- 基本スペック
- パッケージ
- 装着サンプル
- 音質
- レコーディングシグネチャー
- 録音機材
- GENS D'ARMES(ロック系)
- Sophisticated Fight(ロック系)
- TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
- 白き魔女(クラシック系)
- 小さな英雄(クラシック系)
- 淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
- FEENA(EDM系)
- The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- Sophisticated Fight(JAZZ系)
- ケノーピ火山(JAZZ系)
- 浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- QUATERA WOODS(OST系)
- 幻の大地 セルペンティナ(OST系)
- 愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
- 魔王ヴェスパー(OST系)
- 花と風のうた(JAZZ系)
- 総評
- 【関連記事】
「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。
今回取り上げる製品はアルファ☆デシベル Spica UMです。
アルファ☆デシベルは補聴器レンタルや医療支援サポートなどを行っている株式会社キタガワのインイヤーモニターブランドです。
なおこのレビューはONZO様の素晴らしいサービスを利用して作成されました。感謝とともにONZO様のますますのご発展をお祈り申し上げます。
ONZO様のサービスについて興味がある方は以下をご参照下さい。
audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Recommended」として、比較的多数の人にとって買って損がないオーディオ製品であると推奨します。
基本スペック
- ドライバー構成:2BA(2way Sonion 23E25)
- 周波数特性:不明
- インピーダンス:不明
- 感度:不明
- ケーブルコネクタ:mmcx
パッケージ
今回はONZOのレンタル版のパッケージとは内容が一部異なる可能性があります。実際、製品版にはNOBUNAGA Labsのケーブルが付属します。
おそらく今回の場合、完全に試供品パッケージなので、パッケージに対する判断は差し控えます。本体のビルドクオリティは価格帯では標準レベルを満たしています。
装着サンプル
ケーブルは低価格で優秀な品質を持っているKBEAR KBX4904を用いて撮影しています。装着感は良好です。
音質
測定機材
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- アナライザソフト:TypeDSSF3-L
※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。
周波数特性
マガジン専用コンテンツになります。
サウンドシグネチャー解説
マガジン専用コンテンツになります。
THD+N特性
マガジン専用コンテンツになります。
音質解説
原音忠実性が高い自由音場フラットに準拠したサウンドを持っています。DTM(デスクトップミュージック)でアマチュア音楽制作などを行っている場合、音域バランス的には魅力的なイヤホンであることは間違いありません。
低域はほとんど完全にモニター的で、わずかに重みが強く、リラックスして聞こえます。中域を邪魔することがなく、ノイズも少ない低域ですが、グルーヴ感に乏しく、リスニング的ではありません。
中域は自然な質感で前進的に聞こえます。その雰囲気は極めてナチュラルで透明度も高いですが、音場の広がりに乏しく、安定的で抑揚も抑えられているため、いわゆる「かまぼこ」的に聞こえ、音楽性が不足して聞こえるかも知れません。質感の再現度は非常に高く、音のまとまりは良いですが、安定的でドがつくほど真面目に聞こえます。
高域はディテールと粒立ち感に少し強調があり、中域の風通しを少し良好にしていますが、派手さはナチュラルな水準に抑えられており、高さの点でも拡張的ではありません。自然な質感のまま、音が粒立ちよく聞こえ、少し分析的になっている、DTM向きの高域です。
全体として非常に真面目に仕上げられたモニターサウンドです。DTMに向きますが、価格を考えると物足りないところがあるのは事実で、この機種の価格に合わせて機材を揃えた場合、おそらくこのイヤホンが音楽制作上の一番のボトルネックになる可能性があり、非常に残念です。詳しくは下の有料記事で解説していますが、この点で、はるかに安い値段で手に入るAUDIOSENSE T180のほうが最終的により満足させる可能性すらあります。
ASHIDAVOX EA-HF1/AUDIOSESE T180との音質比較
マガジン専用コンテンツになります。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。イヤーピースはAET08 Mサイズを使い、ゲインは低設定です。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
録音機材
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- レコーディングソフト:Audacity
GENS D'ARMES(ロック系)
GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(ロック系)
TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation
白き魔女(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
小さな英雄(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 小さな英雄 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
淡い恋 ~Too full with love~ / イース・ヒーリング / Copyright © Nihon Falcom Corporation
FEENA(EDM系)
FEENA / PROVINCIALISM Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(JAZZ系)
Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
ケノーピ火山(JAZZ系)
ケノーピ火山 / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
QUATERA WOODS(OST系)
QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
幻の大地 セルペンティナ(OST系)
幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
愛を感じていたい「終焉」 / オリジナル・サウンドトラック 「海の檻歌」~後編~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
魔王ヴェスパー(OST系)
魔王ヴェスパー / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
花と風のうた(JAZZ系)
花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
総評
アルファ☆デシベル Spica UMは音の質感とディテールのバランスにおいてほどよい配分を目指したDTM向きのプロモニターサウンドチューニングが施されており、DTMerはこのイヤホンを魅力的に思う可能性があります。しかし、残念ながら音響スペック的に価格帯の水準を満たしているとは言えないので、最終的にDTM用のオーディオチェーンの最初のボトルネックになりやすく、そのサウンドの利点を最大限生かすことが出来ないかも知れません。
【関連記事】