TAGOSTUDIOTAKASAKI イヤホン カナル型 T3-02 [φ3.5mm ミニプラグ][T302]
- 【1】装着感/遮音性/通信品質「軽量で付け心地は安定している」
- 【2】外観・インターフェース・付属品「割愛します。」
- 【3】音質「ナチュラル系の中域充実ですが、音は適度に高域に抜けるように丁寧に調整されています。」
- 【4】官能性「温かみがあり朗らかで、しかも清潔感と落ち着きのある紳士的な雰囲気」
- 【5】総評「朗らかでナチュラルな聴き心地の良いサウンドが好きなら、おすすめできます」
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【1】装着感/遮音性/通信品質「軽量で付け心地は安定している」
おすすめ度*1 | |
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ASIN | |
amazon登録なし | |
スペック・評価 | |
再生周波数帯域 | 20~20000Hz |
インピーダンス | 32Ω |
感度 | 112dB |
ドライバー |
ダイナミックドライバー |
音質傾向 |
ウォーム、ボーカルフォーカスが良い、穏和、朗らか、うららか、マイルド、爽やか、風通しが良い |
ちょっと大きめのがっつりした作りのハウジングですが、私の場合、耳への収まりは悪くありません。ノズル周辺が盛り上がっていて耳穴をすっぽり塞ぐ形になっており、遮音性は高めです。
ただし、ハウジングは独特で、普段小さめのイヤホンを使っている人には収まりが悪いかもしれませんし、ノズル周りの盛り上がりも少し強いので、耳の形によってはうまくはまらず、ポロポロするかもしれません。
テスト環境
今回のテストはFiiO M15、Astell&Kern KANN、Galaxy A30、ONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Proで行っています。ゲイン設定は基本的に「高」設定です。
【2】外観・インターフェース・付属品「割愛します。」
付属品はイヤーピースの替え、キャリイングケースだと思われます。ONZOのサブスク版なので付属品の詳細は割愛します。ONZOのサービスについて興味がある方は以下をご確認下さい。
【3】音質「ナチュラル系の中域充実ですが、音は適度に高域に抜けるように丁寧に調整されています。」
周波数特性イメージ(試験運用中)
※周波数特性イメージはあくまでレビューの便宜上、個人的に周波数分布のだいたいのイメージを掴むための参考情報で、測定方法も測定されたデータも非常にアバウトで厳密な信頼性や正確性に欠けます*2。
ファーストインプレッション
今回は標準イヤピのLサイズを使ってレビューします。
このイヤホンのインピーダンスは32Ωで、一般的なスマホで鳴らすのには少し困難を感じるレベルのはずですが、Galaxy A30で聴いたところそれほど不足を感じません。低域が少し力強さに欠けますが、低域のパワフルさが味の機種でもないので、それほど問題なさそうです。
では早速、メインのテスト機のGRANBEATにつないで音を聴いてみます。すぐ気づくのは適度にシャープネスを保って、適度な輪郭感と爽やかさを持ちながら、自然な色づきで暖かく聞こえてくる中域です。色味は濃くなりすぎないように、抜けと音場を意識して少し清潔感がありながら、中域で音がしっかり広がって聞こえます。
適度に爽やかでありながら中域にボディと色づきがしっかりあるので、音数の少ない曲でも充実感が失われません。たとえば鵜島仁文「Trust You Forever」は男声ボーカルが少し明るい空間でコクと暖かみをしっかり出しながら、しかしさわやかに抜ける高さを持って聞こえてきます。個人的な好みからすると、ドラムはもう少しパワフルに打ち込んでもいい気がしますが、ボーカルフォーカスが良く適度な充実感の中で、しかも音場はほどよく整理されて楽しめるでしょう。少し穏やかな雰囲気でたっぷりと、しかし適度に風通し良く楽しめる上品な雰囲気があります。
さて各音域を確認していきます。ベース音は黒みがあり暖かいですが、少し暗めでラインがやや細い印象を受けます。スネアあたりの明るい楽器音の活きが良いと、ややラインが聞こえづらい感触があるかも知れません。バスドラキックのドシンとした重みのある踏み込みの方が、広いかもしれないと思うくらいです。タイトという感じよりはクリアに見通しが良い雰囲気がありますが、温かみがあるのでブーミーさがないわけではありません。むしろおとなしめのブーミーといった表現が合うくらいの暖かみがあります。ドラムのリズムコントロールは悪くなく、遅れはたぶんありません。低域弦楽は重く太さも適度にあり、濃厚感があります。深みはそれほどなく、やや甘味を感じるコクを重視した音でJAZZで温かみのある雰囲気を出してくれるでしょう。
その低域に支えられた中域は暖かみのあるナチュラルな雰囲気を持っています。ボーカルはフォーカスは良く、ボディは適度に感じられるので、自然な温もり感が感じられるはずです。中高域への前傾は相対的に抑えられており、のびやかさは丁寧に調整されています。中域のたっぷりした雰囲気が失われないよう、アタックが強すぎて感じられないようになっているので、中域には音が滞留するゆったりした雰囲気があります。
中高域の色づきは自然で、音がギラつかないよう、やはり自然な温もり感が大事にされていますが、高域で少しシャープネスと風通しがよい雰囲気があるので、空間は閉じず、中高域の自然な光沢のさらに一段上で風が吹き抜ける清潔感があります。このため、ボーカルの息は少し透明に伸び、楽器音の先に少し穂先が立つような清涼感があり、中域充実系でありながら、高域で少し高く抜けて、少し爽やかさを感じることができます。空間は上で閉じていないので、必然的に少しボーカルの色味は薄くなる感覚がありますが、ボディがしっかりしているので、息感は少し清潔ですが、ツ音は尖らず、ハスキーな感じは出ず、滑らかな雰囲気をよく保っています。
音場は適度に広く、中域でやや音が密集して近い感じがありますが、高域が開放的で左右も適度に広いので密度感はそれほど高く感じないはずです。奥行きはあまり強調されませんが自然な奥行きがあり、立体感に優れた機種というわけではありませんが、平面的な表現ではありません。
総合すると、中域で自然な色味と適度な密度感・充実感を維持しつつ、高域では丁寧に抜けを表現して、音場に風通しの良い雰囲気を出しています。低域は温かみがありますが、手応えが強い感じでもなく、濃い感じでもなく、重厚でもない、どちらかというとニュートラルな雰囲気で、低域のディテール感を重視する人やタイトな音を好む人、量感を好む人、重さを重視する人などなど、いわゆる低域にこだわりを持つ人には、少し面白味のない音ではありますが、逆に言うとクセがなく万人向きとも言えます。適度に暖かみと厚みがあって、深みもあり、リズムコントロールも悪くないので、特徴は曖昧ですが、よく調整され魅力的とも言えます。
音質因子評価
音質因子 | 評価 |
鮮やかさ (鮮やか/色味が薄い) |
普通。自然な色づきを重視しているが、上で少し爽やかなので、ボーカルを中心に少し色味が薄いと感じる可能性もある。 |
鋭さ (鋭い/鈍い) |
やや鈍い。高いところで息や楽器音の穂先が少し細く伸びる雰囲気があるが、全体的に手がかりは適度にゆるやかでエッジ感はマイルドに抑えられている。 |
明るさ (明るい/暗い) |
やや明るい。低域は穏和で朗らかな感じなので、全体的に色味は少し暖かく明るい。ちょっと夏に近い、うららかな春の日差しを感じる。あるいはインディアンサマー的な雰囲気と言えるかも知れない。実際高域では少し涼しげな清涼感を感じる。 |
派手さ (派手/地味) |
やや地味。全体的に穏和。 |
硬さ (硬い/柔らかい) |
普通。中高域や高域で少し手がかりが強調されるが、全体的な雰囲気は穏和で柔らかく聞こえる。 |
尖り (尖っている/丸みがある) |
普通。基本的に丸いが、高域の高いところでは少しエッジが立っている。 |
穏やかさ (穏やか/騒々しい) |
やや穏やか。基本的にマイルド。 |
力強さ (力強い/嫋やか) |
普通。中域下で少しパンチを感じるが、アタックは抑えめでマイルド。 |
豊かさ (豊か/貧弱) |
やや豊か。中域で充分に厚みと広がりが感じられる。 |
太さ (太い/細い) |
普通。もしかするとちょっと太いかも知れないが、高域で少し細い。 |
手触り (ざらざら/滑らか) |
滑らか。基本的に滑らか。 |
粒感 (きめの細かい/粗い) |
普通。ハイハットなどに少し細かな粒立ちを感じるが、基本的に粒立ち感を強調する感じは強くない。 |
清潔感 (澄んだ/濁った) |
普通。低域から中域までは暖かみが強いが、高域に清潔感があって、全体の印象は中庸な空気感に思える。 |
潤い (潤いのある/乾いた) |
やや潤いのある。中域で潤い感がある。 |
重さ (重い/軽い) |
やや軽い。低域は朗らかで軽めなので、音場は全体的に少し腰高な雰囲気がある。 |
ボーカル因子評価
ボーカル因子 | 男声 | 女声 |
澄んでいるか (澄んでいる/濁っている) |
やや濁っている |
普通 |
明るいか (明るい/暗い) |
やや明るい | やや明るい |
伸びやかか (伸びる、突き抜ける/天井感がある) |
ややのびやか |
ややのびやか |
潤っているか (しっとりしている/乾いている) |
やや潤っている | やや潤っている |
太いか (太い/細い) |
普通 | 普通 |
濃いか (濃い/薄い) |
普通 | 普通 |
子音が強調されるか (目立つ/目立たない) |
少し目立つ | 少し目立つ |
空間因子評価
空間因子 | 評価 |
主に中域の密度 (ぎっしり/スカスカ) |
ややぎっしり |
主に高域の高さ (抜けが良い/天井感がある) |
やや抜けが良い |
主に低域の深さ (深掘り感がある/浮き上がりがよい) |
やや浮き上がりが良い |
主に中域の奥行き感 (前進的/後傾的/前傾的/後退的) |
前進的 |
主に低域と中域の横幅 (広い/狭い) |
やや広い |
定位感 (頭内的/頭外的) |
普通 |
分離感 (拡散的/密集的) |
普通 |
美点
- ボーカルフォーカスが良い
- 温かみがある
- 風通しの良さもうまく出している
- 音場がよく整理されている
- 自然な色づきのあるサウンド
欠点
- メリハリに欠ける
- 中庸すぎて個性の感じづらい低域
- パワフルさに欠ける
[高音]:高域は適度に開放されて風通しの良さがあり、それが音楽全体にスムース感をもたらしている雰囲気がある。シャープネスを強く強調する感じではないものの、ボーカルや楽器の穂先に抜け立つ雰囲気があって、爽やかさを感じさせてくれる。ハイハットの粒立ちも意外と細かい。ただそのせいで少しサ行が強調されやすくなっており、刺さりはしないものの、人によってはボーカルの子音とブレスが強調気味なところがあって、少しスーハー感強めに思える程度はあり、ボディはしっかりしているのでハスキーな感じにはならないが、少し攻撃的に思う可能性はある。中高域は自然なツヤ出し感で、色味はマイルドだが、手がかりは少し角が立つ感じがあるかも知れない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:中域は充分に充実しており、自然な温かみがある。音楽は基本的にほっこりした甘味が感じられるだろう。低域も穏和で中域と親密な雰囲気で、高域も中域の充実感を邪魔する感じがなく、輝きや光沢は適度にセーブして聴かせているので、音にたっぷりした潤いのある雰囲気がある。それでいて、高域が適度に風通しが良いので、密度感が高まりすぎる感じもない。
[低音]:100hz~40hzまで、温かみのあるボーッというやや太い振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。エレキベースは暖かみがあり、黒みもあるが、ややラインはおとなしい穏和な甘味のある雰囲気で聞こえる。バスドラキックも少し広がりを出して暖かい。基本的に低域はスウィートな雰囲気を感じ、低域弦楽も厚みと重みが適度にあるが、深いところまではあまり潜らない、浮き上がりの良い穏和な雰囲気で聞こえる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:音場は中域でやや密集的なものの、左右の幅は適度に広く、少し頭が包まれる。奥行き感は自然な程度で立体感の強調はそれほどない。高さがあるので、音は適度に開放的に聞こえる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:スネアはアタックは普通でビシバシ感はそれほど強くなく、鼓面にはぱっつりした革張り感がある。粘りは適度にあるが、それほど強くなく、バスドラキックも深く潜らないのでスピードコントロールは少なくとも遅れはないだろう。やや平坦なパッツンパッツン。ハイハットは少し高さを出し、輝きがわずかに目立って白味のある形で少し浮き上がるが、基本的には派手さを抑えたシンシンした系統の音になる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ボーカルは男女ともに中域で少したっぷりしたボディを見せ、甘味を出すが、ツヤは少し抑えめで地味めに聞こえるかも知れない。息感に強調があり、高い女声ボーカルは少し子音を強調するが、清潔感がある。ボーカルフォーカスは一般的によく、大抵の曲で最前列で聞こえる。のびやかさが適度にある、成熟した落ち着きのある紳士淑女的な雰囲気があり、ディテールもよいと思うが、媚びが少ないので、少し真面目な声色に思うかも知れない。
【4】官能性「温かみがあり朗らかで、しかも清潔感と落ち着きのある紳士的な雰囲気」
串田アキラ「乾いた大地」(vs JVC HA-FX1100)
【FiiO M15(Pure Music Mode)で鑑賞】音場に充分な熱気が感じられながらも、適度に開放的で爽やかな抜ける感じもあります。ボーカルフォーカスは非常に良く、そのボーカルは少しハキハキした感じを見せつつ、基本的には太く雄々しく聞こえます。金管は少し艶やかさを抑えて武骨に聞こえますが、この曲の荒野を感じさせる雰囲気にはこういう武骨な感じが合っているかも知れません。ドラムはもうちょっと強く聞こえてくれるといいかなとは思いますが、聴き心地は安定しており、よく整理されている雰囲気があります。
しかし、こういう曲は私の場合、普段はJVC HA-FX1100で聴くのが好きです。聞き比べてみましょう。ぶっちゃけ、HA-FX1100で聴くと、ドラムはよりアタック感を出し、手応えが強く、ボーカルもコブシが利いていて、子音が少しうるさい気もしますが、力強さでT3-02とは段違いの迫力を感じます。金管やギターにも色気があって、T3-02の音がいかにもお上品で面白味のないように聞こえてしまいます。
まあ私がJVC HA-FX1100の音が好きすぎるというのを脇に置いておいても、T3-02の音には少し力強さが足りないのは事実でしょう。そのせいで外連味が抜けてしまうところがあり、こういうちょっと男臭い曲の風味は薄れてしまうところがあります。
Jess Glynne「I'll Be There」(vs Westone W40[旧型])
【KANNで鑑賞】こういう曲を聴くと、このイヤホンは現代的な音を持っているなと感じます。熱気は丁寧に出しながら、音場の見通し感はよく、音にディテール感が感じられるように適度に高さも感じさせ、ボーカルも少し抜ける高さを意識して聞こえてきつつ、中域のボディはしっかりしていますが、圧迫感を出さないようにアタック感は調整されていて、ちょっとモニター的な聴き心地の安定感があります。なんていうか、実に無難ですごく聴きやすい、そういう印象を受けます。これは褒め言葉ですが、ちょっと外連味が少なく、面白味が足りないよねというわずかな批判も混じっています。
そういうわけで同じく朗らか系で私が好きな、2019年のリファイン以前のWestone W40と聞き比べてみます。『家電批評』が「W30より面白くない」とか、W40の穏和な雰囲気好きの私を非常にいらだたせることを言っていましたが、たしかにこのW40は少し派手さのある旧W30に比べると、穏和で音像を丁寧に出すフラット系サウンドなところがあります。その点で雰囲気はT3-02に似ていて、この曲でもマルチバランスドアーマチュアっぽい手がかりの多い緻密な感じを除けば、穏和で温かみのある感じはT3-02とよく似ています。ただ、W40のほうがアタック感はしっかり出すので、同じ穏和にしてもメリハリ感はわずかに勝ります。バランスドアーマチュアらしい音が細い感じはありますが、同じような雰囲気でディテール感はT3-02よりわずかに勝るでしょう。
雰囲気は良く似ていますが、W40の方が手がかりが多く、アタックでわずかに勝り、ディテールはよい雰囲気があります。しかし、T3-02のほうは音に自然な太さがあり、W40にあるカサカサしたドライな感じがなく、音に潤い感があります。穏和で温かみのある音同士、雰囲気は似ていますが、この曲の場合、よりナチュラルさのあるT3-02のほうが充実感が感じられる分だけ勝っている気がします。
Bill Evans「Never Let Me Go」(vs Oriolus Finschi)
【Hiby R6 Pro SSで鑑賞】こういう穏和なJAZZを少し明るく朗らかくらいで聴くには実に良いイヤホンです。少し音場が明るいので、シックな感じはありませんが、温もり感のある色づきを感じつつ、潤いのある音楽に浸れます。ピアノは明るめで自然なツヤがありつつも、沈み込みも少し感じられ、陽気ではありますが、羽目を外しすぎない大人びた理性も感じられる、穏やかで紳士的な音です。
Oriolus Finschiと聞き比べてみましょう。Finschiのほうが音の色づきが良く、潤いは多めに聞こえるはずです。たっぷりした色気があるのはFinschiのほうで、しかもT3-02より低域が濃い感じがあるので、コントラスト感でも勝り、メリハリが利いているように聞こえるはずです。T3-02が紳士の音だとすれば、もう少し情熱的な色気のあるダンディズムの感じる音です。音場の広さや解像度ではT3-02に少し劣る感じもありますが、音が活き活きしているのはFInschiでしょう。
個人的にはこの曲の場合、Finschiのほうが色づきよく、潤いもあって豊かに楽しめる気がします。
【5】総評「朗らかでナチュラルな聴き心地の良いサウンドが好きなら、おすすめできます」
中域で温かみがあり、聴き心地の良い朗らかなサウンドを持っています。高域で少し風通しの良さを感じさせるところもあって音場は適度に開放的なのも現代的なチューニングに思えます。自然な暖かみ、音場、抜けの良さなどバランスをよく考えて音作りされています。音は穏和なので、アタック感や外連味には欠けますし、色気も足りない感じはあり、モニター的な無愛想な雰囲気も少しありますが、一般には聴き心地良く楽しめる万能系に近いイヤホンに思われます。おすすめです。
- 自然な温かみがあって聴き心地が安定している
- 適度に風通しが良い音場
- メリハリや外連味に少し欠ける
TAGOSTUDIOTAKASAKI イヤホン カナル型 T3-02 [φ3.5mm ミニプラグ][T302]
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。
*2:音量による変化、各イヤホンの特性を考慮した補正などを行っておらず、測定環境もスマホマイクで集音しているので非常にアバウトで厳密ではありません。レビュー執筆の参考に使っていたものの、これまでは公表してきませんでしたが、これまでサンプルを取って聴感上の印象と照合してきた感じ、それなりに参考にはなりそうなので、試験的に公開していきたいと思います。いずれ勉強を深めて信頼性を高めていきたいとは思いますが、本ブログは周波数特性の測定をメインとしていませんので、期待しないで下さい。私自身も聴感上の音像印象の解釈の補助として利用しているだけで、この周波数特性イメージを全面的に信頼し、依拠しているわけではありません。