し乾燥して薄い感じにすっきりしちゃうところがちょっと厳しいかな。EP-T10のほうはまずシンバルがより濃くてチリチリ手がかりが多い感じで、ボーカルはより濃く聞こえるから、少なくとも男声ボーカルのロックに関する限り、一般的な満足度はEP-T10のほうが良さそう。Q70の男声ボーカルは少し薄味になりやすいところがある。

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まっさら (通常盤) (特典なし)

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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