パイオニア Pioneer private デジタルオーディオプレーヤー ハイレゾ対応 ネイビーブルー XDP20L 【国内正規品】
- 【1】UNBOXING(開封)「なんだかんだいってコラボモデルとして一番丁寧に作られている」
- 【2】外観/操作性「外観は同価格帯では一番安っぽい部類。インターフェースも洗練度はいまいち」
- 【3】連続再生時間「やや物足りない」
- 【4】音質「ややドンシャリ。クール傾向。NW-A55以上にメリハリ感に優れる楽しい音。アニソン・ロック・ダンス向き」
- 【5】総評「使い勝手など不満はあるが、拡張性は評価でき、エントリークラスとしてはそれなりに魅力を感じる」
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以前予約していたと話した、ごちうさコラボモデルのXDP-20が届きました。SE-MHR5のほうはすでに持っているってのもありますが、そもそもイヤホン・ヘッドホンのコラボモデルとかあんまり興味が無いんでスルーしました。
折しも私が日常的に嗜んでいる「きららファンタジア」ではごちうさのリゼイベントが現在進行形で開催中!ごちうさコラボモデルで音楽聴きながら、イベント周回できるぜ!それにしてもエトワリウムやら新芽やらが結晶やらが絶対的に足りない……。リゼが実装されるってことを知った日から、ひたすら進化報酬で星彩石溜め込んだせいか、進化素材もだいぶ少なくなりました。いまのところごちうさキャラは何とかコンプリート中。
そうそう。クリスマスと正月に買った有償石で毎日有償限定召喚ぽちぽち回してますけど、意外と☆5キャラ出ますね。結晶もそれなりに溜まります。最近のキャラだとランプ・アルシーヴ様・各務原なでしこ・正月キャラ2種(やすな・夏帆)・バレンタインの2種(小梅・澪)あたりが無償石で初回10連を回した後に、毎日ぽちぽち有償召喚してるだけだったんですけど、揃いました。有償限定の確定召喚も多かったので、たぶんクリスマスあたりから今日までの2ヶ月に☆5が20人以上出てて、被ってないキャラは10人くらい増えてます、パッと数えた感じ。これまでイベントごとのお得セットくらいしか買ってなくて有償召喚を継続したりはしなかったんですけど、この2ヶ月有償召喚回し続けて見方が変わりました。
そろそろ有償石切れるなぁ……課金しようか悩み中。実際統計的に考えると2%という確率以上に出過ぎてる気もして、たまたま嵌まっただけという可能性が高く、運営の罠に思えなくもない(深読み)。
【1】UNBOXING(開封)「なんだかんだいってコラボモデルとして一番丁寧に作られている」
画質はいつも通り粗くて勘弁して欲しいんですが、そもそもカメラとか興味ないし買う気もないし、スマホも凝らないタイプなんで、ごめんなさい。格安スマホのカメラで本当に申し訳ありません。それ以上に撮影スキルがありませんが。カメラ買うならその分オーディオ製品買うなりゲーム買うなりします。ということで、いつも通り横広と縦長混在しますが、ご容赦ください。
これまでいくつかコラボモデルをレビューしてきましたけど、Pioneer(ONKYO)は完全受注生産だけあって一番力が入ってるかも。無駄にボックスがデカいと文句を言うこともできますけど、むしろキャラクター商品として化粧箱もディスプレイできるという利点があると考えればこれくらいの大きく豪華な化粧箱はファン心理的にはうれしい限り。
あとスクリーンプロテクター同梱されてました。
箱を開けるとこんな感じ。二段構造になっていて、二段目に本体と専用ケースが付属しています。
取り除くと、その下の1段目のカバーが出てきます。
そのカバーを開けたらこんな感じ。付属品が入ってます。
コラボモデルとしてはしっかりしていて、ソフトウェアのデザインも本格的にごちうさを意識したものになっています。これまで手に入れてきたSONYやAstell&Kernのコラボモデルは外観はコラボモデルらしくしてましたけど、中身のソフトウェアに専用デザインはありませんでした。いまのところコラボモデルの作り込みでは、Pioneer(ONKYO)は一段上を行っています。
壁紙もかなりの種類が用意されていて、季節やお気に入りキャラに合わせて入れ替えできるようになってます。本当にファン心理をよくわかってるなって思います、Pioneer(ONKYO)さん。こういうところはごちうさファンにはたまらないところで、このコラボモデルは素晴らしすぎですね。
特典楽曲
コラボ特典にキャラソンが収録されています。基本的に「『ご注文はうさぎですか?』キャラクターソング・セレクションアルバム『order the songs』」から選ばれています。ハイレゾ未配信曲らしいですけど、サンプリングレートは48khz/24bitなんでCDとあんまり変わらんと思います。まあ、mp3で音楽を聴くと幸福感が少なくなるらしいので、「こころぴょんぴょん」したい人にはこの差は大きいのかも知れない。私としてはSR15のウマ娘プリティダービーコラボモデルの特典音源が96khz/24bitだったんで、これくらいにしてくれてもいいんじゃないかと思います。
- ココア(佐倉綾音)「スマイルメーカー」
- チノ(水瀬いのり)「a cup of happiness」
- リゼ(種田梨沙)「Love&Gun」
- 千夜(佐藤聡美)「色葉おしながき」
- シャロ(内田真礼)「麗しのShooting Star」
- Petit Rabbit's「一匙のお姫様物語」
- チマメ隊「きらきらエブリディ」
主題歌の「Daydream café」は楽しいアイドルソングなので、アレンジ版を用意するか、高音質なオリジナル版をつけてもよかったんじゃないかと思いますけどね。
あと特典曲のファイルはそのままぶっこんだだけって感じで、アルバムや曲名設定もされていないのでファイル名で再生されますし、アルバムでまとめるには編集をする必要があります。SR15のウマ娘プリティダービーコラボではここらへん丁寧にファイル情報編集済みだったので、これはちょっと残念です。手間を掛ければいいだけですけどね。それと壁紙を楽しめるようにとの配慮か、アルバムアートも設定されていません。これも欲しければ編集すれば編集すれば良いだけなので、問題はないとは思いますけど、気になる人はいるかもしれませんね。ここらへんはコラボモデルをどう捉えるかって思想の問題になってくるかもしれないので、わからんけど。
どちらにせよコラボモデルに大事な作品愛や作り込みという面では、Pioneer(ONKYO)は他社に抜きんでているところはありますが、それでも細かく見ていくと完全ではないということです。それでもSONYのガワだけコラボモデルに比べればよほど素晴らしいです。
「ご注文はうさぎですか?」キャラクターソング・セレクションアルバム/order the songs
Daydream cafe(通常盤)TVアニメ(ご注文はうさぎですか?)オープニングテーマ
付属の専用革ケースは電源ボタンだけよく合わせる必要がある
付属で専用革ケースが付いてきます。後述するXDP-20のチープな外観問題がこれで解決するのでうれしいところです。使ってみた感じ、電源ボタン部分だけちゃんと調節しないと電源の反応が悪くなるので、カバーを付けて電源の反応が悪くなったと感じたら、蓋をよく調整してみましょう。
【2】外観/操作性「外観は同価格帯では一番安っぽい部類。インターフェースも洗練度はいまいち」
私はあまりONKYOのモデルを買おうと思わないんですけど、その理由の一つがインターフェースデザインがどうもしっくりこないところがあるのと、再生中にアルバムアートをきれいに見せてくれないんですよね。
対応コーデックはSBC/aptX/aptX HD。
外観の高級感・インターフェースの操作性はライバルに少し劣る
手持ちのDAPの中でこの機種のライバルというと、SONY NW-A55とActivio CT10になるんですけど、まあとくに価格面でガチで競合するNW-A55に比べると、外観は非常にチープです。SONYがおしゃれすぎるところがあるんですけど、見た目の高級感では敵わず、なんかおもちゃみたいに見えます。似たようにプラスチッキーなCT10と比べても、光沢感や丸みのある愛らしさを感じさせるCT10と比べて、プラスチックの材質をデザインに生かしている感じが皆無で、ただ単にコストカットで選んだだけではと思わせます。ここは残念なところ。
インターフェースの操作感でも劣ります。似たようなデザインでほぼ同じ大きさのSR15なんかと操作感似てるだろうなと思いきや、SR15の斜めになってる画面の具合とほんの少しだけスリムな横幅がいい味出していて、手に持った時の安定感が想像以上に違います。XDP-20は明らかにゴツゴツして収まりが悪いです。
より持ちやすく操作感に優れたNW-A55やCT-10に敵わないのはもはや当然という感じです。この大きさのくせに液晶があまり大きくないので、ほぼ同じ大きさの液晶のNW-A55のほうが本体がコンパクトな分、印象的に大きく見えるくらいです。
手が小さい人には少し操作しづらいんじゃないかな?
アルバムアートは壁紙で表示される
これは好みによると思うんですけど、せっかくきれいな液晶を使っているのに、再生時はアルバムアートは基本的に壁紙扱いで背景に暗く表示されます。画面の空白部分をクリックすればアルバムアートが表示されるんですけど、アルバムアートを見るのが好きな私としては、できれば再生中にアルバムアートをきれいに表示して欲しかったです。設定で変えられるのかなと思ったんですけど、設定項目にありませんでした。
低価格でバランス接続を試したい人には有力な選択肢
ライバルに対してインターフェース面での優位性としては、バランス接続に対応しているところだと思います。中華製DAPを除けば、現状、型落ちして値下がりしているONKYOのrubato DP-S1と並んで最安でバランス接続可能な機種なので、ゼロからバランス接続を楽しむ人にはおすすめできます。ただスマホやワイヤレス対応のDAPが他にあるなら、これを買うよりはRADSONE EarStudio ES100を検討してみても良いかもしれません。
MicroSDスロットが2つ
最近は音源も高音質・大容量化しているのでヘビーユーザーはストレージ容量を必要としています。このDAPはストレージを2スロット搭載できるところが素晴らしいです。
私も時々困ることがあるのですが、ストレージが一つだと容量が一杯になったときに入れ替えで迷うことがあります。PCの画面とにらめっこしながら、「どの曲外すかな」みたいなことを一生懸命考えて入れ替えるわけです。それはそれで楽しいですけど、お手軽感はないですね。
2スロットあると半分入れ替えができるので、基本の音楽ファイルを入れたメインストレージと気分で変えるサブストレージといった使い分けができます。いや、普通はそんなストレージ使わないだろって話もあるかも知れませんけど。
要は、このDAPは初心者向けのエントリークラスではあるのですが、バランス接続に対応していたり、ストレージスロットの多さはヘヴィな使い方にも耐えられるようになっており、初心者が入門に使い始めて、嵌まってステップアップしたくなった時にも上位機種にすぐ買い換えしなくてもよいくらいの懐の大きさのある機種だということです。こういうところはよく考えられています。
【3】連続再生時間「やや物足りない」
連続再生時間ですが、ちょっと物足りないです。スペック的には有線接続で15時間くらいですけど、これはBluetoothとWifiをOFFにして画面を消灯し、アンバランス接続でと書いてあるので、おそらく音量も絞って聴いた設定での測定だと思います。たぶん実感的には10時間もてばいいほうじゃないでしょうか。
あまり使わないだろうWifiはともかく、Bletoothに関しては普通はいちいちOFFにしないような気がします。一応この機種のいいところはメイン画面でBTやWifiのON/OFFがしやすいところですが、音楽再生中にいちいちメイン画面に戻ることはあまりないんじゃないかとも思います。
ここらへんは個人によるところもあるのでわからんですけど、ワイヤレス接続で使ってみた感じ、Astell&Kern系DAPと同じくらいで実働6~7時間くらいかなぁといった感じです。最近急速にワイヤレスイヤホン/ヘッドホンの実働時間が延びて、10時間くらいも普通になってきてるんで、これはちょっと少なめに思うかも知れません。
連続再生時間に関しては現状SONY一択という状況で、細かな使い勝手では必ずしも最高とはいえないSONY製DAPが、それでも他を圧倒する人気を誇る秘密の一つがここにあります。すぐ電源の切れるスマホやタブレットの不便さを知っているならば、DAPにおいて連続再生時間は正義であるということはなんとなくわかるのではないでしょうか。
【4】音質「ややドンシャリ。クール傾向。NW-A55以上にメリハリ感に優れる楽しい音。アニソン・ロック・ダンス向き」
音質的にはやや低域と高域が目立つ印象に聞こえます。傾向としてはNW-A55に似ていますが、輪郭感はNW-A55より強めでかっちりした感じのメリハリ感を感じます。デジタルなキラキラした音や衝撃を出すような音がかなりはっきり明瞭に、ちょっとカリカリするくらいエッジ良く聞こえてきます。
ギターの弦をつまびく音やチャイム系の音は金属的光沢が強く聞こえ、シンセの音もかなり透明感や光沢が目立つ印象があります。かなりカツカツしやすいので、なめらかさは少し足りなく思い、優美さに欠ける印象を受けるかも知れませんが、曲の躍動感は強く感じられやすいです。かなりクールで硬い感じはあります。
音質的にはNW-A55やNW-ZX300のようなSONY製DAPに近い印象を受けました。NW-A55よりはメリハリ感が強調されて楽しさ重視になってますが、少しギスギスして感じられ、聞き疲れしやすいところはあるかも知れません。
個人的にパイオニアブランドはアニソン御用達なんですけど、このDAPもいかにもパイオニアらしい、アニソンやポップス、ロック、エレクトロダンスミュージック向きな緻密さとメリハリ感を強調する傾向の音で楽しいです。そういう意味ではSR15よりよほどアニメコラボ向きな機種です。個人的に、SR15は優雅な感じでメリハリ感はおさえめな感じなので、アニソンにはあまり向かない気がします。
こういう曲をキラキラドンシャリで楽しく表現してくれます。かなり硬質にはっきり音が出ます。低域のパンチ力も結構輪郭が強いので、めり込んでくる感じがあり、ドスドスッっていう重みを感じます。
TVアニメ「 やがて君になる 」エンディングテーマ「 hectopascal 」
こっちの曲は好みにもよるでしょうが、アコースティックギターがギンギンギラギラでかなり目立って聞こえます。やや硬質で攻撃性が強調されて感じられ、ボーカルのつややかなのびやかさよりはギターのギラギラ感に意識が向きがちになります。正統派ロックっぽく、クールでカッコイイ感じ。
TVアニメ『クジラの子らは砂上に歌う』OP主題歌「その未来へ」
【5】総評「使い勝手など不満はあるが、拡張性は評価でき、エントリークラスとしてはそれなりに魅力を感じる」
入門用DAPとしては総合的にNW-A55のバランス感覚がよく丁寧に洗練されてまとめられている感じには劣るのですが、NW-A55にない拡張性の高さはエントリーユーザーが長く使うのには悪くない機種です。NW-A55はエントリークラスユーザーに最適な選択肢であることは間違いないですが、その分エントリークラスを卒業し始めたユーザーには不満を感じるところが多いのも事実です。しかも連続再生時間の長さなど圧倒的な使い勝手の良さが仇となって、むしろNW-A55ユーザーは次のステップアップ先に迷うことになるくらいです。SONYの使い勝手になれてしまうと、結局NW-ZX300を中心に選ぶことになるくらい。
それに比べると、あんまり完成度が高いとはいえないながらも、そこそこの安定した使い勝手で拡張性に優れているこの機種は、最初から連続再生時間があまり長くないなどの不満を感じますが、逆にSONY以外の他の機種も連続再生時間はよくないので、ステップアップのときにSONYを意識し過ぎちゃうことがなくなります。バランス接続ができるうえに2ストレージでそれなりの拡張性もあるので、バランス接続を試しながら、じっくりステップアップ先を探せます。むしろその後の展開の自由度を上げるところがあるかもしれないと考えれば、案外悪くない選択しかも知れません。
個人的にはSONY NW-A55をおすすめしますけど。
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