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audio-sound Score
- パッケージ:9.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:9.0/10.0
- 中域:9.0/10.0
- 低域:8.5/10.0
- 歪みの少なさ:7.0/10.0
こんな人におすすめ
- 音像一貫性重視
- ウォームなサウンドが好き
- 質感重視
- パッケージクオリティ重視
- SeeAudioファン
- Rinkoファン
SeeAudio Yume IIの概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「SeeAudio Yume II」です。
SeeAudio Yume IIの完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 再生周波数:20-20000Hz
- インピーダンス:17Ω
- 感度:113±1dB
- ピンタイプ:2pin 0.78mm
SeeAudio Yume IIの特徴
- 名機「SeeAudio Yume」のリニューアル版
- 3ドライバー・ハイブリッド構成
- 1ダイナミックドライバー+2バランスドアーマチュアドライバー
- 高音域の伸びやかで正確なサウンドパフォーマンス
- 5軸CNC削り出しイヤシェル
- 航空グレードのアルミニウム合金製シェル
- 高精度な音響内部構造設計
- L.F.Cローパスキャビティ構造技術
- 6N OFC銀メッキ銅線ケーブル
YUME IIは、3ドライバーハイブリッドの名機See Audio Yumeをアップデートしたモデルです。3Dプリントによる音響構造を一新し、強力な低周波ダイナミックドライバーユニットとデュアル高性能バランスド・アーマチュアドライバーユニットを搭載しているのが特徴です。See Audioは、最高品質のCNC鍛造航空グレードアルミニウム合金製イヤーシェルを採用しています。Yume IIは、3ドライバのハイブリッド型インイヤーモニターで、あなたの体験全体を一新します。
高性能3ドライバー・ハイブリッド構成
See Audio Yume IIは、3ドライバー・ハイブリッド構成を採用しています。新開発の「リキッドシリコン」振動板ダイナミックドライバーを搭載し、パワフルな低域を再生します。このドライバーは、SONION2300バランスド・アーマチュア型ドライバーとKnowles RADシリーズ・トゥイーターの2つの高性能ドライバーによって支えられており、正確で伸びやかな高音域を実現しています。
5軸CNC鍛造アルミニウム合金製イヤーキャビティ
Yume IIは、高級アルミニウム合金のイヤーキャビティで見事な外観を実現しています。高精度の5軸CNC加工で作られたシェルは、豊かな仕上げが施されています。彼らは、豊かな仕上げ、プレミアムテクスチャの外観を持っており、それは見事としか言いようがありません。
クリーン、正確なサウンドパフォーマンス
プレミアムインイヤーモニターのチューニングにおける長年の経験により、シーオーディオはYume IIのチューニングを調整し、優れたディテールと解像度で透明度の高い、まとまりのあるサウンドを実現しました。Yume IIを使用すれば、あなたの音楽はきっと生き生きとしたものになるはずです。
緻密に設計された内部音響構造
Yume IIの音響的な一貫性と高品質を維持するために、See Audioは高精度の部品で内部音響キャビティ構造を設計しました。最高級の高精度3D-precision技術で設計されています。
高品質6N銀メッキOFC純正ケーブル
See Audio Yume IIには、高純度6N OFC銀メッキ銅ケーブルが付属しています。厳密な引張試験を経て設計されています。0.78mm2ピンコネクターと3.5mmシングルエンド端子を採用し、良好な柔らかさを実現しています。
パッケージ
SeeAudio Yume IIのパッケージは価格の標準を満たしています。デザインはおしゃれで開梱体験もかなり楽しいです。
付属品はこの価格帯ではかなり充実しており、アメニティグッズまで封入されています。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- イヤーチップ
- キャリングケース
- マニュアル類
- ポストカードなどアメニティグッズ
おまけ
初回特典かRinkoのぬいぐるみがついてきました。
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
フェイスプレートが美しいです。
装着感
装着感は良好です。
音質
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
SeeAudio Yume IIはほぼ完璧にニュートラルかつフラットでバランスの良いサウンドシグネチャーを持っています。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
低域
SeeAudio Yume IIの低域は十分に直線的で深いところまで伸びており、見通し感に優れています。また、中域とのバランスも良く、基本的に中域を邪魔しません。
ドラムキックはインパクトが十分にあり、重さも十分に感じられるものの、やや歪が多いせいか音像は輪郭が滲んで聞こえ、熱気を帯びて聞こえます。
エレキベースもじんわり明るい雰囲気で、個人的に黒さで物足りません。
低域の背景が全体的に明るい印象です。
個人的には、低域はYumeの時の方が好みでした。
中域
サウンドバランスの上ではYume IIの中域はほとんど完全にニュートラルかつフラットで原音忠実的です。
低域のバランス感覚もよいので、一般に中域は最前面近くに出てきます。
さて、オリジナルのYumeは優れた中域のバランスを持ちながら、かなり透明度と解像度が低く、それが独特の雰囲気を作り出していました。音をはっきりと聞かせない、少しぼんやりした印象で、その名の通り夢の中で音楽を聴いているような印象を与えていました。
Yume IIも同様に中域で付帯音が多く、解像度もかなり低めで、透明感を抑えたかなりウォームな中域を実現しています。Yumeに比べて高域のエネルギーが減り、とくに精細感がセーブされたため、ディテールはさらに緩やかに聞こえるようになり、より柔らかな音で聞こえやすくなっています。
こうした特徴からYume IIの中域は平面的で若干曖昧模糊とした印象を与えるかもしれません。オリジナルYumeのころからわりと賛否両論があった中域ですが、Yume IIはこの点でYumeの個性をさらに強くしたような調整になっており、透明度や解像度を重視するオーディオマニアにはあまりウケなさそうです。
高域
Yume IIの高域はYumeから拡張性が大幅に改善され、その点でハイブリッドモデルの利点であるレンジ感がより生かされた調整になっています。
欠点はオリジナルのYumeより抑えられた精細感で、ただでさえ透明度の良くない中域をさらにぼんやりさせてしまう結果になっています。
歯擦音やサ行の刺さりは抑えられてかなり優しいうえ、全体的になめらかで倍音表現の一貫性にも優れており、空気感もあって聞き心地の良い高域ですが、明瞭さに少し物足りなさを感じます。この点、高域で高い明瞭感を実現していたBraveryと聞き比べると露骨な差を感じるところでしょう。
シンバルクラッシュやハイハットはかなり地味で、背景との分離もあまり良くないですね。繊細さは十分に魅力的な水準ですが、それをはっきりと聞かせることには成功していません。
音質総評
- 原音忠実度:A+
- おすすめ度:B+
- 個人的な好み:C
率直に言って、音質だけで言えば、前世代のYumeのほうが私は好みでした。Yume IIはYumeのメリハリをさらになくしたような音に私には聞こえます。もともとぼんやりした傾向の音だったYumeがさらにぼんやり感を増したような感じで、個人的にはさすがにちょっと解像度が低すぎると思います。
音質的な特徴
美点
- 音像一貫性に優れる
- 優れた質感
- 良好な原音忠実度
- 聴き心地が良い(解像度が低いので)
- 温かみがある
- 良好な高域拡張性
- スピーカー的な前方定位感
- 自然な倍音表現
- 中域への適切なフォーカス
- ノスタルジックなサウンド
欠点
- 物足りないクリア感
- 物足りない解像度
- 立体感に欠け、平面的に聞こえる音
- ディテール感が不足しがち
総評
SeeAudio Yume IIは優れたバランス感覚を持ち、聞き疲れ感のない暖かな音を実現し、豪華なパッケージで高い満足感を与えてくれるイヤホンです。ただし、解像度やディテール感はいまいちに思う人も多いかもしれません。
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