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【完全ワイヤレスイヤホン AVIOT TE-D01d-kzn キズナアイコラボモデル レビュー】キズナアイボイスで耳がおかしくなりそうなほど楽しいイヤホン。音質的には明瞭感が高い快活サウンドが特徴

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AVIOT TE-D01d-kzn

AVIOT TE-D01d-kzn

キズナアイ × AVIOT コラボレーションモデル 第二弾 TE-D01d-kzn 完全ワイヤレス Bluetoothイヤホン iphone android 対応 (White)

 

 

【1】UNBOXING(開封)「コラボモデルらしく、化粧箱も楽しい」

 ようやく念願のAVIOT TE-D01dが手に入りました!それもキズナアイコラボモデルがなっ!だいぶ待たされたけど、満足度は高いので、待っただけはあったかな?

 というわけで、コラボモデル恒例の開封紹介から始めます。いつもどおり画質が悪く、しかも縦長になったり横広になったりしますが。

 

 外箱の蓋を開けるとこんな感じ。イラストが楽しい化粧箱です。SONYのNW-A55のコラボモデルと違って、収納も楽なので、使ってないときはディスプレイしてもいいですね。SONYもせっかく本体を見せる化粧箱なら収納しやすいよう考慮してくれれば良いのに。

 

 付属品はピンク・ブラウン・ラベンダー3色のイヤーピースにポーチ。付属品までNUARL NT01AXとそっくり。

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 どうでもいいけど、やってみたかったのがこれ。NUARL NT01AXをTE-D01dのケースに入れてみました。台座の方は問題なく収まったんですけど、蓋が閉まらなかったー。ケースのスペックはTE-D01dのほうが優秀なので、このケースでNT01AX持ち運べれば便利だったのにね。残念ながら、NUARL NT01AX「ケースバッテリー強化計画」は開始早々暗礁に乗り上げました。

 ちなみに写真は撮ってないけど、TE-D01dをNUARL NT01AXのケースに入れると、問題なく収納できます。

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【2】装着感/遮音性/通信品質「通信品質は安定している」

おすすめ度*1

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ASIN

B07P3JKCV3

 装着感は比較的良い。イヤーフックをしっかりと耳の対輪に引っ掛ければまず落ちることはないだろう。遮音性はそこそこで、音漏れは少しだけ目立つかも知れない。

 aptX対応。通信は基本安定している。遅延・途絶はない。NT01AXと同じく、使い始めの当初だけ通信が荒れるが、すぐに治まる。

 

【3】外観・インターフェース・付属品「連続再生時間は抜群に優秀」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、専用充電ケース、ポーチ、説明書。

 

 音声ガイダンスは日本語で声優を起用している。キズナアイコラボモデルはキズナアイ先生の声になってる。甘い声で耳がおかしくなりそう!

 充電ケースはNUARL NT01AXとほぼ同等の使い勝手だが、バッテリー容量が増しており、モバイルバッテリーとしても使えるようになっているが、高さが1.5倍くらいになっている。

 連続再生時間はイヤホン単体で9時間だが、おそらくNUARL NT01AXと素体はほとんど変わらないはずなので、aptX接続時7時間というNT01AXのスペックがそのまま当てはまると思われる。充電ケース込みで最大100時間以上と、驚くくらい優秀。

 防水性能はIPX4。小雨程度なら問題ないという品質だが、水たまりに落としたり派手な水はねを被ると支障が出るかも知れないので、雨になったらしまったほうがよいレベル。どちらかといえば防汗目的と考えた方が良い。

 

 なおネット上でNT01AXやこのTE-D01dが自動ペアリングや自動接続に満足に対応していないという情報もちらほら見るが、私の手持ちの個体は両機種ともケースから出した途端にペアリングモードになり、接続も自動。まあここらへんは相性もあるのかも知れない。

 あとはL側じゃなくてR側をペアリングしている場合、自動接続がうまくいかないことがある。自動接続しない場合はR側でペアリングしてないか確認してみると良い。

 

付属イヤーピースがしっくりこなかったら

www.ear-phone-review.com

 

【4】音質「シャープネスがしっかりしていてコントラスト感もある快活なサウンド」

 音質については今回はNUARL NT01AXと聞き比べながら解説します。

 大きな相違点はやはり高域の発色で、NT01AXのほうがピアノや弦楽の高域はきれいに聞こえるのでダイナミックさでは大きく勝ります。NT01AXに比べると、TE-D01dは若干高域が落ち着いて少しおとなしく聞こえやすいところがあります。もう一つの相違は中低域のボリューム感で、NT01AXが厚みのある充実感に満ちた音なのに対し、どちらかといえばTE-D01dは床面を強調する傾向があります。そのため低域の重量感はNT01AXのほうが強く、逆に反発感、爆発力はTE-D01dのほうが高めに聞こえます。

 最後にボーカルの分離感はTE-D01dのほうが一般的には高い印象です(場合によってNT01AXのほうがボーカルの聞こえが良い場合がありますが、それについては官能性で詳しく述べます)。ただし楽器音はNT01AXより混濁しやすいので、音場全体の分離感はNT01AXのほうが高く感じられ、NT01AXは個々の音を多少角を取って聴かせてくれるので、聞き疲れしにくいです。

 全体像を捉えると、NT01AXとは中域付近のボリューム感で差があり、こちらのほうが少しスカスカした感じでドンシャリな印象は強くなっています。一方でシャープネスは高く、ロックやポップスなどの元気な曲では特にドラムセット周りで快活さに勝るこっちの音が好きって人は多そう。

 素性自体はおそらくNT01AXと同じでHDSSの有無やチューニングの差で音質差がある感じだと思いますので、NUARL NT01AXと充分勝負できる機種であることは確かでしょう。音の雰囲気は兄弟機らしく結構似てます。ただチューニングは今までのAVIOTの見通し感とか透明感重視の感じとは異なるので、もしかするとほぼNT01AXの素体をそのまま使っている可能性があります。発色は少し異なるけど弦楽の全体の雰囲気や、音場の明るい感じもそっくりだし。弦楽はパリパリで芯を強調するTE-D01bとは明らかに違うチューニングです。

 

[高音]:高域はNT01AXの活きの良い音を聴いてしまうと、さすがに劣って感じられるが、それでも充分に発色が良く、のびやか。自然な厚みみたいなものを感じさせたNT01AXに比べると、もう少し剥き出しな音で、弦楽の芯は素直に見えてくる音だし、シンバルの高いあたりはシャリシャリ感が素直に出る発色の良さはある。ただ高域が頭一つ抜けて高く分離された形でしっかり聞こえたNT01AXに比べると、やや分離感で劣る印象で、ガチャガチャしやすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:色味自体は高域との連携の方が良さそうな明るい中域。NUARL NT01AXと同様に高域方向に上向いた感じに音が発色する感じがあり、しかもNT01AXより個々の音の広がりが抑えられていて、空間に音が充満していくNT01AXに対して、こちらは背景の空間が見えるバランスになっており、低域の表現の違いもあって快活で若々しく、さわやかさの増した音になっている。NT01AXで「籠もる印象」を受けた場合はTE-D01dの音で幸せになれるかも知れない。

[低音]:厚みのある振動で100hz~40hzまで素直な減衰。30hz以下も振動感が残る。この重低音部分はほとんどNT01AXとほぼ同じ印象。だが、中域方向に厚みがあったNT01AXと比べてベースラインが輪郭よく出る感じがあり、下方向にしっかりとした床面を作る。ロックやダンスなどでは床面を意識したこちらのベース音のほうが好まれそう(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音は全体的に近めに感じる。NUARL NT01AXではおそらく高域の分離感と中域のやわらかな感じで圧迫感を感じなかったが、こちらは中高域付近にもう少し音がぎっしり詰め込まれるくらいのバランスで感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:NT01AXと同様にドラムの輪郭が少しパリパリと強調される感じがあって、グラフェンっぽい傾向はわずかに感じる。ドラムでのNT01AXとの違いは重量感。NT01AXのほうが肉が詰まった重ための音になっており、粘りや地熱感も少し出る。一方TE-D01dは表面の反発力が強調され、爆発力のある感じ。ニュアンスを強調して表現するとNT-01AXがズドンズドン系、TE-D01dはバシンバシン系である。NT01AXと比べてシンバルはシャープな発色で明るみが強く、ロック向きに思う(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:やや明るめで女声ボーカル向き。NT01AXに比べるとシャープネスが強く、ボーカルの分離感は高く思える一方、サ行や息感が尖りやすい傾向が出ている。

 

【5】官能性「明るくシャープで歯切れの良いサウンドが楽しい。ただし場合によってガチャガチャして感じられる場面もある」

ヨルシカ「藍二乗」

  TE-D01dの音はNT01AXに比べて、ボーカル周りに少しさわやかな空間があるバランス。かなりシンバルの発色が良くシャープに目立ち、低域は床面が強調されて元気に反発するコントラスト感とシャープネスともに高めの元気な音響。ボーカルも輪郭がしっかりしていて、浮かび上がって聞こえます。

 NT01AXは少し低域に重量感とボリューム感、そして空間を充実させるバランスで、ギターエッジも少し丸みを帯び、もう少しウォームで空気感のある音で聞き疲れしにくい感じになっている印象です。

 正直ロック向きイヤホンとして括ると、正統派の表現になっているのはTE-D01dのほうで、率直に言ってNT01AXの表現は少しJAZZっぽい空気感を醸す感じになっています。けれども、個人的により快適で、聴き応えを感じるのはNT01AXのほう。おそらく私が決定的に好みだと思ったのは低域の重量感かな。それとボーカルの生気のある温もり感。逆にギターエッジやシンバルのシャープな表現を重視する人にはTE-D01dのほうが気持ちよく快活に感じられるはず。

 


【早期購入特典あり】だから僕は音楽を辞めた (初回生産限定盤)(オルゴール特典CD(3曲(「藍二乗」「八月、某、月明かり」「だから僕は音楽を辞めた」オルゴールver.)入り)付き)

 

Chiho feat. majiko「エガオノカナタ」

 以前、この曲はNT01AXだと少し中域付近に低域があふれ出す感じが出ちゃって、もっさりするかもしれないみたいなことを言いました。この曲に関してはよりドンシャリ感が強く、中域付近にさわやかさのあるTE-D01dのほうが、個人的には明確に聴き応えを感じます。NT01AXのほうが弦楽が優美に聞こえるんですけど、シャープネス的に、もう少し芯を感じさせるヒステリックさを強調した発色の方が好みというのは置くにしても、この曲は弦楽が主役になる場面があるとはいえ、それがメインの味わいの曲ではないので、そこらへん優秀でも決定打になりにくいです。

 むしろNT01AXでは中域と低域の境目が曖昧で、やや締まりが悪い感じになっているのが気になり、明らかに悪いわけじゃなくて聴き応えはあるんですけど、いまいちメリハリ感に欠けます。その点、床面がしっかり出るTE-D01dのほうが中域と低域の境目が明瞭で整理されている音響になっています。

 ただ重量感と高域表現力はNT01AXのほうがしっかりしているので、イコライザーで250hz~500hzを下げて1khzと4khzあたりを上げるような感じでいじってやると、TE-D01d以上の音響を発揮するかも。でも素の状態でこの曲を聴く場合は、明らかにTE-D01dの方が好みだと私は宣言します。まあ前曲とこの曲の聴き応えの差を見る限り、ロックの聴き応えはTE-D01dのほうが全体的に上だろうということは言えそう。

 


エガオノカナタ

 

ハルカトミユキ「17才」

 この曲は出だし付近のメロディとサビで密度感がだいぶ違う曲。で、出だしではTE-D01dのさわやかな感じの空間のすっきりした音響の方が、発色が明瞭で気持ちよく聞こえますが、率直に言ってサビで音数が増えて密度が出て、情報量が多くなってくると、ガチャガチャ絡まる感じが出てきます。シンバルの発色なんかとてもきれいだけどね。

 NT01AXは全体的にウォームで出だしは少しぼんやりするかなって感じですが、柔らかで温かみがある感じです。刮目すべきは密度感が変わるサビ。TE-D01dではガチャガチャした感じがあったのですが、NT01AXは低域の重量感を中心に音響をうまくまとめ上げていて、うるさい感じがありません。こういうバランス感覚のよいところはNT01AXのHDSSの恩恵かな。というわけで個人的にはこの曲をしっかり聴けるのはNT01AXのほうって感想になるかな。

 


17才(期間生産限定アニメ盤)(Blu-ray Disc付)

 

TVアニメ「干物妹!うまるちゃんR」ED主題歌「うまるん体操」

 この曲は個人的にNT01AX推し。情報量がちょっと多いせいか、TE-D01dだとサビで音が混濁する感じが出てくるのと、サ行あたりが少し尖ってボーカルのなめらかな感じに若干劣る印象。あと低域のボリューム感の差でNT01AXのつややかなめらか、ついでに重量感も備えたサウンドにより説得力を感じます。

 個々の音だけ見ると、キラキラ感を出す電子音やエレキギターのエッジは、より剥き出しで聞こえるのはTE-D01dのほうですけど、音のバランスをうまく調整して全体的な調和性が高く、統一された充実感があるのはNT01AXですかね。ガチャガチャしないから聞き疲れもしないし。

 


「うまるん体操」TVアニメ『干物妹! うまるちゃんR』エンディングテーマ

 

三月のパンタシア「ピンクレモネード」

 大きく括ればロックサウンドな曲ですけど、ピアノ音などかなり強く演出に関わってきている曲です。はっきり言って、この曲を聴く感じ、ピアノサウンドはNT01AXのほうが上かな。TE-D01dの音は少しキンキンしやすいところがあるかな。どっちがより良いかは厳密には難しいところがあると思うんですが、光沢感の分だけつややかさではTE-D01dのほうが強く感じられるけど、なめらかさではNT01AXが勝っていて、サビでの情報量の多い場面ではNT01AXの音の方が収まりが良いかな。

 あとボーカルの分離感は一般的にTE-D01dのほうが良い感じなんですけど、この曲ではTE-D01dのほうの楽器音に少しゴチャゴチャした感じがあるせいか、NT01AXのほうがつややかで甘味が乗ってしっかり浮き上がって聞こえてきます。個人的にはボーカルの聴き応えにかなりの差を感じるので、最終的にはNT01AXに軍配を上げます。

 


ピンクレモネード

 

Choucho「Flyleef」

 これくらい中高域に音が多い曲だと、率直に言ってTE-D01dだとうるさい感じが出やすいです。NT01AXのほうが音が整理されて、なめらかさも勝り、分離が丁寧で音の混濁感がありません。TE-D01dだと少し音がガチャガチャして混ぜこぜになって聞こえやすく、ボーカルも楽器に埋もれる感じなので、すっきり聞こえてきません。この曲に関してはNT01AXのほうがボーカルの味はよいと思います。

 


flyleaf

 

【6】総評「1万円台コスパ最強の一角」

 音質面では総合的に見ると、NT01AXのほうが万能性が高い印象を受けますが、ロックではTE-D01dのほうがより満足度の高いサウンドを得られる可能性が高いですし、バッテリースペック分の差を考えると、価格差ほどの実力差があるかは難しいです。少なくとも総合的にコスパで評価する限り、1万円台では最強の一角と評価して問題ないはず。

 音質的には1万円台前半で敵う相手はたぶんTWZ-1000か同じAVIOTのTE-D01bJBL Free XSkullcandy PushMAVIN air-XGLIDiC TW-7000ぐらいかな。密度感の出やすい音響なのでガチライバルはたぶんJBL Free XとMAVIN air-Xってあたり。シャリシャリしやすい発色が強い感じはGLIDiC TW-7000とも購買層が結構被りそう。ブライトネス重視か、よりシックな音響かの違いはあるけど、ロック向きって括りではTWZ-1000も意外と購買層被りやすいかも。

 総合的なコスパでの競合相手はGLIDiC TW-7000で、こちらはヒアスルー完備な上に値段がこなれて手に入りやすくなったので機能面も含めると場合によってはTE-D01dが負ける可能性すらあります。とはいえ現状、最も買って損がない機種の1つであることは確か。

 

【追記】再販決定してます。

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AVIOT TE-D01d-kzn

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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