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こんな人におすすめ
- パワフルなサウンドが好き
- 音場の奥行き感重視
- 自然な雰囲気のサウンドが好き
HiFiMAN HE-R10 Dynamic Versionの概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「HiFiMAN HE-R10 Dynamic Version」です。
HiFiMAN HE-R10 Dynamic Versionの完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 周波数特性:10Hz~35kHz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:100dB/1mW
- 価格帯:100000円~200000円
パッケージ
HiFiMAN HE-R10 Dynamic Versionのパッケージは全体として豪華で、価格に十分見合っています。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。パッケージには以下のものが含まれています。
- ヘッドホン本体
- ケーブル
- Bluetoothアダプター
ビルドクオリティ
本体のビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
ケーブルのタッチノイズが少し大きいですね。
装着サンプル
装着感は快適です。密閉型なので、夏場は少し蒸れるかもしれません。
しかし、横幅がすごいですね。
音質
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
HiFiMAN HE-R10 Dynamic Versionは中低域から中域にフォーカスされるサウンドを持っており、そのサウンドはフラット傾向で中域重視といった具合になっています。
密閉型ですが、奥行き感があり、中域の音場は広く感じらます。また、高域もかなり伸びており、鮮明感が高めです。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:A+
- 個人的な好み:S
HiFiMAN HE-R10 Dynamic Versionは採点するとあまり良くありませんし、オーディオマニア的にもとくに優れているとは思えません。たとえばVictor JVC HA-MX100VやYAMAHA HPH-MT8のほうがオーディオマニア的観点で言えば、はるかに優れています。しかし、HiFiMAN HE-R10 Dynamic Versionはそれらより素晴らしいヘッドホンといえるところがあります。
実際には音像はぼやけており、ハーモニクスも多く、オーディオスペックで判断するととても良いヘッドホンとは言えません。しかし、低域は少し浅いものの、そのアンビエンスは自然な聞こえ方に近く、前方定位感と広がりがあり、音楽に生々しさがあり、充実感があります。クランチ感が悪く、人によっては籠もっているとさえ思うかもしれない音ですが、個人的にはいつまでも聴いていられますね。
一度聴いてみることをおすすめします。
音質的な特徴
美点
- 聴き心地が良いウォームサウンド
- 充実感が高い
- 中域への適切なフォーカス
- 奥行き感のある音場
- 高いグルーヴ感
- 静寂感がある
- 力感が豊か
- 前方定位的
- 自然なアンビエンス
- ほどよいハーモニクス
欠点
- 音像の一貫性に欠ける
- 派手さに欠ける
- 深みに欠ける
- 構築感に欠ける
- 濁った中域
総評
自然な前方定位感、豊かな力感と充実感のある中域、丁寧に再現される奥行き感のあるステージング、すべてが興味深く調整されているHiFiMAN HE-R10 Dynamic Versionは個人的に素晴らしいと思える機種です。私のオーディオマニア的半身は、このヘッドホンをあまり高く評価しませんが、音楽鑑賞家としての半身はこれを推奨リストの最上段近くに置くことを強く求めます。ダイナミックでパワフル、豊かな充実感のあるサウンドが好きなら、ぜひ一度聴いてみることをおすすめします。
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