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【イヤーピース LIZER LAB JIJU フラッシュレビュー】イヤホンで本当の臨場感のある「生音」を楽しみたい人へ。いろいろ難点はあるが、本当に素晴らしい音場を実現するイヤーピース

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LIZER LAB JIJU

LIZER LAB JIJU

LIZER LAB 頭外定位イヤーピースJIJU(耳珠ジジュ) (M ケース黒)

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 この奇妙な形のイヤーピースをご存知ですか?LIZER LAB JIJUは先進的な音響技術によって実現された素晴らしい音場表現力を持つイヤーピースです。しかし、その理解しがたい形状と独特の装着感、わかりづらい使用方法から本当にその価値を知っているオーディオファン以外には知られていません。オーディオファンでないならばなおさら、このイヤーピースの存在を知っている人は稀でしょう。

 JIJUについてはオーディオファンからも正当に理解されず、一部でゲテモノ扱いされていることもあり、その使用方法の難解さからもオカルトアイテムのように扱われているところがあります。しかし、時代をリードする本物の技術はえてして常識を越えているために、すぐにその本質を理解するのは難しいものです。さらにその周辺には多くの真偽不明な言説が飛び交い、その実像を曇らせてしまい、ますます近寄りがたくするということがあるでしょう。ですが今、そのヴェールは剥ぎ取られるべき時に来ました。

 JIJUの場合はイヤーピースとしては高めの値段設定からも手を出しづらいということも十分に理解できます。しかし、この製品は本当に素晴らしい魅力を持っており、そこに「真実の音」があることを知っているので、私はそれだけはこの記事で伝える必要があると強く感じています。

 私がこの記事で実現したいこと、それはこの製品の真価を知っている誠実なオーディオファンが、この可能性を秘めた素晴らしいオーディオアイテムについて語るときに充分な説得力が得られるよう、力強い基礎的な根拠を示すことです。

 

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 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Recommended」として、比較的多数の人にとって買って損がないオーディオ製品であると推奨します。

 

独特の装着方法について

 JIJUの装着方法は独特です。また相性もあります。ベント穴が後方に設けられているイヤホンとは相性が良くなく、適切な効果が得られないことが公式に言及されていますので、装着したいイヤホンのベント穴の位置をよく確認して下さい。

 装着に当たっては説明書がついているので、そちらを詳しく参照して装着して下さい。

 

装着例:イヤホンのベント穴の位置に注意

 後方にベント穴がついているものはJIJUの効果を適切に得られません。下のBGVP DN2のようなイヤホンは相性が良く、測定値でも聴感上も目立った変化が得られ、普通のイヤーピースに比べてはるかに奥行きが良好で音場の広い、前方定位感のあるサウンドが楽しめます。

LIZER LAB JIJU

LIZER LAB JIJU

 

欠点:耳が小さい人には向かない

 装着面での欠点は、小さな耳穴の人には適合しないことです。一般的なイヤーピースと違い、JIJUは挿入側が広くなっているため、耳穴が一定以上の大きさがないと装着感は安定しません。普段一番小さなサイズのイヤーピースを使っている人は適合しない可能性が高いです。

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  • [Reecho AET07 M装着時]左右別
  • [Reecho AET07 M装着時]左右平均
  • [Reecho AET07 M装着時]左右別(自由音場補正済み)
  • [Reecho AET07 M装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  • [JIJU S装着時]左右別
  • [JIJU S装着時]左右平均
  • [JIJU S装着時]左右別(自由音場補正済み)
  • [JIJU S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  • 比較(自由音場補正済み)
  • 比較(自由音場補正済み、2khz-24khz拡大)

  ※「AET07 Mサイズ」は当ブログの測定用レファレンスイヤーピースです。それ以外のイヤーピースは特記がない限り、このイヤホンパッケージの標準添付のものです。

LIZER LAB JIJU

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LIZER LAB JIJU

 

 今回はJIJUの特性と使用方法を考慮し、テスト機としてReecho×Peacock Springを採用しました。この機種は比較的フラットで、ベント穴も前方に付いています。あくまで私の経験上の話になりますが、音質的にはフラットなイヤホンを選んだ方がJIJUの効果が適切に感じられるのではないかと思います。

www.ear-phone-review.com

 

 周波数特性上の変化について、興味深い点があり、語ることも可能ですが、そんなめんどくさいことをするより、音を聴いた方が早いでしょう。レコーディングシグネチャーを用意しています。説明不要で音を楽しんで下さい。

 とくにJIJUによってもたらされる音場感の変化がわかりやすいよう、クラシック系の音源とサントラ系の音源で比較できるようにしています。充分分かると思いますが、ダイナミクスに大きな変化があり、クラシック音源での音の立ち上がりの壮大感、雄大さ、奥行きの感覚に大きな違いがあります。

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはKANN CUBEを用いており、aptXで接続しています。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

OST
AET07

anchor.fm

JIJU

anchor.fm

 

クラシック
AET07

anchor.fm

JIJU

anchor.fm

 

総評

 音のダイナミクスを愛するクラシック音楽のファンやビッグバンドJAZZ好きの人にとって、JIJUは手持ちのイヤホンをポータブル可能な高級スピーカーセットに変えてくれる可能性を秘めている、魔法のようなイヤーピースです。使い勝手は独特で、装着感も良くなく、万人向きとは言い難いですが、この製品を適切に利用すれば、確実に価格以上の効果が得られ、ワンランク上のDAPやアンプに交換するのと同等のダイナミクスの向上が得られます。

 

 単純に音質に与える効果だけを考えれば、JIJUは十分「Highly Recommended」に値しますが、使い勝手が良くありません。LIZER LABにはこの次の製品でより使いやすく、わかりやすく、装着感も向上された万人向きのイヤーピースを実現してもらいたいと期待しています。

 

 

LIZER LAB JIJU

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LIZER LAB 頭外定位イヤーピースJIJU(耳珠ジジュ) (M ケース黒)

 

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