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こんな人におすすめ
- スタジオチューニングが好き
- 質感重視
- 定位感重視
- 明るく詳細なサウンドが聴きたい
- バランスの良いイヤホンが欲しい
7Hz x Crinacle Salnotes Diokoの概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「7Hz x Crinacle Salnotes Dioko」です。
7Hz x Crinacle Salnotes Diokoの完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 周波数特性:5Hz~40kHz
- インピーダンス:16Ω
- 感度:106dB
- ケーブルコネクタ:0.78mm 2pin
- 価格帯:10000円~20000円
7Hz x Crinacle Salnotes Diokoの特徴
- Salnotes Dioko 14.6mm平面インナーイヤーイヤホン
- 7HZ x Crinacleのチューニング
- N55磁石、両面配列
- CNCアルミニウムシェル
- 強化ガラスとサファイアコーティングのフェースプレート
パッケージ
パッケージは価格の標準を満たしています。外箱はシンプルで紙製なので、処分は楽です。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- キャリングケース
- イヤーピース
- 説明書
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。フェイスプレートがとても美しいですね。
装着サンプル
装着感は悪くありません。イヤーチップによるところもありますが、個人的には少し固定が悪いと感じました。
音質
今回は標準イヤーピース Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
この製品は名前の通り著名なレビュアーで、私も大変尊敬している「Crin」が関わっています。7Hz x Crinacle Salnotes Diokoの周波数特性を確認すると、Crinがこのイヤホンのために素晴らしいサウンドバランスのグラフを用意したことが簡単に確認できます。サウンドバランスはフラットよりはニュートラルに近いですが、低域から高域まで全体的によく整っています。
私の評価スキームでもサウンドバランスについては抜群に近い評価値が得られます。Crinの良い仕事を味わうことができるのはとてもわくわくするものです。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
低域
サウンドバランスの点ではDIOKOの低域は非常に優秀です。それは引き締まったまま非常に深いところまで到達しており、見通し感が良好です。
しかし、DIOKOの低域は実際には……後述するようにDIOKO自体の解像度に問題があるため、期待した性能を十分に発揮できないと思われます。歪みもかなり少ないにも関わらず、私には……この低域はあまり魅力的に聞こえません。
中域
中域はほぼ完全にニュートラルであり、かなり正確な質感表現を実現しています。
中域の解像度は悪くない水準にあるので、低域に比べて中域は精彩に満ちており、透明度が高く、定位感も良好です。
ただし、全体的な解像度の不足によって、この中域の本来の魅力は実際にはだいぶ削がれています。全体的にコントラスト感が足りておらず、表現が平面的で音楽表現に深みがありません。
高域
高域は拡張性が少し不足していますが、価格帯では十分な水準と言えます。
DIOKOはこの高域に強くフォーカスされる音響構造になっているので、どちらかというとトレブルヘッド(高域好き)向きです。高域はかなりはっきり聞こえ、音楽を繊細な雰囲気で聴かせることに長けています。風通しが良く、さわやかで涼し気なこの高域は私もとても気に入りましたが、空気感が足りてないので、少しメタリックに聞こえやすいのは難点です。
音質総評
- 原音忠実度:A+
- おすすめ度:A-
- 個人的な好み:B
7Hz x Crinacle Salnotes DiokoはサウンドバランスとTHD特性においては優等生の水準にあり、制動特性も優れており、表面的なスペックではハイエンド機種にほとんど勝る、一見非常に優れたイヤホンに見えます。
しかし、解像度が価格の水準すら満たしていないために、それは張り子の虎です。DIOKOはたとえばLETSHUOER S12やJVC HA-AE5Tが見せるようなミラクルを持つイヤホンではありません。
音質的な特徴
美点
- 原音忠実性が高い
- かなり優れた質感
- かなり優れた定位感
- 制動特性に優れる
- 一貫した位相特性
- 音像一貫性が高い
- 低歪
- サウンドバランスが良い
欠点
- 高域の拡張性で少し物足りない
- 解像度が物足りない
- 表現が薄っぺらくニュアンスに深みのない音
総評
7Hz x Crinacle Salnotes Diokoは優れたサウンドバランスと低歪でクリーンなサウンドを持ち、爽やかで繊細な音を聞かせてくれるイヤホンです。平面駆動型ドライバーを搭載したことによる制動特性や位相特性の良さから来る音像の一貫性の高さも非常に魅力でしょう。残念ながら、解像度の不足は、このイヤホンの音楽表現を皮相で薄っぺらいものにしており、そのことがこのイヤホンをライバルたちからだいぶ隔たった位置に押し下げてしまいますが、それでもこの音を好む人は多いでしょう。
7Hz x Crinacle Salnotes Dioko
$99.00
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