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【中華イヤホン Shuoer EJ09 アウトラインレビュー】情報量が多く、粒度も細かい、高ディテールかつ高精細なモニターサウンド。それは分析的に音楽を楽しみたい人にとって最高レベルの相棒になる

ヘッドライン

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Shuoer EJ09

Shuoer EJ09

 

 

こんな人におすすめ

  • 繊細で高解像度なサウンドが好き
  • 分析的なモニターフラットサウンドが好き
  • ディテールサウンド重視
  • コスパ重視

 

Shuoer EJ09の概要

 「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「Shuoer EJ09」です。

 Shuoer EJ09の完全なレビューはこちらにあります。

 

基本スペック
  • 周波数特性:20Hz-30kHz
  • インピーダンス:20±2Ω
  • 感度:110±1dB
  • ケーブルコネクタ:2pin 0.78mm

 

Shuoerについて

 Shuoer Acousticsは、高品質のインイヤーモニター、特にエントリーレベルの価格帯のEST(静電型)ドライバー採用IEMであるShuoer Tape Proで知られ、静電型IEMメーカーとしては業界で有名なブランドの1つです。しかし、このブランドの製品は低価格だけに限定されていません。

 このメーカーは先進的なドライバー技術の設計・生産に長けた専門的な技術者集団を備えた確かな開発製造力を持っており、自社ブランド製品でハイエンド機種の製造においても卓越した能力を見せるだけでなく、他社ブランド製品の製造を丸ごと請け負ってもいます。

 

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 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

Shuoer EJ09の特徴

 Shuoer EJ09は、同クラスの製品群をリードするインイヤーモニターの最新のフラッグシップモデルです。EJ07の直系アップグレードモデルとして提供されます。EJ07は7ドライバーハイブリッドセットアップ(Quad EST + 10mm DD + Dual BA)を備えていましたが、最新のEJ09は両側にプレミアム9ドライバーハイブリッドセットアップ(5EST + 3BA + 1DD)を備えています。ユーザーは、EJ09を購入する際に、3.5mmシングルエンドまたは4.4mmバランスエンドプラグの2つの異なるエンドオプションから選択できます。

  • プレミアムハイブリッドドライバー構成
  • 各サイドに5基の静電ドライバー
  • 各サイドに3基のバランスドアーマチュアドライバー
  • 1基のダイナミックドライバーユニット
  • カスタムフェイスパネルオプション
  • 3.5mmシングルエンド/4.4mmバランスターミネーションオプションで注文可能
  • 2pin 0.78mmコネクタ

 

フラッグシップパフォーマー

 Shuoer EJ09によって、フラッグシップグレードのオーディオパフォーマンスをどこにでも持ち運べるようになります。

 Shuoer EJ09は、高品質のHiFi音響性能を備えたフラッグシップグレードのIEMです。 このIEMは、両側に9ドライバーハイブリッドセットアップを収容する人間工学に基づいたプレミアムイヤーシェルを備えています。このモデルは、高低両端の優れたエクステンション、豊かなパンチの効いたベース、自然なボーカル、そして風通しの良いサウンドステージで非常に優れたパフォーマンスを発揮します。音楽は詳細に聞こえるだけでなく、生き生きとした没入感のある音になり、音楽体験をまったく新しいレベルに引き上げます。

 

Shuoer EJ09

 

プレミアム静電ドライバー

 ShuoerはESTドライバーに熟達しているブランドです。 EST(Electrostatic)は、適切に機能するために大量の電力を必要としていたため、以前はハイエンドヘッドホンでのみ使用されていたプレミアムドライバーです。

 ここ数年で、テクノロジーは急速に進歩し、様々なブランドが現在、小型のIEMにESTテクノロジーを実装し始めています。

 Shuoerは、Tape、Tape Pro、Singer、EJ07などでESTドライバーを採用しており、この新技術に習熟していることをすでに示しています。これらShuoerの代表的製品群はすべて、その品質の高いディテール再現度によって、多くの肯定的な評価を受けています。

 フラッグシップモデルであるEJ09では、片側5基のESTドライバーと3基のBAドライバー、1基のDDドライバーを搭載しており、より優れた詳細なオーディオ出力を期待できます。

 

Shuoer EJ09

 

さまざまなエンドプラグオプション

 ユーザーは、2つの異なるエンドオプションでフラッグシップEJ09を購入できます。1つは、高解像度プレーヤー、スマートフォン、その他のソースをサポートするシングルエンド3.5mmターミネーションです。 もう1つは、4.4mmバランスターミネーションオプションです。これは、バランス型4.4mmヘッドフォン出力オプションを備えた高解像度プレーヤーとDAC/AMPシステムをサポートします。

 

Shuoer EJ09

 

パッケージ

 Shuoer EJ09は受注生産を基本としているため、パッケージの外装は簡素なようです。

 しかし、外箱の中にはコンパクトでありながらしっかりした作りの内箱が入っています。内箱は二層に分かれており、上層に付属品、下層に金属製イヤホンケースに収められたイヤホン本体とケーブルが収められています。

 内容物はイヤホン本体と、イヤーピース3種類合計8ペア、キャリイングケース、クリーニングツール、説明書などです。

 

Shuoer EJ09
Shuoer EJ09
Shuoer EJ09
Shuoer EJ09
Shuoer EJ09

 

ビルドクオリティ

 イヤホン本体のビルドクオリティは良好です。一見それほど派手さもなく、豪華さにおいてそれほど優れているように思えないかもしれません。しかし、快適な遮音性を実現する良好な装着感を持っており、よく構築されています。

 フェイスパネルは選択可能なようです。

 

Shuoer EJ09
Shuoer EJ09
Shuoer EJ09
Shuoer EJ09

 

装着感

 筐体は少し厚みがありますが、遮音性に優れており、音漏れもかなり防いでくれます。小さな耳でも収まりが良いようです。

 

Shuoer EJ09
Shuoer EJ09
Shuoer EJ09
Shuoer EJ09

 

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ひとつひとつの楽器が手にとるようにはっきりと
演奏者の息づかいや指の動きまで見えるように
演奏されている空気感が目の前に再現されるように

そんなヘッドホンを愚直なまでに追求した
決して飾らない、現場が育てたプロユース・ヘッドホン

モニタリングと音楽鑑賞の共存を目指した音づくり

録音スタジオなどで使われているモニターヘッドホンの音づくりをそのまま皆様に。

肉声や各楽器の定位、音の粒立ちや輪郭、遠近感、広がりなどを、手に取るように聴くことが出来、演奏者やエンジニアの意図をストレートに表現する。
これがモニターヘッドホンの使命です。
しかし、モニター系の音はともすれば長時間の音楽鑑賞には不向きで聴き疲れしやすいといわれています。

SW-HP10Sは、これらのデメリットを感じさせず、モニタリング志向の本格的ヘッドホンをめざして作られています。

音質

音質総評
  • 原音忠実度:A-
  • おすすめ度:S+
  • 個人的な好み:S+

 

 Shuoer EJ09は高精細、高レンジ、高情報量を併せ持つ現代的なモニターサウンドを持っています。Shuoerによる5基の静電型ドライバーの実装とクロスオーバーの処理はかなり丁寧に行われているようで、全体的に歪率を低い水準に抑えており、プロ用モニターとしても実用的な音質を確保しています。

 そのサウンドの分析力は非常に高く、最近の緻密な構成のボカロ曲でさえ、エッジを丁寧に描き出し、適切に各音を詳細に分離して聞かせ、分析の信頼性を確保するほどのディテールを引き出すでしょう。

 価格は人気機種のCampfire Audio ANDROMEDA 2020と同等です。しかし、サウンド面ではおそらく多くの人にとってANDROMEDA 2020を凌駕するように私には思われます。

 ANDROMEDA 2020はよりマイクロディテールで優れますが、ガシャガシャしやすいところがあり、サ行は刺さりやすく、全体的に歪みも多く、中域から中高域にかけての音数でもEJ09より少なく聞こえるでしょう。

 EJ09は逆にカリカリしやすく、ボーカルの歯擦音が強くなりやすいという欠点がありますが、情報量が多く、分析力ではANDROMEDAに勝り、より緻密でくっきり、かっつりしたエンジニア的なサウンドを聴かせます。ANDROMEDAより実用的でプロユースに耐えることができるサウンドに思われます。

 この機種は約15万円ですが、そのサウンドは30万円クラスとでも渡り合えるかもしれません。

 

音質的な特徴
美点
  • 中域への適切なフォーカス
  • 高い分析能力
  • ニュアンスが豊かで清潔で繊細なボーカル
  • 高いディテール感
  • 全音域で均一性が高く、高水準のクリア感
  • ニュートラルに近くバランスが良い
  • 鮮明感が高い
  • プロユースに耐える高品質のモニターサウンド
  • 高精細なわりに聴き疲れしにくい
  • 見通し感に優れ、情報量が多い
  • 歯切れの良いサウンド
欠点
  • 歯擦音が強く出やすい
  • カリカリとした金属的で硬い印象を与えやすいサウンド
  • 低域の深みに欠ける
  • 超高域の抜けはもう少し欲しいかもしれない

 

総評

 正直に言って、これまで私はハイエンドイヤホンにそれほど価値を感じてきませんでした。私の音楽鑑賞はもっと安いイヤホンで十分でしたし、それらはハイエンドイヤホンよりモニタリング能力で優れてさえいたので、私には10万円以上のお金をイヤホンに払う必要性がありませんでした。しかし、Shuoer EJ09のサウンドはその私の経験を容易に突き崩しました。そこにあったのはただただ暴力的なまでの描写力で、まさに異次元でした。「これが15万円?安すぎる」という、自分でも明らかに意味不明な思考に支配され、現在進行形で自分自身に困惑しているほどです。

 とにかくこのイヤホンの常識はずれなモニタリング能力は、多くの人の音楽体験を新しいレベルに引き上げることは間違いありません。そしてこのサウンドを作り上げたShuoerというメーカーは明らかにクレイジーです。

 

Shuoer EJ09

Shuoer EJ09

Shuoer EJ09 5 EST + 3 BA + DD Flagship In Ear Earphone IEMs

 

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