AIYIMA Bluetooth5.0 サウンドアンプ120W×2 HIFI 2.1チャネル デジタルパワーアンプサブウーファーアンプUSB DAC OLEDリモートAPTX ホームシアター
- 基本スペック
- AIYIMA D05の特徴
- パッケージ
- 設置例(JVC SX-WD9VNT)
- 音質
- レコーディングシグネチャー
- 録音機材
- GENS D'ARMES(ロック系)
- Sophisticated Fight(ロック系)
- TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
- 白き魔女(クラシック系)
- 小さな英雄(クラシック系)
- 淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
- FEENA(EDM系)
- The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- Sophisticated Fight(JAZZ系)
- ケノーピ火山(JAZZ系)
- 浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- QUATERA WOODS(OST系)
- 幻の大地 セルペンティナ(OST系)
- 愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
- 魔王ヴェスパー(OST系)
- 花と風のうた(JAZZ系)
- 総評
- AIYIMA D05
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今回取り上げる製品はAIYIMA D05です。
AIYIMAはDAC製品やアンプ製品、スピーカーを中心に製造しているオーディオメーカーです。自社で設計、開発、生産、マーケティング、OEMまで行っており、amazonを含めたECサイトなどで製品を販売しています。廉価な価格でオーディオファンのニーズを満たすパフォーマンスの良い製品作りをしており、一部で人気があります。
AIYIMA D05はBluetooth接続にも対応したAIYIMAのフラッグシップパワーアンプです。
audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。
基本スペック
- アンプチップセット:CM6642、TAS5508、TAS5352A、QCC3008、CS8422、WM8782
- 動作電圧:DC 24-36V、36Vを超えることはできません(パッケージには32V 5A電源アダプターが含まれています)
- 周波数応答:20Hz-20kHz(±1dB)
- S/N比(単一ノイズレート):≥105dB
- 歪み:0.001% , スピーカーの一致抵抗:4-8Ohm
- Bluetoothバージョン:5.0(QCC3008) , Bluetoothサポート:ACC、SBC、aptX、aptX LL
- アンプの最大出力電力:120W + 120W、負荷4Ohmスピーカー
- PC-USBサポート最大サンプルレート:PCM 192kHz / 24Bit
- 同軸サポート最大サンプルレート:PCM 192kHz / 24Bit
- 光学サポート最大サンプルレート:192kHz / 24Bit
- PC-USBサポートシステム:WinXP、Win7、Win10、Mac、Linux、携帯電話OTG
- オーディオ入力:Bluetooth、PC-USB、光学式、同軸、RCA オーディオ出力:バナナジャック、ゴールデンサブウーファー出力(アクティブサブウーファースピーカーに接続)
AIYIMA D05の特徴
多彩な入力をサポートするオールインワンモデル
AIYIMA D05はアナログ/デジタルの様々な入力端子を備えた現代的なパワーアンプです。入力は有線だけでなく、Bluetoothによるワイヤレス入力にも対応しており、手持ちのスマートフォンやデジタルオーディオプレーヤー(DAP)などのポータブルデバイス、テレビやオーディオシステム、PCといった他の据え置き機器からもケーブルを気にすることなく接続することができます。AIYIMA D05を導入することで、ケーブルの長さのせいでスピーカーの設置位置が限定されてしまう煩わしさから解放されるでしょう。
強力なアンプ出力、最大120W
AIYIMA D05はコンパクトな筐体サイズでありながら、4-8Ωのスピーカーに対応し、最大120W(4Ω負荷時)の駆動力を供給することができます。ホームオーディオレベルのスピーカーであれば鳴らせないものはないでしょう。
Bluetooth 5.0の安定した通信環境、低遅延コーデックaptX LLに対応
AIYIMA D05はBluetooth SoCとしてQualcomm社のQCC3008を搭載し、同社の高音質コーデックaptXおよび低遅延コーデックのaptX LLに対応します。これにより、対応する映像機器につなげば、映像に遅延することのないサウンドを楽しむことができます。そのほかAACとSBCに対応しています。
S/N比だけは物足りません
アンプのS/N比は理論上120dBあるのが望ましいです。このヘッドホンアンプのS/N比はスペック上105dBとなっており、物足りません。ただしCD品質の音源の再生であれば問題ないでしょう。
パッケージ
AIYIMAのパッケージはシンプルです。スピーカーケーブルはパッケージに含まれません。
- アンプ本体
- 32V/5A 専用電源アダプター
- リモコン(乾電池は付属しません)
- USBケーブル
- 光オーディオケーブル
- ユーザーマニュアル
- Bluetoothアンテナ
本体のビルドクオリティは価格の水準を満たしています。
設置例(JVC SX-WD9VNT)
JVCのウッドコーン・フルレンジ・スピーカー JVC SX-WD9VNTと組み合わせた設置図です。かなりコンパクトなのがおわかりいただけると思います。基本的に設置場所を選びません。
音質
測定機材
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- アナライザソフト:TypeDSSF3-L
※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。
周波数特性
今回の測定にはbeyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ωを使ってアンプの影響が周波数特性に出るかを測定しました。当然のことですが、スピーカー用のパワーアンプはヘッドホンの使用を考慮していないので、ヘッドホンを接続することはトラブルや故障の原因になりえますし、耳を傷める可能性もあるので、行わないでください。今回はあくまで測定のために事前によく確認したうえで接続しています。AIYIMA D05への入力はRCA端子によるアナログ音声入力を使っています。
上から順に、
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω]左右別
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω]左右平均
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω]左右別(自由音場補正済み)
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω]左右平均(自由音場補正済み)
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω + AIYIMA D05]左右別
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω + AIYIMA D05]左右平均
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω + AIYIMA D05]左右別(自由音場補正済み)
- [beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω + AIYIMA D05]左右平均(自由音場補正済み)
- 比較(自由音場補正済み)
サウンドシグネチャー解説
少なくともアナログ音声入力を使う限りではAIYIMA D05による味付けはほとんどないようです。
音質解説
引き続きbeyerdynamic DT990 Edition 2005 600ΩとFiiO M15を使って聴感上の確認をしました。アナログ音声入力で聴いた感じではAIYIMA D05はかなり自然で味付けのない透明な出力に感じられましたが、FiiO M15に単体でつないだ時より音がパワフルに聞こえます。Bluetoothでの接続でも露骨な味付けは感じませんでしたが、aptX接続だと曲の開始時にわずかに音が出るのが遅れ、曲の頭出しに欠損が見られます。aptX LLはテストしていないので、わかりません。
JVC SX-WD9VNTにつないだ出力も極めてナチュラルに聞こえます。JVC SX-WD9VNTは分割のないフルレンジタイプですが、それで出力しても音の継ぎ目や音域での質感の違いといったものは感じられません。音場は自然な雰囲気で聞こえ、解像感も十分で歪みも感じられません。JVC SX-WD9VNTを駆動させるのに不足はないですし、みずみずしい中域が豊かな透明度の高い音がします。音に不必要に力む感じも見られません。
音質的な特徴
美点
- ナチュラルで味付けの少ない透明感のあるサウンド
欠点
- CD音質であれば問題がありませんが、ハイレゾ音源を再生する場合、S/N比が十分ではありません。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。RCA変換してアナログ端子からAIYIMA D05に入力し、JVC SX-WD9VNTから出力しています。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
録音機材
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- レコーディングソフト:Audacity
GENS D'ARMES(ロック系)
GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(ロック系)
Sophisticated Fight / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation
白き魔女(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
小さな英雄(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 小さな英雄 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
淡い恋 ~Too full with love~ / イース・ヒーリング / Copyright © Nihon Falcom Corporation
FEENA(EDM系)
FEENA / PROVINCIALISM Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(JAZZ系)
Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
ケノーピ火山(JAZZ系)
ケノーピ火山 / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
QUATERA WOODS(OST系)
QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
幻の大地 セルペンティナ(OST系)
幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
愛を感じていたい「終焉」 / オリジナル・サウンドトラック 「海の檻歌」~後編~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
魔王ヴェスパー(OST系)
魔王ヴェスパー / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
花と風のうた(JAZZ系)
花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
総評
AIYIMA D05はホームユースの用途をほぼ完全にこなしてくれる優れたスピーカーアンプです。コンパクトでありながらパワフルでナチュラルな出力を持ち、ホームオーディオ用であれば鳴らせないスピーカーはほとんどないでしょう。多彩な有線接続によるオーディオ入力をサポートしているだけでなく、Bluetoothを利用して低遅延通信を行うことができ、ワイヤレスでの映像音声出力にも十分役立ってくれるでしょう。非常に優れたオールインワンモデルです。
S/N比だけは少し物足りません。ハイレゾ音源の再生ではS/N比が120dB以上あるのが望ましいです。
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