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【完全ワイヤレスイヤホン Abosi V5 レビュー】少し輝きを強調しつつ、中高域を明るく聞かせる音像重視系の音。また音場表現が優秀。廉価。おすすめ

Abosi V5

Abosi V5

【Amazon.co.jp 限定】【2019強化版Bluetooth 5.0+EDR Hi-Fi高音質 】Bluetooth イヤホン 完全 ワイヤレス 防水 マイク内蔵 自動ペアリング 長時間連続再生 両耳左右分離型 Siri対応 新機能 音量調節 自動ON/OFF 充電収納ケース付 iPhone/Android適用 ブラック

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は悪くないが、イヤホン本体が少しデカい。通信品質は価格を考えると良い」

おすすめ度*1

Abosi V5

ASIN

B07L8QM3W7

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

7h/28h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
防水性能

IPX6

音質傾向

高解像度、立体感がある、音場が広い、音像がきれい、解放感がある、抜けが良い

 ややデカめのデザインですが、耳への収まりは良いです。耳からは確実に出っ張ります。遮音性はそこそこで悪くありません。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、関東某ターミナル駅周辺でテストしました。

 基本的には安定度が高く、改札やバスロータリーなどの通信が途切れやすいところでも案外安定しています。街中で街路を歩いている間もそれほど乱れを感じませんでした。家庭内ではまず途切れることはないでしょう。

 ただしターミナル駅のホームや少し混雑した電車の中ではブチブチ途切れながら音楽を聞くことになります。

 価格を考えると意外と安定度は高く思えましたが、充分かというとそうでもないような気もします。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Pro、Astell&Kern KANN、iBasso DX200で行っています。

www.ear-phone-review.com

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電コネクタはMicro-B」

 付属品はイヤーピースの替え、専用充電ケーブル(Micro-B)、専用片耳用充電器、専用充電ケース、説明書です。

 

Abosi V5Abosi V5

 

【3】音質「明るい中高域の音像を重視した音」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 音質的には比較的フラットな中で、中高域に強調があってちょっとアタック感を出しつつ、少し伸びやかに音像を聴かせ、金属光沢の輝きも少し強調されて元気で明るい感じがあります。音場も適度に広く演出されており、開放感があります。抜け自体はマイルドで高さを必ずしも強調しませんが、それでも結構高く開放されている感じがあり、それなりに風通しが良い印象です。価格なりの解像度で音量を上げるとザワザワ感が出てくる印象はありますが、それでもピーキーな感じはなく、フォーカス感のあるボーカルを中心にあまりガチャガチャせずに聴けます。第一印象では、聞き苦しい感じがないながらも十分な解像感が感じられ、チューニングはなかなか良質に思えます。

 次に各音域を確認していますと、まず低域ですが、エレキベースはやや薄い気がしますが、ラインはよく聞こえます。バスドラキックも明るめに浮かび上がってくる感じで、重みや厚みはあまりありませんが、深みは感じやすい音です。それでも基本的に地熱感のあまりない、かなり深いところは出ていない、適度な浅さもある音で、どちらかというとモニター的です。音量を上げても膨らむ感じは基本的にありません。ドラムはボディの厚みが抑えめなので、ややスカスカした感じですが、見通しは良いです。ドラムの強調が出やすいロックでも、あまり主張せず適度な締りで、パンチを濃く出しすぎないように、ボーカルにかからない感じで聞かせる感じで、基本的に薄味です。スピード感は若干速めです。低域弦楽も透明で、ビヨンビヨンした弦の動きがボディから浮かび上がって聞こえる感じで、コクはそれほど強調しません。

 中域は徐々に前傾しています。フラットに近いバランスで、中域音は聞きやすい温かみを出しながら、上に向かうほど徐々に伸びていきます。中域上方で音のプレゼンテーションはツヤのある形で強調されるので、音像が鮮やかに浮かび上がって聞こえるでしょう。ピアノ音やアコースティックギターの輝く音は、中域の温かみによく支えられてほどよく色づいて聞きやすい感じながら、少し浮遊して聞こえるはずです。低域が薄味なので、根立ちがよい感じではなく、エレキギターは一般にこちら側にエッジを立ててディストーションしてくる、適度なアタック感があります。しかし驚くべきは、この音が集中する中高域付近の立体感がよく整理されて広くなっていることで、音数が多く、手がかりも一気に増えているにも関わらず、ボーカルは埋没せず、空間に透明感も維持されます。

 その秘密はおそらく高域にあり、適度に中高域から適度に後退しつつ、減衰に適度な緩やかさがあるので、上方向にゆったりと音が伸びていく構造になっており、抜け感が丁寧に表現されています。輝きや刺さりを適度に抑えつつ、一定の高さをうまく出してくれるので、透明感のある高さが実現されています。

 

 総合すると、明るく伸びやかな音が特徴です。ボーカルフォーカス感も高く、音場は広く、開放的です。率直に言って低価格でこの丁寧なチューニングを実現していることは驚嘆に値します。音場を広めに、適度に風通しがよく、透明感があるガラス張りのような空間の中で、適度に色づきの良い音楽を、ノリが良い感じで聴きたい人にはおすすめできます。ハイファイ的で現代的な音響センスを感じるでしょう。低域を重視する人には全く向かなそうではありますが、丁寧な解像感がある音質は明らかにお得です。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
鮮やか。音の鮮明感は強い。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鋭い。エッジ感は少し強調されている。

明るさ
(明るい/暗い)

明るい。浮揚感があり、音場もテラスのように開放的で、明るい。

派手さ
(派手/地味)
やや派手。適度なさわやかさがあるが、音は派手。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや硬い。抜けが良く、風通しも良いので、硬すぎる感じはないが、音の印象はどちらかと言えば硬い。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや尖っている。ギラつく感じは多くないので鋭利な印象はそれほどでもないが、毛羽立つエッジ感がある。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
普通。中高域以上で手がかりが多いが、音場もよく立体感を維持していて、ガチャガチャしない。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや嫋やか。アタック感はあるが、音は全体的に薄味。
豊かさ
(豊か/貧弱)

やや貧弱。スラッとした音。

太さ
(太い/細い)

やや細い。音の太さは細め。

手触り
(ざらざら/滑らか)
普通。抜けがよくシルキー。
粒感
(きめの細かい/粗い)
きめの細かい。粒立ち感は細かめ。
清潔感
(澄んだ/濁った)

澄んでいる。全体的に清潔で透明感がある。

潤い
(潤いのある/乾いた)
ややドライ。ピアノ音などにツヤはあるが、少し音は乾燥している。
重さ
(重い/軽い)
軽い。基本的に音楽が軽い。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
やや澄んでいる やや澄んでいる

明るいか

(明るい/暗い)

明るい 明るい

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

伸びやか 伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや乾いている やや乾いている

太いか

(太い/細い)

やや細い やや細い

濃いか

(濃い/薄い)

やや薄い やや薄い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

普通 普通

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ややスカスカ
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
浮き上がりが良い
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
広い
定位感
(頭内的/頭外的)
頭外的
分離感
(拡散的/密集的)
拡散的

 

美点
  1. のびやかな音
  2. 音場が広い
  3. ボーカルフォーカスが良い
  4. 透明感がある
  5. 風通しが良い
  6. 開放感がある
  7. 解像感が高い
欠点
  1. 低域が薄味
  2. 濃厚感に欠ける
  3. スカスカしやすい

 

[高音]:中高域から高域にかけて、開放感がある。中高域は艶やかでほどよくアタックがあり、ツヤのある音が適度に押し出されくっきり感がある。音は適度にのびやかで、ギターやシンバルの金属音のあたりで少し手がかりが強調されて、少しだけシャープなエッジ感が出る。わずかにミニチュア的な雰囲気があるが、抜けも悪くなく、音にくどい感じがない。基本的にチャリチャリのあたりが輪郭をちょっと強調されてパリッとしつつも、表面は滑らかな質感で聞こえるだろう(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は透明感がある。ボーカルや楽器音は浮き上がるように聞こえてくる。低域とのつながりが弱く、やや清潔な気がするが、ウォームな聞き心地で十分に自然な色合いを持っており、ボーカルは甘みも十分に出してくれる。奥行き感もかなりあり、左右は広い。

[低音]:100hz~40hzまで輪郭が少しビリビリする薄味のボーッとした振動。40hzで沈み、30hzの音はかすかで20hzでほぼ無音。膨らみがほとんどないので、硬いか柔らかいで言ったら、硬い音。エレキベースラインは明るめでクリアだが、薄味気味。バスドラキックもトクトクしているというくらいに明るく、ドラム全体の印象は爽やかめだろう。低域弦楽には透明感があり、ややビヨンビヨンした弦の運びが浮き上がるくらいにはボディは透ける(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域はあまり強調されず、中高域の解像感を重視した調整になっており、しかも音場は広く、見通し感に優れている。奥行きもあるが、幅も頭外に出ており、十分に広い(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:スネアは明るく弾けが強くて反発力のある音で、アタック感は十分に感じられるが、一方で輝きすぎないので、明るくパチパチしている火花が見えるような楽しさがある。ボディは薄く、スカスカして聞こえやすいので、基本的に疾走感重視。人によってはうわ滑っている感じがあるかもしれない。明るめのパツンパツン、あるいはパチンパチン。ハイハットは金細工のような艶やかなチリチリ音を刻みよく出しつつ、穂先も適度に高いので立体感もある。基本的に繊細でスピード感のあるドラム表現で、こういう音にハマる人はきっといるだろう。ハイファイなスタイリッシュサウンドといった風情がある(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカル付近で十分に立体感があり、よく音が整理されているのでボーカルフォーカス感は良い。ボーカルは中域に一定の甘みがありつつ、伸びやかで、少しふわっとした浮揚感を出しつつ、上に伸びる。サ行は刺さらないが、息感には少し強調があるので、人によってはほんのわずかハスキーに思う可能性はある。また少し薄味気味で透けている感じはある。子音はボーカル傾向によっては目立つが、普通は尖らず、おそらくこのくらいが自然だろう。声色は少し明るく、18歳から25歳くらいまでの一番のびやかな歌唱力のあるくらいの抜けの高い声の伸びが感じられる。

 

【4】官能性「解像感のあるのびやかな音楽」

ロザリーナ「百億光年」(vs Hiyoo A8-C5)

【DX200(AMP1)で鑑賞】人によってはかなりクールに聞こえるかもしれません。中域には一定の甘みと温度感があるものの、基本的には透明感とツヤのある中高域要素と、金属光沢感を適度に出しつつも、粒立ちが細かく高く抜ける爽やかなハイハットが空間に冷涼感や清涼感を出しています。ボーカルは少し薄味で、楽器にやや飲み込まれているくらいの感じがありますが、ボーカル回りはよく整理されていて立体感があるので、埋没感は多少あってもフォーカス感が悪い印象は出ないはずです。音量を上げればフォーカス感は高まる印象を受けます。iBasso DX200のワイヤレスオーディオは硬い解像度重視の印象を受けますが、おかげで歪みのない透明感を存分に味わえる気がします。

 


百億光年(期間生産限定盤)(特典なし)

 

ナナヲアカリ「パスポート」

【KANNで鑑賞】透明ではありながらも中域にウォーム感があるのでボーカルに適度な甘みがあり、音楽に安定感があります。中高域で十分に音が響き、奥行き感も出るので少し吸い込まれながら聴く感じになります。この曲の場合低域はタイトに聞こえますが、ビシバシはしないので適度に硬い足がかり感があって、くっきりリズムが刻まれる印象を受けます。全体的にハイファイ感があり、しかも音場が開放的でちょっと広めに聴けます。

 


しあわせシンドローム(初回生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

 

村川梨衣「Distance」

【Hiby R6 Proで鑑賞】音場が広い上に、高域が開放的でしかも風通しがよく、ハイハットや電子音に爽やかでシルキーなくらいの滑らかさもあるので、明るく手がかりも多いこの曲でも刺々しさはありません。ボーカルの伸びは高く、楽器音のきらめきの中に突っ込むが、よく音が整理されて色味も適度に透明感があるので、ボーカル周りがガチャガチャせず、よくフォーカスされます。低域は薄味で、明らかにふわふわした浮揚感のある音楽になりますが、不快感がない音なので、気持ちよく上昇気流に乗っていけます。

 


Distance【通常盤】

 

【5】総評「解像感のある開放的な音が好きなら、おすすめ」

 価格を考えると、音作りはかなり優秀でセンスを感じます。通信品質やビルドクオリティは価格なりですが、この音質でこの価格なら、かなり満足できるのではないでしょうか。音場も広く、立体感があってしかも解像度も高い印象を受ける音なので、素直におすすめできます。

 音質差はあり、抜けの高さや立体感の出し方が微妙に異なりますが、雰囲気はなんちゃってNUARL N6 Proみたいな感じです。

 

まとめ
  • ツヤがあり、高い解像感のある音
  • 音場が広く、立体感がある
  • ビルドクオリティは価格なり

 

Abosi V5

Abosi V5

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【HiFiGOレビュー】FiiO M15:フラッグシップの風格!

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※この記事はHiFiGOから許諾を頂いて翻訳したものです。著作権はHiFiGOにあります。

元記事

hifigo.com

 

FiiO M15:フラッグシップの風格!

 中国を拠点とするデジタルオーディオプレーヤーブランド FiiOは2019年12月28日にフラッグシップであるFiiO M15を発表し、2019年を大盛況の中で終えました。FiiO M15はFiiOのラインナップの中でフラッグシップと言われていますが、その音質が世界中で高く評価されていた以前のフラッグシップモデル、FiiO M11 Proのおよそ2倍の価格設定となっています。

 

 このDAPは2020年1月6日に世界に向けてリリースされましたが、このたびパッケージ内容と第一印象を確認するためのサンプルを手に入れることができました。

 

 まあ、先を急がず、まずはFiiO M15の技術仕様をご紹介します。

 

技術仕様
  • DAC:AKM4499EQ(旭化成のフラッグシップ)
  • SoC :Exynos7872
  • RAM:3GB
  • ストレージ:内蔵64GB+2TBまでMicroSDで拡張可能
  • ディスプレイ:5.15インチHDディスプレイ(720P)。18:9対応。Corning Gorilla Glass採用
  • Wifi機能:2.4/5GHzデュアルバンドWi-fiサポート
  • バッテリー:7490mAh(約15時間の音楽再生が可能)
  • 出力ポート:2.5 mmバランス型、3.5標準型、4.4バランス型ポート
  • 通信チップ:Qualcomm CSR8675(双方向LDAC Bluetooth対応)
  • ノイズ発振器:NDK(日本電波工業)製フェムト秒水晶発振器×2
  • USBチップ:XMOS XUF208(768kHz/32bitのダイレクトデコードが可能)
  • MQA展開:MQA×8
  • 音量調節:Professional ADCボリューム調整
  • 筐体:CNC加工アルミニウム-マグネシウム合金シャーシ

 

  • カスタマイズ可能な機能を持つ5つの物理ボタン
  • 北米産黒クルミ無垢材エンクロージャ
  • 「HOLD」スイッチ
  • グラファイト被覆PCB
  • 熱伝導性シリコングリース
  • 第2世代DSDに完全対応
  • ワンクリックスタンバイモード
  • 21Wデュアル・クイック充電
  • Android/Pure Music/USB DAC
  • FiiO Link/DLNA/AirPlay/WiFi Song Transferに対応
  • FiiO Original APP

 

パッケージ 

 さて、FiiOM15はフラッグシップモデルのDAPであり、パッケージもそれにふさわしく、ホログラフィックにFiiO M15のイメージが前面に印刷された非常に美しい黒い段ボール箱に入っています。
 内側を引き出すと、M15がプリントされたシンプルな無地のブラックボックスがあり、そのブラックボックスの内側には美しい木製のフィニッシュボックスがあります。さあ次は、FiiO M15の素敵な本体を見ていきましょう。

 

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 FiiO M15自体は5.15インチHDディスプレイとカーボンファイバー製のバックパックで非常に高級な作りになっていますが、これについては工作精度の節で説明します。

 DAPの下にはマニュアルとMicroSD用のイジェクトピンがありますが、このピンが付属しているのは、メモリカードスロット部分が最近の携帯電話のSIMスロットと同じように閉じたコンテナ構造になっているからです。

 

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 FiiOは、FiiO M9のようなベーシックモデルと比較して、梱包の面で品質を向上させており、パッケージ全体にプレミアム感を与えていますが、率直に言って、この機種はフラッグシップモデルですから、こういう雰囲気がふさわしいです。

 

パッケージの内容は以下の通りです。

  • FiiO M15本体×1
  • USBタイプC充電ケーブル×1
  • マニュアル
  • 保証カード

 

工作精度

 FiiO M15は、アルミニウムとマグネシウムの合金製で非常に高級感があり、美しいコーナーラインを描き、上部にはアナログのボリュームホイールがあります。

 前面には5.15インチのきれいなコーニングのゴリラガラスがあしらわれ、背面にはカーボンファイバーパネルがあり、このDAPにプレミアム感と力強い印象を与えています。

 

 画面は1440p×720pの解像度を持つHDディスプレイで、18:9のディスプレイと優れたコントラスト比により、眩しい日の光の下でも鮮明で詳細な画像を表示できます。

 

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 上部には、画面をオフにした状態でも音量を簡単に変更できるアナログボリュームの回転ホイールがあり、それに並んで、3つの出力スロット(2.5 mmバランス/3.5 mm標準プラグ/4.4 mmバランス)があります。

 この豊富な出力スロットのおかげで、どんな種類のイヤホンやケーブルであっても、箱から出した状態で、FiiO M15はすぐに音楽を流すことができます。

 

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 本体の左側のカーブした側面には5つのボタンがあります。一番上が電源ボタン、次の3つのボタンは音楽再生コントロールで、最後に多機能でカスタマイズ可能なボタンがついていますが、それぞれに異なる機能を割り当てることが出来ます。これらのボタンのさらに上には、ポケット内でうっかりボリュームノブが動いてしまったりするのを防ぐホールドスイッチがあるのも注目ポイントです。

 FiiO M15の右側には、ボタンはなく、本体を握りやすいようにフィンガーグリップがあります。

 

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 底部には、急速充電対応のUSB Type C充電アダプタとMicroSDスロットがあります。この美しい製品は素晴らしい7490mAhのバッテリー容量を持っており、それによって15時間も音楽を再生出来るだけでなく、Quick Charge 2.0にも対応しています。

 また、FiiO M15は最大2TBのメモリカードを、遅延なしでサポートします。

 全体的に見てこのDAPは非常に高級感があり、素晴らしく人間工学的で頑丈な工作精度で作られています。

 続いて、FiiO M15の印象をもっと確認してみましょう。

 

ユーザーインターフェース

 Samsung Exynos7872チップセットと3Gb RAMを搭載したユーザーインターフェースは非常に高速かつスムーズで、約4000曲のflac音源がメモリカードにロードされていても、動作はスムーズで明瞭です。楽曲のアルバムアートは素早くロードされ、遅延もソフトウェア的な不具合もありません。

 

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 FiiO M15はAndroidを搭載しているので、プレーヤーでさまざまなストリーミングアプリを使うこともできます。

 2.4 GHzと5GHzのデュアルWi-Fiバンドのサポートにより、Wi-Fi受信はスムーズでタイムラグがなく、ネットサーフィンやTIDALをはじめ、さまざまなストリーミングアプリの使用時に遅延はありません。 

 

コーニングゴリラグラスによる明瞭な画面

 FiiO M15は、コーニングゴリラガラスと5.15インチHDディスプレイが付属しています。このディスプレイは非常に鮮明で、明るい日の光の下でさえ、スクリーンは充分に明るく、鮮明感を保っています。

 ディスプレイは1440p×720pを持ち、最大10本の指によるマルチタッチジェスチャーにも対応し、鮮明な画像表示が可能です。

 またダブルタップにも対応しています。

 

音質

 新しいDAPを買うときはいつも、ヘッドホンやイヤホンとの相性や、それよりもさらに音質について気になりますが、FiiO M15に関して言えば、音がしっかりとなっているように聞こえるはずです。

 

フラッグシップらしさ

 FiiO M15には、4.4バランス、3.5 mm標準、2.5バランスの3つの異なる出力ポートがすべて備わっているのであらゆるイヤホンとヘッドホンに対して互換性があります。

 このDAPは、フラッグシップ級のAK4499EQを2基搭載し、日本のNDK(日本電波工業)製のクラス最高水準のフェムト秒水晶発振器2台を搭載しており、音楽からジッターやノイズフロアが排除されています。

 

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 音楽は生き生きとしています。複数のFLACファイルをテストしましたが、詳細で豊かに聞こえます。

 Moondrop Blessing 2、Dunu DK-3001 Proなど、FiiO M15を使用して複数のイヤホンとヘッドホンをテストしたところ、鮮やかで機敏な低音レスポンスと自然で豊穣なディテール感のある中域、スムーズで拡張された高域レスポンスを活き活きと聴かせてくれました。

 率直に言って、音質を決定するのは常に、どのDACが使われているかではなく、どのように実装されているかであり、FiiO M15においては、FiiOは実装方法の点で優れています。

 サウンドは透明感に優れ、広い音場と楽器の鮮明なディテールを持っています。

 

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 M15はMQAファイルでは8倍のデコードに対応しており、少しも遅延がありません。非常にパワフルで、イヤホンにあらゆるディテールと音色を正確に提供し、それらを存分に響かせてくれます。

 低音の減衰や高音のディテールの欠落が出ないように、M15は低音と高音の両方に優れた拡張を提供します。

 FiiO M15は、flac、m4a、mp3、AAC、wavなど多くのフォーマットをサポートしており、DAPは768kHz/32bitまでハイレゾ音源再生とDSD512までのネイティブ再生に対応しています。私はDSD256のネイティブ再生まで試しましたが、入力の遅延はなく、ユーザーインターフェースもスムーズでもたつきはありませんでした。

 

Bluetooth通信品質

 FiiO M15は双方向Bluetoothをサポートしており、他のデバイスから送信されたBluetooth信号を受信したり、逆に別のBluetoothデバイスに音楽を送信して再生することもできます。たとえばBluetoothを通してスマートフォンの音楽ファイルを再生したり、内蔵のQualcommのフラッグシップBluetoothチップ 「CSR8675」で信号の強度を高めて、好きなBluetoothヘッドホンで音楽を再生したり出来ます。

 そして、LDAC、apt-X、apt-X HDなど、さまざまなBluetoothコーデックをサポートしています。

 

バッテリー品質

  バッテリー駆動時間は15時間と謳われています。いろいろなファイル形式の音楽を再生して、いつもあちこち操作し、ラグがあるかどうかチェックしていましたが、その間4.4バランス、2.5バランス、3.5標準プラグと、プラグの異なるヘッドホンを取り替えて使っていたのにも関わらず、私の場合、バッテリーは13.5時間ほど持ちました。

 FiiO M15はバッテリ持続時間が長いだけでなく、Quick Charge 2.0にも対応しており、わずか1時間充電するだけで十分な音楽を再生できるほどの急速充電を可能としています。

 

総評

 FiiO M15は、あらゆるフォーマットをサポートし、最新のハードウェアを標準装備した、非常に優れたフラッグシップDAPです。

 FiiO M15は単独でフラッグシップデバイスとしてふさわしい、非常に高機能で頑丈なDAPなので、外部のアンプモジュールに依存する必要はありません。

 FiiO M15は、バッテリー駆動時間が長いだけでなくQuick Charge 2.0をサポートするので、長時間音楽を聴きたい人にとって、ポータブルオーディオプレーヤーとしては究極的なパッケージです。

 

  • 元記事の公開日:2020/01/08
  • 著者:Candice Song

 

FiiO M15

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Fiio M15 Flagship DAP Android-base Loseless Portable Music Player

 

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【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質は安定していますが、個体差が大きい可能性があります」

おすすめ度*1

JAYS m-Seven

ASIN

B07WZY941Z

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

9.5h/38h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
防水性能

IPX5

音質傾向

低域重視、深みがある、豊か、静寂感がある、落ち着きがある、地味、品が良い、ダンディ

 丸みのあるデザインで耳への収まりは良いです。遮音性もそこそこで悪くありません。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、関東某ターミナル駅周辺でテストしました。

 基本的には安定度が高く、改札やバスロータリーなどの通信が途切れやすいところ以外では安定しています。街中で街路を歩いている間も安定しています。家庭内ではまず途切れることはないでしょう。ただしちょっと混雑したターミナル駅のホームで電車待ちしていたときは頻繁に途切れました。しかし、あくまで推測ですが、これは前の人がJabra Elite 75tを付けていたので、その電波にやられた可能性があります。Elite 75tはマルチポイント対応で、1台と接続中でも2台目の機器を探して電波を出しているようだからです。

 またときどき原因がよく分かりませんが、自室で聴いてても通信が少し乱れます。

 通信品質的には私のテストした個体は問題なく使えると思いますが、この機種は初期不良や個体差が大きいかも知れないという印象を持っています。頂いた情報や、amazonのカスタマーレビューを読む限り、通信品質の個体差は大きいので、充分に繋がらないと思ったら交換も検討して下さい。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Proで行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電コネクタはType-C。詳細は割愛」

 今回のテスト機は借り物ですので、付属品の詳細は割愛致します。

 

JAYS m-SevenJAYS m-Seven

 

【3】音質「音が沈潜していく静寂感がある中で音楽を丁寧に聴かせる」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 さて、音質レビューに入る前に、この機種はもしかすると低域の音質に個体差があるかも知れないという情報をあらかじめお伝えします。一応手持ちの個体を店頭試聴機とも結構時間をかけて聞き比べしましたところ、たぶん相違はなかった気がしますが、ロットで調整されている可能性もあるので、確実なことは分かりません。しかし、私の個体はおそらく店頭機とほとんど差が無いだろうことは確認しました。

 音質は高域が暗めで音が低域に向かって沈んでいく、静寂感が強いダンディな音になります。音の一つ一つが少し無愛想に、響きすぎない雰囲気で静けさを大事にして抑制的に聞こえてきます。基本的に音は沈みこんで、沈潜して聞こえるでしょう。大抵の曲が大人びた、落ち着きのある雰囲気になりますが、中高域の手がかりは適度に多く、低域のスピード感も悪くないので、グルーヴ感は悪くなく、適度なメリハリがあって浸れる感じがあります。音量が小さいときも大きいときも適度な落ち着きがあって、聴きやすく音量差によるピーキーな音質変化もない機種です。

 

 さて、個別に音域を確認していきます。まず低域ですが、クリア系です。ベース音は濃く黒く、コクがあってライン取りもよく、小音量でも比較的よく聞こえます。ドラムキックも締まりが良く、トストスと比較的スピード感のある感じでリズムを踏みます。いわゆる低域が重い系統のわりに、低域自体は下で黒いので見通し感が良くて深さが透明に感じられ、素直に音が沈みこんでいくし、リズム感も良いのがこの機種の魅力でしょう。低域弦楽も透明度が高く、音の厚みは中庸な穏やかさのある感触で、落ち着いて沈潜する深みのある音で、静寂感を大事しています。率直に言って、この低域は私は好きな傾向の音で、魅力的に思えます。

 中域は低域が音を沈ませ、高域も明るくないためにはっきりと音像が浮かび上がる静寂感があります。中域音は音像が落ち着いて、少し沈みながら音が聞こえるような安定感が感じられると思います。楽器音の鮮やかさは強調しすぎない自然なくらいに思えますが、背景がしっかり黒いので、透明感を保ったまま浮かび上がるように聞こえます。アタック感は強くなく、スネアのスピード感はかなり正確ですが、ロックなどを除くと、リズムパートは主導的ではなく、基本的にボーカルの後ろ側で温和に、抑制的に聞こえます。そのため自然な色づきのある楽器と深く沈みこみのあるムードのある音が、どんな曲でも静けさのあるJAZZホールで聴いてるような雰囲気で聞こえます。余裕のある大人の雰囲気の音です。

 高域は基本的に暗く、落ち着いています。ハイハットは穂先が暗闇の中に隠れるようにマイルドです。中高域の透明感が大事にされている感じで、クラシック音楽を聴いてみると高域にみずみずしい自然な透明感が感じられます。高く伸びる感じではなく、倍音成分も抑えめなので、音はツルツル系ですが、透明に伸びて早めに暗闇の中に消えていく、品のある静寂感があります。高さは強調されないので緻密さで優れているとは言えませんし、基本的に後退的で立体感もゆるやかな広がり重視の印象に思えますが、私はこの適度に落ち着いた雰囲気は大好きです。色味にしつこさがないのに響きの豊かさを感じられます。

 

 総合すると、このイヤホンは少し暗めの静寂感の中、落ち着いた雰囲気で丁寧に音楽を聴かせてくれます。ベースが深く沈みこませる黒みのある静寂な空間の中で、ダンディズムのある紳士的な雰囲気で音楽を聴きたい人にはかなり魅力的に映るはずです。下のような曲を静謐感がある感じで楽しみたい人にお勧めです。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
普通。中高域は自然な艶が出るような透明感があり、静かな雰囲気がある。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鈍い。エッジ感は穏やかでアタック感もほとんど強調されない。

明るさ
(明るい/暗い)

やや暗い。中高域には自然な色づきがあり、ほの明るいが、基本的にはやや暗い空間で音楽が表現される。

派手さ
(派手/地味)
地味。シックに身を固めているようなダンディな落ち着きがある。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや柔らかい。音は基本的にマイルドで硬い手応えもすぐに抜ける。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや丸みがある。低域はそれほど膨らまないが、それでも自然な膨らみを少し感じ、中域は調和的で温かみがある。音の尖りはマイルドに抑えられており、聞き疲れしない。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
穏やか。音は適度な静寂感の中、基本的に落ち着いて聞こえやすい。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや嫋やか。スピード感は適度にあり、中高域で自然なアタックもあるが、押し込んだり、パワフルな感じではなく、どちらかというと、動かざること山のごとしのような、静的な、芯のしっかりした音。
豊かさ
(豊か/貧弱)

普通。豊満さを強調する感じはないが、音に自然な太さがある。

太さ
(太い/細い)

普通。音の太さは自然。

手触り
(ざらざら/滑らか)
滑らか。基本的に滑らか。
粒感
(きめの細かい/粗い)
普通。粒立ちをはっきり出す感じではないが、シンバルの音などは透明に近いながらも刻みがそれなりに感じられる。また中高域の手がかりも比較的わかりやすい。
清潔感
(澄んだ/濁った)

やや澄んでいる。低域がやや暖かみを中域に滲ませているようだが、空間は静寂感に満ちていて、静か。

潤い
(潤いのある/乾いた)
普通。潤い感は中域の上に自然に強調され、ギター音のエッジやピアノの透明感のある光沢がじんわりと色づく。
重さ
(重い/軽い)
やや重い。基本的に音に重力を感じる。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
普通 普通

明るいか

(明るい/暗い)

やや暗い やや暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや天井感がある やや天井感がある

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや乾いている 普通

太いか

(太い/細い)

普通 普通

濃いか

(濃い/薄い)

やや濃い やや濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

目立たない 目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ややぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
天井感がある
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前進的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや狭い
定位感
(頭内的/頭外的)
やや頭内的
分離感
(拡散的/密集的)
やや密集的

 

美点
  1. 温かみがあり、温和な音場
  2. 静寂感がある
  3. 落ち着きがある
  4. 大人びている
  5. 自然なツヤ
  6. ダンディ
欠点
  1. 音は暗めで地味
  2. メリハリはやや抑えめ
  3. 高域に緻密さがなく、手がかりは少なめ

 

[高音]:高域は暗めで、減衰は早く、高く抜ける音を開放感を好む人には物足りないと思われます。しかし、適度に閉じている感じがあるために、それほど輝きや鮮やかさを出さないにも関わらず、自然な色づきがある。アタックは適度に感じられ、少し押し出し感は出ると思うが、それも自然な感じでメリハリ感を生み出す程度になっている。ボーカルがよく聞こえるよう、うるさくなりやすい要素を避けた味付けになっている(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域はやや低域の暖かみがあり、人肌くらいの自然な温度感がありつつ、背景は静寂感がある。低域自体は中域と接近的でもないので、根立ちがよいという感じではないがゆるやかに低域につながっていく沈みこみのよい感じがある。ボーカルの甘味は透明感のある感じで、やはり出し過ぎない中庸感がある。

[低音]:100hz~40hzまで厚みのあるやや輪郭の甘い重めのボーッとした振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。ベースは深みのある音で下でウンウンする黒みがある。ベースラインは比較的明瞭に追いやすく、暖かみも充分に感じさせてくれるが、濁る感じは多くなくラインが聞こえづらい感じはあまりないだろう。バスドラキックもスピード感良く分離感はそこそこ明瞭に聞こえ、ベースラインとの混濁はあまりない。基本的にクリアで分かりやすいながらも、暖かみもあって、胴鳴りも少しある深掘りの音になる。低域弦楽は厚みはあまりなく、濃厚さよりも透明さを重視して沈みの良い感じに聞こえる。躍動感は抑えめ(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:基本的には低域から高域に向かってなだらかに後退していく三角形の構造に思える。高域は高さを強調せず、かといって中域で濃厚感も出し過ぎず、自然な温かみのある音を目指している、落ち着いた解像感のある音になる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはスネアの鼓面はアタック感はわずかに高いかも知れないが、基本的には温和で、大抵の曲で焦らずスピード感を丁寧に出してくれる。そのためスナッピーさや明るさ、弾けはあまりなく落ち着いた鼓面の張りを透明に聴かせるような印象がある。胴鳴り感を適度に出しつつ、バスドラキックは一般に埋もれないバランスになっていて、足踏みもまた遅れないスピード感でしっかりついてくる。やや重みの強いバツンバツン。ハイハットはスネアよりは後退的で透明感があり、あまり白味を強調しないが、刻みは適度に感じられる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは適度にコクがありつつ、濃さは普通かやや濃いくらいで男女ともに落ち着いた大人びた声色で聴かせる。ボディはしっかりしており、子音が尖ることはほとんどなく、サ行の刺さりはまずありません。抑揚はあまりなく、中域でしっかり歌い込むような感じになると思います。

 

【4】官能性「落ち着いて音楽を聴きたいときに、静けさのある雰囲気の良い空間を提供してくれる」

(K)NoW_NAME「Freesia」

【GRANBEATで鑑賞】この曲の上でカリカリする感じは大幅に抑制され、手がかりを抑えてマイルドに、透明感のある形になり、透明なツヤ感だけ少し多めの落ち着いた高域になります。適度な静寂感があり、ボーカルは大人びた少し悟ったような声色で楽器音に包まれながら聞こえてきます。楽器とボーカルの距離感はそれほど離れてはいないので、空間的なボーカルフォーカス感は強くありませんが、楽器音の色味が出過ぎず、うるさい感じがないので、ボーカルに埋没感がなく、ラインを追いやすい程度に描き分けられています。低域音は温和で沈み込みが良く静寂感を出してくれます。スピード感に遅れはありませんが、雰囲気的には急ぐ感じがなく、適度かわずかに遅い立ち上がりでディケイは逆に少し早いかなくらいのリズムで聞こえます。全体的に温かみがあり、調和的です。

 


「Freesia」【通常盤】(TVアニメ『サクラクエスト』エンディングテーマ)

 

rionos「百年のメラム」

【Hiby R6 Proで鑑賞】穏やかな静寂感でこの曲を楽しむならこのイヤホンはオススメです。音場は広くありませんが、曲にある自然な奥行き感はよく再現されますので、音が詰まっている感じはないでしょう。沈み込みの良い低域が深い床面を感じさせてくれます。また静寂背景の中で透明感のある形で音像が表現されるので、粒立ち感が適度にマイルドで少し滲むように優しい立体感を持って聞こえてきます。ボーカル表現は落ち着いて静けさを乱さずに声を響かせようとしているようです。全体的に沈み込みが良い空間には静かなのに適度な熱気があって濃厚感もあり、低域が響き出すと途端に暖まって艶やかな音がほんのり色づく、その瞬間が穏やかに味わえます。アタックや輝きを抑えているために、むしろ空間の色づきの変化が見渡せるような、そんな静謐感がこのイヤホンにはあります。

 


百年のメラム

 

Susan Wong「Man In The Mirror」


 【Hiby R6 Proで鑑賞】こういう曲を静謐感を感じながら聴くには魅力的に思える機種だと思います。ピアノ音は音に撥ねる感じがなく、ツヤだけを出して温和に沈んでいくような透明感があります。弦楽音も落ち着きがあって、暗い空間の中でむしろ沈みこんで、その沈み込み感で静けさを表現するように聞こえるほどです。この曲ではボーカルフォーカスも良く、そのボーカルものびやかさを抑えて、むしろちょっと憂いのような揺れ動くものを感じさせつつ丁寧に歌詞を聴かせてくれます。母親が子守唄を歌うような温もり感のある落ち着きが感じられる声色です。最初は地味に聞こえますが、静かな空間の中で、音が穏やかに馴染んでいくような品の良さがあります。

 


Close To Me (SACD)

 

【5】総評「大人びた音が好きなら是非。ただし品質面での不安は残る」

 音は非常に品が良く、落ち着きがあってとても浸れます。個人的にはとても好きな雰囲気ではあり、おすすめしたい感じはあるのですが、一方で製品レベルの完成度は必ずしも高くない気がします。amazonのカスタマーレビューは不具合の報告が多いですし、通信品質も高いとはいいづらいところがあり、製品レベルの完成度がやや落ち着かない印象を受けます。

 

まとめ
  • 落ち着きがある
  • 温かみがある
  • 地味で少し暗い

 

 JAYS m-Seven

JAYS m-Seven

JAYS m-Seven True Wireless ワイヤレスイヤホン (Bluetooth 5.0/連続再生9.5時間/IPX5防滴/タッチ操作/ブラック・ブラック) JS-MSTW-B/B

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【HiFiGOレビュー】FiiO M15 vs FiiO M11 Pro

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0031/0453/8673/articles/fiio-m15-vs-fiio-m11-pro-533499.jpg?v=1578294677

 

 

※この記事はHiFiGOから許諾を頂いて翻訳したものです。著作権はHiFiGOにあります。

元記事

hifigo.com

 

FiiO M15 vs FiiO M11 Pro

 FiiO M15がリリースされることをご存知ですか?これは中国企業の最新かつ最高品質の製品で、2020年最初の最大の関心事です。しかし、以前のフラッグシップを忘れていませんか?M11 Proは過去10年間で最高の製品であり、その地位を地位をよもや新しい兄弟に奪われることはないでしょう。この2つを比較してみようではないですか。なぜなら彼らはどちらも優れた仕様とパフォーマンスを備えているでしょうから。

Device FiiO M15
 FiiO M11 Pro
System on Chip Exynos 7872
Exynos 7872
DAC Dual AK4499EQ
Dual AK4497EQ
USB Chip XMOS XUF208
/
Bluetooth Chip Qualcomm CSR8675
SAMSUNG S5N5C10B01-6330
Memory and Storage 3 GB + 64 GB
3 GB + 64 GB
DSD 512
256
Output power 3.5 SE 490 mW / 32 Ohm ; 70 mW / 300 Ohm 200 mW / 32 Ohm
 
Output power 2.5/4.4 balanced 800 mW / 32 Ohm ; 280 mW / 300 Ohm 550 mW / 32 Ohm
 
Battery capacity
 
7490 mAh 4370 mAh
 
MQA Yes Yes
THX No Yes
Price 1459.99$ 669.99$

 

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0031/0453/8673/files/20191228183414_grande.jpg?v=1577529292

 

アンプ性能

 この2つのデバイスの仕様をいくつか比較してみましょう。FiiO M11 Proが搭載しているTHXモジュールは、原型機であるM11のアンプシステムよりも質的に優れていますが、実際の出力は低くなっています。M15はさらに強力で、最大出力800mWをサポートしています。これは、専用DAC/AmpであるXDUOO XD05 Plusの1000mWの能力に匹敵します*1

www.ear-phone-review.com

 

https://hd.tudocdn.net/863414?w=660&h=237

 

大きさ

 M15はたしかに巨大で、寸法は134mm x 75mm x 18mmもあり、同じく寸法で130mm x 70.5mm x 16.5mmのM11Pro(ベースモデルのM11よりも1mm厚い)と比較するとその差は明瞭です*2

 

MQA

 FiiOは、M11Proの仕様よりもM15の詳細な仕様の完璧性を高めたと言わざるをえません。MQAはM11Proの場合、FiiOのネイティブミュージックアプリではサポートされていますが、他のアプリではサポートされていません。ただし、どちらのデバイスも8倍のMQA展開が可能です。TIDALのように、現状ではサポートされているものの、USB経由で専用デバイスと繋いだときのみMQAを再生可能なサードパーティー製アプリに対して、今後のアップデートでいつMQAサポートが提供されるか分かるようになります。

https://ae01.alicdn.com/kf/H8a71cf177bd04b2d89d4d801fe0ace8cy.jpg

 

技術仕様

 M15の液晶画面はM11Proと同じ「5.15" 2:1 720P」仕様で、解像度とアスペクト比は変わりません。これはスマートフォン向けにサムスンが提供する SoC(Exynos7872) とセットになっています。

 

ソフトウェア

 FiiOのMシリーズはAndroidベースのデバイスなので、Androidアプリを動作させることが出来ます。専用のストアアプリはプリインストールされていますが、FiiOのマーケットアプリにはないお気に入りのアプリがあれば、apkファイルを併用することで利用することができます。

※現在、他のMシリーズDAPにもほとんど問題なくapkをインストールできるようになっています。

 

メモリとストレージ

 両モデルともに64GBの内蔵ストレージと最大2TBの拡張性により、MP3からDSDまであらゆるフォーマットに対応しています。ただし、DSDについてはM15のほうがサポートは充実しています。搭載されている3GBのRAMメモリは、必要なバックグラウンドプロセスを中断することなく、スムーズに実行してくれるでしょう。

 

https://uidesign.gbtcdn.com/gb_blog/2019/5%E6%9C%88/12.31/FiiO%20M15%20Android3.jpg

 

デザイン

 この2つのプレーヤーのどちらを選択するかを決める際には、ボタンインターフェースと出力ポートの構成を考慮する必要があります。私の見解では、M11Proの方が出力ポートの位置関係で良いところがあり、ジャックポート(3.5/2.5/4.4)がデバイスの底部に集中していて、持ち運ぶ際、ポケットに入れたときにケーブル類が変なふうに折り曲がらないからです。しかし、私は実のところ、M15の方がボタン配置ははるかに優秀だと思っています。M11Proにもある、見慣れた再生コントロールボタンだけでなく、古き良きウォークマンのようなHOLDボタンと、機能を割り当てられるプログラム可能なボタンがあります。ボリュームコントロールも異なっています。M11 ProはこれまでのMシリーズ同様縦型ですが、M15はよりアンプのボリュームコントロールに似ていて、上面の出力ポート付近に置かれています。

 

総評

 では、この2つの中で最適な選択肢はどちらでしょうか。今のところ、M15の方が強力で、仕様が更新されているだけでなく、バッテリー容量も大きくなっていることが判明しています。しかし、音質を重視している場合は、それがM11 Proから本当に改善されているか、レビューが出るまで待つ必要があるでしょう。また、価格もかなり違うので、M15の価格上昇がそれに見合うものかどうか、またどのように正当化されるのかを考える必要があるでしょう。今後のFiiOのDAPについての情報の充実に期待しましょう!

追伸:M15 Proに関するニュースを待っていた人は、FiiOのCEOであるJames Chung氏が、このプロジェクトを断念したと表明したことを残念に思うでしょう。詳細は近日中に。

 

  • 元記事の公開日:2020/01/05
  • 著者:Riccardo Galla

 

FiiO M15

FiiO M15

Fiio M15 Flagship DAP Android-base Loseless Portable Music Player

 

FiiO M11 Pro

FiiO M11 Pro

Fiio M11 Pro Dual AK4497EQ Blutooth 5.0 Portable Music Player

 

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*1:原文は「X05Plus」となっていますが、おそらく「XD05 Plus」のことであろうと思い、修正しました。

*2:元記事はFiiO M15の寸法が134mm x 35mm x 18mmとされていましたが、公式サイトによる寸法に修正しました。

【完全ワイヤレスイヤホン Mpow M20 レビュー】ボリューミーな温もり感があるサウンドでまろやかに聴かせる安定感のあるサウンド。それでいて中高域は充分に鮮やか。おすすめ

Mpow M20

Mpow M20

Mpow M20 ワイヤレスイヤホン IPX7完全防水 AAC+APT-X高音質コーデック対応 本体6H+100時間再生 タッチ式ボタン ブルートゥース イヤホン モバイルバッテリー+スマホホルダー CVC8.0通話ノイズキャンセリング Bluetooth 5.0 siri/音声アシスタント対応 自動ペアリング 自動ON/OFF 技適認証/MSDS/PSE認証済 18ヶ月間保証 ブラック

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質は安定している」

おすすめ度*1

Mpow M20

ASIN

B07XD88L92

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

6h/106h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック aptX/AAC/SBC
防水性能

IPX7

音質傾向

低域重視、濃厚、豊か、豊満、充実感がある、密度感がある、ボンボン

 丸みを帯びたわずかに大きめのハウジングデザインで筐体が耳から少し出っ張るとは思いますが、装着感は悪くありません。軽量です。遮音性もそこそこです。

 

 通信チップはQCC3020です。対応コーデックはaptX/AAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、関東某ターミナル駅周辺でテストしました。

 基本的には安定度が高く、改札やバスロータリーなどの通信が途切れやすいところ以外では安定しています。街中で街路を歩いている間も安定しています。家庭内ではまず途切れることはないでしょう。

 通信品質的にはこの価格帯ではかなり優秀な方であると考えられます。またQCC3020独特の接続が荒れる感じもほとんどありません。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Pro、Astell&Kern KANNで行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電コネクタはMicro-B。モバイルバッテリー機能付き」

 借り物なので正確には分かりませんが、おそらく付属品はイヤーピースの換え、充電用USBケーブル(Micro-B)、充電ケース、説明書です。

 

 スマホスタンドとしても使えるという専用充電ケースは少し大きめです。

 

Mpow M20Mpow M20

 

【3】音質「豊満な低域を持つ濃厚系の音」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 一聴して気づくことは、やや豊満気味に聞こえてくる中域下の中低域です。人によってはボワつく印象があるかも知れない感じではありますが、どんな曲でも中域を支えて充実感を出してくれるので、音に安定感のある形で聴き心地良くしてくれます。この厚みは深い中低域の熱量を中域に滲ませてしまうところもあり、低域を濁らせてしまっている感覚もありますが、音楽全体に調和的で温和な味わいを加えてくれます。そしてその中域の暖かみのあるほんわかした雰囲気の中で、適度に強調された中高域が色づきよく表現される、聴き心地の良い感じがこのイヤホンの美点です。

 そこで個別に音域を確認してきますと、まず低域ですが、すでに述べたように基本的にはやや厚みを重視した温和な雰囲気を持っています。そのためドラム音やベース音は少し膨らんだ感じになりやすく、いわゆるボワつく感じは出やすいです。ベースは厚みを出してブンブン言う感じが強めで、バスドラキックもノシッとした重みを出しつつドカッとした感じで出ます。熱気が強めで中域付近まで暖かみが上昇する感じがあるので、人によっては篭もっていると感じる可能性はありますが、ライブ感は強い音です。低域弦楽は濃厚で重みもあり、ボーン、ドーンとした肉厚な音を響かせて床面を豊かに支えてくれるでしょう。低域は中域に接近しており、立体感の上ではやや甘い印象を受けるかも知れませんが、空間にしっかりと濃厚感を出してくれます。

 中域の下側はすでに述べたように低域の熱気が滲み出しており、空間は透明ではなく、少しもやもやしています。低域でドラムや弦楽が強い曲ではややボーカル付近まで低域音が押し上がる印象があり、少し埋没する印象を受けるかも知れません。ボーカルは低域音よりは少し後退しており、中域も奥行きでやや平坦な印象を受けるので、最前列にボーカルが位置するという感じではなく、楽器音の厚みが強いと少しフォーカスが甘い印象を受けるでしょう。

 中高域は艶やかに濃い色味で音像がしっかり押し出されてきます。ピアノ音は少し硬く光沢感を出しつつも沈み込みも良いので、まろやかさのある感じで聞こえてきます。ギターはエッジが少し伸びますが、横幅を意識して頭を囲い込み、黒みもあります。アタックを出し過ぎずに中高域を丁寧に聴かせる穏やかな調整を感じます。高域の高い辺りは透明にされているので、抜けはマイルドにされており、高域方向での開放感はあまりなく、中域の濃厚感を大切にした音響になっていることがわかります。

 

 総合すると、中低域の厚みが支える濃厚で艶やかな中高域が色づく中域を豊かに聴かせるイヤホンです。高域の開放感が足りず、低域もやや厚みがせり上がって聞こえやすいので、人によっては篭もっていると判断されやすいところはありますが、暖かみがあって調和的な雰囲気があります。一般にボーカルフォーカスはそれほど悪くなく、男声ボーカルは大抵前列に位置してくれるはずですが、女声ボーカルは曲によってフォーカスが甘くなって楽器音に埋没する印象を受けるかも知れません。聴き疲れはしにくい音です。

 

 私がこのイヤホンで聞くのが好きな曲は下のような曲です。豊満な低域が音にまろ味と温かみのある感じを出してくれます。低域弦楽の豊かな味付けやポンポコ優しいドラムが好きならおすすめです。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや鮮やか。中高域は鮮やかで、全体的に色味も濃い。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鈍い。エッジ感は穏やかでアタック感もほとんど強調されない。
明るさ
(明るい/暗い)

やや明るい。音場は中高域の明かりが照らす、自然光より少し明るい印象くらい。

派手さ
(派手/地味)
普通。中高域は適度に手がかりが多いが、全体像は温和で派手さを強く出す感じではない。
硬さ
(硬い/柔らかい)
柔らかい。中高域で若干手がかりは多くなるが、基本的に音は丸く滑らか。
尖り
(尖っている/丸みがある)
丸みがある。中低域が充分に膨らんで中域を下から包み込んでいる。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
普通。適度に音数があり、空間は透明ではないので、静寂ではない。しかし雰囲気は温和。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや力強い。中低域のパンチが床面を力強く押し出してくれる。
豊かさ
(豊か/貧弱)

豊か。中域に豊満な充実感が感じられて、音に包まれている感覚が出る。

太さ
(太い/細い)

太い。音は太い。

手触り
(ざらざら/滑らか)
滑らか。基本的に尖る感じはなく、音は充分にまろみを持って聞こえる。
粒感
(きめの細かい/粗い)
やや粗い。中高域で少し粒立ちが強調される感じがあるが、基本的には太い音で濃厚に聴かせる。
清潔感
(澄んだ/濁った)

濁っている。空間は基本的にもやもやしている感じがあり、暖かみがある。

潤い
(潤いのある/乾いた)
やや乾いた。やや低域の熱気が強く、そのドライな感じが支配的になりやすい。
重さ
(重い/軽い)
やや重い。豊満系で少し重量がある。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
濁っている 濁っている

明るいか

(明るい/暗い)

やや暗い やや暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや天井感がある やや天井感がある

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや乾いている やや乾いている

太いか

(太い/細い)

太い 太い

濃いか

(濃い/薄い)

濃い やや濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

目立たない 目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
天井感がある
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
普通
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前進的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや狭い
定位感
(頭内的/頭外的)
やや頭内的
分離感
(拡散的/密集的)
密集的

 

美点
  1. 温かみがあり、温和な音場
  2. 濃厚感がある
  3. 厚みのある中低域
  4. 色味が濃い
  5. 適度に鮮やか
  6. 密度感が高い
欠点
  1. 清潔感に欠け、篭もって聞こえやすい
  2. 音場が狭く聞こえやすい
  3. もっさりしやすい

 

[高音]:高域の高いところは透明で、マイルドな抜けを感じる程度で空気感は強調されない。中高域はアタックを抑えつつも艶やかに聞こえるようになっており、とくにアコースティックギターは手がかり多めに濃く浮き上がって聞こえ、シンバルもチリチリしたあたりからすこし高いシャンとしたところまで立体的に聞こえる。アタックは強くないので、中域からわずかに前傾したあたりのほぼまっすぐ上くらいに聞こえる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は背景に低域の熱気感があり、低域の具合にもよるが基本的に透明ではない。音は根立ち良く低域からつながっている印象があり、充実感がある。中域も充分に前進しているが、中高域に向かってはあまり前傾していないので、女声ボーカルのサビでは少し遠ざかっていく感じがあり、ドラムや低域弦楽が強い曲では女声ボーカルが少し埋もれがちになるかも知れない。楽器音は中域で横の広がりもよく、頭を包み込んでくれる。

[低音]:100hz~40hzまで厚みのあるやや輪郭の甘いボーッとした振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。ベースはボディの厚みが出るので、少しのそっとした重たい感じで聞こえやすく、ブンブン感もある。どちらかというとベースラインの下にボンボンとした鳴動が付いてくる印象で温かみが強め。バスドラキックも重く、若干鈍い感じに黒くドスドスドコドコした感じになる。低域弦楽はボーンという広がりを出しつつもドーンという重みも感じられる濃厚系の音。躍動感は抑えめで安定感がある。低域の全体像としては豊満で豊かに聞こえるが、若干支配的になりやすく、人によってはボワつく感じに聞こえやすいだろう(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:基本的には低域から高域に向かってなだらかに後退していく三角形の構造に思える。高域は高さをあまり強調しないので中域に濃厚感があり、音場は頭を囲ってくるように表現される(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはボディの膨らみが強く、スネアの鼓面を叩く音が豊満なボディに響く感じで、ドスンドスンしている。バスドラキックは少し鈍い感じもあり、スピード感は少しゆったり気味。重めのバズンバズン。ハイハットはスネアの鼓面よりは少し離れてチリチリしたところから少し高いシャンシャンまでそれなりに立体的に聞こえるが、ドラムに比べるとおとなしい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはコクがあってボディも充分なので子音が強調される感じはない。息感はわずかに伸びるようでサ行は少しだけ強調があるが、基本的にマイルド。男声ボーカルは基本的に全面で良く聞こえるが、女声ボーカルは上でやや遠ざかっていく感じがある。まったりとした甘味が出やすい成熟した声色で聞こえる。

 

【4】官能性「温和な濃厚感はポップス、JAZZなんかいいかも」

鹿乃「光の道標」(vs Mpow M7)

【GRANBEATで鑑賞】豊満で豊かな中低域音が音場をしっかり支え、低域の地熱が中域まで充分に温めている温和な雰囲気でこの曲を楽しめます。中域で濃厚感があり、ボンボンした豊かに膨らむ低域が充分に包み込んで落ち着かせている中で音楽が聞こえます。人によってはボワつきがうるさいくらいのバランスで好みを分けそうなところはありますが、この暖かく厚みのある低域のおかげでピアノ音にも豊かなボディがあり、色づきもよい感じで、音が低域としっかり繋がっている安定した充実感があります。ベース音は下でややぼんやりした感じで出るので、中域のほんわかした感じを邪魔しませんし、同様に高域も落ち着いているので、その空気感が逃げていく感じもありません。ボーカルは暖かみを充分に出しながら、息は声の伸びの頂点に対して、少しだけ高く抜けます。全体的に温和で浸れる雰囲気で聴けます。

 

 さて、同じMpow M7と聞き比べてみます。聴き始めてすぐに気づくのは中域の透明感の違いです。M7は低域のより深いところが重視されていて、床鳴り感が強い感じになっているので、暖かみはそれほどなく、中域の印象はクリアでM20に比べて曇りが取れている印象があります。シンバルの粒立ち感や弦楽の筋立ち感などがよりはっきりと聞こえ、ボーカルも前面に出てくる感じがあるでしょう。一方で濃厚感は減っており、ライブ感はわずかに劣ります。

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 最近の流行は中域が透明な感じが好まれる傾向にあるので、おそらく多くの人に好まれるのはM7のほうの気がします。少なくともM20よりM7のほうが篭もりが少ない感じがすることは事実です。M20と比べて、M7もほとんど同じくらい温和で、清潔感が増しています。私もこの曲の場合、メリハリ感を考えて、どちらかというとM7かなといった印象です。

 


【Amazon.co.jp限定】(初回盤)光の道標(特典:オリジナルデカジャケット)

 

Uru「Scenery」(vs Anker Soundcore Liberty 2 Pro)

【KANNで鑑賞】ピアノ音に温もり感があり、まろみが強く聞こえます。ボーカルも温かみがあって生々しい人肌感があります。高域のチャリチャリした音は適度に落ち着いていて、高域が少し暗い中で丁寧に音像が聞こえる感じがあり、中低域に支えられて濃厚な雰囲気のまま、ボーカルがしっかりこちらに押し込まれてきます。

 

 さて、この曲を同じように低域が少しドシッとしているAnker Soundcore Liberty 2 Proと聞き比べてみます。Liberty 2 proはイコライザーがありますが、今回はデフォルトです。Liberty 2 proの音を聴くとすぐに気づくのは高域方向が開放的で、中域に清潔感があり、ボーカルの子音が少し尖って息感を強調して聴かせることです。そのため、中域はM20のような濃厚感はなく、また中高域付近の粒立ちが強調される感じがあって、たとえば弦楽は少し筋立って聞こえますし、シンバルのチャリチャリ感が強く、またピアノはキンキンではありませんが、硬い感じでコンコンくらいに明るく聞こえます。

 また低域ですが、Liberty 2 proの低域はあまり厚みがなく、どちらかというとドカッと下で重い感じがあるので、あまり暖かみが強くなく、濃厚感も出ませんので、この曲の豊かに下支えする感じはやや弱くなる印象を受けると思います。

 中高域で元気な感じはあり、ノリの良いチャカチャカした感じでグルーヴ感を出している気がしますが、この曲の場合、むしろゆったり、どっしりとした表現が欲しい気がします。

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 この曲に関する限り、やはり中域の濃厚感があった方が説得力を感じます。M20の音の方が私は好きです。Liberty 2 Proで気になったのは、やはりボーカルが少しハスキーにスーハーして聞こえる感じが強いことで、この曲の場合はもう少しどっしりと歌ってくれたほうが好みです。

 


願い (期間生産限定アニメ盤) (Blu-ray Disc付) (特典なし)

 

酸欠少女さユり「航海の唄」(vs 1More EHD9001TA)

【Hiby R6 Proで鑑賞】この曲をM20で聴くとかなり中域に音が集まってくる感じがあります。ボーカルのすぐ下くらいまでドラムサウンドが来て支える感じになっており、ギターは横に広がって黒い色で頭を囲い込みます。密度感が高いので、音は頭内定位的で音場は少し狭く感じられると思います。

 アタック感は抑えめなので、スネアもきつくなく適度な距離感を取って聴ける感覚があり、比較的ガチャガチャしやすいこの曲も、少し安定して聴きやすい感じで、集中力を要求される感じはなく、その意味で聞き疲れる感じはあまりありません。ただし密度感が高い分だけ音がまとまって一気に押し込まれてくる感じがあるので、圧迫感的な聞き疲れ感は出やすいところがあります。

 M20は低域の膨らみやすい感じがあるので、この曲のようなロックでは、小音量では地熱が利いてライブ感があるなといった感じですが、音量を上げるとドラムがせり上がってくる感じがあるので、人によってうるさげに感じる可能性はあります。

 

 少し値段差はありますが、低域が強い1More ANC TWS(EHD9001TA)と聞き比べてみます。同じく低域強めとはいっても、ANC TWSはどちらかというと正統派ドンシャリに近い感触に聞こえるサウンドなので、中域は清潔で、中高域はほどよくキレて聞こえてくる感じがあります。元々曲調でアタックの強調があるスネアは元気に聞こえ、ハイハットも少し派手めに輝きます。ボーカルはツ音を強調するエッジが立った表現になります。低域はドラムが床面に向かってまっすぐ踏み込みつつ、スピード感もある感じです。まあ価格差とか以前に、明らかにANC TWSのほうがロック向きな音がします。意外と分離も丁寧なのでガチャガチャ感もありません。何よりボーカル周りが清潔です。ギターのエッジも立っています。

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  そういうわけで、この比較で分かったことはまあ、あまりロック向きとは言えない気がしますし、やはり好き嫌いが分かれそうなところがあって、万人向きとは言い難く、かなり選り好みされる音かも知れないなということです。ボワつく感じがダメな人、清潔感のない音が好きでない人はM20の音を好きになれないかも知れません。音場重視の人にも向きません。

 


航海の唄 (初回生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

 

【5】総評「濃厚感のある音が好きな人向け」

 中域下で音が膨らみ、厚みが出る感じが特徴的で、音量を上げるといわゆる「ボワつく」感じが出やすいのが好みを分けそうです。このボワつき感は小音量ではそれほど目立たないと思いますが、個人差もありそうです。濃厚感のある中域が好きな人にはおすすめできますが、最近は清潔系の音が比較的好まれる傾向にあるので、一般的には下位機種になりますが、まだMpow M7・Mpow M5のほうが万人向きかも知れません。

 通信品質やスペック的には充分満足して使えると思います。少なくとも使い勝手の面ではあまり不満が出ない機種であるはずなので、オススメできます。

 

まとめ
  • 濃厚感がある
  • 密度感がある
  • ボワつきやすい

 

Mpow M20

Mpow M20

Mpow M20 ワイヤレスイヤホン IPX7完全防水 AAC+APT-X高音質コーデック対応 本体6H+100時間再生 タッチ式ボタン ブルートゥース イヤホン モバイルバッテリー+スマホホルダー CVC8.0通話ノイズキャンセリング Bluetooth 5.0 siri/音声アシスタント対応 自動ペアリング 自動ON/OFF 技適認証/MSDS/PSE認証済 18ヶ月間保証 ブラック

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン Tronsmart Spunky Beat レビュー】爽やかに抜ける清潔感のある高域、ほどよいアタック感のある中高域が魅力の完全ワイヤレスイヤホン。おすすめ

Tronsmart Spunkyk Beat

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Tronsmart スパンキービート Bluetooth TWS イヤホン APTX とワイヤレスイヤフォン QualcommChip 、 CVC 8.0 、タッチ制御、音声アシスタント

 

 

【0】海外(主に中国)で人気の機種らしい

 この機種、日本のamazonでは取り扱いがないのですが、中国本土では結構人気の機種らしく、目にとまりました。低価格でQCC3020を搭載しているということで、ちょっと興味を持ったので注文してみました。

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質も良好で荒れも少ないが、クセがある」

おすすめ度*1

Tronsmart Spunky Beat

ASIN

amazon登録なし

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

7h/24h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック aptX/AAC/SBC
防水性能

IPX5

音質傾向

フラット、清潔感がある、抜けが良い、ボーカルフォーカスが良い、薄味、爽やか、清楚、見通しが良い、聞き疲れしにくい、シンシン

 丸みを帯びたハウジングデザインで装着感は悪くありません。軽量です。遮音性もそこそこです。

 

 通信チップはQCC3020です。対応コーデックはaptX/AAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、新宿駅周辺でテストしました。

 駅のホームで電車に乗り降りするときにまれに途切れを感じましたが、基本的には安定度が高く、改札やバスロータリーなどの通信が途切れやすいところ以外では安定しています。比較的人が多かった駅構内でも途切れる感じはなく、かなり安定している印象を受けました。街中でも途切れません。家庭内ではまず途切れることはないでしょう。

 通信品質的にはこの価格帯ではかなり優秀な方であると考えられます。またQCC3020独特の接続が荒れる感じもほとんどありません。

 なおこの機種は接続相手が通話プロファイルに対応してない場合、一定時間で勝手に切断して電源OFFするという仕様になっており、スマホや純正Android DAP以外とは相性が悪いです。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Pro、Astell&Kern KANNで行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電コネクタは内蔵式とType-Cです」

 付属品はイヤーピースの換え、充電用USBケーブル(Type-C)、専用充電ケース、説明書です。

 

 充電ケーブル内蔵式ですが、Type-Cの充電口もついています。外出先では内蔵ケーブルを、普段はType-Cをと使い分けできるようになっています。

 

Tronsmart Spunky BeatTronsmart Spunky Beat

 

【3】音質「フラット系に近い見通しの良さを持ち、ほどよく清潔で、少しアタックは強いノリの良い系統の音」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 まず音質的な全体像を確認すると、清潔な見通しの良い音で、中高域から高域にかけてが少し清潔にすっきり聞こえてきます。低域は薄味かと思いましたが、曲をいろいろ聴いてみると、あまり量感を強調しないながらも、胴鳴り感は結構出してくれるので、床面にほどよい支えが感じられるようになっています。低域の傾向はややタイト傾向ではありますが、パンチでアタックを出し過ぎないほどよいマイルド感があり、厚みも少しあるので、深掘り感はそれほどなく、かといってそれほど浅い感じでもありませんが、浮き上がりは良くリズム感のスピードは良いように思われます。全体的に見渡すと、音は少し細めで中高域から高域で手がかりが多いように感じますが、アタックはほどほどで押し込みすぎない適度なバランス感覚を感じます。なるほど、聴き心地は安定していて、解像感もあって音場もほどよく広く聞こえるので、これは悪くない気がします。

 各音域を確認していきますと、まず低域ですが、一番深いあたりは比較的清潔で、ベース音はラインが比較的明瞭で、ブンブン感は強くない印象です。やや明るい感じです。バスドラムのキックもトントンというくらいの優しいタッチで、しかもまとまりよく比較的明瞭に聞こえます。ドラムは胴鳴り感は少し強めに感じ、本体の振動感はかなり感じられますが、床鳴りは相対的に静かでクリアでモニター的な印象を受けます。ボディの厚みはあり、肉がほどほど詰まっている感じもあります。色味は明るく見通しが良い感じで、厚みがある分ややブーミーとも取れますが、どちらかというとレイヤー感のある透明な低域に近いでしょう。人によっては少しボワつき気味に感じるかもしれないといったところでしょうか。低域弦楽は少し浅いですが、胴鳴り感があるので沈み込みが良く、透明感がある音に聞こえると思います。基本的には低域ジャンキーを満足させるほどの深みや重みはないでしょうが、ディテールはなかなか悪くない気がします。

 中域はほどよく清潔感があり、中高域に向かって前傾しているように聞こえます。ピアノや弦楽がほどよく後退しており、シンバルやギターのつま弾きがボーカルとともに前面に出てくる感じになっています。とくにシンバルの白い、輝きすぎない刻みの良い清楚な味わいはなかなか魅力的で、シンシンシツシツとした静寂感のある音はかなり気持ち良いです。中域が充分に清潔なので、こうした中高域の手がかりの多い音が色味やアタックは必ずしも強くないのに、丁寧に響いてくる感じがあります。この清潔な空間ではスネアも少し目立って押し出されて聞こえてきます。

 中高域は一聴した印象では少しアタックが強いように思われましたが、ボーカルのツ音がそれほど尖らないことや、聴き心地がマイルドなことを考えると、楽器音のアタックが強いのではなく、むしろ空間の清潔感が高いと解釈するのが適切に思えました。中域のところで述べたように、中高域から高域にかけての音は清潔な中域に対して前面に出てきて、少し派手に手がかりを強調しますが、色味は強くなく、適度に淡い聴きやすい感じがあります。輪郭がパリパリする感じもあまりなく、どちらかというとシルキーでスキッとした音の抜けがよい印象を受けます。

 

 総合すると、フラットで見通しが良く、少し高域方向がすっきりしながらも目立つ、明るい開放的な表現が特徴です。音は少し拡散的で、音場の横幅は広く、高さも感じられるはずです。しかし意外とフラットなようなので奥行きはそれほどでもないかなといった印象を受けます。少なくとも吸い込まれる感じはありません。

 かなり緻密で手がかりが多い感じになりますが、アタックが強すぎたり、色味が強すぎたり、ボーカルが尖りがちになる、低域がうるさいといった聞き苦しい要素はあまりないので、意外と万能に聴けます。全体のバランスを考えると、やや中高域以上で手がかりが多すぎる気もするので、情報量の点で聞き疲れしやすい可能性もありますが、基本的にはクリアで清潔に音像を丁寧に味わえる系統のイヤホンです。音は現代的で、どちらかといえばアニソンのような明るい曲が得意そうです。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
普通。中高域は少し鮮やかめに目立つが、全体の印象はどちらかというと清潔で淡い。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鋭い。エッジ感は少し強調されて聞こえる。
明るさ
(明るい/暗い)

やや明るい。空間は少し清潔で開放的で明るめ。

派手さ
(派手/地味)
やや派手。中高域で緻密に音を出す感じはあり、やや派手な印象を受ける。
硬さ
(硬い/柔らかい)
普通。高域で少し筋立つだったり粒立ちを強調して少し手がかり多くて硬いかなと思えるところもあるが、抜けは良く滑らか。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや尖っている。全体像を見ると、少し音が細く伸びる感じがある。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
少し騒々しい。わずかに音数は多めでガチャガチャする感じはあるかも知れない。
力強さ
(力強い/嫋やか)
普通。少しアタックが強く思えるが、パワフルさは中高域のアタック中心でそれほど強くない。
豊かさ
(豊か/貧弱)

普通。音数的、ディテール的な情報量が多いという意味で豊かな傾向の音で、太く広がりが豊かな感じではない。

太さ
(太い/細い)

やや細い。音は少し細めに聞こえる。

手触り
(ざらざら/滑らか)
ややざらざら。中高域で手がかりが多く、少しザラザラ感があるが、抜けはシルキー。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。中高域以上は繊細で拡散的に分離感を出すところがあり、情報量は少し多い。
清潔感
(澄んだ/濁った)

澄んでいる。全体的に淡泊で清潔系に聞こえやすい。

潤い
(潤いのある/乾いた)
やや乾いた。音は少し硬く、カリカリシャリシャリしている感じがあり、少しドライに聞こえる。
重さ
(重い/軽い)
やや軽い。低域の引き締めは強くなく、高域の浮揚力が少し優勢で、重心は少し高い。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
澄んでいる 澄んでいる

明るいか

(明るい/暗い)

明るい 明るい

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

伸びやか やや伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや乾いている やや乾いている

太いか

(太い/細い)

やや細い やや細い

濃いか

(濃い/薄い)

やや薄い やや薄い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

普通 普通

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
スカスカ
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
普通
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
やや前傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
広い
定位感
(頭内的/頭外的)
やや頭外的
分離感
(拡散的/密集的)
やや拡散的

 

美点
  1. フラットで見通しが良い
  2. 音場に開放感があり、横幅は広い
  3. 爽やかで抜けの良い音
  4. 清潔感がある
  5. ボーカルフォーカスが良い
  6. 聞き疲れしにくい
欠点
  1. 濃厚感に欠ける
  2. 奥行きは少し抑えめで立体感は思ったよりない
  3. 全体的に薄味

 

[高音]:高域の高いところは清潔で透明な感じがあり、たとえばシンバルの空気感はシャーンよりシーンとした感じで、思ったより強く高さが強調されないが、中域と中高域が比較的清潔なので、高域の高さは印象的には高い。しかしよく仔細に聴いてみると、ボーカルの子音はそれほど尖らず、息感も見た目の清潔さほど強調されていないので、スーハーする感じも強くなく、自然な高さで抜けているようである。この透明感のある高域の利点は音量を上げても音が過酷になる感じがなく、すっきり感が維持されて聴き心地に安定感があることである。

 中高域は中域に比べて前進しているが、アタックはそれほど強くないらしく、スネアはかなりアタックを感じるが、弦楽や管楽などは前傾しすぎずにどちらかというと角度が緩く高く伸びている感じがある。手がかりは少し多く出すところがあって、中高域は音数的にはやや多めに聞こえるので、ボーカルすぐ上くらいに少し音が集中する感じがあり、人によってはガチャガチャ感を感じる可能性があるが、それもあまりアタックが強くなく、色味に派手さもあまりないので、相対的に聴き心地は良い(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は基本清潔で、中域下のパンチが少し厚みを感じさせるが、中高域に向かって伸びやかに音が浮き上がりながらつながっていく感じに聞こえる。そのため中域全体の印象は少し上昇気流が感じられるアタック感のあるものとなる。ピアノ音は深さよりはガラス質の光沢感成分をやや多めに聴かせる、少し浮き足立った艶やかな感じになり、スネアはややアタック強めに浮き上がる。

[低音]:100hz~40hzまで明るめのボーッとした振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。基本的に少し明るい低域の印象を受け、たとえばベース音は少し明るくラインを聴かせ、重みはそれほどなく、ブンブン感も抑えめに聞こえる。バスドラムのキックもあまり重くなく、トントンくらいで床に踏み込みすぎないタッチに思え、床面の鳴動も少なめ。相対的に胴鳴りは結構聞こえて少しドラムは豊満に思えるが、それもボワつくというほど膨らみを強調する感じでもない。低域弦楽はやや明るめで浅い感じがあるが、胴鳴りはドーンと出るので、深掘り感はそれなりにあり、透明感が少し高い音に聞こえる。ビヨンビヨンとゴリゴリの間でグォングォンくらいの床に響かせすぎない、中庸な深みの表現に思える。低域は曲が強調している場合以外は基本的に支配的にならないはず。比較的透明度が高く、ディテールが良いように思えるので、レイヤー系の深さがわかりやすいモニター的な低域が好きなら魅力的に思えるはず(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体の印象はフラットに聞こえる。基本的には清潔系で音の粒立ちや透明感を重視している印象で、色味を出し過ぎずに音像を丁寧に聴かせる印象を受ける。音は拡散的で少し情報量が多いタイプだが、アタックや派手さは適度にあるので、ボーカルフォーカスや楽器のグルーヴ感は分かりやすく、リスニング的な感触は掴みやすい(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはややスネアのアタックが強めで、スナッピーさがあってバシバシッバツバツッと粘る音が強めに目立つ感じはある。リズムの印象はバスドラキックよりはスネアの鼓面が激しく曲を疾走させていく感じが少し強いだろう。胴鳴りも一定程度あるので、意外と分離感が強調されすぎる感じもなく、実体感があるので、ビシバシしすぎてタイトすぎる感じもない。アタック強めのバチンバチンないしバツンバツン。ハイハットは清潔系でチンチンしたあたりはあまり聴かせすぎず、むしろシンシンした高いところをやや透明に聴かせる。ハイハットはそれ単体では輝きを抑えたおとなしい色味に思えるが、ドラムセットの中では一段高めに浮き上がって聞こえるので、高さを感じやすい。全体的にドライで酸味の利いたスパイシーな感じに聞こえ、ロック向きに思える。(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはコクはあまりなく、やや薄く聞こえやすいところはある。しかしボディがあまり濃くないわりに子音や息感の強調も少なめで、息感にスーハー感はあるものの、それが強く出る感じはなく、透明にスーッと抜けている感じに聞こえる。そのためボーカル全体は芯が立った伸びやか系に聞こえつつ、そののびやかさを露骨に上で強調して臭みを出す感じがなく、透明にスーッと空間に抜けてくれるようなナチュラルさがある。女声ボーカルも上昇圧があるので少し媚びる感じは出るが、すぐに透明になって伸びるので、ギャンギャン吠える感じになりにくい。

 

【4】官能性「清潔で抜けが良く、聴き心地が良い」

水瀬いのり「アルペジオ」(vs Nex Q70)

【GRANBEATで鑑賞】少しキラキラする派手めの曲でボーカルも上昇圧がありますが、このイヤホンはほどよくすっきりした感じであまり輝かせすぎない感じで清潔に聞こえます。音場は清潔系で、低域から中域が少し離れていて、整理された感じがあり、高域方向も開放的で音が抜けていくので、ボーカル周りは清潔です。そのボーカルもあまり子音を強調せず、息もスーハーさせすぎない透明な感じで聴きやすく、爽やかな印象で聞こえます。

 

 さて、同じように清潔系の音であるNex Q70と聴き比べてみますと、まず低域はQ70のほうが少し厚ぼったく、中高域の色味ももう少し濃い目で中域がSpunky Beatより少し密度感が高い印象を受けます。そのため、同じ清潔系の音とはいえ、電子音の輪郭感は強く、キラキラ感がより濃くはっきり聞こえ、ボーカルも媚びた甘味がより強くキャピキャピしている感じがあります。Spunky Beatの音が清楚系だったとすると、こちらはもう少し甘ったるい感じで聞こえます。

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 最終的にはSpunky Beatの清潔で抜けの良い開放的な感じが好きか、同じ清潔系でももうちょっと媚びたキラキラ系の音が好きかという感じになりそうです。解像度的にはQ70のほうが音の輪郭がしっかりしてるので、解像感高そうに思えますが、私の好みはこの曲の場合、Spunky Beatの清潔系の感じが好きかなぁってところです。電子ドラムがSpunky Beatの方がスパッとキレてる感じがするのも大きいです。一方で比較的薄味のQ70よりSpunky Beatはさらに薄味に聞こえるので、人によっては充実感が足りないと思えるということはありそうです。

 


BLUE COMPASS【初回限定盤】

 

Fire Bomber「New Frontier」(vs Ephram K7)

【KANNで鑑賞】この曲はかなり淡泊に聞こえます。ドラムやギターは清潔系で透明に伸びている感じがしますし、ボーカルは少し透けるくらいに聞こえます。低域もドラム音とベースの分離が良く、少し透明にレイヤー感を出してくれるのでモニター的に楽しめます。それでいて、スネアのアタックやエレキギターのディストーション、ハイハットの粒立ちはしっかり味付けされて聞こえてくる感じがあるので、リスニング的なノリの良さも失われていません。色味は淡く、すっきり系です。

 ちなみにKANNで音楽再生してたら3,4分程度で勝手に電源OFFすることに気づきました。通話機能のないDAPとの相性は悪いようです。

 

 さて同じようにさっぱり系に属するかも知れない音を持っているEphram K7と聞き比べてみます。ぶっちゃけK7はレビューでも述べましたが、アタックが強すぎる感じがあり、スネアのビシバシ感やシンバルのカリカリ感を強く出し、ボーカルは妙に子音が尖る媚び媚びな上昇圧をかけて聴かせる感じがあるので、小音量なら「手がかり多くていいですね」くらいですが、音量上げると音楽がピーキーな感じになりやすいんで、個人的にはやややりすぎかなというラインなんですが、通信品質は良いですし、人によってはまあおすすめできるかもしれない機種です。アタックがあるので、場合によって音場も奥行きは広く感じられるでしょう。

 実際K7のコンセプトは分かりやすく、この曲の場合ドラムをカツカツに近いぐらいスナッピーにアタック強く聴かせて、シンバルもチャリチャリカリカリ感強めに派手に輝かせて目立たせる感じです。色味はほどほど濃く、解像感はあり、意外と悪くないようにも思えますが、私の好みとはちょっと違う感じです。それでも印象的には私の比較的好きな機種であるFAudio Passionなんかに近い感じもあり、意外と悪くないとも思ったりする、個人的にはなんとも評価しづらい機種です。音場的にはもっと大胆にアタックを出しているPassionに比べて詰まった印象を受けるので、開放感は比較になりませんけれども。

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 まあそういうわけで個人的な結論としては、どちらかというとSpunky Beatの清潔感のある爽やかな出し方の方が音の方がセンスが良いと思うのですが、一方でK7のアタック強めで派手めでかっつり感もある音も、この曲はなかなか気持ち良いと思えるところもあります。ただしこの感想の要因としては、K7の、妙に前に出てきてシャンシャンチャリチャリうるさいシンバルが、個人的にあまり好みじゃない点が、おそらく大きいと思います。

 


マクロスダイナマイト7 DYNAMITE FIRE!!

 

TVアニメ「放課後さいころ倶楽部」EDテーマ「On the Board」(vs BOMAKER SiFi)

【Hiby R6 Proで鑑賞】さて、この曲もかなり爽やかめに聴かせます。具体的にはピアノや弦楽の色味はかなり淡い感じがあり、透明感が強めで、シンバルの粒立ち感が輝きは強くないのに、ピアノや弦楽に埋もれずにシャンシャン清潔な色でしっかり聞こえてきます。ボーカルは媚びを抑えて甘味はほどほどの薄味気味ですが、逆に思春期らしい清潔感のある声色で、息感も透明で無理に伸びている感じがありません。ボディは薄いのに子音も尖らず滑らかです。全体的に清潔感強めの薄味すっきりサウンドで爽やかに聴かせてくれ、ドラムも軽やかな感じでしつこさがありません。

 

 さて同じ価格帯で同じくQCC3020対応のBOMAKER SiFiと聞き比べてみます。SiFiは比較的低域がしっかりしていて、色味が濃い感じがありますが、一方で高域も意外と清潔で透明感があり、高さはそれほど強く感じさせないものの、抜けはよいという特徴があり、この曲でもボーカルにコクを出してボディをしっかり感じさせ、ドラムの胴鳴り、床鳴りも味わわせてくれるので安定感がしっかりしています。それでいて、高域では少し爽やかでボーカルはちょっと息感の伸びを感じさせつつも、子音にあまり尖りを出さないというなかなかよい調整です。

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 まあ好みが多分にあると思いますが、あえてどっちが気持ち良いかというと、個人的にはSiFiです。決め手はドラムの胴鳴りの確かさと、ピアノ音がしっかり濃く聞こえるかという充実感、ボーカルのコクのある甘味です。コントラスト感もSiFiのほうが高いので、メリハリも良い印象を受けます。最終的には好みですが。

 


TVアニメ『放課後さいころ倶楽部』エンディング・テーマ「On the Board」

 

【5】総評「清潔に分解能高めに聴きたいなら有力候補」

 少なくとも音空間は清潔で、淡い薄味気味ですが、上から下までしっかり聴かせ、音場も広いので分解能は高い印象を受けると思います。音量を上げてもうるさくならず、清潔な感じの音が好きなら、かなり魅力的に思えると思います。一方で、清潔すぎて色味が淡泊なところがあり、低域も透明系の音なので、うるさい場所では音楽が聞こえづらいということもありそうです。ある意味音楽をかけていても外の音が聞こえやすいという意味では美点にもなりえるかもしれませんが。

 通信品質はかなり安定している印象を受けましたが、相性問題があるのが気になります。

 

まとめ
  • 清潔で淡泊なさっぱり味の音
  • 爽やかで抜けが良く、しかも滑らか
  • 通信に相性問題がある

 

Tronsmart Spunkyk Beat

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Tronsmart スパンキービート Bluetooth TWS イヤホン APTX とワイヤレスイヤフォン QualcommChip 、 CVC 8.0 、タッチ制御、音声アシスタント

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン Mpow M7 レビュー】鳴動感のあるリアルな重みを感じられるパワフルな低域が魅力。おすすめ

Mpow M7

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Mpow M7 ワイヤレス イヤホン IPX7防水 AACコーデック対応 親子機入れ替え機能 Bluetooth 5.0+EDR搭載 自動ペアリング 自動オン/オフ ワイヤレスイヤホン 6+24時間再生 3Dステレサウンド siri/音声アシスタント対応 Telec/MSDS/PSE認証取済み 18ヶ月間保証 ブラック

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質も良好」

おすすめ度*1

Mpow M7

ASIN

B07XZ5J44P

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

6h/30h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
防水性能

IPX7

音質傾向

重量感がある、ボーカルフォーカスが良い、ドシドシ、濃厚、充実感がある、実体感がある、部屋鳴り感がある、空気感がある

 丸みを帯びたハウジングデザインで装着感は悪くありません。遮音性もそこそこです。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、関東の某ターミナル駅周辺でテストしました。

 駅のホームで電車に乗り降りするときに少し途切れを感じましたが、基本的には安定度が高く、改札やバスロータリーなどの通信が途切れやすいところ以外では安定しています。家庭内ではまず途切れることはないでしょう。

 通信品質的にはこの価格帯では優秀な方であると考えられます。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Pro、Astell&Kern KANNで行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電コネクタはType-Cです」

 付属品はイヤーピースの換え(2種類)、充電用USBケーブル(Type-C)、専用充電ケース、説明書です。

 

Mpow M7Mpow M7

 

【3】音質「深めで重量感のある低域音が特徴的。床面がパワフルに感じられやすい」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 まず音質的な全体像を確認すると、やや暗めかもしれない音場の中で、ドシッとした低域がパワフルに主張するのが印象的です。ロックやダンスではドラムサウンドの胴鳴りに重量感があり、キックがドシッと踏み込みよく重くパワフルに感じられます。逆に低域音にあまり強調がない曲では、音の沈み込みがよく感じられるようになっており、たとえばピアノ弾き語りのような曲では、ピアノ音が深淵に沈潜するような深みを感じられます。そのおかげで中高域の響きが少し太く落ち着いて聞こえる感じがあり、たとえばアコースティックギターには充分な温もり感があって少し色味が濃い感じで聞こえます。全体的な音の響きの印象は重みが充分に表現されるために実体感のあるメロウで豊かなものに感じられます。

 次に個別に音域を確認していきます。まず低域は明らかにこのイヤホンのアピールポイントです。ベース音やドラムキックはかなり黒みが強く、ベース音は下の方でかなりウンウンブンブン唸りを上げて聞こえる感じがあるでしょう。ドラムキックはドシドシした重みの強いものになります。床鳴りが床面に広がる感じがあり、ウォーム感もあるので、クリアな低域ではありませんが、ライブ感のある音で、胴鳴りよりも床鳴りのほうが広い印象で聞こえるので、音が空間に響いているリアルさが感じられます。そのため、ドラムサウンドを聴けば、スネアの鼓面に対し、胴がしっかり鳴って音の反響を感じさせ、さらに床面にまで音がつながって響いている感覚があり、ロックやダンスで生々しい会場の空気感が出ます。弦楽は人によってはゴリッと深く重みを出す感じに聞こえ、黒みの強い重量感のある音に聞こえるでしょう。クラシックやJAZZではホールの床面の響きを少し強調して聴かせてくれます。

 中域は曲によって少し低域の支配を受けやすいところがあり、たとえば低域弦楽やドラムの味付けが強い曲では、中域下にもやもやしたノイズ感のようなものが少し強く感じられるかも知れません。一方でピアノ音やギター音は低域にしっかりつながって音に深みが感じられやすく、色味がやや濃い感じで、浮き上がって軽薄に聞こえる感じにはなりません。おとなしめの弾き語り曲では曲に深みが感じられ、床面がしっかりしている曲ではその床面に対する根立ちがよく、音の実体感が感じられるはずです。ボーカルフォーカスは基本的に良く、ボーカルはだいたい前面に出てきてくれますが、曲によっては低域音が少しかぶって感じられるかも知れません。

 高域は全体的に少し抑制的です。中高域は結構艶やかに音が聞こえますが、それでも曲によってはこのあたりでもまだ低域音のエネルギーが支配している感じがあります。ギターにアタックを出して伸びてくる感じはあまりありません。スネアも胴鳴りに支えられて安定的に聞こえるので、鼓面だけが弾けて走ってくる印象はあまりなく、しっかり踏み込むキックのほうがリズムを主導して聞こえます。高域の高いところは少し清潔に思いますが、基本的に後退的でハイハットは少し落ち着いていて、高さはそれほど強調しません。ボーカルの上にさらに高く音を重ねることはあまりなく、ボーカルフォーカスを意識しているようで、ボーカルが高くなるところでは、楽器音が自然と後退するような味付けになっています。

 

 総合すると、この機種の魅力はライブ感のあるパワフルな低域と、ボーカルフォーカスのよいサウンドにありそうです。そのボーカルは少し密度感高めに楽器に囲まれる感じがありますが、奥行きをあまり強調しない感じで楽器とボーカルの分離を強調しすぎず、充実感を出しつつ、それでもボーカルが基本的に聞こえやすいようになっています。音の実体感が意識されている音響で、厚みのある音を聞き込める感じがあり、高域は少しだけ清潔感を出すくらいで主張は強くないので、低域のライブ感や中域の濃密感が抜けずに、しっかり味わえるようになっています。

 一般的に音量が小さいと低域は存在感が薄い傾向にありますが、このイヤホンなら、小さめの音量でも深いところの足踏みが聞こえやすいのは大きな利点です。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
普通。中高域は結構鮮やかに思うが、基本的に低域の黒みが少し強いので、発色はおとなしく聞こえるかも知れない。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鈍い。エッジ感は基本的に抑制されている。
明るさ
(明るい/暗い)

やや暗い。中高域は少し明るいが、基本的に低域の支配力が強く、暗め。

派手さ
(派手/地味)
やや地味。低域音が中高域を少しおとなしくさせる感じがある。
硬さ
(硬い/柔らかい)
普通。低域は膨張感は強くない。一方で中高域の硬い感じもそれほど強くない。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや丸みがある。全体像を見ると、マイルド。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
少し騒々しい。安定感のある音で拡散的ではないが、低域の重量感が少し強いので、それを騒々しいと感じるかも知れない。
力強さ
(力強い/嫋やか)
力強い。パワフル。
豊かさ
(豊か/貧弱)

豊か。音の実体感があり、とくにクラシックでは充分に太く生々しく聞こえるはず。

太さ
(太い/細い)

やや太い。音は根立ち良く太めに聞こえるはず。

手触り
(ざらざら/滑らか)
滑らか。基本的に音は尖りがほとんどなく、マイルド。
粒感
(きめの細かい/粗い)
やや粗い。基本的に繊細よりパワフル。
清潔感
(澄んだ/濁った)

やや濁っている。おとなしい曲では低域音が静寂感を出してくれる場合もあるが、大抵の曲で床面の主張が強く、低域音が中域に滲み出している感じはある。

潤い
(潤いのある/乾いた)
普通。中高域あたりに結構潤い感を感じるが、あまりアタックされてこないので、むしろ地熱感のある低域のホットさに中和されている感じがある。
重さ
(重い/軽い)
重い。基本的に重い低域が支配的。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
濁っている 濁っている

明るいか

(明るい/暗い)

やや暗い やや暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや天井感がある やや天井感がある

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや乾いている 普通

太いか

(太い/細い)

やや太い やや太い

濃いか

(濃い/薄い)

濃い やや濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

目立たない 目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや天井感がある
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
やや後傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや狭い
定位感
(頭内的/頭外的)
頭内的
分離感
(拡散的/密集的)
密集的

 

美点
  1. 低域に重量感がある
  2. ライブ感がある
  3. 音に実体感がある
  4. 密度感がある
  5. ボーカルフォーカスが良い
  6. パワフル
欠点
  1. 立体感に欠ける
  2. 音場がやや狭い
  3. ややもっさりして感じられやすい

 

[高音]:高域の高いところは少し後退的で、おとなしめに聞こえる。ボーカルは息に強調がほとんどなく、シンバルの空気感もあまり高さを強調しないが、高域付近は音が落ち着いて清潔に聞こえるので、風通しの良さは少し感じられる。中高域はアタックはあまり強くなく、押し出し感は落ち着いているので、低域から強く伸び上がる感じはないが、低域から自然につながって音が沈みこみながら響いて聞こえる。艶やかさを強く強調する感じではない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は安定的で、低域に向かって安定している印象を受ける。そのため、楽器音はのびやかというよりは根立ちを意識したものに聞こえ、沈み込みが少し強い感じになる。たとえばピアノ音はツヤッとした光沢音を出した後、すぐ黒く沈んでいくような落ち着いた鳴り方で、撥ねる感じが少ない。エレキギターも少し黒みを出し、エッジの伸びやかさは抑えている感じがある。アコースティックギターは沈みの良い黄金色に近い濃い目の深みのある音色になる。

[低音]:100hz~40hzまでやや輪郭の緩い、ボーッとした振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。ベースは少し黒みが強く、ブンブン感もあり、床面にウンウン鳴動する感じもあるので、暖かみが強めで、地熱を感じる。バスドラキックはドシドシッとした重みのある音で、少し腹にこたえる感じもあるが、それよりは重みが勝り、床面に沈む感じが強く聞こえる。低域弦楽は深く重い黒い音で、ドーンとした重みとゴリッとしたパンチ力が感じられる。深いところで唸る感じがあり、楽器音が下に反響してウンウンしている比較的リアルな床面表現に思える(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音場は基本的に頭内定位的で横幅はあまり広く感じない。奥行きの強調も少ない。全体的にっぎっしりと密度を出してやや密閉的に響かせる感じがあり、フルオーケストラは重厚だが、少し狭い箱で演奏している印象を受けるかも知れない。JAZZなんかは小さなライブハウスで聴いているような臨場感が得られる感じがある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは明らかに胴鳴りと床鳴りの鳴動感が強く、ロックでは震える感覚が生々しく感じられることが多い。スネアの鼓面はやや明るくバシッと清潔な感じがあるが、その音に続いて胴鳴りがドンと響き、床面がブルンと震えるといったような響いている場を意識した音になっている。スネアの鼓面が意外と明るいのでメリハリがあり、スピード感は機敏ではないが、リズムコントロール的には少しディケイが遅いかなくらいの感覚で悪くない。逆に踏み込みでこれくらいの「ため」のようなものがあったほうが気持ちいいという人もいるだろう。重めのバツンバツン。ハイハットはドラムの胴鳴りに対してやや劣位の力関係にあるが、高いところのシーン、シャーンって音は意外と清潔に目立つようになっているので、埋没感はあまりないが、音量を上げないと聞こえづらいところはあるかも知れない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは男女ともに比較的前面に出てきてくれる。ボーカル周りはあまり清潔ではなく、楽器音が近い感じがあるので、曲によってはとくに低域に対して埋没する印象はあるかも知れないが、基本的にはよくフォーカスされる。色味も濃いめで、息感にはほとんど強調はなく、子音も尖ることはまずない。普段かなりツ音が尖ると思う音源でも滑らかに聞こえる感じがあるだろう。中域で甘味をしっかり出す感じがあり、男女ともに少し大人びて聞こえるだろう。高域音がおとなしめなので、女声ボーカルは大抵音楽構成上の一番高い位置に近いところで聞こえやすく、埋没感は少ないはず。

 

【4】官能性「パワフルでライブ感に溢れた音」

早見沙織「dis-」(vs Mpow M5)

【GRANBEATで鑑賞】かなり床面にドシドシとした重量感が出て、その重みの支配するシックな空間の中でボーカルがちょっと大人びた声色で聞こえます。金管音は渋く、適度に沈みながら滞留するように聞こえ、この曲の中高域以上のガチャガチャしやすい部分は適度に音数が減って緻密さを強調しすぎないように整理されつつ、高域で少し清潔感を出すので、一番上は風通しが良い印象を受けます。ボーカルは高域に向かっては自然に減衰して遠ざかる感じがあり、全体的に太く力強く、子音や息は尖らず滑らかです。息だけはわずかに伸びている感じがありますが、それも透明でスーハー露骨に息感を出す感じはありません。

 

 この曲をMpow M5と聞き比べて見ると、やはり重厚感の違いは明らかです。M5の床面は浅く、スピード感はありますが、パサパサした感じがあってなんとなくデジタル的で、現実味に欠けます。中高域のアタックが増し、押し出しはよくなっており、とくにボーカルはのびやかさが増して、元気になっていますが、相応に中高域もガチャガチャ感が増している印象があります。ややデジタル音がパシャパシャするようなうるさい感じはあり、ドライでかっこいいですが、M7の音を聴いた後だと、どことなく軽薄です。

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 最終的には中高域のアタックを取るか低域の重厚感を取るかということになりますが、あくまで個人的な感想で言えば、M7の大人びた、適度に音数をセーブした聴かせ方の方が、この曲の少し悟った諦観のある雰囲気にはふさわしい気がします。出だしの静寂感もM7のほうがビシッと決まっていて、かっこいい気がしますね。

 


(神のみぞ知るセカイ)キャラクター・カバーALBUM2~選曲:若木民喜 (初回限定盤)

 

ロザリーナ「百億光年」(vs Hiyoo A8-C5)

【KANNで鑑賞】この曲はかなり低域が暖かみと重み、深みを出して床面も鳴動させて聴かせてくれます。メロウでややゆったりしたリズム感もこのイヤホンとの相性がよく、聴き急がせる感じなく、むしろどっしりと音を沈みこませて聴かせてくれます。元々濃い目のボーカルですが、このイヤホンはしっかりと太く力強く聴かせてくれ、周囲の楽器音も根立ちが良く色味がしっかりしており、下で響く感じがあるので実体感に優れ、充実感があります。低域が少し強めで中域を若干溺れさせている感じがあるのが好みを分けるかも知れませんが、こういうしっとり系の曲はかなり満足して聴けるのではないでしょうか。

 

 さて同じようにメロウな音質を持っているHiyoo A8-C5と聞き比べてみます。まず同じく落ち着いた中高域と深い低域を持っていると言っても、そのパワーバランスが全く異なっていることに気づくでしょう。明らかにMpow M7のほうが低域の存在感が強く、音楽全体を支配していますが、A8-C5の低域は中高域がメインで低域はどちらかというと下支えの役に回っているようです。そのため、A8-C5のほうが中高域がよりわかりやすく響く感じで味わいやすい感覚がありますが、一方で音の沈みこみはM7のほうがよく、静寂感はM7のほうが勝り、重厚感もあって迫力は上です。また低域音だけに注目してみると、A8-C5の低域はM7に比べてもうちょっと厚みを出していて、厚ぼったい感じがわずかに勝り、M7よりは床面に響いていないのでライブ感に欠けると思うかも知れません。もちろんブンブンうるさくないという意味で逆の評価もありえます。

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 両者の音は小音量ではそれほど差を感じないと思いますが、音量を大きくしていくと、M7のほうがライブ感があって空間の静寂感も強く、コントラストに勝っている印象を受け、締まっている感じがするので、この曲の場合、私はM7の音の方が好きです。

 


百億光年(期間生産限定盤)(特典なし)

 

佐渡裕指揮、シエナ・ウインド・オーケストラ「Tarkus - Eruption」(vs SoundPEATS Truengine SE)



【Hiby R6 Proで鑑賞】上の動画は参考用で、私が聴いた音源とは異なります。

 さて、賛否両論ありそうなのがクラシック音楽です。低域の重厚感が素晴らしく、リアルな楽器音の床面反響を感じさせて深みのある音を実現してる反面、高域は明らかに暗く、弦楽や管楽が伸びきらない印象は多いかも知れません。かなり生々しい響きの雰囲気があるのですが、一方で音場は少し箱が狭く、フルオーケストラもホールよりはもうちょっと狭い場所で演奏している印象を受けるかも知れません。臨場感がある音ではあり、迫力も感じるのでこの価格の完全ワイヤレスではなかなか味わえないであろうパワフルサウンドではあります。

 

 さて、この曲を同じようにパワフルな表現力を持っているSoundPEATS Truengine SEと聴き比べてみます。まず低域ですが、同じく床面に重厚感がありますが、Truengineの床面の部屋鳴りはクリアで、あまり鳴動を強調しないので、やや音の響きの実体感には欠けるかも知れませんが、見通しは良く聞こえます。またTruengineはデュアルドライバーのせいか高域もより緻密で手がかりが多く、粒立ちはよく聞こえるでしょう。そのためM7では若干欠点となる高域で伸びきらない感じも同じようにありますが、より少なく感じられ、バランス良く聞こえると思われます。何より空間の清潔感はTruengine SEのほうが上です。弦楽のボーイングの筋立ちや金管の粒立ち感も多く感じられるでしょう。

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 ぶっちゃけると、Truengine SEの音はM7に比べると少しモニター的に聞こえるので、私の好みはクラシックの場合、M7くらい床面が震えてくれる方が好きなんですが、甲乙付けがたい感じがあり、どちらかといえばバランスが良く解像度が高く感じられるのはTruengine SEのほうと思われます。たとえばシンバルのチッチッって音がよく聞こえるので、この曲のスピード感みたいなのはわかりやすく、楽しみやすいと思われます。

 


タルカス

 

【5】総評「低域が好きならM5よりこちら」

 低域のパワフルさが魅力的なイヤホンです。その低域も厚ぼったい感じでなく、重みと深みのあるライブ感のある音で、なかなか味わい深いと思います。通信品質的にも安定度はそれなりに高く、スペックも充分で、防水性能が高めなので使い勝手も良いと思われます。

 この商品をレビューしたきっかけはツイッターで不良品を引いてしまった人からのレビュー依頼でした。一定の不良品率はあるようですが、この方もおっしゃっているように通信品質はかなり良好だと思われますので、個人的にはおすすめできると思います。

 

まとめ
  • ライブ感のある低域
  • 充実感があり、ボーカルフォーカスも良い
  • やや音場は狭い

 

Mpow M7

Mpow M7

Mpow M7 ワイヤレス イヤホン IPX7防水 AACコーデック対応 親子機入れ替え機能 Bluetooth 5.0+EDR搭載 自動ペアリング 自動オン/オフ ワイヤレスイヤホン 6+24時間再生 3Dステレサウンド siri/音声アシスタント対応 Telec/MSDS/PSE認証取済み 18ヶ月間保証 ブラック

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン NUARL N6 Pro レビュー】奥行きのある立体的な音響を丁寧に実現した、明るく見通しの良い透明感のあるサウンドが魅力。おすすめ

NUARL N6 Pro

NUARL N6 Pro

NUARL N6 Pro TWS 完全ワイヤレスイヤホン 連続11時間再生(最大55時間再生) aptX対応 高音質HDSS採用 Bluetooth5.0 IPX4耐水 N6PRO-MB(マットブラック)

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質も良好」

おすすめ度*1

NUARL N6 Pro

ASIN

B081V2G2CH

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

11h/55h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック aptX/AAC/SBC
防水性能

IPX4

音質傾向

立体感がある、奥行きがある、音場が広い、分解能が高い、のびやか、明るい、透明感がある、清潔感がある、解像度が高い、アタック感がある

 イヤーフックで固定するタイプのデザインになっており、装着感は良いです。遮音性もそこそこ悪くありません。

 

 通信チップはQCC3020を搭載しています。対応コーデックはaptX/AAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、関東の某ターミナル駅周辺でテストしました。

 駅の改札近くから、バスターミナル付近まで行き来しましたが、かなり安定度は高めです。バスターミナル付近ではプチプチする感じが出ましたが、総じて性能は高いように思われます。

 QCC3020の特性なのか、接続当初はプチプチとポップ音のようなものが聞こえるのが気になるかも知れません。私の個体の場合、数曲聴いたくらいで落ち着きますが、個体差はあるかも知れません。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Proで行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「デザイン高級感があります」

 付属品はイヤーピースの換え(2種類)、イヤーループの換え、充電用USBケーブル(Type-C)、説明書です。

 

NUARL N6 ProNUARL N6 Pro

 

【3】音質「透明感と清潔感のある、奥行き感に優れた前方定位を充分に意識したクリアサウンド」

 今回は標準イヤピの中で、Spinfit CP360 Lサイズを使ってレビューします。

 まず音質的な全体像を確認すると、奥行き感があり、透明感のある中域が特徴的なのがわかります。音はしっかり奥から伸びてくる感覚があり、前方定位感が意識されています。また高域方向でも弦楽やハイハットがしっかり高さを出して広がるので、空間に開放感があります。少し細かに粒立ちさせる緻密で細い感じは気になるかもしれません。低域は基本的に透明で、あまり厚みを出さないタイト系の音で、やや空間が多めで人によっては量感的な物足りなさを感じるかもしれません。重みもなく、あまり深い印象も受けないかもしれません。明るい立体感重視の音場が広いのが持ち味のイヤホンのようです。

 個別に音域を確認していくと、まず低域は分離感が意識されています。ベース音は明るめですが、かなりはっきりと聞こえ、温かみをあまり出さないクリアな音に聞こえます。バスドラムキックのドンも締まりがよく、一点を押し込む感じですが、重みは抑えています。胴鳴り感や床鳴り感は適度に抑制されていて、リズムコントロールは俊敏です。低域弦楽も透明度が高く、厚みは抑えてやや明るめにビヨンという弦のしなりを聞かせながら潜る感じがあります。深堀り感よりはむしろ浮き上がりのある反発力重視のように聞こえ、躍動感は高いですが、重厚感には欠けるでしょう。基本的にノリがよい音に聞こえると思います。

 中域は前傾的でかなり清潔にされています。基本的に奥行きを重視するこの中域から中高域の味付けによって前方定位感は高くされており、楽器のアタックも強めで、ボーカルの子音ははっきりと明瞭になっています。音の分離感も強調されて聞こえ、低域と高域は分断されて聞こえやすいです。いわゆる分解能が高い音という系統なので、その意味で解像度は高く感じられるでしょう。中域で豊かというよりはもう少し上で音が響く感じがあり、むしろ中域は音の響きわたる空間として透明なまま確保されているように感じでしょう。

 高域は高いところまで詳細な印象を受けるはずです。やや音が細く、緻密で派手さも強いところがあり、最初は音が細く、シャリシャリして刺激が強い印象を受けるかもしれませんが、ハイハットの光沢感はわずかにセーブされていて、派手ではありますが、どちらかいえば清潔に抜けるように意識されています。そのため見た目の派手な感じの割に耳にしつこく残る感じはありません。それでも、ボーカルのサ行は少し刺さりやすく、子音は露骨に強調されるところがありますので、人によってはやや攻撃的に聞こえるかもしれませんが、メリハリよくハキハキと聞かせます。元気が良く力強く伸びる声色に聞こえるでしょう。

 

 総合すると、最大の魅力はスピーカー的な前方定位感を意識した立体感のある音響です。下のような立体的な効果が考えられた曲ではとくに奥行きが丁寧に感じられ、音が飛び出してくるように感じられると思います。

 

 したがって、明らかに現代的な立体効果のある曲と相性が良い感じですが、どんな曲でも音を整理してレイヤー感のある奥行きを出してくれるので、分解能は高く感じられ、音数が多く聞こえてくる印象があるでしょう。緻密な味わいが好きな人にはかなり魅力的に映るはずです。一方で音楽の音数的な情報量は多く、単純に音の多さからくる目まぐるしい感じが出るので、人によっては落ち着けない感じはあるかもしれません。前にも言いましたが、分解能が高く立体感に優れた構築的な高解像度系サウンドで、音楽を設計図通りに展開するような緻密さがあります。

 

イヤーピース考察

 基本的に音量を上げるほど立体感が増して聞こえると思います。立体感を重視するなら低域があまりしつこく出ないイヤーピースを選ぶと良いでしょう。おすすめは標準のCP360かePro Horn-Shaped eartipsです。final E Clearも悪くありませんが、私が聴いた感じどうも高域が落ち着き、音の広がりが良くないらしく普通のフラットサウンドに聞こえ、むしろ立体感が少し消えました。SednaEarfitのような低域の強いものは音を頭内的に感じさせやすいので、立体感的にはマイナスになりやすいと思われます。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
鮮やか。中高域は色づきもよく、しかも緻密で情報量が多く感じるだろう。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

鋭い。高域は人によってかなりエッジが鋭く聞こえるかもしれない。
明るさ
(明るい/暗い)

明るい。空間は非常に透明で、明るい。

派手さ
(派手/地味)
派手。基本的には細かく音を構築して細密な宝飾品的な音を感じさせる。
硬さ
(硬い/柔らかい)
硬い。エッジは鋭く、アタックも強く、音は基本的にやや固く感じるだろう。
尖り
(尖っている/丸みがある)
尖っている。高域は少し緻密に尖る感じがあり、ボーカルもやや上に細く伸びていく。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
騒々しい。曲にもよるが、とくに高域は非常に緻密になるので、人によって音数が多すぎる感じがあるかもしれない。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや力強い。低域はタイトに打ち込む感じの音になるので、衝撃感はあるが、マッスルに欠ける感じである。基本的にはアタック的な力強さが強く出るタイプ。
豊かさ
(豊か/貧弱)

やや豊か。情報量は多く、中高域の響きも広く聞こえるので、高解像度で広がりもよく思えるだろうが、全体的には音にか細い感じがあるので、人によってはあまり包容力を感じないだろう。

太さ
(太い/細い)

やや細い。低域は厚みがないし、中域以上も全体的に少し細身の音になる。

手触り
(ざらざら/滑らか)
ややざらざら。金属光沢は少し抑えたシルキーな感じではあるが、シンバルの粒感は細かく、サラサラした細かな粒が多めに聞こえるだろう。
粒感
(きめの細かい/粗い)
きめの細かい。基本的に粒立ちは細く、粒子的に響かせている感じがある。
清潔感
(澄んだ/濁った)

澄んでいる。高域の風通しの良さ、中域の透明感ともに高め。

潤い
(潤いのある/乾いた)
やや乾いた。全体的に音が尖って聞こえやすいので、潤い感には少し欠けるかもしれない。
重さ
(重い/軽い)
軽い。基本的には音場は浮揚力が強めで音が上に上がっていく感じがある。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
澄んでいる 澄んでいる

明るいか

(明るい/暗い)

明るい 明るい

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

伸びやか 伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや乾いている やや乾いている

太いか

(太い/細い)

細い 細い

濃いか

(濃い/薄い)

薄い 薄い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

目立つ 目立つ

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
スカスカ
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
浮き上がりが良い
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
広い
定位感
(頭内的/頭外的)
頭外的
分離感
(拡散的/密集的)
拡散的

 

美点
  1. 立体感に優れる
  2. 分解能が高い
  3. 音場が広い
  4. 前方定位感のあるスピーカー的音響
  5. スピード感のある音響
  6. 音の粒立ちが細かい
  7. 情報量が多い
欠点
  1. 音が細い
  2. 低域の厚みに欠ける
  3. 人によってアタックが強すぎるかもしれない

 

[高音]:高域は高いところまで出ており、高いハイハットの穂先が清潔感を出してくれる。しかし、相応に派手さも目立ちやすくなっており、人によってはハレーションを感じ、やや耳に焼き付く感じがあるかもしれない。弦楽も高さを十分に強調する。中高域付近は十分に透明になっていて、色づきの良い音が横にも上にもよく響く印象を受けるだろう。ボーカルのサ行やツ音は相応に尖りやすい感じはある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域はしっかり前傾しており、中高域に向かって奥から楽器音が伸びてくる立体感がある。低域とのつながりは分離的で、中高域音と低域は少し離れて感じられるところはあり、天井と床面に分かれている立体感重視のワイドレンジサウンドである。ボーカルは正面に位置する感じで音場は前方定位感を意識した、やや腰高気味のものとなっている。

[低音]:100hz~40hzまでやや細いが、重みのあるビーからボーに変わっていくような振動の音。30hzでほぼ無音。低域全体の印象はタイト系で空間成分が多く、清潔に感じられるだろう。ベースはやや明るくラインを明瞭に出し、バスドラキックは重みはそこそこでやや浅いスピード感のあるトントンに近い感じに聞こえやすい。低域弦楽も明るめにビヨンと躍動する弦のしなりが持ち味に聞こえる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:奥行き感があり、レイヤー状の音の重なりを感じさせる分解能が高い音場を持つ。立体感の表現に優れており、前方定位感は強い(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:スネアのアタックは強く、パシパシと攻撃的に弾ける感じがある。バスドラキックのほうは少しタッチが軽い感じがあるので、ドラムセット全体はスネア主導で疾走していく感じが強い。明るめのパツンパツン、ないしパシンパシン。ハイハットはチリチリからシャンシャンまでよく感じられる立体感があり、高いシャーンの広がりも広いので、空間全体に細かく霧散するような塩振り感があるので、スネアの疾走感の上にさらに吹き上がるように広がり、浮揚感を出してくれる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは男女ともに少し透ける感じがある。子音の強調が強めで、サ行もやや尖っていて、伸びの強い細い感じがある。そのため男声ボーカルは少し中性的に聞こえやすい。女声ボーカルは伸びやかで爽やかさと伸びやかさ、透明感を併せ持ったような、やや上ずった感じのある声色で聞こえる。ボーカルフォーカスは一般的に悪くないが、曲によっては弦楽やギターのほうが全面に出てくる感じがある。

 

【4】官能性「透視図的で構築的な音楽表現」

安月名莉子「Glow at the Velocity of Light」

【GRANBEATで鑑賞】打ち込み的な、構築感のあるこういう曲に対しては、このイヤホンはかなり丁寧に楽しませてくれてパフォーマンスを感じさせてくれるでしょう。音が立体感を伴って、あらゆる方向から聞こえて空間を感じさせるように構築されているこの曲の音が走り回るような感覚は、アタック感を伴いながらスピードよく気持ちよく聞こえるはずです。最初から最後まで息をつかせぬような切迫感を非常に強く意識されて、この曲の主題である満たされない心の慌ただしさみたいな味わいは十分に聞こえるでしょう。一方で、人によっては、たとえばドラム表現の薄い感じが気になって、その「慌ただしさ」の部分が強調されすぎている気はするかもしれず、浅い感じになっていて、この曲の渇望感みたいな深い情感はいまいち表現されきっていないと考えるかもしれません。実際ボーカルは少し上ずっていて、熱に浮かされた感じであり、冷静に気持ちを整理して歌いきれていないような感じがすることは事実です。非常にスピード感があって音場が拡散的で目まぐるしいですが、それが曲全体にうわ滑っている印象を与えることはありそうです。

 


TVアニメ 「 彼方のアストラ 」 エンディングテーマ 「 Glow at the Velocity of Light 」

 

TVアニメ「とらドラ!」OP主題歌「プレパレード」

【Hiby R6 Proで鑑賞】この曲はかなり立体音響的演出が強い曲なので、このイヤホンとの相性は基本的に良いです。音が空間に適度に響いて奥行き感を十分に感じさせてくれるので、とくにボーカルのエコー表現が生々しく空間を感じさせてくれて、没入感が高く、中毒的と思えるでしょう。アタックが利いているので、音がスナッピーに機敏さを出して、音のキレも非常によく感じられると思います。音の粒立ち感にも立体感が乗っているので、空間全体に音が浮遊しているような感覚も十分に味わえるでしょう。

 


プレパレード

 

Galileo Galilei「サークルゲーム」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】この曲も立体音響効果が加えられているので、このイヤホンで聴くと、出だしから音の定位感がかなり生々しい感じに聞こえると思います。ボーカルをはじめ、音楽的要素は空間効果が十分に再現されて、立体的に広がるので、音楽に包まれている感覚が味わえるでしょう。目を閉じてみると、音楽の空間に浮遊しているような楽しさが存分に味わえるはずです。ぜひ店頭試聴で聴いてみてください。このイヤホンの魅力がすぐに理解できるでしょう。

 


サークルゲーム(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)

 

【5】総評「NUARLは期待を裏切りませんでした」

 個人的にこのイヤホンには聴いた途端に驚きしかありませんでした。ちゃんと音場を意識して立体的に聞こえるように音が設計されており、現代的な音楽を没入感高めに楽しめるよう丁寧に音作りされています。音響設計は有線イヤホンを含めても高い完成度で、立体音響を聞かせるように質の高いチューニングが実現されています。少なくとも音質的には完全ワイヤレスイヤホンが同価格帯の有線イヤホンを凌ぐレベルのものを実現しているという証明を、このイヤホン自身が体現しています。

 QCC3020由来と思われる、通信品質に由来するポップ音が多いなどの欠点はありますが、有線イヤホンでもなかなか実現できない分解能の高い音は、聴いておいて損がないはずです。

 

まとめ
  • 分解能と立体感がよく、解像度が高い
  • 透明感と清潔感があり、音場が広い
  • できればもっと高品質なチップを使ってほしかった

 

NUARL N6 Pro

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NUARL N6 Pro TWS 完全ワイヤレスイヤホン 連続11時間再生(最大55時間再生) aptX対応 高音質HDSS採用 Bluetooth5.0 IPX4耐水 N6PRO-MB(マットブラック)

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ANC搭載完全ワイヤレスイヤホン 1More EHD9001TA レビュー】本体の完成度は高い製品。優れたノイキャン性能とヒアスルーを搭載し、ハイブリッドらしいパワーと繊細さを両立したサウンドを持つ。おすすめ

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【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質も良好」

おすすめ度*1

Yinyoo TRI-i3

ASIN

amazon登録なし

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

6h/22h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック aptX/AAC/SBC
防水性能

なし

音質傾向

ドンシャリ、解像度が高い、コントラスト感が高い、低域の重量感が良い、ドンドン、ドシンドシン、シャリシャリ、艷やか、抜けが良い、風通しが良い、清潔感がある

 少し大きめのハウジングで、イヤーリングを耳に引っ掛けながら装着する感じです。私の場合はこのイヤーリングが合うので、かなり装着感はよく、遮音性もそこそこ悪くありません。

 

 対応コーデックはaptX/AAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、関東の某ターミナル駅周辺でテストしました。この機種はQCC3034のカスタムチップを搭載しているらしいのですが、通信品質の安定度はQCC302×系よりもよく、とくにQCC3020を搭載した機種によく見られる、接続初期に通信が荒れる感じが私の個体にはほとんどないです。

 駅の改札近くから、バスターミナル付近まで行き来しましたが、かなり安定度は高めです。バスターミナル付近ではプチプチする感じが出ましたが、総じて性能は高いように思われます。

 QCC3034の機種はマルチポイント対応のものも多いですが、残念ながらこの機種はマルチポイント対応ではありません。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Proで行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「ノイズキャンセリング、ヒアスルーともに優秀」

 付属品はイヤーピースの換え、イヤーリングの換え、充電用USBケーブル(Type-C)、多言語説明書です。

 

ノイズキャンセリングはAirPods Proとほぼ同等に思われます

 聴き比べた感じの体感的な比較になりますが、アクティブノイズキャンセリング(ANC)性能はかなり高いです。ANC機能をONにしたとたんに、人の声以外のほとんどんどの音が抑制されて静寂感が出ます。SONY WF-1000XM3と比べるとアクティブノイズキャンセリングは明らかに優秀で、Apple Airpods Proとほぼ同等のようです。どちらが勝るかはにわかに判断しづらいのですが、AirPods Proのときに感じたわずかに耳にツンと来る感じがない分自然です。

 サーキュレーター音のテストではわずかにAirPods Proのほうが清潔感が強い気がしますが、電車音ではほぼほぼ違いが感じられず、同等のように思いました。

 

ヒアスルーもSONYやApple、Jabraに遜色ありません

 ヒアスルーも試しましたが、こちらも自然です。Apple Airpods Proに近い透過率で、自分の声も聞こえやすく、Jabra Elite 75tと比べてもホワイトノイズが少なく、SONY WF-1000XM3と比べても同等かそれ以上に思えます。装着感の差もあると思われますが、とくにWF-1000XM3相手でもほぼ同等に精度が高く感じるのではないでしょうか。

 

軸は楕円形で特殊ですが、イヤピの自由度は高めです

 軸が楕円形で特殊ですが、イヤーピースの自由度は高く、ケースも十分なマチがあるのでSednaEarfitやSymbio Wのような大きめのイヤピも収納できます。

 

Jabra Elite 75tJabra Elite 75t

 

付属アプリがウザイ(2020年1月現在)

 なお、付属アプリの「1more music」は個人的にウザかったのでアンインストールしました。2020年1月のバージョンだとこの製品以外のワイヤレスイヤホンを使っているときも定期的に起動し、しかもいちいち画面切り替えてこのイヤホンのサーチを始めるので、ウザすぎて消しました。

 たとえば曲再生中にしばらく停止してから再生すると画面切り替えて出てきたり、Youtube見ようとすると、出てきたり。常駐型なんで電池消費もありますし、それだけなら許せますが、他社のワイヤレスイヤホンを聴いてたりレビューしたりするのの邪魔になりすぎなんで、堪忍袋の緒が切れました。

 そもそもサーチ能力がいい加減でアップデート前はまともに動作しないというコメントが多かったですし、アップデート後も片耳から音出なかったり、動作が安定している感じもなかったので、もうこのアプリを使うのを辞めることにしました。

 アップデートで改善したらまた使うかも知れません。

 

【3】音質「厚く黒みのある力強い低域とほどよくアタック感のあるノリの良い中高域が織りなすドンチャリサウンド」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 まず音質的な全体像を確認すると、一聴した印象は低域が圧倒的に分厚くなったAnker Soundcore Liberty 2 proといった感じです。ドラムの胴鳴りのあたりとベース音がかなり前面に聞こえやすく、太さも出て深いブンブンウンウンするあたりの沈み込みもあるので、かなり力強く主張します。ただし、中域に向かっては厚ぼったくならない深堀り感のある音なので、中域の下は少し清潔になり、立体感があって分離感は考えられています。熱気も量感の割に中域に滲み出してきません。中域は中高域に向かってわずかに前傾していますが、アタックはそれほど強調せず、中高域の手応えを押し出しすぎない感じで、ややかっちりと聞かせます。高域はなだらかに閉じていて、シンバルの空気感は少し出ますが中高域より引っ込んでいて透明に近く、落ち着いています。全体的には低域と中高域が目立つという意味で、ドンシャリに聞こえますが、低域はかなり強いものの、中域以上は弱ドンシャリくらいでしょう。

 次に各音域を確認していきます。まず低域ですが、やはりベースは非常に黒く、深煎感のあるビターサウンドです。ブンブンした熱気もありますが、基本的には黒みの強い締まった音で、ボヤボヤした感じは強くありません。バスドラキックも少し黒い感じが強く、広がりは多くありませんが、ドンと重く出ます。基本的には厚みもありますが、それ以上に重みが強いので深く沈む感じが強いです。熱気は相対的に強くなく、それなりに引き締まった感じはありますが、低域単体で聴くとブンブンしてる感じは強いので、人によってはボワつく印象を受けるかもしれません。低域弦楽は重みをドーンと出す感じで、深堀り感が強めで、少し濃い黒い音で沈んで聞こえるでしょう。暖かく中域を支えるというよりは、渋く深みを出す静寂感のある音です。

 低域のパワーがやや強いので、中域の下半分くらいは低域音に影響されやすい感じがあります。ボーカルの下側は少し低域音に埋もれながら聞こえる感じが出やすいでしょう。中域の真ん中は十分に押し出されてきますが、ボーカルは最前列ではなく、低域音よりはわずかに奥に位置しており、楽器音ともそれほど離れていないため、中高域の楽器音、たとえばスネアやギターやシンバルは少しボーカルにかかって聞こえるかもしれません。中高域でのアタックは適度で立体感も強く出す感じではありません。ボーカルも伸びやかというよりは、まっすぐかやや後退しながら上に伸びるような安定感があります。

 高域は中域から中高域にかけてよりは後退的に聞こえる感じですが、十分に明るく伸びて聞こえます。シンバルの粒立ちもよく、シャンシャンする空気感も少し透明ですが、それなりに聞こえ、高さを感じることができます。

 

 総合すると、基本的には低域が支配的なドンシャリ的なサウンドと言えると思いますが、その低域は少し深く重い音で中域との間の分離感に適度な配慮されています。そこから上は中高域から高域にかけてで少し派手に緻密さを出しつつも、アタックは適度に抑えて聞かせる感じになります。

 適度な立体感と濃厚感があり、重量感にも優れており、コントラストも高めで、ノリはよく聞こえるので、楽しい系統の音です。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや鮮やか。中高域の色づきは少し良い。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鋭い。ハイハットの穂先や弦楽の筋立ちがわずかに細かくなり、やや緻密。
明るさ
(明るい/暗い)
やや明るい。低域の黒みもあってコントラストがしっかりしている。
派手さ
(派手/地味)
やや派手。コントラスト感は高めで、音は比較的くっきり聞こえ、少し派手に感じる。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや硬い。中高域で少し音が硬い。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや尖っている。高いところで少し緻密に細くなる感じがある。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
やや騒々しい。低域は結構目立つ上、中高域でもわずかにガチャガチャする感じがある。
力強さ
(力強い/嫋やか)
力強い。低域音の押し出しが強く、重いパンチを利かせて来る。
豊かさ
(豊か/貧弱)

やや豊か。音場に重厚感があり、音は少し太く、中高域も少し情報量が多い。

太さ
(太い/細い)

普通。低域方向で少し太いが、高域の方は逆に結構高いところに到達して緻密さもある。

手触り
(ざらざら/滑らか)
ややざらざら。シンバルの粒立ちは目立ちやすく、音はややドライでジャリジャリ感がある。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。シンバルにジャリジャリした粒立ちがある。
清潔感
(澄んだ/濁った)

普通。重低音の響きが支配的で、全体を見ると空間は清潔な感じは多くないが、一方で高域の清潔感は高め。

潤い
(潤いのある/乾いた)
普通。ハイハットの飛沫やピアノ音などにかなりのみずみずしさがあるが、一方で低域のドラム音がホットでドライな黒みも出しやすい。
重さ
(重い/軽い)
やや重い。基本的には低音のパワーバランスが勝る。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
やや澄んでいる やや澄んでいる

明るいか

(明るい/暗い)

やや明るい やや明るい

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや伸びやか やや伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや潤っている やや潤っている

太いか

(太い/細い)

普通 普通

濃いか

(濃い/薄い)

普通 普通

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

普通 普通

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ややぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
やや深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
やや前進的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや広い
定位感
(頭内的/頭外的)
普通
分離感
(拡散的/密集的)
やや拡散的

 

美点
  1. 中高域が鮮やか
  2. 聞き疲れしにくい
  3. 深みと重み、黒みのある低域
  4. 高さのある高域
  5. 艶やかさが強く、ノリが良い
  6. 充実感がある
欠点
  1. 低域がやや支配的
  2. ボーカルフォーカスは少し甘い
  3. 好みにもよるが、アタックはわずかに足りないように思うかもしれない

 

[高音]:高域はシンバルの空気感はやや淡い感じではありながらも、おそらくコントラストの関係で結構くっきりめに感じられる。弦楽の高さもあまり派手ではないにも関わらず、意外と感じられ、気持ち良い。中高域はやや派手めで低域とのコントラスト差もあって、アタックがそれほどではない割に、やや派手めに目立ち、ピアノはややガラス質の光沢が明るく、ギター音のエッジなどは際立つ印象がある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域の全体的な印象は中高域に向かってなだらかに前傾しているようであるが、その傾きは大きくないようでアタックがそれほど強くない。むしろ中域真ん中辺りから全体的に低域に負けない程度に押し出されてくる感じになっており、中域下はやや清潔に感じられるため、音の沈み込みは良いが、根立ちの面では、音が低域につながっている感じは強くなく、少し上辺が浮き上がって聞こえる感じもある。

[低音]:100hz~40hzまで重く締まった、わずかにビーの要素を感じる、ブーッというの音。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。低域はボディの厚みはそれほど強く出さず、その下のドンを目立たせる感じである。ベースも厚みよりは重みで、黒い感じになる。下でブンブンウンウンする床鳴り感がある。低域弦楽も重めのドーンとした感じの音になり、存在感の割に厚みはそれほどない感じである(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:黒い低域がまず目立ち、次に中高域が鮮やかに映える、コントラスト感の強い音響で、くっきり系の音である。たぶん印象的にはドンシャリ(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムセットもコントラスト感が高く、白味の強いハイハット、明るめでやはり少し明るくパシッと白い色合いで弾けるスネアに対し、低域のバスドラムは黒いといった色味の上でも分離が強いわかりやすいドラム表現。ボディの膨らみは強くないのもやや分離感を高めている。明るい鼓面と重いキックを持つ、バツンバツンないし、バシンバシン。ドシンドシンに近いかもしれない。ハイハットは薄味ながら白味はくっきり出て高さは感じられる。どちらかというとシルキーかもしれない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは中高域の艶やかさの割にあまり子音を尖らせない滑らかさがある。息は自然なボーカルの先に少し伸びて高さを感じさせる。サ行は相対的に目立ちやすい。コクはあまり出さないので、少し男声ボーカルは中性的に聞こえる。どちらかというと上に伸びる感じが強いが、女声ボーカルは明るさは普通かちょっと明るいくらいで、媚びる成分はそれほど多くなく、やや透明感があって清潔な印象を受ける。

 

【4】官能性「重厚な床面と、適度なアタック感でノリよく開放感と清潔感を伴って聞かせる中高域がなかなか味わい深い」

Perfume「SEVENTH HEAVEN」

【GRANBEATで鑑賞】こういう元々コントラスト感が強めの曲をかなり締まった感じで聞かせてくれます。シンバルに結構な白味があって清潔感があるので、高域は高さもあり風通しの良さも感じられて、この曲のやや純真な内容の歌詞に合う清純な雰囲気がありますし、低域はブーム感のあたりをしっかり強調して聞かせる床面になっていますので、ドラムもしっかり沈み込んで深い感じを出してくれます。なによりコントラスト感の高い味付けになっているので、アタックは程々で丁寧に聞かせる中高域の色づきがきれいで、鮮やかに浮き上がって聞こえます。静寂感も出るので、音楽全体にメリハリを感じます。個人的にはなかなか良い感じです。

 


Perfume The Best "P Cubed"(初回限定盤)(DVD付)

 

ずっと真夜中でいいのに。「秒針を噛む」

【Hiby R6 Proで鑑賞】この曲はJabra Elite 75tより好みでした。75tとこのイヤホンは両方ともコントラスト感高めなんですが、75tのほうが低域も中高域も平面的で、少しノリを抑えた大人びた感じなのに対し、このイヤホンは中高域のノリをかなり艶やかに聴かせ、高域で緻密な分だけ情報量も多めで、ドラムの重量感もドカッとはっきり出るのでリズムの踏み込みも良い感じで、明らかに迫力があって楽しかったです。あくまで個人的な好みではこの曲を聞くなら、このイヤホンのほうが好きです。

 


正しい偽りからの起床(通常盤)

 

富田美憂「Present Moment」

【Hiby R6 Proで鑑賞】この曲のボーカルは上昇圧が強く、結構子音尖る感じなので、このイヤホンでも少しサ行とツ音の尖りが感じられます。元々アタック強めの感じではありますが、このイヤホンはそのアタック感の中でも音像をよく聴かせようという感じがあって、高域をほどよく清潔にし、ボーカルの息感やハイハットの穂先に風通しを感じさせつつ、中高域のあたりはコントラストを利かせて、アタックを足さずに発色を丁寧に出そうとしてくれる感じです。ドラム音は重みが素直に増して床面に男性的な力強さが出て引き締まっています。

 


【Amazon.co.jp限定】Present Moment【初回限定盤】(デカジャケ付)

 

【5】総評「低域がやや強いが、音質は現状の完全ワイヤレスでも明らかに上位で、ノリもよく、機能面でも高性能で素直におすすめ」

 あらゆる面で完成度は高めに感じました。とくにノイズキャンセリングとヒアスルーはトップレベルですし、通信品質的な安定度も高く、使い勝手はかなり優秀です。さらに音質はパワフルで解像感にも優れ、やや低域過多ではありますが、ノリの良い音で清潔感も感じられ、素直に楽しいです。これはおすすめです。

 

まとめ
  • 解像度が高い
  • コントラストが高く音が聞きやすい
  • 機能性は抜群

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ANC搭載ワイヤレスヘッドホン SONY WH-H910N レビュー】中華の1万円以下のノイキャンヘッドホンに比べると少し性能が勝るが、使い勝手で劣る。LDACに対応しているのが魅力かな。

SONY WH-H910N

SONY WH-H910N

ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-H910N : ハイレゾ対応 / bluetooth / 最大35時間連続再生 / ハイレゾ相当アップスケーリング対応 小型・軽量 タッチセンサー搭載 キャリングポーチ付属 2019年モデル オレンジ WH-H910N D

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良い。通信品質も悪くない」

おすすめ度*1

SONY WH-H910N

ASIN

B07YYFZ9YF

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

35h/-

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック LDAC/AAC/SBC
防水性能

なし

音質傾向

充実感がある、透明感がある、聞き心地が良い、安定感がある、パンチがある、聞き疲れしにくい、穏やか、マイルド

 プラスチック製で軽量な上、ヘッドバンドのスライドもほどよい感じで、硬すぎないので比較的装着感を合わせやすいです。側圧が強いということもあまりないです。遮音性もそこそこです。

 

 対応コーデックはLDAC/AAC/SBC。ONKYO GRANBEATCayin N6II/A01で交互に繋ぎながら接続品質をみました。テストしたのは都内某駅周辺です。混雑する時間帯でなかったせいもありますが、駅の改札の通過、電車の乗り降り時の間もほとんど途切れる感じはありませんでした。基本的に通信品質は安定していると思われます。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Cayin B6II/A01、SONY NW-A105で行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「割愛します。充電口はType-Cです」

 ONZOのサブスク版なので付属品は割愛します。ONZOのサービスについて興味がある方は以下をご確認下さい。

www.phileweb.com

www.onzo.co.jp

 

アクティブノイズキャンセリング性能は1万円以下の中華よりは優秀だが、使いづらい

 この機種はアクティブノイズキャンセリングとヒアスルーに対応します。あくまで主観的な部分も入りますが、アクティブノイズキャンセリングの性能は、私が中華の格安ワイヤレス最高峰レベルと考えているOneAudio A9と聞き比べて見ると、それよりは少し良いです。サーキュレーターの音と電車の音で聞き比べましたが、まずサーキュレーターは静かな環境で聴くと、わずかに差が感じられるのと、ホワイトノイズが少ない点でWH-H910Nが優れていると感じました。

 電車の走行音もほとんど変わりませんが、WH-H910Nのほうがガタンゴトンのガタとかゴトが少し柔らかく聞こえるような気がします。仔細に聴いてみると、OneAudio A9のほうが少し空間に音の清潔さがあって逆にガタゴトが強く聞こえている感じもあり、甲乙付けがたい印象です。

 総合的にはおそらくWH-H910Nのほうがノイキャン性能はわずかに上だと思いますが、一方でWH-H910Nには使い勝手で明確な欠点があります。それはノイキャンだけをONにし続けられないことで、OneAudio A9がノイキャンだけをONにしてANCイヤーマフのような使い方ができるのに対し、WH-H910NはBluetooth電源をONにしないとANC機能が使えず、さらに一定時間音楽を受信しないと勝手に電源が切れてしまうようです。通信が繋がっていればおそらく長時間ノイキャンだけを続けることができるようですが、外出時はどうしても状況によって勝手に切れてしまうことが多いように思います。

 普段のイヤホンリスニングや、イヤホン店頭試聴時のために、あるいは作業に集中するためのANCイヤーマフとしての使用を考えている人は注意が必要です。

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SONY WH-H910NSONY WH-H910N

 

【3】音質「低域は中域近くのパンチが利いた明るい浅い音、中高域は少し鮮やかに聞こえるが、アタックは適度で、ほどよい押し出し感のある音楽を聞かせる」

 まず全体像を確認してみますと、低域ドラムが中域に近いやや浅めの床面を作るのに気が付きます。少し腹にこたえるような胴鳴りを感じさせますが、量感は強くなく、また温かみも少し抑えられているので、フロアタムの幅や低域弦楽の厚みはよく出ますが、主張は強い感じではありません。ただこのボディをよく感じさせる低域のおかげで楽器音は太くしっかり聞こえるようです。中域では必ずしもボーカルフォーカスが強く感じでもなく、とくに女声ボーカルはあまり上に伸びる感じがありません。高域方向はあまりアタックは強くなく、立体感を出すというよりは音像を聞かせるマイルドな味付けになっているようです。全体的にフラットな音響が意識されているように聞こえます。

 次に各音域を確認していきます。まず低域ですが、ベースラインを聴いてみると、あまり黒さはありません。ブンブンウンウン重みと深みは感じられますが、ベースのボディはしっかり濃いという感じではなく、ややボサボサとして聞こえます。バスドラキックもそれほど目立たず、柔らかい輪郭でそれほど広がらずにボンとドンの間くらいの音で聞こえます。基本的に低域の深いところは、存在感を少し出しつつも、聞こえすぎないように配慮されているように思われます。印象的にはやや浅く聞こえやすいでしょう。低域弦楽はやや胴が重い、のっそりした感じの音で、ボーンという豊満なボディを感じさせます。深いところにのしかかる感じは少なく、厚みはありますが、立体感はあまり感じさせません。一般に低域はブーミー系でやや立体感に欠けてボコボコして聞こえるかもしれません。

 中域はどちらかといえば低域方向の安定感が強い感じに聞こえます。立体感はあまり強くなく、音場表現的には平坦であまり広さを感じないかもしれません。奥行き感もあまり強調がありません。ボーカルは相対的に前出てきますが、ギターサウンドなどとはほぼ均等な力関係で、ロックではドラムのパンチに埋もれやすい感じがあるので、ボーカル周りは整理されておらず、フォーカスが優れているとは言えませんが、楽器音がボーカル周りに適度に充実するので充実感のある形で聞こえます。ボーカルは伸びやかというよりは安定的に聞こえます。息感や子音が強調される感じはほとんどなく、女声ボーカルは少し暗いです。

 高域方向はなだらかに閉じているように聞こえますが、閉じる前に伸びる感じがあります。シンバルの空気感の強調はわずかに透明な感じで聞こえますが、あまり目立ちません。しかし色味を抑えている割に高さがあるように感じられると思われます。ボーカルの息はわずかに強調される感じがありますが、基本的にはほとんど息感は抑制されています。弦楽も高いところは透明で、あまり高く伸びているような見た目をしていませんが、印象よりは高いところが聞こえているようです。大抵の曲で高域は少し落ち着いた、やや暗い印象で聞こえると思われます。中高域のアタックは強くなく、鮮やかさもほどほどに抑えられています。

 

 総合すると、あまり明るくない高域と厚みを出しつつも深くない低域が、意識を自然と中域に向けさせるような音響設計を感じます。その中域は音が少し密集していて適度に濃厚感がありますが、高域方向は必ずしも高さを意識させないものの、実際には透明感があるので音が適度に抜けていく感覚があり、JAZZを聴いても濃厚感は強くなりすぎず、上では適度に開放感があるような形で聞けます。全体的には温和に音像を丁寧に聞かせる感じがあり、安定感のある音響になっています。聞き心地はマイルドですが、立体感に欠けて聞こえやすいところはあります。少なくとも音源の味付け以上にキレを出したりするような機種ではありません。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
普通。中域で鮮やかさを感じるが、強く出しすぎない。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

普通。シンバルが少し派手に出やすいが、全体的にマイルド。
明るさ
(明るい/暗い)
普通。ボーカル周りが自然に明るく、高域は高さはあるが明るさは適度に抑えられている。
派手さ
(派手/地味)
普通。派手なきらめき感は適度に抑えつつ、地味にならない程度には色づいて聞かせる。
硬さ
(硬い/柔らかい)
普通。手応えはしっかりありつつ、角が立ちすぎない。
尖り
(尖っている/丸みがある)
普通。高域でシンバルが少し細かいが、輪郭はマイルド。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
普通。中域のボーカル周りに少し音が集まりやすいが、音像が落ち着いているのでガチャガチャ感は多くない。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや力強い。中域下の低域のパンチはバランス的に少し強く、やや力強さを感じやすい。
豊かさ
(豊か/貧弱)

普通。全体的にほどよく情報量がある。

太さ
(太い/細い)
普通。高域で少し細かくディテールを出すが、そこらへんは透明感が強いので目立ちすぎず、中域の自然な太さと低域のパンチが一番感じられる。
手触り
(ざらざら/滑らか)
普通。高域は少し細かいが、基本的にマイルド。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。高域のハイハットの粒立ち感が少し細かく目立つ。
清潔感
(澄んだ/濁った)
普通。高域は透明で澄んでいる感じがあるが、中域はややぎっしりしている。
潤い
(潤いのある/乾いた)
やや潤いのある。音は少しみずみずしい。
重さ
(重い/軽い)
やや重い。バランス的にはやや安定感重視で、低域が少し重く感じられる。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
普通 普通

明るいか

(明るい/暗い)

普通 やや暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや伸びやか やや伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

普通 普通

太いか

(太い/細い)

普通 普通

濃いか

(濃い/薄い)

普通 普通

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

普通 普通

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
普通
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
やや深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前進的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
普通
定位感
(頭内的/頭外的)
頭内的
分離感
(拡散的/密集的)
やや密集的

 

美点
  1. 中域に充実感がある
  2. 透明感のある高域
  3. 適度に厚みもあって重みの感じられる低域
  4. 聞き疲れしにくい
欠点
  1. 立体感に欠ける
  2. 全体的に音がマイルドでメリハリに欠ける

 

[高音]:一聴した印象では高域はあまり出ていない感じがするが、よく聴いてみると透明に近い感じでありながら、そこそこ高いところまで伸びて聞こえる。たとえばシンバルの空気感は派手にシャーンとは明瞭には広がらないが、聴いてみれば淡い感じでかなり広がっている。弦楽も透明に高いところに伸びていくが存在感は目立たないようになっている。そのため高域は薄味であるにも関わらず、閉じている感じは強くなく、適度に開放されているように感じる。中高域はそれほど鮮やかさを強調せず自然な色味に聞こえる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は少し安定的で中域真ん中で安定するように聞こえる。ギターのアタック感などは少し感じるが、強い感じではない。どちらかというとボーカル周りに少し音を集めて充実感を出すように聞こえる。中域はほどよい透明感も考えられているが、わずかに音に密集感があり、音場が狭めで整理されていない印象を受ける可能性がある。ロックでは低域のドラムが少し中域にかぶさる感じもある。

[低音]:100hz~40hzまでそれほど太くない輪郭が少しだけ締まったボーッとした振動。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。低域は深いところで少し地熱を感じる。ベースは真っ黒というよりはもう少しぼやっとした感じで温かみの中で音が聞こえてくる。バスドラキックもやや輪郭がゆるい感じで優しく聞こえる。ドラムの胴鳴りに一定の厚みを感じ、ロックではその弾力感でやや浅いところで音が浮き上がってくる感じもあり、活きがよく感じられる。低域弦楽は重みより豊満さのあるボディの豊かさを聞かせ、やはり少し浮き上がりが良い印象を受けます(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:あまりワイドレンジな立体感を出す感じではない。どちらかといえば中域に音が集中するが、高域は地味なものの開放的で、中域に濃厚感を閉じ込めすぎない。そのため全体の音楽的なイメージとしては、低域の厚みから浮き上がってくる音が中域で一度滞留するが、そこからほどなく透明になって抜けていく、ややゆるい立体感に感じられる。音像のくっきり感はそれほど重視されないので解像度を強調する感じは強くなく、またアタック感も抑えめである(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは少し胴鳴り感が強め。スネアの鼓面はやや明るくバツッと弾けるが、胴鳴りの安定感のほうが基本的には強いので、若干下に重い感じがある。一方でバスドラキックも深くないので、中低域の浅いところで音が跳ね返ってくる感じがあり、床面はそこほど深く潜らない。ちょっと浅いバツンバツンくらい。ハイハットはチンチンしたあたりが少し目立つが、シャンシャンしたあたりもかなり淡いながら聞こえ、立体感は感じられる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは子音の強調はあまりないが、息の伸びは少し感じる。そのためボーカルは全体としてみるとあまり伸びやかという感じではないにも関わらず、語尾で少し伸びて抜ける印象がある。ボーカルフォーカスが強い感じもなく、やや楽器に埋もれながら聞こえやすい。ボディ感の強い、どちらかといえば豊満系の声色なので、人によっては暖かすぎ、ややもさっとして聞こえるかもしれない。

 

【4】官能性「やや熱気が強めの充実系サウンド」

藍井エイル「月を追う真夜中」

【NW-A105で鑑賞】この曲では結構低域方向でドラムの胴鳴りと床鳴りする感じが強調されていますが、そのボコッとした浮き上がりの良い胴鳴り感は強く聞こえます。ボーカルは少し埋没気味で、楽器音が周囲に集中している感じがあって、人によっては狭い感じがあるでしょうが、逆に充実感が高いと思う可能性もあります。高域方向は中高域の発色はそこそこ抑え、アタックも強調しすぎないので、ギター・スネアを中心としたロック要素よりは、透明感を出しながら高く伸びる弦楽のほうが主導的で、ややオーケストレーション感を重視して聞こえます。したがって高域では意外と高さが感じられますが、ギターはあまりボーカルの周りから離れてくれない感じがあり、外連味は強くなく、適度な落ち着きがあります。

  


月を追う真夜中 (期間生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

 

TVアニメ「まちカドまぞく」OP主題歌「町かどタンジェント」

【NW-A105で鑑賞】立体感的に甘いところがあって、たとえば金管は透明度が高く、プーッという音に伸びてくるアタックをあまり感じないので、どちらかというと中域の「パラリラパヤパヤパー♪」みたいな雰囲気を緩い温度感で、すこしぼーっと楽しむ感じになります。どちらかというと優しい系で、ベース音も深堀りされないので、ふんわりした感じで味わうことになり、浸るには良いかもしれませんが、メリハリは少し足りない印象を受けそうです。

 


TVアニメ「まちカドまぞく」オープニング&エンディングテーマ 町かどタンジェント/よいまちカンターレ

 

渕上舞「Fly High Myway!」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】やはり少し中域に音が集まる感じがあります。一方でその分高域で透明な感覚があり、この曲の高いところで突き抜けを感じさせる弦楽が透明な色合いのまま、そそり立つ感覚があります。ボーカルは滑らかさを重視していて、中域で甘みを十分に出しつつ、息は少し透明に抜ける感じがあり、落ち着いているのにほどよく開放的で聞きやすいです。透明感が感じられる音で、派手さはありませんが、聞き込みやすい感じです。

 


Fly High Myway ! (特典なし)

 

【5】総評「透明感のある派手めではない音質は万能でもあるが、メリハリに欠けやすい」

 中域に適度に音を集めつつ、高域で透明感を出すような味付けになっています。ボーカルは子音が目立たず、滑らかに聞けるバランスになっています。比較的万能に聞ける感じではあると思いますが、アタックを強調する感じではないので、立体感は少し緩く思えるかもしれません。キレを強調する感じではないでしょう。

 機能面ではアクティブノイズキャンセリング性能はさすがのSONYといった感じですが、最近の1万円未満の中華のノイズキャンセリングイヤホンの進化が著しいので、体感的な差は少なくなってきています。

 

まとめ
  • 聞き疲れしにくい
  • 適度に透明感がある
  • アクティブノイズキャンセリング性能もそこそこ優秀

 

SONY WH-H910N

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ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-H910N : ハイレゾ対応 / bluetooth / 最大35時間連続再生 / ハイレゾ相当アップスケーリング対応 小型・軽量 タッチセンサー搭載 キャリングポーチ付属 2019年モデル オレンジ WH-H910N D

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン Jabra Elite 75t 試聴レビュー】コントラスト感のしっかり考えられたモニター的な音作りで丁寧に聴かせる。機能性も現状では抜群に近い。おすすめ

Jabra Elite 75t

Jabra Elite 75t

Jabra 完全 ワイヤレス イヤホン Elite 75t チタニウムブラック Alexa対応 bluetooth 5.0 ノイズキャンセリングマイク 防塵防滴 IP55 北欧デザイン 国内正規品 100-99090000-40-A

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「良好な装着感。通信品質は悪くない」

おすすめ度*1

Jabra Elite 75t

ASIN

B081CSQ14S

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

7.5h/28h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
防水性能

IP55

音質傾向

解像度が高い、透明感がある、鮮やか、落ち着いている、静寂感がある、大人びている、コントラスト感がある

 耳への収まりも良く、固定も良い感じです。Elite 65tシリーズに比べて小型になった分安定感も増した印象です。遮音性はわずかに下がったかも知れませんが、外れにくくなりました。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proにつなぎ、店頭にてテストしました。通信品質は基本的に安定しており、比較的無線の飛んでいる店内でしたが、途切れる感じはありませんでした。2台までのマルチポイントに対応しており、切り替えもスムーズです。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Hiby R6 Pro、SONY NW-105で行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「割愛します」

 店頭試聴のため、付属品は割愛します。

 

 

Jabra Elite 75tJabra Elite 75t

 

【3】音質「コントラスト感があり、モニター的で丁寧な音。少し大人びて音楽が聞こえる」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 まず全体像を確認してみますと、第一印象はJabra Elite 65tの音を洗練したような、コントラスト感を高めて透明感を増した、静寂感をより丁寧に出している雰囲気を感じます。どちらかというと低域の響きがより丁寧になり、中高域でも立体感を少し意識した印象を受け、わずかに前方定位を意識したような奥行きの強調はありますが、基本的にはモニター的に響きを落ち着かせ、音像に集中させて味わわせようという意図が感じられます。ぶっちゃけ個人的にはJabraの音作りはあまり好みではないし、自然な印象を受けないということをこれまでも何度か言ってきましたが、一方で決して音が悪いと片付けることはできません。聴き込んでみると大人びた雰囲気の中で楽器音の色づきを丁寧に聞かせるところがあり、センスは良いと思います。

 個別に音域を確認すると、まず低域はElite 65tと同じように、少しべたっと厚みを出す感じがあり、たとえばバスドラキックは少し膨らみながら、ボスボスと足踏みする感じがあります。ベース音の黒みは強くなく、胴の重みよりはより深い下のウンウンする鳴動感を重視しているようです。とはいえ、音場全体に強く鳴動を感じさせるような床鳴り重視という音作りではなく、どちらかといえば、温かみを感じさせるためと音場のコントラスト感を高めるために、このような味付けになっている印象を受けます。そのためドラムサウンドを聴いてみますと、一定の深みと重みを感じさせ、それなりに胴鳴りも感じさせながら、どこかドライに輪郭感を重視したような粒立ち感が低域にも感じられ、音の印象は暖かく深いですが、あまり情熱的な音には聞こえません。どちらかというと理性的なように思えます。この独特な感じはElite 65tのころから引き継がれており、特にロックではドラムのディテールが丁寧で、情熱的ではありませんが洗練された、締まった感じの音を聞くことができます。しかし、私の聴いている感じでは、低域ではどちらかというと弦楽のほうにより魅力を感じるかもしれません。弦の響きに胴の厚みが十分乗り、かつ沈み込みも良い、コクのたっぷり感じられる濃厚感のある音が聞こえ、JAZZなんかでは音楽の底辺に雰囲気が凝縮されて感じられやすいです。この深さと厚みの十分にある低域は、音楽全体の静寂感の源泉にもなっており、音楽の背景はしっかり黒く、そのおかげでコントラスト感的なメリハリには優れています。それが一方で音の印象をくっきりさせすぎて、少しデジタル的に聴かせてしまう感じを出しているのかなとも思いますが、音像の描写力にはプラスの効果があることは間違いないでしょう。

 中域では、低域の熱気が下方にわずかに滲んで聞こえ、人肌くらいの暖かさを感じますが、背景にしっかりとした黒さがあるので、上方向に向かうにつれ、透明感が高まっていきます。中域音はなだらかに前傾しているようで、上方向に少し伸びていく鳴り方です。低域がどちらかというと重い味付けになっていますから、中域に低域音が浮き上がってくる感じはなく、むしろ中域からワイドレンジに離れて深みを出して響きの場を演出しているようになっています。結果として、たとえばEDMトラックではアタックがそれほど強くないにも関わらず、ボーカルや電子音が自然と浮き上がって色づいて聞こえますし、ギターサウンドではディストーションの伸びはあまり強調せず、黒い静寂感と大人びたシックな雰囲気を出しつつも、エッジは丁寧に色づかせて聞かせる感じになります。コントラスト感がしっかりしているので、無理に音を前進させなくてもしっかり聞こえるのです。このような静寂感のある音は落ち着いて聞けますから、聞き疲れもしにくいです。

 高域は丁寧に閉じており、マイルドに感じられます。シンバルの空気感の高さは必ずしも強く強調しませんが、上方はかなり透明感があるので、たとえば弦楽のボーイングのエッジは色味を抑えて筋立ちを強調しませんから、ヒステリックさがありません。それでいて、しっかりと立ち上がってスーッと伸びて聞こえるので、透明感のあるガラス質の音に聞こえます。明るい女声ボーカルも適度な透明感があり、サビでの自然な伸びの先に息が強調されて伸びていくような臭みがなく、むしろ自然な高さを意識して空間に丁寧に抜けていく立体感があります。アイドル系あるいは声優系の曲は第一印象的に声色が少し暗く感じられる可能性がありますが、少し聞き慣れると、子音が尖らず、ギャンギャン吠える感じもなく、適度な落ち着きの中で、透明感を意識した伸びを味わわせてくれるので、とても聞きやすいと思うでしょう。またこの透明な空間の中ではシンバルの粒立ちは比較的丁寧に表現されます。

 

 総合すると、立体感には必ずしも優れませんが、コントラスト感に丁寧に配慮されたややデジタル的なくっきり感のある音像を重視したサウンドを持っており、モニター的な音が好きな人にはかなり好ましく思えるでしょう。 

 

美点
  1. 中高域が鮮やか
  2. 聞き疲れしにくい
  3. 大人びた品のある音
  4. ドライでビター
欠点
  1. 雰囲気がやや暗め
  2. 音の豊かさに少し欠ける
  3. モニター的でどこかよそよそしい音

 

[高音]:高域は中高域よりは後退しており、中高域の楽器音の色づきを邪魔しない程度の透明感がある。中高域の手がかりは少し多めで、少し緻密な印象を受けるが、アタックは強すぎない程度に落ち着いた聞かせ方で、音像の描き出しが丁寧なので、ガチャガチャする感じはほとんどない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域はわずかに前傾しており、ボーカルに少し上方向の伸びを感じる。中域下と低域上あたりに少し清潔な空間が設けられており、低域の熱気が滲みすぎないよう配慮されている。空間は適度な静寂感があり、少し中高域で楽器音が浮かび上がってくる浮揚感がある。どちらかというとモニター的に音の分離感を重視した味付けになっていると思うが、音楽性の手がかりになる程度の立体感がある。

[低音]:100hz~40hzまで重く締まった、ビーとブーの間くらいの音。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。ベース音は少し床鳴り感が強い深みのある音で、黒みも十分だが、地熱感はやや強めで少しぼんやりしている。バスドラキックもボスボスとした重みを少し抑えた鳴り方で、あまり強く自己主張しない。一方で、低域弦楽は魅力的に思えるかもしれない。厚みと黒み、重みのバランスが私の好みというのもあるだろうが、ボヨンとした厚みのる胴を持ち、さらにその下にドンと重く広がる床鳴りに十分な濃厚感と重量感を感じられる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:立体感的には中域から中高域にかけてやや奥行き感を、低域で深みを重視した感じがあるが、それぞれ傾斜は強すぎず、厚みを意識して極端に深堀り感を出しすぎずという配慮が見られる。そのため印象的にはドンとシャリが少し目立つという意味でドンシャリに聞こえるが、実際のバランスはフラットを意識していると思われる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:スネアの鼓面は明るめだが、音の透明感も意識されていて、パスッとした音の「スッ」のほうが目立ちすぎて後を引かないようになっているので、聞きやすい。ドラムのボディの方は適度に厚みを出しつつ、下の方までよく聞こえる透明感が意識されており、鼓面・ボディのパンチの鳴り・キックの三要素はどちらかといえば分離的で、ディテール感を重視しているようである。重めのバツンバツンないしバチンバチンくらいか。ハイハットはチリチリしたあたりに強調点があり、高さも少しあるが、透明感があり、ロックではスネアに少し押され気味に聞こえるかもしれない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは濃いめでやや深みのあるコクが感じられる。一方で大人びていながらも上方向にも少し伸びる感じがあり、軸もしっかり立っている。女声ボーカルはやや大人びて暗い感じであり、また声質は基本的にドライで潤いは抑えめのロックに合いそうな渋い声である。しかし、中高域方向では透明感を伴った伸びも見られ、落ち着いた感じの中でボーカルは丁寧に聞こえる。息感や子音の強調は少なく、基本的に滑らかである。

 

【4】官能性「適度な透明感と静寂のある、落ち着いた空間で、モニター的に丁寧に音を味わえる」

Minako 'mooki' Obata「There'll Never Be Goodbye」

【SONY NW-A105で鑑賞】低域弦楽の沈み込みと厚み、重みの出し方にディテールが十分にあるので、JAZZの濃厚感が豊かに表現されます。中高域の鮮やかなあたりもアタックを抑えて静寂感を乱さないようにしつつ、丁寧に味わえる感じがあり、さらに弦楽や管楽、ピアノの上辺は透明感を意識されて表現されます。そのため、弦楽の高い音にヒステリックさがなく、透明なボーイングを味わえます。またこの曲のような落ち着いた曲では、シンバルも埋もれることなく、適度な冷静さのあるチリチリした音を丁寧に聞かせてくれます。

 


THERE’LL NEVER BE GOOD-BYE~THE THEME OF METROPOLIS~

 

Vincent Ingala「Can't Stop Now」

【SONY NW-A105で鑑賞】ちょっと雰囲気を変えて、もうちょっとスムース系のJAZZですが、こういう曲でも空間に大人びた品が十分にあるので味わい深いです。床面は深みを出しつつも、ほどよく締まっていて、熱気を出しすぎない冷静な感じがあり、エレガントな雰囲気を感じます。メインの金管も透明感重視で明るくなりすぎず、渋みとコクが失われることはありません。基本的に深い感じの音楽表現であるにも関わらず、コントラストがちゃんと利いているので、中高域で艶やかさが自然と出て、音場は程よく明るいです。

 


Can't Stop Now

 

ずっと真夜中でいいのに。「秒針を噛む」

【Hiby R6 Proで鑑賞】適度にアタックを抑えてノリを出しすぎない、シックな感じを出しつつ、ほどよく中高域が色づくので、この曲のロック的な要素よりは、JAZZ的な成分を中心に味わえる感じがあります。ギターやドラムは少し大人びた感じで冷静に黒い感じがあるので、メロディーラインの基本はピアノが担っているように聞こえ、ギターも遊びすぎず、ピアノラインと歩調を合わせることを十分に意識しているような理知的な雰囲気があります。ボーカルも少し大人びた声色です。

 


正しい偽りからの起床(通常盤)

 

【5】総評「機能性は高く、音も聞きやすいです」

 音質的には65tシリーズがさらに洗練されたような、コントラスト感のしっかりした音を鳴らしてくれます。個人的にはちょっとデジタル的で相変わらず好みとは言い難いのですが、なんだかんだ言って、解像感は高く丁寧に聴かせてくれます。それ以上に機能性の面で優れており、完全ワイヤレスイヤホンではほぼほぼ他に類例がない、マルチポイントに対応していたり、ヒアスルーが優秀で、使い勝手の面で素晴らしいです。

 

まとめ
  • 解像度が高い
  • コントラストが高く音が聞きやすい
  • 機能性は抜群で唯一に近い

 

Jabra Elite 75t

Jabra Elite 75t

Jabra 完全 ワイヤレス イヤホン Elite 75t チタニウムブラック Alexa対応 bluetooth 5.0 ノイズキャンセリングマイク 防塵防滴 IP55 北欧デザイン 国内正規品 100-99090000-40-A

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン AUKEY EP-T21 レビュー】音質的にはかなり万能に聴きやすい、適度な立体感と高さ、幅と自然な奥行き感のある明るめの音場が秀逸。聞き疲れしにくく、しかも適度に緻密で刺激的。おすすめ

AUKEY EP-T21

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AUKEY ワイヤレス イヤホン 左右分離型 完全ワイヤレスイヤホン bluetooth イヤホン 最大25時間再生 Bluetooth5.0 片耳でも両耳でも使用可能 自動ペアリング 高品質マイク内蔵 ハンズフリー通話 9g 超軽量 ワンボタン タッチ型 音声アシスト対応 コードレス iPhone Android対応 EP-T21

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「良好な装着感。通信品質は悪くない」

おすすめ度*1

AUKEY EP-T21

ASIN

B07X8ZZ2M9

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

5h/25h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
防水性能

IPX4

音質傾向

明るい、立体感がある、透明感がある、解像度が高い、元気、ボーカルフォーカスが良い、のびやか、快活

 うどんタイプです。良く嵌まって装着感は軽く、装着性の調整もしやすいです。遮音性もそこそこです。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。ONKYO GRANBEATCayin N6II/A01で交互に繋ぎながら接続品質をみました。テストしたのは都内某駅周辺です。混雑する時間帯でなかったせいもありますが、駅の改札の通過、電車の乗り降り時の間もほとんど途切れる感じはありませんでした。基本的に通信品質が安定しており、この価格帯では充分だと思われます。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Cayin B6II/A01で行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電ケーブルはMicro-Bです」

 付属品はイヤーピースの替え2種類、充電用USBケーブル(Micro-B)、専用充電ケース、説明書です。

 

 

AUKEY EP-T21AUKEY EP-T21

 

【3】音質「中高域のグルーヴ感を重視した少し明るい軽快系の音だが、床面もしっかりしているので、メリハリもよい若く楽しい音」

 今回は標準イヤピの中で、Lサイズを使ってレビューします。

 まず全体像を確認してみますと、ほどよく締まった低域の床面と少しアタック強めにこちら側に楽器音を響かせるノリの良い中高域が目立ちます。ギターエッジはのびやかにアタックしてくる感じで、ディストーションも高めに抜けていく感じがあり、シンバルもちょっとこちら側に迫りながら聞こえてきます。ちょっと明るめで元気のある音でありながら、中高域の上の高域方向は適度に落ち着いており、音楽の一番艶やかなところで音像を少し押し出し気味に丁寧に聴かせようというコンセプトが感じられます。ボーカルは少しのびやかで楽曲全体は自然と上を向いている、元気な雰囲気があります。

 次に個別に音域を聴き込んで確認してみますと、まず低域では胴鳴り感を適度に感じさせつつも、量感を抑えて基本的にクリアに下の方から音が聞こえるレイヤー的な床面を感じます。ベースは適度にブンブン床面を聴かせて少し黒い感じながら、本体の厚みは抑えて暖かみを強く主張する感じはありません。バスドラキックは響きの広がりを抑えているドンの音を一点に聴かせる重みを重視した感じに聞こえます。ドラムはどちらかというとタイト傾向に聞こえるでしょう。低域弦楽は下に少し重みとコクを出しつつも、厚みを抑えた透明度の高い音を奏で、自ら出張って深掘り感を強く主張する感じではなく、どちらかといえば中域以上を支える感じです。

 中域は中高域に向かって前傾して聞こえますが、傾斜は強くないので、自然な奥行き感と伸びやかさが感じられます。また低域の暖かみが強くないので、中域は基本的に充分に透明で、中高域で少し艶やかに伸びる音の響きをしっかりと楽しむことが出来ます。一方でアタック感のバランスは押し出しすぎないように傾斜が考えられていて、スネアの鼓面の弾けやギターエッジが前に出るにしても、強く押し出しすぎない適度な均衡が考えられています。そのため艶やかな響きに押し出し感を感じさせつつ、響きがしっかりと横に広がる横軸も考慮されていて、音像も一定の安定感を持つように調整されています。基本的に万能に明るめのきれいな音を透明な中で聴かせたい、そうしたしっかりしたコンセプトが感じられます。

 高域は基本的には中高域に比べると落ち着いており、ボーカルのスーハーする息感やシンバルの空気感は自然に抜ける高さを意識しています。目立ちすぎないながらも中高域からさらに少し伸びている空間を感じさせ、ボーカルより少し高い位置に弦楽が届いて、ちょっと派手に筋立って包み込むくらいに音楽空間を広げています。

 

 総合すると、やや深いところを重視した抑制的だが重みのある低域の床面のうえに、中高域が一番艶やかになるようなのびやかな中域以上が存在しており、その高さは風通し良すぎるところまでは高くない感じで音が希薄化するのを避けつつも、充分にのびやかに音楽に上昇エネルギーを与えている、そういう縦軸にワイドレンジな表現になっています。低域に太さがないこともあり、音の全体的な印象はわずかに細いかもしれません。一方で、適度に緻密でアタック感がありながらも、ボーカルフォーカスもよく、空間は透明感が維持されていて音数も調整されていて、聞き疲れしにくいです。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや鮮やか。低域は強くないものの黒みを意識しており、中域には充分な透明感があって、適度なコントラストの中で中高域音が映える。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鋭い。中高域で少し硬い感じはあるが、抜けは細くなりすぎないので、鋭い感じはあまりない。アタックは少しあるので、音のキレはやや強い。
明るさ
(明るい/暗い)
やや明るい。基本的に音場は明るい。
派手さ
(派手/地味)
やや派手。中高域をしっかり聴かせるので色づきは良く感じられる。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや硬い。中高域の手がかりは少し多く、どちらかというと硬い感じがある。
尖り
(尖っている/丸みがある)
普通。音の印象は少し細いが、高いところで鋭い感じは強くない。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
普通。中高域に焦点があるのでややガチャガチャしやすいが、アタックも強すぎないので、広がりの響きが考えられており、音がぎっしりしすぎないので聴きやすい。
力強さ
(力強い/嫋やか)
普通。中域下が少し清潔な分だけ低域のパンチの聞こえが良いところがあって、ほどよい力強さが感じられる。
豊かさ
(豊か/貧弱)

普通。音はわずかに細いが、中高域で充分に響く感じがあり、全体のバランス的には情報の適量感がある。

太さ
(太い/細い)
やや細い。普通に近いが、高域に伸びている分だけわずかに細く聞こえやすい。
手触り
(ざらざら/滑らか)
普通。中高域で少し硬いが、基本的に適度にマイルド。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。普通くらいだが、わずかに音が細めで高域にも伸びているので緻密な感じは少し強い。
清潔感
(澄んだ/濁った)
やや澄んでいる。高域の風通しは適度だが、低域の暖かみが抑制されているので、基本的に中域以上の空間に透明感がある。
潤い
(潤いのある/乾いた)
やや潤いのある。音は基本的にみずみずしい。
重さ
(重い/軽い)
やや軽い。バランス的にはちょっと浮揚感が強く、上向きの音場に思う。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
やや澄んでいる やや澄んでいる

明るいか

(明るい/暗い)

やや明るい やや明るい

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

伸びやか 伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

ややしっとりしている ややしっとりしている

太いか

(太い/細い)

やや細い やや細い

濃いか

(濃い/薄い)

普通 普通

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

普通 やや目立つ

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ややスカスカ
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
やや深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや広い
定位感
(頭内的/頭外的)
普通
分離感
(拡散的/密集的)
やや拡散的

 

美点
  1. ボーカルフォーカスが良い
  2. 薄味ながら重みのある低域
  3. 適度な押し出し感のある艶やかな中高域
  4. 充分な高さのある音場
  5. 縦軸が広い
  6. 横幅も優れている
  7. 透明感のある中域
  8. 適度な立体感がある
  9. 聞き疲れしにくい
欠点
  1. 充実感に欠ける
  2. 低域が少し薄味
  3. 暖かみに少し欠ける

 

[高音]:高域の高さは少しだけ弦楽のエッジが突き抜け、ハイハットの穂先も少し中高域から出るようなくらいには高い。ただし輝きは少し強い方向ではあるものの、強調しすぎる感じはなく、中高域の一番艶やかなあたりをかき乱す感じにはなりにくい。中高域のあたりはわずかによく響く感じがあり、ギターのアタックは少し前傾して聞こえるが、それでも強く押し出しすぎない感じで、極端に奥行き感を出して音像が落ち着かない感じになることは避けられている(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は少し明るく、透明感があって、少し前傾している。ボーカルや楽器音は上に向かって伸びていく感覚があり、スネアも明るめ。ピアノもちょっと浮かれた感じになりやすく、キンキンはしないが上辺は明るめの光沢感を持っている。低域方向からはやや浮き上がって聞こえやすい。

[低音]:100hz~40hzまであまり太くない重めのビーッとした振動。30hzでほぼ無音。低域は胴がそれほど太く鳴らず、たとえばドラムスはどちらかというとスネアの鼓面とバスドラのキックが分離的で、間はややブランクになっていて清潔になっている感覚がある。ベース音は黒みはあって下で少しブンブンしているが、厚みは多くなく、重み方向に寄せているが、その重みも強いというわけではない。アタックはそれなりに良い。低域弦楽も重みに強調点があるが、ボディは太くない透明感のある音で、ドヨンというくらい(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:高域方向で充分な高さと適度な立体感、低域方向も基本的には重く深い音で縦軸はワイドレンジ感がある。中域は透明感があって見通しも良く、幅はわずかに頭外に出ており、前方定位感も少しある。コントラストは高めで解像感は高めである(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムスはやや胴鳴り感が薄く、スネアの鼓面が明るくパチパチからバシバシの間で弾ける感じが強い。バスドラキックには重みがあるが、鳴動感は強くなく、広がりもあまりない一点に定まった感じで、力関係的にも中高域の明るい鼓面よりは地味に聞こえやすい。アタックはほどよく強い感じで、全体像はやや明るめのパチンパチンといったところ。ハイハットは白味はそこそこ強く、適度な高さを感じさせるので、基本的にスネアの上にしっかり浮き上がって聞こえると思われる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは男女ともにコクに欠ける感じはあり、やや上方向に伸びて聞こえる。一方で高域のスーハーする息感は強くなく、自然な声色の先に息が伸びる感覚は強くないので、甘味が透ける感じはあまりない。やや明るめに滑らかに伸びるボーカル表現といったところ。男声ボーカルはわずかに薄めで中性的に聞こえやすい。女声ボーカルはちょっと子音を強調するが、その尖りも強くないくらいで、やや媚びるくらいの明るい艶やかな声色。ツヤ成分は少し多めでツルッとしている。

 

【4】官能性「適度な透明感のある空間の中、少し明るめな感じで、比較的万能に音楽を楽しめる」

ひろえ純「サイレント・ヴォイス」

【GRANBEATで鑑賞】この曲を楽しむのに充分な透明感が中域にあります。床面は分厚くなりすぎず、適度なパンチを利かせて音場を引き締めてくれます。高域方向の弦楽や管楽は少し派手めに筋立ちして高さを強調し、わずかに音が細い印象を与えますが、中高域では横幅の響きもあり、とくに弦楽は中域近くでは幅を出して豊かに響きます。ボーカルは少し明るめに、艶のある声色で充分に映えて聞こえ、息感を強調しすぎないのでみずみずしい甘味が乗って聞こえます。全体的に少しアタックが強めですが、そのアタック感も強すぎないので、ほどよい落ち着きがあって静寂感が一定程度感じられます。

 


GUNDAM SONGS 145

 

(K)NoW_NAME「seeds」(vs Hiyoo A8-C5)

【Cayin N6II/A01で鑑賞】この曲を少し明るい雰囲気で聴けます。楽器音の色づきがよく、ほどよくアタックもあるので元気よく、上に向かって響く楽器音の中で、やや明るめの甘味のあるボーカルが伸びていく感じがあります。低域もパンチを利かせて元気に足場を築くので、気持ちはちょっと自然と元気になっていく感じがあります。ちょっと気持ちが昂ぶるくらいで楽しめますが、ぶっちゃけ私の好みからすると明るすぎるかなと思います。ボーカルにみずみずしさはありますが、涙に濡れるような感じではありません。

 

 あくまで基本的に陰キャな傾向のある、私の好みの話ですが、この曲はもっと切々ともの悲しい感じで聴きたく、EP-T21の音には憂鬱さが足りません。たとえばHiyoo A8-C5は高域が暗く、中高域音をしっとりした感じで聴かせてくれ、ボーカルもちょっと泣きそうな感じの陰鬱さを出しつつ、より太い感じで慰めるような穏やかな甘味を出してくれます。ピアノ音は沈み込みが良く、深く落ち込んでくる静寂感があります。ベース音やドラムははさらに深く太く心を抉って、音楽を腹に落とし込んでくれます。

 解像度的にはなんとなくA8-C5はEP-T21と比べて音がぼやけていて、背景にノイズがあり、透明感も悪いので、どことなく野暮ったいのですが、品の良いメロウな感じで聴かせてくれます。この曲に関する限り、EP-T21は解像度は良いが、なんか表現が軽っぽい印象を受けます。まあ最終的には好みです。

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「灰と幻想のグリムガル」エンディング・テーマ「Harvest」

 

飯島真理&チエ・カジウラ「天使の絵の具~Macross 15th Anniversary Version~」(vs AUKEY EP-T16S)

【Cayin N6II/A01で鑑賞】まあ、ぶっちゃけこの曲も私の好みはもうちょっと暗い感じが好きですが(性格陰キャで申し訳ない)、一方で明るく元気な形で、高域の粒立ちもよい感じで、楽器音とボーカルを透明な空間に充分に響かせてくれます。ギターは強すぎない程度のアタックで充分にギュンギュンとエッジを際立たせてくれるので、外連味も適度に感じられますし、シンバルは細かで、スネアの鼓面も明るく弾けてくれます。この価格の割に空間は充分に透明で解像感もあり、なかなかセンスが良い洗練された現代的な雰囲気があります。ちょっと都会的な感じでこの名曲を聴かせてくれ、15周年アレンジのオシャレな雰囲気をよく表現しているように思います。スピード感を出しすぎない感じも良いですね。

 

 一方でぶっちゃけ同じAUKEYならもうちょっとボーカルは暗く、ギターも黒い感じで締まって大人びた感じの、もうちょっと黒みの強いコントラスト感を持つEP-T16Sのほうが私の好みです。ボーカルはもう少し濃い一方、アタックの強調も強くなっていて、ツ音がやや尖り、スネアはより攻撃的に硬く弾けます。若干野性味が増して、もう少し攻撃的なロックに寄せた感じで楽しめるくらいがマクロスっぽいかなとも思いますが、ここらへんは解釈の問題かも知れません。

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マクロス25周年記念プロジェクト マクロス・マキシマムBOX!

 

【5】総評「ちょっと明るい感じが好みを分けそうですが、解像度は高く、比較的万能に聴けます。通信品質や使い勝手も良いでしょう」

 基本的に音の印象は若々しく、しかも解像度が高いです。この価格帯で元気で明るい音を聴きたいなら悪くない選択肢でしょう。通信品質も良く、使い勝手も悪くないので、価格を考えると全体的にかなり優秀です。一方で、個人的には音質は基本的に明るいキャラクターに寄せられていて、どの曲も元気に聴かせてくれるのですが、大人びた雰囲気に欠ける感じが気になります。

 しかし、完成度は高く、この価格帯で選ぶなら充分に魅力的な機種であることは間違いありません。あまり欠点らしい欠点がない機種です。

 

まとめ
  • 明るく元気な音
  • 解像度が高い
  • 通信品質や使い勝手も良い

 

AUKEY EP-T21

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AUKEY ワイヤレス イヤホン 左右分離型 完全ワイヤレスイヤホン bluetooth イヤホン 最大25時間再生 Bluetooth5.0 片耳でも両耳でも使用可能 自動ペアリング 高品質マイク内蔵 ハンズフリー通話 9g 超軽量 ワンボタン タッチ型 音声アシスト対応 コードレス iPhone Android対応 EP-T21

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン EWA T200 レビュー】厚みのあるやや浅い立体感が緩い低域に、明るくない濃い中域が乗っかっている。全体的に色味が暗く、躍動感に乏しい感じでメリハリも緩めなので、ちょっと渋すぎる音かも知れない。JAZZなんか大人びた感じで聴くのが良いかも

EWA T200

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EWA T200 ワイヤレスイヤホン Bluetooth 5.0 【ウレタン製 イヤーピース 付】IP67防水規格/ 最大90時間音楽再生/ スライダーアルミ充電ケース/自動ON/OFF マイク内蔵 ハンズフリー通話 技適認証済(グレー)

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「良好な装着感。通信品質は悪くない」

おすすめ度*1

EWA T200

ASIN

B07VJ3K9D3

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

6h/90h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
防水性能

IP67

音質傾向

厚みのある低域、熱気がある、濃厚、暗い、落ち着いている、大人びている、シック、品がある、陰キャ、憂鬱、立体感に乏しい、ボンボン

 IEMを意識したようなデザインで耳への収まりは悪くありません。遮音性もそこそこです。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。ONKYO GRANBEATCayin B6II/A01で交互に繋ぎながら接続品質をみました。テストしたのは都内某駅周辺です。混雑する時間帯でなかったせいもありますが、駅の改札の通過、電車の乗り降り時の間もほとんど途切れる感じはありませんでした。AAC接続の時はちょっとわずかに途切れが出やすいかなと思いますが、全体的に見るとこの価格帯の標準くらいは充分にあり、充分に実用的に思えます。

 

テスト環境

 今回のテストはONKYO GRANBEAT、Cayin B6II/A01で行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電ケーブルはType-Cです。ANC性能は実用性が高いです」

 付属品はイヤーピースの替え2種類、充電用USBケーブル(Type-C)、専用充電ケース、説明書です。

 

イヤーピースが2種類

 付属イヤーピースは2種類ついており、口径の広いシリコンタイプと低反発イヤーピース「i-Planet」が付属しています。

 

EWA T200EWA T200

 

【3】音質「音が激しく陰キャ。基本的に暗いです」

 今回は標準イヤピの中で、シリコンタイプのLサイズを使ってレビューします。

 さて、まず全体の印象から確認してみると、低域が厚ぼったくドシッと胴鳴りを出しながら床に緩く乗っかかるような鈍い感じの低域と、妙に元気のない色づきの悪い中域があり、高域もおとなしめで、高域に対してはボーカルは優位ですが、低域が強いロックなんかではちょっと奥の方に位置しやすい、妙に落ち着いた空間が広がっています。ぶっちゃけ音の伸びやかさを抑制した非常にストイックな出音で躍動感に欠け、真顔で音楽を奏でている感じです。女声ボーカルも暗く、渋いので明らかに若い人にはあまり好まれなさそうな音です。どちらかというと、落ち着いた曲を暗めに静かに聴かせるイヤホンで、どう考えても音は玄人好みです。

 個別の音域の印象を確認していくと、まず低域はベースがかなりぼさっとして聞こえ、暖かい感じです。バスドラキックものそっとした感じがありつつ、温かめにボンボンした音を聴かせます。床鳴りの深いところよりは胴鳴りのほうが成分が多い腹にこたえる感じの音で、ちょっと室内がもやもや篭もった感じで聞こえます。低域弦楽も厚みでボンと膨らむ音で柔らかみがあり、温和で豊満です。床にどっしりとした胴を持っており、床面への響きはそれに比べると抑制的で、音楽に豊穣な床面を提供します。基本的に低域は暖かみと厚みで攻めるところがあり、鈍重な感じが出やすく、ゆったりしています。基本的にはボディ重視で低域弦楽に豊かさが感じられますが、清潔感や透明感には欠けるように聞こえます。

 中域に移ると、こちらもあまり明るい感じではありません。中高域方向は抑制的で中域はほどよく静寂な上に、下からは低域の熱気がもやもやと上がってきているので、その熱気の中で音楽を聴く感じが強いので、人によっては篭もっている印象を受けるでしょう。少なくとも大抵の曲で清潔な感じではありません。エレキギターの上方向へののびは、まっすぐから後退的に聞こえ、アタックは遠ざかる印象を受けやすいです。ボーカル周りにも空気感があり、濃密で温度感があります。そのボーカルは基本的に抑制的で大人びていて、甘味はありますが、子音はゆるめで大人びた温かみを感じさせてくれます。

 高域もまたさらに抑制的で、ハイハットの空気感も中高域が清潔な分だけ少し白く出ますが、基本的には暗い感じです。あまり高さの強調が見られず、元気がある感じではありません。シックに落ち着いた感じで、どちらかといえば静寂感を大事にして聞こえます。

 

 総合すると、基本的に低域の支配力が強く、その低域も豊満系の音でお世辞にもスピード感がある感じではなく、どんな曲も少しスローになる印象を受けやすいです。その厚みのある低域が中域から高域近くまでを支配していて、暖かみのある空気感を醸していますが、中域や高域もその熱気を突き抜けてくる感じではなく、むしろその温度感の中で聞こえる感じです。

 濃密感を出すのはうまいので、JAZZ向きに思います。クラシックは濃厚感高めで高域は抑制的なため響きが伸びてくる感じがなく、ちょっと遠くで音が鳴っている感じになります。フルオーケストラを俯瞰して遠くから聴いている感じになるので好みは分かれそうです。しかも床の鳴動があまりないので、おそらく2階席から聴いている感じです。現代的な曲はかなり選びます。おとなしいポップス曲の方が味わい深いとは思います。

 私がとりあえず流し聴きでよいと思ったのは、(K)NoW_NAME「Freesia」、鹿乃「光の道標」のようなちょっと落ち着いた温かみのある曲です。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや色味が薄い。音は地味めである。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

鈍い。基本的にアタックは強調せず、音は全体的に太く穏やか。
明るさ
(明るい/暗い)
やや暗い。基本的に明るさは抑制的。
派手さ
(派手/地味)
地味。外連味みたいなものはほとんどない、おとなしい感じの表現。
硬さ
(硬い/柔らかい)
柔らかい。低域も厚ぼったく、中高域にも硬さがない。
尖り
(尖っている/丸みがある)
丸みがある。基本的に穏やかで音が尖らない。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
穏やか。全体的に温和。
力強さ
(力強い/嫋やか)
普通。低域の厚みがあり、量感のある床面が少し力強い。
豊かさ
(豊か/貧弱)

豊か。量感的に豊満である。

太さ
(太い/細い)
太め。低域が太い。
手触り
(ざらざら/滑らか)
滑らか。全体的に音は滑らかである。
粒感
(きめの細かい/粗い)
粗い。緻密さには欠ける。
清潔感
(澄んだ/濁った)
濁っている。低域の熱気が多く、人によっては篭もっていると思うだろう。
潤い
(潤いのある/乾いた)
普通。中高域の発色が強くないので強く音のみずみずしさは出ないが、濃密な空気感は潤いを感じさせる。
重さ
(重い/軽い)
重い。厚みのある低域が音場全体を重く感じさせる。高域はおとなしく浮揚力に欠ける

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
やや濁っている やや濁っている

明るいか

(明るい/暗い)

暗い 暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや天井感がある 天井感がある

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

普通 普通

太いか

(太い/細い)

太い 太い

濃いか

(濃い/薄い)

濃い 濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

目立たない 目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
天井感がある
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
やや深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
後傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
狭い
定位感
(頭内的/頭外的)
頭内的
分離感
(拡散的/密集的)
密集的

 

美点
  1. ボーカルフォーカスがそこそこ良い
  2. 暖かみと厚みのある低域
  3. 音が前進的で抱擁感がある
  4. マイルドで聴き疲れしない音質
  5. 濃密で味わい深い
欠点
  1. ダイナミクスに欠ける
  2. 高域の高さが足りない
  3. 立体感に欠ける
  4. 篭もって聞こえやすい

 

[高音]:高域は基本的に静かで、音数的にもあまり多く出ないので拡散的ではなく、緻密ではない。ハイハットの穂先は大抵ちょっと低く、中高域の色味も落ち着いているので、あまり立体感がないが、その中ではハイハットやギターの金物に少しだけ派手さが出やすいところはある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域はボーカルフォーカスは悪くない。中高域に向かっての傾きが足りないのか、楽器音とボーカルはのびやかではなく、少し真面目な感じに聞こえる。中域は低域の熱気を受けやすく、大抵の曲では清潔ではないので、ちょっと篭もって感じられやすいところもある。

[低音]:100hz~40hzまで太くおとなしめのボーッとした振動。30hzでほぼ無音。低域は胴が太めに出やすく、ベースは黒みよりは少し薄味で厚ぼったい感じで温かみがある音でぼさっとした感じがある。バスドラキックもそれほど深くなく重さもそれほどではない。低域弦楽も豊満にボボンとした音を出してくれ、アコースティックな曲では低域に充分に濃密な厚みが感じられる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域の厚みが強く、暖かみも上に滲むので、中域はやや清潔感が足りない感じになりやすい。高域も高さをあまり出さないので、全体的に下方向に重い、安定感重視で立体感では抑制的な音場表現になっている(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは胴鳴りが強く、重くドシッとした膨らみが感じられるが、バスドラキックの深いところはそれほど主張しない。スネアの鼓面の張りは意外と強く、バツッと強めに感じられる。少し下に重いバツンバツン。ハイハットはドラムに比べるとやや弱いが、チリチリした感じはあり、白味も少し感じるので、おとなしめではあるが意外と派手に浮かび上がって聞こえるかも知れない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:男女ともにボーカルは明るさは抑えめでコクのある大人びた声色になりやすい。のびやかさに欠ける感じになり、天井感があるが、濃い感じで甘みがあり、子音に強調はあまりない。

 

【4】官能性「大人びた音で落ち着いて音楽を聴ける」

清浦夏実「悲しいほど青く」

【GRANBEATで鑑賞】落ち着きのあるこの曲の大人びた雰囲気にはこのイヤホンの抑制的な雰囲気は比較的マッチします。ベースがどしっと厚みを出してくれるので空間に濃密感も出て、豊かに音が広がる感じに深みが出ています。部屋鳴り感は適切に抑えられているので、重すぎる感じられており、大人びた雰囲気を出すほどには重いですが、深く沈みすぎる感じもありません。ボーカルは明るくならないので、充分に物静かな雰囲気の中で甘味を出してくれます。

 


十九色

 

ASCA「凛」

【GRANBEATで鑑賞】ちょっと好みを分けそうですが、この曲をシックな感じでクラシックよりに聴かせてくれます。中高域が少しおとなしめでギラつく感じが減ってガチャガチャしなくなった分だけ、弦楽が透明に響く感じが目立ちやすくなっており、低域でもドラムが攻撃力を抑えながらボンという厚みだけを出してくれるので、全体的にマイルドに味わえる感じになっており、どちらかというとこの曲の優雅なところ中心で味わう感じになります。ギターよりも弦楽、ピアノ中心になるのでロック色が抑えられている分だけゴシック的な味わいが丁寧に感じられるかも知れません。ボーカルは突き抜けを抑えて理性的に聞こえるので、ビターでかっこいいところもあります。

 


百歌繚乱(初回生産限定盤A)(Blu-ray Disc付)(特典なし)

 

Matt Bianco「Hifi Bossanova」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】この曲は明るさを抑えてかなり大人びた感じに聞こえます。たぶん大抵のイヤホンで聴くとあるような、上でシンバルが明るくチンチンする感じは丁寧に抑制されていて、ツンツンくらいの静けさで聞こえてきます。スネアもほどほど明るくはありますが、静寂感を大切にするようにおとなしめに音を響かせるので、コクのあるボーカルが映えて、ダンディな色気を充分に味わわせてくれます。ギターも抑制的で渋く、床面も量感はしっかりしていますが、躍動的すぎない落ち着きがあって品があります。全体的に丁寧な静寂感を意識していて、それでいて重くない感じがエレガントです。

 


HIFI BOSSANOVA

 

【5】総評「音質的には現代的とは言えないが、地味ながら落ち着いた音を楽しませてくれる」

 基本的には大人びた音を鳴らす感じで、しかも低域の暖かみが滲みやすく、篭もって聞こえやすいという欠点も抱えています。リズムも少しゆったりめに出やすく、なかなか面白味を感じづらいイヤホンです。しかし、JAZZやゆったりめのポップスなどではなかなか面白味を感じさせてくれるところもあり、落ち着いた雰囲気で音楽を楽しみたい人には需要があるかも知れません。個人的にはなかなか好みの音で悪くないのでおすすめしたくもなりますが、ちょっと万人向きとは言い難いので、我慢ですね。

 

まとめ
  • 厚みのある低域
  • 派手さを抑えた落ち着きのある音
  • 篭もって聞こえやすい

 

EWA T200

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EWA T200 ワイヤレスイヤホン Bluetooth 5.0 【ウレタン製 イヤーピース 付】IP67防水規格/ 最大90時間音楽再生/ スライダーアルミ充電ケース/自動ON/OFF マイク内蔵 ハンズフリー通話 技適認証済(グレー)

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン BOMAKER SiFi レビュー】アタック感は抑え気味で、くっきりめの中高域の押し出しが強くない穏やかな音。重低音が利いている。基本的にフラットに近く、やや眠たい感じがあるかもしれない。通信品質は良い。おすすめ

BOMAKER SiFi

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【1】装着感/遮音性/通信品質「良好な装着感。通信品質も高い」

おすすめ度*1

BOMAKER SiFi

ASIN

B07V6LYVS8

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

6h/30h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック aptX/AAC/SBC
防水性能

IPX7

音質傾向

ボーカルフォーカスがよい、重低音が利いている、透明感がある、ドシドシ、ドンドン、深みがある、重みがある、静寂感がある

 デザインは非常にコンパクトで耳への収まりはなかなか良いです。標準添付のイヤーピースは2種類付属しています。それぞれの違いについては後述します。遮音性はそこそこです。

 

 QCC3020チップを搭載しています。対応コーデックはaptX/AAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proで交互に繋ぎながら接続品質をみました。テストしたのは都内某駅周辺です。混雑する時間帯でなかったせいもありますが、駅の改札の通過、電車の乗り降り時の間も一瞬プチっとする感じはありますが、ほとんど途切れを感じませんでした。おそらく充分に実用的だと思われます。

 

テスト環境

 今回のテストはHiby R6 ProとONKYO GRANBEAT、Cayin B6II/A01で行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電ケーブルはType-Cです。ANC性能は実用性が高いです」

 付属品はイヤーピースの替え2種類、充電用USBケーブル(Micro-B)、専用充電ケース、説明書です。

 

イヤーピースが2種類

 付属イヤーピースは透明で軸のほとんどないものとよくある丸いタイプが2種類付属しています。軸のほとんどないものは聴いてみると中域がより前進的に聞こえるらしく、ボーカルフォーカスが良いです。軸の普通にある丸いほうはそれに比べると中域が少し後退し、もうちょっと低域と中高域が豊かに聴けるようですが、低域の方がわずかに増える量が多い印象を受けますので、軸なしに比べて篭もった印象を受けるかも知れません。

 

BOMAKER SiFiBOMAKER SiFi

 

【3】音質「アタックは抑えめで、やや中高域がおとなしめなので、ボーカル中心の丁寧な中域表現中心で味わえます」

 標準イヤピの中で、軸のない透明な方を使って今回はレビューします。サイズはLです。

 さて、まず全体の印象から確認してみると、ほどよく浅めの明るい低域に支えられたボーカルフォーカスの良い中域が適度に押し出されており、その上の中高域も鮮やかですが、アタックはあまり強くなく、高域でのシャープネスもそれほど高くないので、上では響きがややゆったりと抜けていく感覚があります。低域は微温くらいであまり暖かみを強調していないので、中域下はわずかにもやもやしていますが、透明感は悪くありません。第一印象的には2khz~8khzあたりの前傾が足りなくて、やや立体感に欠ける音に感じられ、上に向かうのびやかさに欠ける印象を受けました。下方向では暖かみは強くなく、レイヤー的に深みが感じられるようなコクのある低域が存在しているようでした。

 個別によく聴き込んでみると、まず低域はドラムの浮き上がりが良い明るい印象を受けるのですが、意外と胴鳴りと部屋鳴りにリアルさが出るので、深いところでやや淡い感じではありますが、しっかり震えています。胴鳴りよりはもう少し深いところの部屋鳴りが強いようで、ドラムやベースの音に鳴動感が感じられます。のしかかるように厚みを出して重みを出す感じではなく、深いところで重い、そういう床面での響きを重視した鳴り方です。そのためベースは結構黒く聞こえます。低域弦楽もどちらかというと、明るさを抑えた、床面に沈みこんでいくドシッとした音です。低域は音楽全体の中では支配力が強くなく、床面は張り出すというよりは、素直に深みに沈んでいく、そんな聞こえ方になるでしょう。

 中域はまずボーカルが充分に前進的に聞こえるのが特筆されます。ギターも同様に前進的ですが、エレキギターは中高域が抑えめな分だけエッジの色味が抑えられており、最終的にはボーカルのほうが力関係的には優位で、フォーカス感は高く聞こえると思います。中高域以上のアタックが強くないので立体感は甘く、高域方向に向かってはなだらかに後退していくように聞こえます。ボーカルはサビでは上で少し遠ざかっていくように自然に引っ込んでいく伸びになっており、突き抜ける感じは強くないでしょう。中域は充分に明るく、低域がそれほど暖かくないので、かなり透明な感じがあります。ピアノの少し沈みこむような響き、フォーカスの良いボーカルのディテールは丁寧に感じられると思います。

 高域は少し後退的で、上に行くほどだんだん遠ざかっていくような感覚があります。しかし中高域のあたりはアタックは強くないものの、色づきは良く、弦楽や金管に華やかさを感じられる艶やかな色彩感を感じます。スネアの鼓面のあたりもちょっと硬くはっきり出ます。一方でハイハットは白味は結構あってくっきり浮き上がるような音像の硬さを感じますが、穂先は少し低く、シャーンと拡散する広がりはあまりありません。

 

 総合すると、一聴した印象ではあまり解像度が高くなく、外連味も少なめに聞こえそうな眠たい感じがあります。実際アタックは強くないので、地味めの音かと思いますが、中高域は結構鮮やかで、よく聴いてみると手がかりは決して少なくはないようです。また低域方向でしっかり床面の鳴動が出てくれるので、深みも感じられやすいため、しっかりフォーカスされるボーカルを手がかりに聴き込んでみると、やや平面的な感じながら、音の演出感はしっかりしており、適度に浸りながら楽しめることがわかります。とくに重低音の部屋鳴り感が量感は少ない割に意外としっかりしているので、しつこくなく味わえるのは良さそうです。

 私は最初2khzから4khzあたりの音の傾斜感に不足を感じていて眠く感じ、そこらへんをイコライザーで少し盛り上げたほうが音がより鮮やかで、ボーカルやギターも伸びていいように思ったのですが、聴き込んでみると、元々の感じの方が安定感があって、ボーカルに自然な甘味が感じられますし、深い重低音とのつながりもより良いのではないかと考えるようになりました。そういう意味では第一印象はわずかに悪いかも知れませんが、聴き込んでみると意外とこのくらいの穏やかさが聴きやすいと感じる可能性もあります。

 

 似たようなボーカルフォーカスの良い低価格機種であると比べると、たとえばHCFKJ A8なんか音の似ていますが、A8のほうがもう少し中高域でアタックを出して音を押し出して明るく光沢感があり、エレキギターの伸びが良く、ボーカルも伸びが良いですが、一方で低域が浅く、音楽に深みが足りない感じがあります。

 またチップ的にもSiFiのほうがよいものを使っているので、解像度的にもぼやけが少ないです。

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音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや鮮やか。中高域はアタックは強くないものの、色づきが充分に感じられる。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

普通。アタックは強くなく、シャープネスも高くないので、適度な滑らかさで音像を楽しめる。
明るさ
(明るい/暗い)
やや明るい。中高域から中域の色づきが良く、少し明るめの透明感がある感じで聴ける。
派手さ
(派手/地味)
やや派手。低域も深いところで音が黒く出るので音場のコントラストはよく、中高域音がおとなしい割に映える。
硬さ
(硬い/柔らかい)
普通。全体的にちょっと柔らかいくらいかなと思いつつ、スネアの鼓面やシンバルの粒立ちに硬さがあって、手がかりは多い。
尖り
(尖っている/丸みがある)
普通。ちょっと中高域に角張った感じがありますが、尖る感じはほとんどない。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
やや穏やか。全体的に高域での楽器音のアタックは強くなく、低域のパンチもそれほど強くないので、見た目の割に浸りやすい音。
力強さ
(力強い/嫋やか)
普通。たとえば低域の深いところの鳴動とか、スネアの鼓面の硬い感じに反発力を感じるので、比較的ピンポイントで力強さを感じるが、全体的には穏やか。
豊かさ
(豊か/貧弱)

やや豊か。中域で充分な音の広がりが感じられる。低域は豊満ではないが、深みがある音でやはり情報量が豊かに思える。

太さ
(太い/細い)
やや太め。音は全体的にやや太い。
手触り
(ざらざら/滑らか)
やや滑らか。全体的に音はなめらかである。
粒感
(きめの細かい/粗い)
普通。中高域で少し緻密だが、シャープネスの強調はあまりなく、細かく鳴りすぎる感じはない。
清潔感
(澄んだ/濁った)
やや澄んでいる。低域の暖かみが強くなく、中域もほどよく風通しが良くて透明感も感じられる。
潤い
(潤いのある/乾いた)
普通。シンバルやピアノ、ボーカルはみずみずしさを強調しすぎない自然な潤いを感じる。
重さ
(重い/軽い)
やや重い。重低音の床面が意外と主張するので、重みは出る。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
普通 普通

明るいか

(明るい/暗い)

普通 やや暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

普通 やや天井感がある

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

普通 普通

太いか

(太い/細い)

やや太い やや太い

濃いか

(濃い/薄い)

普通 普通

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

やや目立たない やや目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ややぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや天井感がある
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前進的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
普通
定位感
(頭内的/頭外的)
やや頭内的
分離感
(拡散的/密集的)
やや密集的

 

美点
  1. ボーカルフォーカスが良い
  2. 重低音の鳴動感がある
  3. 暖かみはそれほどなく、見通しは良い
  4. 音が前進的で抱擁感がある
  5. マイルドで聴き疲れしない音質
  6. 適度に透明感がある
欠点
  1. 少しダイナミクスに欠ける
  2. 高域の高さが足りない
  3. 立体感に欠ける

 

[高音]:高域の高いところは比較的静かで高さを強調する感じはない。中高域に行くと鮮やかになっていくが、それでも中域よりは少し後退している感じがあり、高域は全体としてなだらかに後退しているように聞こえる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域はボーカルフォーカスが良い。大抵の楽器音が中域で少し安定して横に広がって聞こえるので抱擁感があるが、中域は奥行き感が少し甘い感じで、少し平面的な印象を受けやすい。ただし空間はそれなりに透明感がある。

[低音]:100hz~40hzまで太く濃く重めのボーッとした振動。30hzでかなり沈み、20hzでほぼ無音だが、わずかに振動感が残る。低域は床鳴りの鳴動感を感じさせてくれるほどには深く、ベースは黒く、バスドラキックも少し重めにドスッと黒く聞こえる。胴鳴りは意外に抑制的で膨らみすぎないので、適度なタイト感もある。低域弦楽も厚みよりは深みという感じで、床面に重みを出してドーンとした少し透明感のある鳴りを聴かせてくれる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中域の真ん中に焦点があり、ボーカルが音楽構成上の中心点にしっかり収まる。重低音の深さが感じられ、高音方向はなだらかに閉じていく感じなので、どちらかというと下方向に音が沈みこむ味わいが中心になりやすい(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムセットはまずスネアの鼓面は結構明るく、アタックは強くないのでバシッと強くは出ないが、充分に浮き上がってバツバツとした革張り感を出してくれる。ドラムボディは適度に胴鳴りがありつつ、床面の鳴動まで感じられ、適度な生々しさがある。ボディは豊満になりすぎないので、スネアの鼓面の引き締めが緩くなる感じもなく、それぞれの要素を分離しすぎず、くっつけすぎずの自然なバランス感覚に聞こえる。ハイハットも輝きに少し強調があるようで、ちょっと白めにシャリシャリと出るが、上で高さを強調しすぎる感じもなくて、適度な浮き上がりで聞こえる。このドラムセットには、少なくとも私は自然なリアリズムを感じられる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはコクはそこそこで濃すぎる感じではないが、充分にフォーカスされて近く聞こえる。男女ともに息感や子音に強調はそれほど出ず、音源によって語尾近くで少し尖ったり撥ねたりする感じはあるかも知れないが、基本的に滑らかでマイルド系である。上方向への伸びは自然に抑制されていて、少し天井感があるくらいで、とくに明るい女声ボーカルを好む人からすると、暗めに聞こえやすいかもしれない。

 一方で中高域でわずかに媚びる感じがありながらも、中域で充分にボディがあって自然な甘味があるボーカルは安定感があって、音楽の中心軸としては頼もしい感じがある。みずみずしさを強調する感じもなく、20代くらいの声色。

 

【4】官能性「必ずしも解像度感が高いとは言えないが、コクのある豊かな深煎りの音を出す」

清浦夏実「Midnight Love Call」

【GRANBEATで鑑賞】こういうおとなしい曲だと重低音でしっかり黒くなる感じが生きるので、とくに低域弦楽が丁寧に深掘り感を出してくれる静寂感の中で楽しめます。暖かみは抑えられているので、中域に低域の熱気はほとんど滲んでおらず、透明感があるので、アタックは強くなくても楽器音がよく映えます。その楽器音はボーカルを引き立たせるように色味は適度に抑えて聴かせている感じで、充分にボーカルのディテールを味わわせてくれます。沈み込みの良い、適度に穏やかで透明で静寂な空間の中に、ほどよく鮮やかな音が映えるのはなかなか美しいです。

 


十九色

 

Arty McGlynn「Jigs: The Humors Of Kilclogher」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】ギター曲です。こういう弾き語り曲でも重低音の沈み込みが生きていて、非常に深みの感じられる太い音を聴かせてくれます。低域の暖かみはそれほどでもないので、楽器音の温もり感は強くありませんが、反面空間の透明度は結構あるので、色づきは充分に良く、ちょっとくっきりめに聞こえます。コントラストが高いので、わずかにデジタル的かなとも思いますが、なかなか味わい深いです。

 


Masters of the Irish Guitar

 

Snail's House「雪の降る街で、あなたを待っている。」

【Hiby R6 Proで鑑賞】この曲はEDMにしては重低音の響きも演出に加えられていて、明るい床面だけでなく、その下の重低音のブーム感が味わいに大きく影響するところがあります。このイヤホンは床鳴りを充分に鳴動させてくれるので、この曲の音が沈みこんでいく深みが丁寧に感じられ、ドラムサウンドの底で唸る「グオーン」という重いベースの、深淵が音を飲み込む感じがうまく出るので、音場全体に引き締まる静謐感があります。床面のドラムも浮き上がりすぎず、抑制的で大人びています。中高域も充分に艶やかですが、音の鳴り方が落ち着いています。

 


Snö

 

花譜「エリカ」

【Hiby R6 Proで鑑賞】この曲も低域の深いところに音が沈んでいく感じがあるので、全体的に抑制的で、音楽全体がちょっと落ち着いた、大人びた感じがあります。ギター音も上に明るいよりは黒い方に沈んでいく抑制的な鳴らし方です。とくにサビでベースと低域キーボードが一気に入ってくるところでは、かなり黒みを出して重みを出してくれるので、一気に心の深くに音楽が入ってきて、瞬間的に没入させられる感じがあります。中高域は抑制的で明るくなりすぎないので弦楽もおとなしめで、静謐感を乱す感じはありません。そしてボーカルは楽器音よりも近く、丁寧に味わえます。

 


観測

 

【5】総評「第一印象はちょっとつまんない音に思えたが、意外とセンスを感じるし、使い勝手も良い」

 ぶっちゃけ音の第一印象はそれほどって感じでしたが、意外と重低音がいい仕事してくれるので、聴き込んでみると、深みのある表現が味わえます。量感的にそれほどくどくない感じの低域でありながら、部屋鳴り感がしっかりしているので、とくに床面の震えに音楽のリアリズムを感じる人にはなかなか楽しめるかも知れません。派手さは強くないので、聞き疲れもしにくい感じの音で、使い勝手も悪くないのでおすすめできます。

 記事執筆時点でクーポンコードやタイムセールの常連なので、安い時を見計らって買うのが良いと思われます。

 

まとめ
  • 鳴動感のある重低音
  • 適度に派手さを抑えたボーカルフォーカスの良い中域
  • 音が地味め

 

BOMAKER SiFi

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【2019進化版 Bluetooth5.0 HiFi高音質】Bluetooth イヤホン 自動ペアリング 自動ON/OFF マイク内蔵 IPX7防水 完全ワイヤレス イヤホン グラフェンドライバ/APTX&AAC対応/ボリューム調節可能/左右分離型/Siri対応/技適認証済 黒

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ワイヤレスヘッドホン X-DRAGON FG-09 レビュー】製品としての完成度がおそらく低い。音は低域が深く重く、音が沈み込む響きの美しさがあり、上質。非常に残念

X-DRAGON FG-09

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ヘッドホン X-DRAGON Bluetooth 高音質 ヘッドセット ワイヤレス イヤホン 大容量バッテリー650mAh 快適なプロテクタ PC 携帯電話 テレビ ビデオ ゲームなどに対応 ヘッドフォン

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感はかっつり。通信品質は……そもそも私の個体は左からしか音が出ない」

おすすめ度*1

X-DRAGON FG-09

ASIN

B07FCHY7B5

スペック・評価
 連続再生時間/最大再生時間

6~8h/-

 Bluetoothバージョン 4.2
 対応ワイヤレスコーデック SBC
 防水性能

たぶんありません

 音質傾向

低域が豊か、ディテールが良い、ウォーム、深みがある、調和的、チャリチャリ、ツヤツヤ、コクがある、ドンドン、音の沈み込みが良い、響きが美しい

 結構カッツリ系の動きが硬い感じのヘッドバンドで、とりあえずはめて広げながら調整するのではなく、しっかり広げてから狭めながら合わせた方がいいだろう感じです。装着感はびたっとする系統ですが、意外にも私の場合、側圧は強くなく、案外よい感じです。長時間着けると少し疲れそうといった感じ。

 

 対応コーデックはSBCのみです。aptXとAACに対応してあるようなことが書かれていますが、確認できませんでした

 通信品質については、そもそも私の個体はハズレ個体だったらしく、ワイヤレス接続では左からしか音が出ないという状態でした。

 そういうわけでのっけからクソだなと思わせてくれたのですが、意外にも、家で試した感じ、通信品質は悪くないです。10m程度離れて、しかも間にドアなどの遮蔽物が結構あってもスムーズに聞こえます。ただしこれは私の個体の場合、左側のみのモノラル再生なので安定している可能性もあり、割り引いて考える必要がありそうです。

 

 ANC機能搭載ですが、実際にはついてないか、ゴミです。たぶん効果がありません。おそらくANC機能スイッチを兼ねていると思われる、電源スイッチをONにするとかすかに周辺音が小さくなった気がしますが、これはむしろ同時に起動するBTチップが生じさせるかすかなホワイトノイズが静寂性を感じさせただけの気がします。ON/OFFでのノイズ遮断の違いを見つけるのが困難です。

 おそらく通話用のCVCのことを環境音低減のANCと勘違いしていると思われますが、詳細は不明ですし、そもそもこの機種は完成度が低すぎて使う気にもならないので、よく確認するほどの興味も湧きません。

 

テスト環境

 今回のテストはCayin N6II/A01ONKYO GRANBEATで行っています。

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【2】外観・インターフェース・付属品「チープな見た目です」

 付属品は充電ケーブル(Micro-B)、AUXケーブル、日本語含む多言語説明書。

 

X-DRAGON FG-09X-DRAGON FG-09

 

【3】音質「最近珍しい、低域がひたすらに重い、いわゆる熱湯風呂です。しかし中高域の響きと低域の立体感は考えられており、低域好きにはなかなか低価格とは思えない上質な音を提供してくれる可能性があります。ハズレ個体でなければな!」

 まずはじめにお断りします。第一に、本来ワイヤレスでの音質を見るべきですが、私の個体はワイヤレスだと左耳側からしか音が出ませんので、今回はワイヤードでレビューします。ちなみにゲイン設定は高設定です。さらに、私の個体はワイヤードだと異様に右耳側に寄った音響になるので、私には気持ち悪くて長く聞けませんし、それによって聞いた感想がまともな参考になるとはあまり思えません。よって、今回のレビューは詳細ではなく、だいたいのイメージを伝えたいと思います。

※投稿後、ANC兼Bluetooth電源ボタンをOFFにすれば、有線で右に寄らずまともな音が出ることが判明しましたので、修正致します。

 

 まずこの機種は最近珍しいほどの露骨なベースヘッド(低域バカ)です。音の半分以上が低域になりますので、普通の人は篭もっている音と感じることが多いでしょう。私は元々低域ジャンキーで、昔は頭が悪いくらい低域に寄せたイヤホンやヘッドホンをバカみたいに愛してたので、懐かしい友に会うような気分ですが、まともな人には明らかに重苦しい響きです。

 ボーカルやアコースティックギター、ピアノ、弦楽とにかくあらゆる音が深く沈みこむ響きを持っており、高域は暗いのでシンバルは落ち着いており、夜の静寂を楽しむかのような音を味わえます。中高域に強調が設けられているようで、圧倒的静寂感のある黒みの強い空間の中で、音は充分に眩しく輝いて余韻も豊かに聞こえる、(まともに鳴りさえすれば)私にはなかなか刺さる、色っぽく大人びたサウンドを持っています。まさに響きが美しい系といえるでしょう。

 まず低域ですが、率直に言って(まともに聴けさえすれば)私の好みの味わい深い音です。ベースは黒みが充分に出て濃く、厚みもあり、温度感も良好ですが、ブンブン感は低域全体の量感から考えると相対的に控えめで、支配的な低域の中では比較的締まってラインをぶっとく丁寧に聴かせる印象です。ドラムキックも一定の幅があって丸く、重くドンと床面に響きます。特筆すべきは中高域に強調があることが、深いところのベース音やドラムセットにアタック感をもたらしており、いたずらに膨らまない、レイヤー的な立体感を生じさせ、上質に聞こえることです。ドラムセットを例に取ると、タムやスネアの鼓面にはっきりとした明るさがあるので、重い胴鳴りだけが目立って重苦しくなることがなく、重く下に広がる低域とそれなりに釣り合うほどには、しっかりと浮き上がる力動が存在し、確かな立体感があります。さらにシンバルも目立ちませんが、低音が引き締める暗い空間の中では充分なコントラストが存在するので、相対的に明るさが増しており、おとなしい音ながらも、チンチンチリチリチャリチャリした濃い感じできれいに映えて聞こえてきます。低域弦楽も鳴動が美しく、ぶっとい弦でゴリッと深掘りして、さらに床面を充分に響かせてくれるので、重厚感に欠けることはありません。単なる低域ごり押しではなく、中域方向との境目が意外と明瞭なので、量感の割にもやっと上に広がるブーミー感が少なく、引き締まって聞こえます。

 中域は低域近くはわずかに後退しているようですが、中高域に向かってやや前屈みなようで、ボーカルは暗めの大人びた声色ながらも、わずかに上で伸びて聞こえます。そのためサビでの息の抜けが感じられますが、高く抜けるのではなく、吐息のようにふわっと抜ける甘い音になり、私にはゾクゾクさせられる味わいになります。

 コクを非常に重視した味わいで、たとえば私の大好きなClariS「again」は非常に安定的で立体感に欠け、スピード感も少し抑えた音響ではありますが、一方で重厚感に満ち、地の底から湧き上がるような床面がドシドシとエネルギッシュで、身体の深いところから音楽が湧き上がってくるように音が近く感じられ、浸れます。ClariSの曲の中ではボーカル表現が元々明るめではない曲ですが、さらに一段深掘り感が高まっており、潤いが足りない感じにはなっていますが、吐息の甘さが生々しく、床面に浸透して聞こえるほどのドスの利いたコクがあります。ライブ感が非常に高い響きを実現していますが、しかし繰り返しますが、中域下が過剰にモヤモヤしやすく、ノイズ感に感じられやすいので篭もっているとも判断されやすい音です。

 

 高域は非常に抑制的で高いところは真っ暗くらいですが、中高域は鮮やかに音がクリアに聞こえる透明感があり、かなりはっきりと太い感じで艶やかな音が響きます。この充分に静寂感のある中高域では弦楽や管楽、ピアノ、シンバルの音が大人びた冷静さがありながら、低域には負けるものの、なかなかのアタックを出して音を押しだして聞かせてくれるので、余韻のある音の広がりを楽しむことができます。高域の高い方は完全に閉じているので、中高域の最も響きが美しい音が大抵の曲で音楽構成上の一番の上辺となりやすく、心地よく浸ることが出来ます。おとなしい曲では静寂感が高く、透明度が高いので、ピアノペダルの踏み込む音まで明瞭に聞こえる反面、ロックやダンスでは床面が過剰に主張する形になりやすいというピーキーさもあります。私は好きな音ですが。

 

 総合すると、私好みの大人びた品のある音響で、中域との分離がよく考慮されつつも重厚感を遺憾なく出してくれる深く重い低域と、しっかりと解像されて余韻を美しく味わわせてくれる中高域という、まさに「響き好きの低域ジャンキー」という特定層はダイレクトに鷲づかみされそうな音です。

 ただし口径が40mmのせいかもしれませんが、低域音のパワフルさを充分に吸収し切れていないような感覚はあり、歪みが少し多くぼやけた感じがあるのは価格なりです。濁りを減らす簡単な手段はゲインを上げて駆動力を足してやることです。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
鮮やか。低域が強い分だけ曲によってはかなり埋没気味に聞こえる感じになることもあるが、基本的には中高域の艶やかな美音を余韻まで美しく聞かせる。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

鈍い。高域はほぼ完全に閉じているので、音に鋭い感じはほぼない。
明るさ
(明るい/暗い)
やや暗い。高域は完全に閉じており、真っ暗で開放的ではないが、中高域が鮮やかで明るく映える。しかしそれ以上に低域が黒みを出すので、全体的な印象は静寂感が強い、暗室的な音響である。
派手さ
(派手/地味)
やや派手。低域の利きのおかげで空間に静寂感が強くなるので、静かな曲では特に中高域の美しい音が豊かに聴ける。しかし、床面が強いロックやダンスでは低域がやや目立ちやすく、うるさげになりやすい。縦軸的な外連味のある派手さや粒の細かい緻密さは出ないので、派手すぎる感じにならない上品さがある。
硬さ
(硬い/柔らかい)
普通。中高域音はアタックが少し強く、ピアノ音が少しキンキンしたあたりを眩しく出すようなガラス質的な硬質の押し出し感があるが、シャープネスはほとんどないので角は丸い。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや丸みのある。中高域に硬さを感じ、適度に手がかり感を出して角張る感じはあるが、基本的には丸みがある音である。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
やや穏やか。拡散的な音場表現にならないので、不要な音はマスキングされ、静かな曲では素晴らしく静寂感を増した音響で聞こえる。反面、ロックやダンスではやや床面が主張しやすく、うるさげになりやすいので、音源側の低域の鳴り方で印象が変わりやすいピーキーなところがある。
力強さ
(力強い/嫋やか)
力強い。重低音まで深く聞こえ、胴鳴りや部屋鳴りも充分で音に実体感がある。
豊かさ
(豊か/貧弱)

豊か。中高域の色づきが良く、低域がパワフルで全体的に音が太い。

太さ
(太い/細い)
太い。音は全体的に太く、高域でシャープネスを感じさせることもないので、とにかくマッチョ。
手触り
(ざらざら/滑らか)
滑らか。全体的に音は太くマイルド。
粒感
(きめの細かい/粗い)
粗い。繊細さはほとんどない荒削りの音である。
清潔感
(澄んだ/濁った)
やや濁っている。静かな曲では静寂感が強く透明度が高いが、ドラムやエレキベースが入るととたんに熱気を増すので、基本的には中域下が濁りやすい。
潤い
(潤いのある/乾いた)
普通。中高域に色づきが感じられ、シンバルの音やピアノ音などに潤い感があるが、低域の熱気がドライに感じさせやすく、ピアノの弾き語り曲と潤いのロックでは印象が違うだろうが、総じて言うと普通に思える。
重さ
(重い/軽い)
重い。基本的に重い重力が支配している。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
濁っている 濁っている

明るいか

(明るい/暗い)

やや暗い やや暗い

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや天井感がある

やや天井感がある

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

ややしっとりしている ややしっとりしている

太いか

(太い/細い)

太い 太い

濃いか

(濃い/薄い)

濃い 濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

やや目立たない やや目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
天井感がある
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
やや深掘り感がある
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや狭い
主に中域の奥行き感
(奥まる/前屈み)
前屈み

 

美点
  1. 重厚で沈み込みがよい胴鳴りや部屋鳴りの情報量が多い低域
  2. 中高域音がしっかりと滞留し、余韻が美しい響きが味わえる
  3. 太く力強いマッチョな音
  4. 中高域の余韻のある響きを邪魔する、細かく拡散される余分な音成分のほとんどは適切にマスキングされて整理されるので、背景に過剰なくらいの圧倒的静寂感があり、黒みが好きな人はハマる
欠点
  1. 立体感に欠ける
  2. 篭もりやすい
  3. 音が近く、重く、内面に篭もる感じでひたすらに陰キャ

 

[高音]:高域は閉じており、ハイハットの穂先は高くなく、弦楽は暗闇に消えていくように聞こえる。一方で中高域は色づきが良く、低域支配力の強い空間の中でも充分に艶やかに聞こえるので、中域から高域にかけては横幅のある、広がりのある豊かな響きを重視しているように聞こえる。そのためピアノはキンキン成分は多くない艶やかな少し透明感のある色づきがあり、管楽は濃い目の少し渋い感じの華やかさのある音である。ただし中高域は低域との力関係ではやや劣位に置かれており、低域が強く出やすいロックやダンス曲では中高域を充分に味わえないと思う人もいるだろう(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は低域に比べて劣位なものの、充分に前進的。低域がだいぶ音をマスキングして中域音を制御している感じがあり、音数を減らしている分だけボーカル周りは清潔で、さらにボーカルも中域では前進的である。ただし低域ドラム相手には押し負けやすく、とくに男声ボーカルは低域と近くなりやすい分だけ埋没感が出やすいかも知れない。低域方向で熱気が強く、ややもっさりしやすいが、中域の上の方はゆるやかに前傾しており、楽器音は中高域に向かって少し伸びる。基本的に低域の熱気が滲みやすい以外は、音数が少ないシックな中域で、清潔とか透明とかいうより、暗室で音楽を聞くような静寂感がある。

[低音]:厚みのあるぶっといはっきりした振動で100hz~40hzまで素直に減衰している。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。ベースは黒みが強く、下で音を飲み込むような感じがある。鳴動も感じられ、暖かみもある。ブンブン感はそれなりにあって低域の一番下に熱気と鳴動をもたらしている。ドラムキックは重く広がりもあるが、音源にもよるがベースのほうが一般的には強いようである。ドラムは膨らむが、音源やゲインにもよりそうだが、ダンスやロックであっても大抵の曲でベースラインに覆い被さる感じはなく、分離は明瞭に感じられるはずである。低域は中域に向かうほど後退する感じがあるので、たとえば低域弦楽は下にビヨンよりはゴリッと重く入る、上に厚みを出さない、明るさの少ない黒みの強い印象で下でドンドンする感じが強く静寂感と重厚感を出してくれる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音楽的には低域が支配的で、音を強く沈みこませ、拡散要素になりやすい細かな音を減らして音数を制御し、重力感の強い腹にこたえる音を持ち、音を浮揚させず、しっかりつなぎ止めて閉じ込めるような、内省的な音楽空間を作っている。マッチョな低域が支配する男性的な音楽で、重厚。中高域は色づきよく響き、ボーカルフォーカスも悪くないが、そのすべてに対して低域が勝る。非常に力強く下で雄渾な深みのある音場を持つ。高域は基本的に沈黙している(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムスはスネアやタムの上辺に明るさが感じられるが、バスドラキックと胴鳴りの支配力が強いので、基本的に重みが強い。しかしスネアは力関係的に劣位でありながらも、鼓面の明るさで音に上向きの力動を感じさせてくれるので、重厚感に大きく傾きながらももっさり感を一定程度抑制している。それがドラム音に一定の浮き上がりをもたらしてリズムコントロールをよくしているが、それでも基本的には鈍重で、スピードはややゆったりして感じられる。重いバズンバズン。ハイハットは穂先が高くなく、横に広めでチリチリチンチンした濃い音で、意外とはっきり刻みを聞かせてくれる。しかし色味は黄色に近い落ち着いた温和な音で、穏やかな表情を持っており、高く音を引っ張り上げて疾走感を出す感じではない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは基本的に明るくなく、どちらかというと物憂げである。落ち着いてどちらかというと、こっちに向かってまっすぐ眼差しを向けてくるような安定的で理性的な声色に聞こえ、基本的に男女ともにコクが強いので色味は濃い。しかしボーカルの上辺はわずかに前傾していて伸びる。ただしその抜けは清潔になるほどの高さはないので、甘い吐息のような抜けになり、ややエロティックな印象が強い。

 

【4】官能性「静寂感と力強さを同居させた力強い芯の強い男性的な世界観の音を楽しめる一方、静かな曲はとことん静謐」

Jess Glynne「Won't say No」

【GRANBEATで鑑賞】この曲のように下に重い低域を持つ曲では、非常に締まったシックで大人びた音楽を楽しめます。低域の深いところは充分に鳴動しており、音が存在しているという確かな部屋鳴りが感じられ、ただ単にディテールが生々しいというだけではなく、空間を通じて音が身体に浸透してくるほどの一体感のあるつながりを音楽と感じられます。ボーカルはしっかりと太くコクがある形で聞こえるので、男性的な野性味が感じられ、力強くはっきりとこちらに向かってきます。そのボーカルの周辺は低域の支配力の効果で静寂が強くなっていながら、その低域音はボーカルより距離を取って下から力強く支えているので、ボーカルより力関係では優位にあるにも関わらず、ボーカルを邪魔するというよりはボーカルにエネルギーを与えて、ボーカルをよりこちら側に押し出してくる感覚があります。

 「立体的で拡散的」ではなく、「前進的で浸透的」な音の近い音楽表現になっているので、意識を没入させやすく、目を閉じればそのまま音楽の中に入っていけます。

 


オールウェイズ・イン・ビトウィーン

 

飯島真理「愛・おぼえていますか」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】重厚なドラム表現が音場全体を引き締めて支配しています。中高域ではシンセが艶やかに濃い音で豊かに広がっていますが、その上の高域は完全に沈黙しているので、夜空のような静謐感があります。ボーカルも甘く強く濃く聞こえますが、この曲の場合ドラムがボーカルにかかりやすいので、ところどころボーカルは埋没しながら聞こえます。とくにサビ前でドラムが盛り上げる場面ではボーカルは一度後退してからのびてくるようです。その後のサビでは、少し浮かび上がって聞こえますが、高くなりすぎずにまっすぐこちらに向かって声を届けてくれます。静かな高域が中域を濃厚にしており、中高域では音の広がる余韻だけが静寂感の中に広がるように聞こえ、空間の全てが音楽に静かに耳を澄ましているかのような、落ち着いた雰囲気を味わえ、脈打つドラムサウンドがなおさら一層映えます。

 


ゴールデン☆ベスト ビクター・イヤーズ 飯島真理

 

岡崎律子「1993年、春」

【Cayin N6II/A01で鑑賞】こういう沈潜する落ち着いた曲との相性も抜群です。音の沈み込みが良く、また空間が静寂なので、この曲の、ほとんど聞こえないボーカルの細かな囁きを聞き逃すことはありません。この曲では低域が抑制的なので、中高域は邪魔されることなく充分に色づき、コクのある広がりの優れた余韻を静寂した空間の隅々にまで響かせます。その静かな雰囲気に身を任せているだけで心が落ち着き、穏やかな気持ちになれるでしょう。そして、じっくりこの曲を静謐感の中で楽しんだ後には、普段聴いている音楽のほとんどが、音数的にもリズム的にもうるさすぎて落ち着きがなく、「なんで、あんなに無駄に多くの音を急いで聴かせる必要があったんだろう?」というような感慨さえ抱けるかも知れません。それくらい吸い込まれる静寂感を味わえます。

 


Joyful Calendar

 

nyankobrq & yaca「twinkle night (feat. somunia)」

【GRANBEATで鑑賞】低域が充分に下に沈みこませる安定的なこのヘッドホンの静寂感は、この曲も充分に静かに沈潜させて聴かせてくれます。空間が非常に静かなので、ボーカルや中高域で少し艶やかながら基本的には温和な楽器音が散らされることなく、はっきり濃く太く聞こえてきます。ボーカルは近く、落ち着いた声色がさらにコクを増して深く浸透してくる感じがあるので、心地よく浸れます。

 


arbeit

 

【5】総評「率直に言って製品の完成度は低く、ハズレ率が高いでしょうから、おすすめしません」

 カスタマーレビューを読む限り、この製品の不具合率は高く、製品完成度は高くないようです。作りは非常にチープですし、MicroSD内蔵機能もありますが、たぶんいろいろ問題ありそうなので、使わない方が良いと思います。音質はなかなかに魅力的で、クーポンセールで1000円くらいで手に入ったことを考えると、低域好みの人には非常に楽しめそうな気がしますが、いかんせん完成度が低すぎて当たりを引くのが難しそうです。

 最終的にはワイヤレスも含めて余計な多機能はすべて諦めて、ワイヤードの低域ヘッドホンとして考えるべきかも知れません。割り切ってしまって考え直すと、意外と価格以上の魅力がありそうです。

 

  • 濃厚でコクがあり、響きが美しい
  • 立体感に欠ける
  • 製品としての完成度がとにかく低く、まともに動かない可能性が高い

 

 

X-DRAGON FG-09

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。