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【完全ワイヤレスイヤホン EnacFire F1 レビュー】パワフルで重厚感がありマッチョ。ビターでシックでありながら、クラッシュ感も気持ち良いドンシャリサウンド。ハードロックの音がする。おすすめ

ヘッドライン

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EnacFire F1

EnacFire F1

【208時間連続駆動 APT-X+AAC高音質 IPX7防水規格】ENACFIRE ワイヤレス イヤホン Bluetooth 5.0 イヤホン 片耳8時間再生 QCC3020省エネ CVC8.0ノイキャン タッチ式 両耳通話 左右分離型 二台接続可能 自動ON/OFF ブルートゥース イヤホン 日本語説明書 Siri対応/マイク内蔵/PSE&MSDS&技適認証済み(F1)

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「耳への収まりは良い。通信品質も安定している」

おすすめ度*1

f:id:kanbun:20200204205552p:plain

ASIN

B07ZK7M4FB

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

8h/208h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック aptX/AAC/SBC
防水性能

IPX7

音質傾向

パンチが利いている、重厚感がある、ウォーム、腹に応える低域、ビター、シック、シンバルクラッシュがきれい、清潔感がある、ドライ、ドンシャリ

 完全ワイヤレスとしては一般的なデザインに近く、少しIEM風にノズル側が盛り上がっていて、耳への収まりは良いです。遮音性もほどほどです。

 

 対応コーデックはaptX/AAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、関東某ターミナル駅周辺でテストしました。

 基本的には通信安定度が高く、改札や交差点などの通信が途切れやすいところでも、よく安定しています。街中で街路を歩いている間もほとんど乱れを感じませんでした。家庭内ではまず途切れることはないでしょう。

 比較的混雑していない時間帯であったということもあって、ホームで電車待ちしている間や電車内でも乱れる感じはありませんでした。

 接続当初だけほんのわずか乱れを感じましたが、基本的に安定しています。価格帯では通信品質は優秀な方でしょう。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Pro、Astell&Kern KANNFiiO M15Cayin N6II/E01で行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電コネクタはMicro-B。モバイルバッテリー機能付き」

 付属品はイヤーピースの替え、専用充電ケーブル(Micro-B)、専用充電ケース、説明書です。モバイルバッテリー機能も付いています。最近の完全ワイヤレスイヤホンにしては充電端子がType-Cでないのはマイナスポイントかも知れません。

 

EnacFire F1EnacFire F1

EnacFire F1EnacFire F1

EnacFire F1EnacFire F1

 

【3】音質「とにかく腹に応える重低音のパンチと、クラッシュする清潔なシンバルが気持ち良い!」

周波数特性イメージ(試験運用中)

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※周波数特性イメージはあくまでレビューの便宜上、個人的に周波数分布のだいたいのイメージを掴むための参考情報で、測定方法も測定されたデータも非常にアバウトで厳密な信頼性や正確性に欠けます*2

 

レコーディングシグネチャー(試験運用中)

 レコーディングシグネチャーはバイノーラル録音されていますが、品質は良くありません。低域は抜けやすくなるので、イコライザーで低域を持ち上げていますが、それでも充分出ていません。したがって聴いたそのままの音質とは異なりますので、あくまで参考情報ということでお願いします。

 

原曲

www.youtube.com

銀の意志 Silver Will / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

www.falcom.co.jp

 

anchor.fm

 

ファーストインプレッション

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 早速、メインテスト機、ONKYO GRANBEATにつないで音質を確認してみます。すぐ気づくのは非常に暖かみがあり、重厚で少し重いパンチを持っている低域です。パワフルで力強いですが、適度に膨らんで耳に優しい、穏和さも感じられる音です。ボーカルは濃いですが、低域の支配力が強いので、低域よりは後退しており、ツヤも少なめで媚びは多くなく、成熟した声色に聞こえます。楽器音もツヤを抑えた落ち着きのある感じで、アタックは中高域付近では強調されず、スネアよりはもっと高いハイハットの方が派手に聞こえます。より高いところでシャリ感が感じられるので、ドンシャリな傾向はあり、少し高域で清潔感が出て、脆い雰囲気も感じますが、低域の土台がしっかりしているので、音楽の全体像には安定感があります。色味的には、艶やかさは抑えたシックな感じで自然な色づきを感じさせる地味めな、マッチョな味付けになるでしょう。EnacFire FutureFuture Plusの系統を受け継ぐ重厚感のあるビターな音になっています。

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 たとえば大澤誉志幸「GO GO HEAVEN」のような曲は、少し色味を抑えたドライな雰囲気の中で、パワフルなドラムと少しエッジを立てて上でギラつくギターや、清潔傾向の音だがクラッシュ感の強いハイハット、ププッとした粒立ち感を強く出す金管が、ビシバシしすぎない適度な硬さのあるリズムの中で聞こえてきます。

 Aimerの「StarRingChild」のような曲は、かなり色味を抑えてアタックするというよりはクラッシュする高域と、力強くパワフルな低域の間に、少しドライな中域がビターな雰囲気で聞こえます。ギターは輝きを抑えつつも、エッジの先でチャリ付くように尖ってギラついて聞こえる音で、アグレッシブで手がかりは多く、私は好きな系統の音です。

StarRingChild

StarRingChild

 

 さて、第一印象を確認したところで、各音域をチェックしていきます。まず低域ですが、ベースギターはかなりマッチョな感じで、ブンブンボンボンウンウン暖かみを出しながら、肉付きのよい筋肉質な腕力を感じます。バスドラキックもやや濃く暖かみが強く、ドシッとした重みをしっかり出します。胴鳴りもありますが、沈み込みのある音で、パンチにかなり重量が乗る音です。腹に打ち込んでくるような拳の利きがあります。ぶっちゃけこの感じ、私は好きです。低域弦楽もやはり重みがあり、ドンと腹に音を落とし込む感じが強いです。厚みも少しありますが、基本的には重みをしっかり強調する重厚系の音です。低域は基本的に筋肉質で、重く黒く男らしいマッチョなサウンドです。

 中域は音は濃いですが、基本的には乾燥しています。ボーカルフォーカスは悪くなく、低域が強いのでボーカルは最前列というわけではないのですが、床面は重めなので、中域からは適度に離れているために、ボーカルが埋没する感じはありません。ボーカルは太く、力強い感じで男性的です。女声ボーカルもちょっとマッチョに聞こえやすいところはあり、とくに媚びる感じはほとんどなく、大人びています。子音は少し強調され、息の伸びはあるので、ディテール感は適度にありますが、潤い感や媚びる甘味はありません。楽器音も落ち着いた感じで、浮かれた感じはなく、ピアノはかなり成熟した雰囲気でキンキンする感じは全くありません。

 中高域から高域にかけては派手さを抑えています。ギターエッジやハイハットの穂先でクラッシュ感を感じさせるところがあり、手がかりは多いですが、アタックはなくはありませんが適度に抑えられており、立体感はそれほど強調されません。高さは感じられるので、抜けは悪くないですが、基本的にはドライでシックな雰囲気で明るさや華やかさにはちょっと欠けている感じで聞こえるでしょう。

 音場はあまり広くありません。中域は少しマージンを感じますが、音は基本的に頭内的な雰囲気が強めです。左右も両耳の幅とあまり変わらないでしょう。奥行きは適度に感じられますが、それもあまり奥に広いというわけではありません。

 

 総合するとマッチョな雰囲気のある低域が力強く、音の根立ちのよい雰囲気で聴かせる重厚なドンシャリサウンドで、しかし中域から中高域はフラットに近く、色味やアタックは適度に抑えられているので、ボーカルは比較的良く聞こえ、落ち着いた雰囲気もあります。少し大人びた雰囲気がありますが、高域ではクラッシュ感が強いのが特徴で、清潔なシャリ感が好きな人にはかなり魅力的に思えるはずです。ロックは男らしいマッチョで重厚な空間にクラッシュが少し目立って響き渡るややハードロック的な雰囲気になります。少しヴィンテージ感とボンデージ感があるかもしれません。音が黒い革ジャン着てるような雰囲気で聞こえます。

 私のこのイヤホンに対する音のイメージとしては派手さを抑えた、シックな感じです。Gabriela Robin「サイバーバード」なんてお似合いです。

サイバーバード

サイバーバード

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや色味が薄い。低域方向で少し色味が濃いが、基本的にシック。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

普通。クラッシュ感が目立ち、高域で少しエッジが立つが、全体的な雰囲気は音が丸め。

明るさ
(明るい/暗い)

普通。自然光くらいの明るさに思える。

派手さ
(派手/地味)
やや地味。クラッシュ感はあり、エッジは高域で立つが、基本的には派手な感じは抑えられている。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや柔らかい。低域に温かみがあるので、少し柔らかいくらいかも知れない。
尖り
(尖っている/丸みがある)
普通。子音と息が少し伸び、高域で少しシャープさを感じさせるところはあるが、色味は強くなく、ギラつきがあまりないので落ち着いている。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
やや穏やか。やや穏和。
力強さ
(力強い/嫋やか)
力強い。低域のパンチは重く腹に応える。
豊かさ
(豊か/貧弱)

普通。低域は豊かだが、色味は全体的にやや地味で中域に充実感もあまり聞こえないと思われる。

太さ
(太い/細い)

太い。音は太め。

手触り
(ざらざら/滑らか)
ややざらざら。クラッシュ感が強調されるので毛羽立つ感じはある。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。クラッシュするシンバルなど高域で粒立ちは細かい。
清潔感
(澄んだ/濁った)

普通。低域の熱気は少し強いが、ドライで風通しも悪くない。

潤い
(潤いのある/乾いた)
乾いた。音はドライ。
重さ
(重い/軽い)
重い。低域が重みのあるパンチを持っている。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
普通 普通

明るいか

(明るい/暗い)

普通 普通

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

普通 普通

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

乾いている 乾いている

太いか

(太い/細い)

太い 太い

濃いか

(濃い/薄い)

やや濃い やや濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

やや目立つ やや目立つ

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ややぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
やや深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
やや後傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや狭い
定位感
(頭内的/頭外的)
やや頭内的
分離感
(拡散的/密集的)
やや密集的

 

美点
  1. ボーカルフォーカスが良い
  2. ウォーム
  3. 低域に重みがある
  4. 音が濃い
  5. 艶やかさを抑えた少しシックな色味
  6. クラッシュ感がある高域
  7. パワフル
欠点
  1. 艶やかさに欠ける
  2. 音が頭内的
  3. 音場は広くない
  4. 籠もった音に感じる場合もある
  5. 低域が強い

 

[高音]:高域は少しメタリックな感じがある。中高域のツヤは少なめでドライな音に感じられやすく、クラッシュ感が強いので上で粒立ちが細かい。抜けも適度に感じられるので、天井は少し開放的である。高域は閉じてないので明るいが、やや地味めである(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:低域が少し支配力が強いが、重い音なので中域から適度に離れて聞こえる。そのためボーカルフォーカスは悪くない。楽器音はツヤを抑えて地味めで落ち着いた雰囲気でアタックも中庸くらいで、それほど強調はない。基本的には沈み込みのよい音になる。少しシックで大人びた雰囲気がある。

[低音]:100hz~40hzまで少し重いボーッという振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。ベースギターは黒みと深み、重みのあるマッチョな音で熱気もある。バスドラキックもベース同様かなり腹に応える重みがある。低域弦楽も重めで全体的に重厚な低域になっている。膨らみはそれほどでもなく、どちらかというと締まりの良い感じなので、ボワつく音ではないと思うが、低域は音楽全体の中では支配的なので、低域が嫌いな人にはおすすめできない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:高域で少し楽器の輪郭や穂先を強調する感じはあるので、少し緻密感はあるが、基本的には低域が強めでマスキングも多い、音数を少し抑えたシックな感じで聞こえる。立体感はあまり強調がないが、高さは適度に開放的である(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:アタックよりパンチが強い、腹に応える重い音。スネアの鼓面は暗めで粘りは適度にあるが、バツバツしている。スピード感は悪くないが、少しゆっくりかもしれない。重めのバツンバツン、ないしバズンバズン。ハイハットはドラムに対して明らかに明るく、白味があってシャリシャリした刻む感触もあり、クラッシュ感もあって浮き上がりが良い。黒く重いドラムと白く浮揚するハイハットの二元的に聞こえやすい、コントラストの強いリズムになりやすい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはボディがやや薄く、乾燥している。ツヤも不足しており、甘味には欠け、少しビターに聞こえやすい。子音や息にも少し強調があり、若干ハスキーな感じがあるが、コクはあるので、ハスキーさが強いというほどでもない。男女ともに少し大人びて聞こえ、女声ボーカルは少し男性的に聞こえるかも知れない。

 

【4】官能性「パワフルで重みのある低域が最大の魅力」

TETSU「炎のさだめ」(vs SoundPEATS Truengine SE)

炎のさだめ

炎のさだめ

【FiiO M15(Pure Music Mode)で鑑賞】低域がマッチョで野太い感じがあり、ボーカルもツヤを抑えてドライ、かつコクがあるので渋みがあって、ビターで大人びており、少し冷めて、荒んだ雰囲気があるのが、この曲の雰囲気に合っている気がします。金管もツヤを抑えてかなり渋いです。スネアがもうちょっとアタックが強く、楽器音が全体的にもう少しギラついていた方が好みのような気もしますが、充分に重厚で力強く、この曲のドライでビターなハードボイルドな雰囲気を楽しめます。

 

 同じく低域が強く少しドライな雰囲気があるSoundPEATS Truengine SEと聞き比べてみます。しかし、バランスは明らかにTruengine SEのほうが中域に充実感があり、ドライではありますが、F1に比べると、楽器音にツヤや潤い感があります。ボーカルもF1に比べると若々しく、声量がしっかりしています。音に色気があり、ボーカルはどちらかというとTruengineのほうが魅力的に聞こえるでしょう。低域のパンチはF1のほうが一回りほど強く利いており、よりマッチョです。

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 実際のところバランスが良いのはTruengine SEのほうで、ドライでビターな全体像は共通しつつも、より中域が充実し、ツヤもあり、色気があるのはTruengineのほうです。F1はもっと大人びて、シックで、より渇望感があり、そしてよりスッキリしています。どっちがかっこいいかって?個人的にはF1です。

 


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SNoW「逆さまの蝶」(vs Vedoo Vedoo-01)

逆さまの蝶

逆さまの蝶

【Hiby R6 Pro SSで鑑賞】こういう曲もすごくかっこよく聴かせてくれます。シックでビターな感じがありながら、ハイハットのクラッシュ感は清潔な感じなものの、かなり強調されますし、ギターのエッジも立ってますので、暗くパワフルで大人びているのに、適度に風通しの良い感じやメリハリがあり、グルーヴ感も感じられます。大人びた風格のある音楽といった感じで、この曲を落ち着いた雰囲気で楽しみたいなら、かなり有力候補でしょう。

 

 同じく低域のパンチが強いVedoo Vedoo-01と聞き比べてみます。とはいえ、パンチの重さにはかなり差があり、F1のパンチの一発一発が腹に応える重いブローなのに対し、Vedooの音もパンチがありますが、少し軽いジャブに聞こえます。またVedoo-01は中域が濃密で中高域の色づきも艶やかで、たとえばギターのエッジがギラギラ色気があって少し蠱惑的です。ボーカルも同じく大人びてはいますが、もうちょっと甘味があってコケティッシュです。

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 この曲を色気重視で聴きたいなら、Vedoo-01が良いでしょう。F1の音はもっとドライでスッキリしており、清潔感があります。個人的にはこの曲の場合、F1の方が好きです。

 


逆さまの蝶

 

Suchmos「STAY TUNE」(vs Mpow M7)

STAY TUNE

STAY TUNE

【Cayin N6II/E01(A)で鑑賞】腹に応えるパンチが力強く音場を引き締める中で、ドライで大人びたビターなボーカルが聞こえてきて、すごくかっこいいです。アタックを適度に抑えているので、大人びたビートの雰囲気は失われておらず、しかもハイハットはクラッシュ感が非常に鮮やかなので、この曲の上でアグレッシッブな雰囲気は如何なく表現されます。こういうハードロックな雰囲気のあるシックな曲とは、このイヤホンはクソ相性がいいでしょう。

 

 同じく重い重低音を持つMpow M7と聞き比べてみます。雰囲気は似ていますが、Mpow M7はより深く、中域はよりコクがあって濃厚で、代わりにハイハットのクラッシュ感は少し抑えめになっています。F1が重厚かつスッキリだとしたら、こちらはもうちょっと濃厚かつ艶やかです。とはいえ、全体の雰囲気は良く似ています。ボーカルはちょっとM7のほうが色気があります。

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 個人的にはどっちもこの曲をよく楽しませてくれていると思いますが、F1のほうがおすすめです。よりビターでしかも酸味も強い音を聴かせてくれ、よりマッチョな力強さを感じます。

 


THE KIDS

 

【5】総評「すげぇマッチョで男らしいビターでカッコイイ音がする

 私が元々低域ジャンキー系だということもあるでしょうが、このイヤホンはすげぇかっこいい音を鳴らしてくれるのでおすすめです。ビターで重みのあるパンチの利いた重厚なサウンドが好きなら、このイヤホンはまさにそういう音をしっかり聴かせてくれます。高域では清潔なクラッシュ感も強めに出してくれるので、ひたすらに重いというわけでもなく、意外と爽やかなのもポイントが高いです。ハードロックな音が好きなら、かなりおすすめです。

 

まとめ
  • パワフルでパンチの利いた重低音
  • クラッシュ感も強く、清潔な解放感もある
  • 低域が支配的

 

EnacFire F1

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

*2:音量による変化、各イヤホンの特性を考慮した補正などを行っておらず、測定環境もスマホマイクで集音しているので非常にアバウトで厳密ではありません。レビュー執筆の参考に使っていたものの、これまでは公表してきませんでしたが、これまでサンプルを取って聴感上の印象と照合してきた感じ、それなりに参考にはなりそうなので、試験的に公開していきたいと思います。いずれ勉強を深めて信頼性を高めていきたいとは思いますが、本ブログは周波数特性の測定をメインとしていませんので、期待しないで下さい。私自身も聴感上の音像印象の解釈の補助として利用しているだけで、この周波数特性イメージを全面的に信頼し、依拠しているわけではありません。

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