石野卓球 × AVIOT コラボモデル TE-D01d mk2-TQ
- 基本スペック
- パッケージ
- 装着サンプル
- 接続品質
- インターフェース/操作方法
- ヒアスルー性能
- 音質
- レコーディングシグネチャー
- 録音機材
- GENS D'ARMES(ロック系)
- Sophisticated Fight(ロック系)
- TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
- 白き魔女(クラシック系)
- 小さな英雄(クラシック系)
- 淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
- FEENA(EDM系)
- The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- Sophisticated Fight(JAZZ系)
- ケノーピ火山(JAZZ系)
- 浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- QUATERA WOODS(OST系)
- 幻の大地 セルペンティナ(OST系)
- 愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
- 魔王ヴェスパー(OST系)
- 花と風のうた(JAZZ系)
- 総評
- 【関連記事】
「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。
今回取り上げる機種はAVIOT TE-D01d mk2-tqです。
AVIOTはプレシードジャパン(旧バリュートレード)のオーディオブランドで、日本人の感性に合わせた音作りを理想としています。とくに完全ワイヤレスイヤホンではNUARLと並んでスタープレーヤーとなっており、新興であるにも関わらず、市場で大きな存在感を持っています。
またこのブランドは最近、ブランド初のアクティブノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホン、AVIOT TE-D01mを発表しており、さらなる展開が期待されています。
audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。
基本スペック
- 連続/最大再生時間:5.5h(aptX)/32h
- 防水性能:IPX7
- 対応コーデック:aptX/AAC/SBC
- 技適番号:210-134840
パッケージ
パッケージは価格帯では標準より豪華です。付属品はイヤーピースの替え(Spinfit含む)、イヤーウィングの替え(3色)、充電用ケース、充電用ケーブル(Type-C)、説明書です。
ビルドクオリティも価格を考えると良好です。ケースはイヤホン収納部の深さもわりと良好で、大きめのイヤーピース(たとえばJVC スパイラルドット++ Lサイズ)でも入ります。
装着サンプル
装着感はわりと良好です。イヤーウィング付きなので装着感を調整できますし、ウィングなしでも固定は良好です。
接続品質
通信チップはQCC3020を搭載しています。
aptXでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では良好な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内ではわりと安定しています。距離耐性の点でも問題なく、5m離れてもシームレスでした。また、遮蔽物があると音が不安定になりますが、接続自体は維持されますし、少し途切れ途切れになりますが音楽自体は聞こえます。
ホワイトノイズは少しあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。また、QCC3020特有の接続当初の通信荒れのようなものが見られます。この接続荒れは接続していれば収まります。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはフェイスプレート部のタッチセンサーと物理ボタンになります。
電源ON
ケースから取り出すだけです。
また、電源OFFの本体のタッチセンサーを1回押すだけで起動します。
電源OFF
「ピンピン♪」と2回ビープ音がするまで長押しし、指を離します。
ペアリング
未接続状態でどちらかの側のフェイスプレートを2回タップします。
リセット方法
ケースにイヤホンを両方とも収納し、物理ボタンを5秒長押しします。LEDのオレンジが消え、白く1回点滅したらリセット成功です。
ヒアスルーON/OFF
物理ボタンを1回押します。
曲再生/停止
タッチセンサーを1回タップします。
曲送り
右側のタッチセンサーを2回タップします。
曲戻し
右側のタッチセンサーを3回タップします。
通話応答
着信時に左右どちらかのタッチセンサーを1回タップします。
通話終了
通話中に左右どちらかのタッチセンサーを1回タップします。
着信拒否
着信時に左右どちらかのタッチセンサーを1秒長押しして指を離します。
音量を上げる
左側のタッチセンサーを3回タップします。
音量を下げる
左側のタッチセンサーを2回タップします。
音声アシスタントの起動
左右どちらかのタッチセンサーを2秒長押しして指を離します。
ヒアスルー性能
ほとんど自然ですが、トンネルなんかで聞こえる、ポワーッとしたような閉鎖空間ノイズのようなものが聞こえます。自分の声は少し明るく聞こえる感じです。
音質
測定機材
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- アナライザソフト:TypeDSSF3-L
※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。
周波数特性
マガジン専用コンテンツになります。
音質解説
かなりフラットに近いですが、低域は少し強調されています。
低域は比較的深いところまで伸びて地熱を引き出し、エレキベースにじわじわとした熱気を感じます。バスドラムキックは私の好みからすると少し軽っぽく思えますが、リズム感が良く、タイトに聞こえます。低域の熱気は基本的に低域内で良く処理されており、中域へは自然に繋がっています。
中域は少し前進してボーカルやスネアやタムの打ち込み感をやや強調します。少し押し出し感の強さを感じるので、音が元気で楽しいですが、ボーカルの頭の上くらいで少しガチャガチャする印象を受けるかも知れません。
高域は中域を引き立てるバランスを維持しつつ、マイクロディテールに少し強調が見られ、中域に充分な風通しを提供する高さが感じられます。音の余韻も少し派手で、キラキラした音が少し賑やかに拡散して聞こえます。
音量が小さめでもわりと粒立ちがきれいに感じられるので、ディテールが味わいやすいバランスになっていますが、音量を上げると中域付近がうるさげになりやすいところもあります。音場は中域付近で少し平面的に聞こえやすく、クラシックなどでは奥行き感が物足りないかも知れませんが、現代的な楽曲はスムーズに聴けると思います。まさにテクノ的なサウンドには向きます。
たとえばロックサウンドとテクノサウンドを合わせたような鈴木克崇「ビッグブリッヂの死闘〜Ver.3〜 FFRK Ver. arrange」をTE-D01d mk2-tqで聴くと、全体的に音が近く、音量を上げると音の画面が目の前にあるかのような印象で聞こえ、どちらかというとテクノ的です。ところがモニター的でない大抵のイヤホンで聴くと、この曲は多くの場合、シンセよりギター優位に聞こえ、ロック側に寄って聞こえるはずです。
LYPERTEK TEVI/NUARL N6 miniとの比較
マガジン専用コンテンツになります。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Mサイズを使い、コーデックはaptXです。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
録音機材
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- レコーディングソフト:Audacity
GENS D'ARMES(ロック系)
GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(ロック系)
Sophisticated Fight / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation
白き魔女(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
小さな英雄(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 小さな英雄 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
淡い恋 ~Too full with love~ / イース・ヒーリング / Copyright © Nihon Falcom Corporation
FEENA(EDM系)
FEENA / PROVINCIALISM Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(JAZZ系)
Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
ケノーピ火山(JAZZ系)
ケノーピ火山 / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
QUATERA WOODS(OST系)
QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
幻の大地 セルペンティナ(OST系)
幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
愛を感じていたい「終焉」 / オリジナル・サウンドトラック 「海の檻歌」~後編~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
魔王ヴェスパー(OST系)
魔王ヴェスパー / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
花と風のうた(JAZZ系)
花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
総評
フラットモニターサウンドが好きな人にとって、AVIOT TE-D01d ml2-tqはこの価格帯で最高の選択肢の一つです。一般的な楽曲はときどきうるさい感じがあるのですが、これで聴くDaft Punk「One More TIme」のようなテクノサウンドはリズム感も最高で、独特の没入感があります。外観やアナウンスも趣があって面白く、デジタルサウンド好きな人にはかなり刺さるアイテムです。
石野卓球 × AVIOT コラボモデル TE-D01d mk2-TQ
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