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【中華イヤホン AUDIOSENSE DT200 フラッシュレビュー】低域は鳴動も充分、中域は潤いがある。適度に濃厚で透明感のある自然な甘味を持つ音楽的なイヤホン

ヘッドライン

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AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AudioSense DT200 Knowles 2 BA Two Tube 3D Printing In-Ear Earphones IEMs

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 今回はAUDIOSENSE DT200 を取り上げます。AUDIOSENSEというメーカーは日本ではあまり有名ではありませんが、コスパの素晴らしいイヤホンT800がとくに有名なメーカーです。その最新作DT200は2BAドライバーを搭載したイヤホンです。

www.ear-phone-review.com

 

 なおこの機種についてはHiFiGOによる素晴らしいレビューをすでに掲載しており、そちらではより美しい写真も鑑賞できます。併せてお楽しみください。

www.ear-phone-review.com

 

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 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Recommended」として、比較的多数の人にとって買って損がないオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 周波数特性:20hz-22khz
  • インピーダンス:14Ω
  • 感度:99dB
  • ケーブルコネクタ:mmcx

 

 

パッケージ

 内容物はイヤホン本体と、S/M/Lのシリコンイヤーピース、3組のフォームタイプのイヤーピース、大きめのペリカンタイプのキャリイングケースなどです。率直に言って、10000円台のパッケージとしてはなかなか豪華です。とくにペリカンケースはイヤーピースも一緒に持ち運びしやすく、個人的には嬉しいです。

 さて、一点指摘しておきたいのはこのメーカーのビルドクオリティについてです。私の個体は残念ながら左右ともにmmcxコネクタの噛み合わせが緩いらしく、装着して音楽を聴いていて頭を動かしたりすると、途切れたりします。一緒に買ったT800のほうはそういうことはないですが、このメーカーのビルドクオリティはわずかに安定していないかも知れません。

 また、どうも音質に高域でかなりの個体差があるようです。私の個体の場合、測定時にどれだけ装着感を調整しても超高域でかなりの左右差が出ました(下の周波数特性グラフを確認して下さい)。

 ケーブルのタッチノイズは少しありますが目立たないので、基本的に無理してアップグレードする必要はないでしょう。

 

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

 

www.youtube.com

 

装着サンプル

 私の場合、フィット感は良好です。

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  1. [AET07 M装着時]左右別
  2. [AET07 M装着時]左右平均
  3. [AET07 M装着時]左右別(自由音場補正済み)
  4. [AET07 M装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  5. [標準イヤーピースS装着時]左右別
  6. [標準イヤーピースS装着時]左右平均
  7. [標準イヤーピースS装着時]左右別(自由音場補正済み)
  8. [標準イヤーピースS装着時]左右平均(自由音場補正済み)

 

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

 

 低域はかなり深く、ダイナミックドライバーほどではありませんが地熱が感じられます。低域は全体の中では少し隆起していますが、中域に向かってよく調整されており、自然につながり、かつ、低域の音で中域が隠されないように釣り合いが考えられています。中域では厚みは適切に感じられ、潤い感が適切にあり、コクが感じられます。中域上部の傾斜もナチュラルで個人的に好ましく、音の太さは適度で、充実感があります。高域はナチュラルに近いですが、わずかに暗く、少しエネルギーが不足しており、風通しはあまりよくありません。ただしこの調整により、尖りや刺さり、ピーク感がほぼ完全と言って良いほどなく、中域にスポットライトが当たり、自然な甘味を出すことにつながっています。ボーカルは明るさ的には中庸で、落ち着きが適度にあり、一般に前面に出てきます。子音に尖りはありません。わずかに暗い可能性がありますが音楽的で聴きやすいイヤホンです。

 

 全体的に音楽的でなかなかセンスを感じるイヤホンですが、ソースによるところもあるものの、私にとっては高域が少しもしゃもしゃして聞こえやすいです。理由はおそらくトランジェントのわずかな不足で音の輪郭感がほんの少し足りません。もちろんそのままでもナチュラルで悪くないのですが、高域の潤い感に欠けます。これをEQでピンポイントで調整する場合、8khzを持ち上げるのが良いでしょう。私の場合4dBほど持ち上げると、中域が若干薄くなりますが、良好なトランジェントが得られ、音に全体的にパリッとした適度な輪郭とハリが得られるようになり、ハイハットや弦楽音の潤いも増します。

 

AUDIOSENSE AQ3との比較

 ここではAUDIOSENSE DT200と価格帯と音質で似ており、同じく人気機種であるAUDIOSENSE AQ3と比較します。一見してわかるように両者は非常に似たサウンドシグネチャーを持っています。厳密にはAQ3のほうがよりレンジで優っているので音場が広く、ディテールも強調され、よりモニター的に聞こえ、DT200はより中域へのフォーカスが良く、質感を重視した音楽的なサウンドに聞こえるという人が大半でしょう。しかし雰囲気はほとんど共通です。下の録音音源で聴き比べていただければ、それはすぐに納得していただけるでしょう。

www.ear-phone-review.com

 

録音比較

幻の大地 セルペンティナ(OST系)

幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. AUDIOSENSE AQ3

    anchor.fm

  3. AUDIOSENSE DT200

    anchor.fm

 

AUDIOSENSE T300との比較

 同じブランドのAUDIOSENSE T300との比較があります。詳細はAUDIOSENSE T300のレビュー記事をご確認ください。

www.ear-phone-review.com

 

音質比較&聴き比べ記事

www.ear-phone-review.com

 

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはKANN CUBEを用いています。ゲインは高設定です。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

JAZZ

anchor.fm

 

OST

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クラシック

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ロック

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総評

 AUDIOSENSEだけあって、なかなかセンスを感じる機種です。低域の深さと重量感、中域との自然な繋がりが非常によく考えられて構築されています。解像感を出しながらもエッジなどは抑えめであくまで聴き心地重視の音楽的な調整がなかなかに魅力的と言えるでしょう。

 アクセサリーの品質や量は素晴らしく、その点でも満足できますが、ビルドクオリティは見た目的には問題ありませんが、コネクタの接続性がしっかりしているかは確認した方が良さそうです。

 

AUDIOSENSE DT200

AUDIOSENSE DT200

AudioSense DT200 Knowles 2 BA Two Tube 3D Printing In-Ear Earphones IEMs

 

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