BLON BL-03s イヤホン 高音質 イヤモニ 3Dステレオサウンド カーボンナノチューブ振動板ダイナミックを搭載 リケーブル可能 ハイレゾ カナル型 イヤホン (紫)
- 基本スペック
- パッケージ
- 装着サンプル
- 音質
- レコーディングシグネチャー
- 録音機材
- GENS D'ARMES(ロック系)
- Sophisticated Fight(ロック系)
- TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
- 白き魔女(クラシック系)
- 小さな英雄(クラシック系)
- 淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
- FEENA(EDM系)
- The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- Sophisticated Fight(JAZZ系)
- ケノーピ火山(JAZZ系)
- 浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- QUATERA WOODS(OST系)
- 幻の大地 セルペンティナ(OST系)
- 愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
- 魔王ヴェスパー(OST系)
- 花と風のうた(JAZZ系)
- 総評
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「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。
今回取り上げる中華イヤホンはBLON BL-03sです。
BLONは中国の新興のIEMメーカーです。このブランドはその名を広く知らしめたBL-03で最初のヒットを飛ばし、その後BL-05を発売し、さらにBL-05をリファインしてBL-05sをリリースしました。率直に言って、私はBLONというブランドについてはよく知りません。
BLON BL-03はとくに海外で高い評価を受けたイヤホンで、TANCHJIMのサウンドデザイナーが関わったとかいう話を聞きます。文章から何となく伝わると思いますが、実際のところ、私はBLON BL-03にはあまり感動することがありませんでした。なんでかな。悪いイヤホンではないと思います。
BLON BL-03sはBLON BL-03のマイナーアップグレード版です。
audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。
基本スペック
- 周波数特性:20Hz~40kHz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:103dB
- ケーブルコネクタ:0.78mm 2pin
パッケージ
パッケージは5000円くらいのイヤホンとしてはまともです。TFZみたいなパッケージで、キャリイングポーチもついており、豪華というわけではありませんが、不満はありません。
本体のビルドクオリティは良好で、ケーブルコネクタもしっかりしていますが、ケーブル自体は絡まりやすく、価格なりです。
装着サンプル
耳への収まりは良く、遮音性も良好です。小型なので耳が小さい人でも比較的良好に装着できるのではないでしょうか。
音質
測定機材
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- アナライザソフト:TypeDSSF3-L
※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。
周波数特性
上から順に、
- [標準イヤーピース S装着時]左右別
- [標準イヤーピース S装着時]左右平均
- [標準イヤーピース S装着時]左右別(自由音場補正済み)
- [標準イヤーピース S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
※当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。
サウンドシグネチャーはほとんどフラットで、全音域比較的バランスが良く、少し低域に寄ったU字型といったところでしょうか。高域が中域から離れて聞こえるので、わりとシャリ感が強調される感じがあり、装着感次第ですが、ドンシャリに聞こえる人も多いかもしれません。
低域はわりとタイトで見通しが良く、深みが良好です。重みをわりとありますが、傾斜は結構丁寧なので、レイヤリングはよい感じです。ただし重低音の地熱は強いので私の聴感上はモニター的というよりはライブ的です。熱気はほとんど低域内で処理されているように思えますが、エレキベースが強いロックでは、ボーカルの下くらいは少しもやもやして聞こえるかもしれません。低域弦楽はやや重くて躍動的とか濃厚とかというよりは重厚ですが、少し透明感がありますし、ゴリゴリ重いというようなサウンドではなく、少し鈍重に聞こえるといった感じでしょうか。
中域はわりと理性的でナチュラルに聞こえます。高域とは分離的なので、静寂感もあり、印象的に聞こえる中域です。色づきは悪くないと思いますが、中高域は後退しているので、意外と落ち着いた品のある音です。それでいて、高域のシャープネスによってトランジェントは比較的強いので、輪郭はパリッとしてしっかり聞こえます。ハイハットのクラッシュがとても清潔で粒が引き締まったシャーンとした音で聞こえるのは個人的に好みです。
高域は中域からは少し離れて聞こえ、シャープネスとクラッシュの強調もあり、中域の風通しは悪くないですが、超高域はわりと早くロールオフしているので、天井が高いという感じではありません。むしろ中域の風味が少し濃く甘く聞こえます。
BLON BL-03との比較
使用時間から考えて確実に100時間以上はエイジングしてるだろうBLON BL-03との測定値比較です。実質的に音は同じと考えるのが良い気がします。低域にわりと差が出ていますが、装着感か個体差の可能性もあります。
ちなみにこの機種の商品ページに「200時間程度の(物理)エイジング推奨」ってありますけど、ほぼ箱出し状態のBL-03sと100時間以上エイジングしたと考えられるBL-03を聴き比べても、物理的なエイジングが効果的と言えるほど音質差あるように思えませんよねって話です。
レコーディングシグネチャー比較
GENS D'ARMES(ロック系)
GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。イヤーピースはJVCスパイラルドット++ Mサイズを使い、ゲインは高設定です。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
録音機材
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- レコーディングソフト:Audacity
GENS D'ARMES(ロック系)
GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(ロック系)
Sophisticated Fight / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation
白き魔女(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
小さな英雄(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 小さな英雄 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
淡い恋 ~Too full with love~ / イース・ヒーリング / Copyright © Nihon Falcom Corporation
FEENA(EDM系)
FEENA / PROVINCIALISM Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(JAZZ系)
Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
ケノーピ火山(JAZZ系)
ケノーピ火山 / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
QUATERA WOODS(OST系)
QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
幻の大地 セルペンティナ(OST系)
幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
愛を感じていたい「終焉」 / オリジナル・サウンドトラック 「海の檻歌」~後編~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
魔王ヴェスパー(OST系)
魔王ヴェスパー / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
花と風のうた(JAZZ系)
花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
総評
BLON BL-03sはBLON BL-03のマイナーアップデートです。BLON BL-03をすでに持っている人がこれを買うべきかといえば、私は基本的にいらないと思います。BLON BL-03を持ってない人が買うならBL-03sのほうがいいかもしれません。わりとバランスが良く、実際は少し低域寄りのフラット系のモニターサウンドですが、聴感上は意外とシャリ感が強いので、ドンシャリに聞こえる人も多そうな機種です。価格帯ではわりとよくできた機種であることは事実で、海外の評価の高さも理解できます。
まあ個人的には同じ音質傾向にしても、これよりTRN STMの方が総合的に満足できそうな気がしますが。
BLON BL-03s イヤホン 高音質 イヤモニ 3Dステレオサウンド カーボンナノチューブ振動板ダイナミックを搭載 リケーブル可能 ハイレゾ カナル型 イヤホン (紫)
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