アステルアンドケルン デジタルオーディオプレイヤー 128GBメモリ内蔵+外部メモリ対応(ステンレススチール)Astell&Kern SA700 Stainless Steel AK-SA700-SS
Astell&Kernのアニバーサリーモデル「SA700」
Astell&Kernがブランド7周年記念モデルとして発売したDAPがSA700です。正直言うと私はなんでこの価格帯に新しい機種出してくる必要あるのか、最初はAstell&Kernの意図というか戦略がよく分からなかったのですが、実際のところ、この機種の音は店頭で聴いてみると案外良かったです。音だけで言ったらおそらく10万円台前半ではかなり魅力的というか、私は好みです。
購入をボンヤリ検討したりもしたんですが、ちょうどFiiO M15を買う予定だった時期ですし、ほかにもLotoo PAW6000、SOUNDAWARE M2 Pro、Colorfly U8とわりかしこの価格帯で(いつかは)ほしい機種が多くて、SA700は音は好きな割に案外購入候補として順位が高くありません。まあたぶん個人的にあんまりAstell&Kernは好きじゃないってのがあるんだと思います。主にバッテリー持ちで。
ぶっちゃけSA700の存在感はFiiO M15に完全に食われている雰囲気があるんですが、Astell&Kernの機種の中では気になっている機種でもあり、今回海外レビューを調べたので、皆さんにもその雰囲気をお伝えできるかなぁと思って、この記事を執筆致しました。
海外レビューまとめ
探してみると、SA700の読み応えのあるレビューは案外少ないようです。
MAJORHiFi
ビルドおよびDAC
A&Kは、SA700にカラフルでレトロなボリュームダイヤルを搭載することで、古いクラシックのAP120のデザインを甦らせました。角々しいボックス感があります。しかし、SA700で使用されているテクノロジーは、まったく新しいものです。 A&Kはデュアル搭載で、AKMのAK4492ECB DACチップを採用しています。 VELVET SOUNDテクノロジーを使用するこのコンポーネントを導入した最初のプレーヤーです。
バッテリー駆動時間と充電
バッテリー駆動時間はおそらくそれほど魅力ではありません。 理論上は、最長8.5時間のプレイタイムになります。 しかし、実際には、使用時間は少し短いようです。 良いニュースは、プレーヤーが完全に充電するのに約4.5時間しかかからないということです。
オープンソースアプリのサポート
あなたがストリーミングサービスで音楽をよく聴く場合、プレーヤーに備えるべき重要な機能はオープンソースアプリのサポートです。Tidalを例にとってみましょう。 プレーヤーに付属の組み込みTidalアプリでは、オフラインで使用するためにファイルをダウンロードすることはできません。ファイルをダウンロードしてオフラインで聞くには、Tidalアプリのオープンソースバージョンをプレーヤーにインストールする必要があります。A&Kの古いプレーヤーのほとんどもこのオプションを提供しています。これは、このメーカーが提供した最近のアップデートのおかげです。
イコライザー
必要な場合は、利用できるイコライザーがあります。 しかし、正直に言って、私が試した微調整はすべて、音質を損なうだけでした。 イコライザーをオフにすると、どれだけ曲を再生しても問題はありませんでした。 つまり、要するに、Astell&Kernがそれを使用することを望んでいないと思います。(または、少なくとも、彼らは私にそれを使わせたくないのです)。EQを使う場合、A&Kの魔法のような音質を失う可能性があります。
Astell&Kern SA700 Review | Major HiFiThe new SA700 bridges the gap between the lower-priced A&K players, like the SR15 and the ridiculously expensive high-end players, such as the SP1000. At $1299, what can you expect from the SA700 in terms of sound and design? And how does it compare to the other A&K models?
驚くほどMAJORHiFiの意見は私に近いので、笑ってしまったほどです。私の印象でもSA700のデザインは結構好きです。そしてバッテリー駆動時間は私の要求を満たしているとは思えません。
元々SONY製品を愛好していた理由もバッテリー持ちが良いことが原因でした。さらにFiiOやHibyのバッテリー持ちの良いAndroid DAPで音楽を楽しむことになれてしまった私にとって、正直A&K DAPの使うときにいちいち電源を入れなければいけない煩わしさは最近我慢できないものになってきています。
DAPが増えてきてからというもの、電源入れっぱなしのDAPを目の前に並べて、気分に合わせてDAPと音楽をチョイスして聴くのがお気に入りですが、そういう時にA&KのDAPはいちいち電源を入れなければならず、しらけさせてくれます。かといって、電源入れっぱなしで放置するとA&KのDAPは聴きたいときには電池切れになっています。そういうわけでA&KのDAPを使うときは、むしろそれが本当に聴きたいときだけ使う感じで、私の場合、日常的なレパートリーに加わっておりません。
次にオープンソースアプリについてですが、私はTIDALを使っていないので、このレビューにあるTIDALアプリの説明には全然ピンときてないのですが、amazon music HDはA&Kはいまだにビットパーフェクト再生ができていないはずです。
A&Kのイコライザーは本当にゴミです。イコライザーを使うべきではないという人もいますし、使っていない人が大多数かも知れません。しかし、私は比較的イコライザーが好きなので、使いづらく、しかも音質の劣化が激しいA&Kの標準イコライザーはなんのためにあるのか謎って毎回思ってます。高品質なイコライザーを実現しているメーカーは少ないのでこれは欠点とは言えないかも知れませんが、A&Kのイコライザーのクオリティは業界最低レベルです。
厳密には私はSA700を持っていないので、SA700が本当にどうであるかを知るためにこのレビューを読んだのですが、MAJORHiFiを読む限りでは、私がいつもA&Kに持っているあまり機能が良くない印象を覆す機種でないことは確かだと思えます。
そういうわけで、毎度のことですが機能面ではA&Kは設計思想が古く、業界最底辺に近い位置におり、その素晴らしい音質面の仕様に反して、古風で面白味のないUIと進化のない機能にうんざりさせられてしまいます。毎度「音だけ良ければ良いだろ」っていう自己満足の声しか聞こえてきません。化石のようなメーカーです。
まあ、有線イヤホン・ヘッドホンをつないで、手持ちの音楽ファイルを聴くためだけにDAPをつないでいる人にはそれでいいんです。むしろ余計なものが少ないだけありがたいという声もあるでしょう。
Porta.Fi
音質
プレーヤーの全体的なサウンドプレゼンテーションは、現代のA&Kのラインナップの中では際立っていますが、実際には、AK120のアイデアをより高いレベルで進歩させたものです。プレーヤーは非常に中域充実系の音を持っており、中域に明確な強調点があります。……低域と高域が落ち着いているように見えますが、中域にこのアクセントがあるため、そう感じるのです。
低域は繊細でテクニカルであり、軽快さを重視していますが、重量はありません。それはよくコントロールされており、アコースティック楽器の質感や小さなニュアンスをうまく演奏します。
……私はすでに中域について話しました。彼らは素晴らしいミクロとマクロのディテールのバランスでリアリズムが強調されています。各サウンドが流動的であると同時に明確に定義されている、「流れるような中域」です。 A&Kがこれをどのように達成したかはわかりませんが、どのメーカーでもこのような成果を実現することはできません。プレーヤーは過度に分析的ではなく、録音のすべての汚点を見つけようとはしていませんが、その潜在的な音質を完全に聞くには、高品質の録音が必要です。プレーヤーは良い音量とサウンドステージを示し、幅と奥行きは明らかに平均を超えていますが、強調しすぎていません。
Astell&Kern SA700 player review - unexpected, but good - Porta FiThere are cases when the press release doesn't show the exact place and target audience of the device. This is exactly the case with Astell&Kern SA700 that has been presented several months ago. However, upon making acquaintance with it, these questions have been discarded and everything is evident.
音質的にはSA700が中域に重点を置いていると良く聴きますが、「流れるような中域」については、ぶっちゃけ私には何を言っているのかよくわかりませんでした。おそらく開放感があり、音が滞留せず、もっさりしない、見通しの良い中域という意味だと思いますが、読み込み不足を感じるので、迂闊なことは言わないでおこうと思います。
比較
もちろん、ここでは音質についてのみ語ります。その他のあらゆる疑問点はそれぞれの機種のレビューを読めば簡単に比較できるからです。
Astell&Kern SR15 A&norma 「Norma」は、SA700を聴いたときに最初に頭に浮かぶプレイヤーです。新しいプレーヤーはSR15の拡張バージョンのようです。また、中域中心の音作りですが、周波数範囲のエッジが改善され、よりダイナミックで活気に満ちています。 Normaからのアップグレード先を探している場合、SA700が推奨されます。
Astell&Kern SP2000 SA700をこれと比較することはほとんど意味がありませんが、疑問に思うことはあるでしょうからお答えすると、SP2000はよりニュートラルで自然であり、すべての周波数範囲で、特にエッジで優れていると言えます。
Astell&Kern SP1000M 再び結果は非常に明白です。 「小さなultima」は「兄」に近いため、ニュートラルでナチュラルに聞こえますが、SP2000よりもシンプルで、中域に強調がありません。
Astell&Kern SE100 A&futura Futura この機種はブランドカラーリングが少なく、高域がより拡張されているため、より多くのモニター感とドライなプレゼンテーションを提供します。
Cayin N6ii このプレーヤーは、より強調された感情を提供し、マクロのディテールにアンダーラインが引かれます。これにより、リアリズムを犠牲にすることもありますが、この種のプレゼンテーションを愛する人を止めることはできません。
iBasso DX220 比較の点ではFuturaとほぼ同じです。iBassoプレーヤーはよりニュートラルで落ち着きがあり、マイクロディテールがより多く、ミッドのアクセントが少なくなっています。
FiiO M15 この機種とM15は、表現の点で可能な限り異なります。 FiiOには中域のアクセントが少なく、周波数範囲の低い部分のウェイトが高くなります。
Astell&Kern SA700 player review - unexpected, but good - Porta FiThere are cases when the press release doesn't show the exact place and target audience of the device. This is exactly the case with Astell&Kern SA700 that has been presented several months ago. However, upon making acquaintance with it, these questions have been discarded and everything is evident.
SA700は持ってないので、「ほー」とか「なるほど」と言うしかないですが、たしかにSR15の音が好きな人はステップアップ先としては悪くなさそうだと私も思います。
アステルアンドケルン デジタルオーディオプレイヤー 128GBメモリ内蔵+外部メモリ対応(ステンレススチール)Astell&Kern SA700 Stainless Steel AK-SA700-SS
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