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【完全ワイヤレスイヤホン Meizu POP2 レビュー】はっきり言って地味で目立たない機種なので人気が出るとは思えないが、チューニングは非常にバランスが良く、中域が豊かで美しい

ヘッドライン

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Meizu POP 2

Meizu POP 2

Original Meizu POP2 True Wireless bluetooth 5.0 Stereo Earbud Binaural Call IPX5 Waterproof Graphene Earphone Touch In-ear Sport Headphone - White

 

 

 今回取り上げる機種は最新の完全ワイヤレスイヤホン、Meizu POP2です。

 Meizuは日本のオーディオファンにとっては目新しいブランドかもしれませんが、中国本土ではハイテク製品、特にスマートフォンで広く知られています。このブランドは基本的に高品質のハイテク製品の製造を専門とする巨大ハイテク企業です。Meizuには、Meizu Type-C HiFi DAC/AMP、ANC搭載ワイヤレスBluetoothヘッドホン Meizu HD60 ANC、Meizu LiveシリーズのIEMなどの有名なオーディオ製品もあります。

 

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 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

 

基本スペック

  • 連続/最大再生時間:8h/24h
  • 防水性能:IPX5
  • 対応コーデック:AAC/SBC
  • 技適番号:210-128882

 

Meizu POP2

 

 

Meizu POP2の特徴

長いバッテリー寿命で無制限のリスニング時間

 POP 2の小さな進化によってバッテリー駆動時間は前世代のPOP 1から大幅に改善されています。1回のフル充電で最大8時間の音楽再生が可能です。充電収納ケースを使えば、最大24時間のバッテリー持続時間を提供し、ヘヴィユーザーのニーズを満たします。

 

Meizu POP2

 

グラフェンダイヤフラム&バイノーラルコール

 明瞭なサウンドシステムを搭載し、POP 2はグラフェンダイヤフラムユニットが採用されています。高音の拡張性能がクリスタルで自然なサウンドを引き出し、そのソリッドな中域と低域が豊かなディテールを引き出します。ノイズリダクション技術を備えた全方向MEMSマイクは、周囲のノイズを効果的に遮断し、すべての通話をクリアに伝達します。

 

Meizu POP2

 

羽のように軽く、シンプルで快適な操作性

 各イヤホンの重量はわずか5.4gで、コンパクトで軽量です。 人間工学に基づいたインイヤーデザインにより、コンパクトで快適に着用できます。

 充電ボックスは収納と充電の両方を兼ねています。POP 2を取り出すと自動的に電源が入り、ペアリングされたデバイスに接続され、ボックスに戻すと電源が切れ、充電されます。ワンタッチ操作で耳への圧力を軽減します。 AndroidまたはiOSシステムのいずれかで、3回タップで音声アシスタントを起動できます。

 

Meizu POP2

 

 

パッケージ

 パッケージは価格帯では標準的なレベルです。パッケージデザインはAirPods風のシンプルでエレガントなデザインです。HUAWEI Freebuds 3iOPPO Enco W51もそうですが、中国のスマホ系メーカーのガジェットにはAirPodsへの高いリスペクトを感じます。それが強烈なあこがれによるものなのか、中国ユーザーの嗜好を反映させたものかはわかりませんが、イヤホンだけでなく付属品やパッケージのデザイン全般がAirPodsのモノマネに見えやすいところはあるでしょう。

www.ear-phone-review.com

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 付属品にはイヤーピースの替え、充電用USBケーブル(Type-C)、説明書などが含まれます。

 

 本体のビルドクオリティでとくに不満に感じることはないと思いますが、USB充電口がケースの底面にあるのは人によって使いづらさを感じるかもしれません。

 

Meizu POP2

Meizu POP2

Meizu POP2

 

 

装着サンプル

 比較的コンパクトで耳への収まりは良いです。LEDは音楽再生中に光ることはありません。

 

Meizu POP2

Meizu POP2

Meizu POP2

Meizu POP2

 

 

接続品質

 AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯ではそこそこ優秀な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物があっても接続は維持されますが、遮断直後に一瞬途切れます。その後も切断しませんが、ときどきプチプチします。ただし、理由は不明ですが、ソースと距離が近い状態でも時々音が不安定になることがあります。

 

 ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。

www.ear-phone-review.com

 

 

インターフェース/操作方法

 操作インターフェースはフェースプレート部分にあり、タッチ式です。

電源ON

 ケースからイヤホンを取り出すと、自動で電源ONになります。

電源OFF

 イヤホンをケースに収納すると自動で電源OFFになります。

ペアリング

 イヤホンは接続先がないと自動でペアリングモードになります。

曲再生/停止

 左右どちらかのマルチファンクションボタンを1回タップします。

曲送り

 右耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。

曲戻し

 左耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。

音量を上げる

 右耳側のマルチファンクションボタンを長押しします。

音量を下げる

 左耳側のマルチファンクションボタンを長押しします。

通話応答

 着信時に左右どちらかのマルチファンクションボタンを1回タップします。

通話終了

 通話中に左右どちらかのマルチファンクションボタンを1回タップします。

着信拒否

 着信時に左右どちらかのマルチファンクションボタンを3秒長押しします。

音声アシスタントの起動

 左右どちらかのマルチファンクションボタンを3回タップします。

 

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L/RightMark Audio Analyzer

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  1. [標準イヤーピース S装着時]左右別
  2. [標準イヤーピース S装着時]左右平均
  3. [標準イヤーピース S装着時]左右別(自由音場補正済み)
  4. [標準イヤーピース S装着時]左右平均(自由音場補正済み)

 

Meizu POP2

Meizu POP2

Meizu POP2

Meizu POP2


 

サウンドシグネチャー解説

 比較的低域・中域・高域においてバランスが良いサウンドを持っています。全体の中ではやや低域が強いように思われるウォームなサウンドシグネチャーですが、中域から中高域のディテールは生き生きと聞こえるバランスになっているので、高域方向に埋没感はありません。実際GearBestのレビューでは低域はむしろ不足していると感じるくらいに思ったようですし、Phonographは高域のクリスプさを評価しており、全体的にバランスが良い点を高く評価しています

www.gearbest.com

www.thephonograph.net

 

THD+N特性

 THD+N特性は歪み成分の割合を示しており、このパーセンテージが低いほど、音楽再生時の音のピュアさ、きれいさが高くなります。

 THD+N特性は高級イヤホンの場合、1%以内であることが望ましいです。下の図は上が@-40dB(適正音量レベル)における、スイープでの周波数毎のTHD+N特性、下が上限-30dBで1khzでの音量レベルによるTHD+N特性(THDNL)です。このイヤホンはどちらでも概ね1%未満で優秀です。

  • THDN平均値:0.173757175%
  • THDNL平均値:0.173143975%
  • THDNL平均値(-60dB以上):0.1260283%

 

Meizu POP2

Meizu POP2

 

音質解説

 このイヤホンは全体はかなりフラットに近いチューニングになっています。全体のバランス的には低域が少し強い気がしますが、低域方向は少しリラックスして聞こえるので、どちらかといえば中・高域が生き生きと聞こえやすいところがあります。

 

※各評価項目はあくまでリファレンスサウンド(当サイトの機器測定における自由音場フラット)から見ての周波数特性データと私の聴感に基づく評価です。たとえば迫力のある低域を重視する人は「存在感」「太さ」「重み」「臨場感」が高い低域を好むと思いますが、このような音は本来最も重視されるべき「原音忠実度」はおそらくあまり高くありません。

 再生機器にとって「原音忠実性」こそが最も重視されるべきというのはオーディオ界隈の共通認識であると思われますので、本ブログの音響機器の評価も「原音忠実性」を最も重視しています。

 「原音忠実度」は基本的に高ければ高い方が多くの人にとって良いと思われますが、ほかの評価値は中間値である「B」を離れるほど原音忠実性が薄れます。そのため「S」や「A」はその音要素を好む人には最も心地よい音かも知れませんが、他の人には不快かも知れません。そして不快な音要素が決まっている人は、むしろその音要素が低い評価のものを選ぶとより心地よく音楽を楽しめると思います。

 このように、当ブログでは原音忠実(リファレンスサウンド)からの距離を提示することで効率的にあなたの好みに合ったオーディオ機器を発見できるように工夫しています。

 評価が高ければ高いだけ良い評価値というのは「原音忠実度」「クリア感」「おすすめ度」で、とくに「原音忠実度」+「クリア感」がオーディオ製品としての単純な優秀性を表します。

 

「原音忠実再生」についての参考動画:創造の館「いい音とは何か」

 

 

※以下のリンク先はpdfです。

www.unipex.co.jp

 

低域(原音忠実度:B-/臨場感:C+/深さ:B-/重み:B+/太さ:A-/存在感:B+)

 低域は深さはそれほどでもありませんが、重みと太さに優れており、少しリラックスしています。

 

 Meizu POP2の低域は重量感とやや膨らむ傾向があり、温かみのある音楽的なサウンドを提供します。それはタイトさは強くありませんが、しっかりした太さと重みのある存在感のある黒いバスドラムキックを生み出します。エレキベースは幅広なものの、少し浅い感じがあります。低域弦楽はゴリゴリ下押す感じは強くないので、濃厚で浮き上がりの良い、透明感のあるサウンドを奏でます。

 クラブミュージックやEDMファン、そしてロックファンにとって、深いブームの広がりや臨場感の点での物足りなさは、音楽にやや不足を感じさせる可能性がありますが、一方でキックの力強さは十分にあるので、床面で力強いステップを感じることはできます。どちらにせよ低域は、Meizu POP2の中で存在感に不足はありませんが、フォーカスされる分野ではありません。

 

中域(原音忠実度:A-/厚み:A-/明るさ:B+/硬さ:B/存在感:B)

 中域は前進的ですが前傾的ではありません。低域からは比較的自然につながっています。

 

 中域は構造的にはウォームで安定的なので、ボーカルは相対的に見れば理性的でナチュラルで自然に聞こえます。中域構造は全体としてみると後傾的なので少しリラックスしてゆったりと聞こえやすいところがあります。ボディがたっぷりあるのでふくよかな印象を受けますが、中高域にもピークがあり、自然な色気が感じられます。中域の自然な硬さと中高域の自然な艶、そして少し強調されるディテール感はとくに女声ボーカルにクリスプなニュアンス感を生み出しており、声色は落ち着いていながら、語尾にはハキハキさが感じられます。温かみのある豊かなボーカルが好きなら魅力的に感じるでしょう。

 楽器音も全体的に調和的で、少し豊満な雰囲気で聞こえます。実際空間の清潔感に優れた中域ではありませんが、それは輪郭が緩いとかディテールが甘いということを意味しません。ボーカルと楽器音の距離感の近い充実感のある中域は、中庸よりわずかに柔らかいかもしれませんがしっかりした硬さと、自然に近い光沢感、マイクロディテールの少しの強調を持っており、生き生きとしてます。それでも厚みの強調によって、人によって低域音がわずかにボーカル付近に滲んで聞こえる傾向が気になるところはあるでしょう。

 

高域(原音忠実度:B/艶やかさ:B-/鋭さ:B/脆さ:B+/荒さ:B-/繊細さ:B/存在感:B+)

 高域は全体的にバランスが良く、ディテールは少し強調されますが、聞き心地が安定しており、音量を上げても荒れることがありません。

 

 高域は脆さに少し強調を感じますが、中域との釣り合いが考えられており、音楽の骨格はしっかりして安定しています。一般に中域から高域にかけてグルーヴが強調され、ダイナミックに聞こえるので、楽器音はのびやかに聞こえます。高域は実際印象的に聞こえ、EDMの電子音の色づきやディテールもきれいですが、音量を上げても歯擦音や刺さりの兆候がありません。この点で高域に敏感なリスナーに歓迎されることでしょう。

 高域の存在感はよくバランスが取られており、実際そのバランスはかなり絶妙を捉えていて、わずかに地味に聞こえるか聞こえないかくらいの自然な艶を持ち、上方向には目立たないですが開放的な雰囲気があります。そのため、高域は一見それほど爽やかさを強調しないようで、実際に天井はわりと高くすっきりとした音抜けが感じられます。

 

グルーヴ/音場/クリア感(グルーヴの中心:中域~高域/音場:B+/クリア感:B)

※一般にグルーヴの最も大きいところが最も活き活きと聞こえるので、音楽の中心になります。グルーヴの中心範囲の大きさは変動的です。グルーヴの中心は個人の音楽の好みを決定し、音響機器選択のヒントになります。音響機器のグルーヴの中心が個人の好みと離れている場合、むしろその不自然さが強調され、その音響機器を楽しくないと感じる可能性が高いです。音場の評価はBが自然な広さです。クリア感の評価は全高調波歪の測定値を参照して決めています。

 

 このイヤホンのグルーヴの中心は一般に中域から高域に存在すると思われます。

 音場は奥行きはわずかに広く、高さで少し優れ、深さもわずかに広さを感じます。幅も自然よりわずかに広い印象を受けます。

 

音質総評(原音忠実度:B+/おすすめ度:B+/個人的な好み:A+)

 全体的にバランスがよいサウンドです。少し中域の密度感が高いので、中域で風通しが良いサウンドが好きな人には向きませんが、充実感があり、透明感に優れています。その雰囲気はナチュラルさを意識していますが、わかりやすいチャームポイントが少ないので、長く聴きこまないと良さがわかりにくそうな感じもあります。

 

 個人的には実際のところ、このイヤホンの音作りにはかなり感心し、バランスが良いところや中域の聴かせ方がとても気に入っており、たとえばHARUHI「ソラのパレード」のような曲では、このイヤホンに比べるとVictor HA-FX100Tの聴かせ方が意外と派手さを意識していて、俗っぽく聞こえるなって思うくらいです。要するに、ナチュラルで豊かな中域好きのためのイヤホンですね。

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Meizu POP2

 

音質的な特徴
美点
  • 豊かで充実感のある中域
  • 曇りがなく、透明感があり、見通しが良い
  • バランスが良い
  • 音量を上げても荒れない高域と低域
  • 前面に出てくるボーカル
  • 比較的広く聞こえる中域
  • 太さと厚みに優れた音楽的な低域
  • 印象より開放的な音場
  • 甘みのある中域
  • グルーヴ感が高い
  • しなやかなサウンド
  • 聴き疲れしにくい
  • 安定感がある
  • 調和的なサウンド
欠点
  • 人によってやや地味かもしれない高域
  • 中域の密度感が少し高く、人によってはボーカル下で濁って聞こえるかもしれない
  • 深みのない低域
  • ややメリハリに欠ける

 

 

音楽鑑賞

スピラ・スピカ「サヨナラナミダ」

サヨナラナミダ

サヨナラナミダ

 

 中域がしっかりしているので、この曲を透明度高く楽しめます。息遣いとサ行がわずかに強調されて目立ちやすい感じがありますが、この曲は元々子音は強い傾向があり、音量でも耳に痛い感じではないので、聞き苦しい感じはありません。むしろボーカルが生き生きと聞こえる感じがあるでしょう。なにより全体的に明るい中域のおかげで見通し感が良い印象があり、音数的な情報量は少し多く聞こえます。一方で、わずかな静寂感や中域のボリューム感などによって密度感が高いながら、音がうるさくなる感じは抑えられており、素直に充実感が高くこの曲を楽しめます。

 聞き心地もよく、わかりやすくどこかを強調する癖のようなものが少なく、むしろ最初は派手さのなさや低域の深みのなさ、わずかに中域に音が集まりすぎる感じなど、欠点の方がわかりやすい音に聞こえるので、すぐに良さが感じられるイヤホンには思えないものの、聞きこむと、中域中心によくチューニングされている印象を受けます。

 ドライバーを多数搭載したハイブリッドIEMのような緻密さはないので、これをオーディオファン向きでないと結論付けるのは簡単にできそうです。やや平面的なサウンドに奥行き感の不足を感じて、音がボーカル周辺に集中しすぎているということもできるでしょう。

 しかし、くっきりと透明度が高く、しかもしっかりした硬さがありながら硬すぎず、細かくなりすぎず、風通しも意識させないくらいでありながら、はっきりとしているディテール感のバランス感覚の良さは、聞きこむほどに丁寧で美しい絶妙のバランスに思えてきます。

 

Meizu POP2

 

ChouCho「灰色のサーガ」

灰色のサーガ

灰色のサーガ

 

 中域の透明度の高さにより、明瞭感は十分です。楽器音はエッジが少し取れてまろみがありますが、光沢感に劣る感じはありません。それでも人によってもうちょっと艶が欲しいと思う可能性はありそうですが、中域の明るさはこの曲の豊かな情報量を引き出してくれ、その充実したサウンドを再現します。中域は密度感が高く、音数も少し多い印象を受けますし、ボーカルと楽器が近い印象を受けますが、聞き苦しさのようなものはありません。

 中域がしっかりと構築されたこういう曲との相性は良く、粒立ちとハリのある、みずみずしいサウンドを聴かせてくれます。

 

Meizu POP2

 

ロザリーナ「百億光年」 

百億光年

百億光年

 

 明るく透明度の高い中域はこの曲のボーカルをとても鮮明でくっきりと聴かせます。その音はモニター的に感じられるところがあり、個人的な好みに比べると、少し静寂感は足りないかなとは思うので、しっとり聴くには少し騒がしいかもしれないとも思うところはあります。しかし、清酒のように音に透明度の高いコクのあるキレ味が感じられるので、少し明度が高すぎると思う中にも、楽器音にはまろやかさのようなものが感じられ、耳当たりはきつくありません。

 たとえばこの曲はVictor HA-FX100Tのほうが重厚感があり、中域にはもう少し落ち着いて聞こえるくらいの適度な距離感が感じられますし、POP2のシンバルやギターのエッジはわずかに目立ちすぎてギラツキが強く、少しジャキジャキしすぎている気もするのですが、音像はディテール良く、ハリもあって解像感が高いサウンドに聞こえます。この曲の中域の解像感にこだわる人にはVictor HA-FX100TよりはPOP2のほうが好みに合うでしょう。同じシングルに収録されている、より落ち着いた雰囲気の「君がくれたmelody」はとてもきれいに楽しめます。

 

Meizu POP2

 

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。使用イヤーピースは標準イヤーピースのSサイズで、コーデックはSBCです。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

録音機材
  • SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
  • 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • レコーディングソフト:Audacity

 

GENS D'ARMES(ロック系)

GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    youtu.be

  2. 原曲(+5dB@1khz)

    youtu.be

  3. Meizu POP2

 

白き魔女(クラシック系)

第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    youtu.be

  2. 原曲(+5dB@1khz)

    youtu.be

  3. Meizu POP2

 

The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)

The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    youtu.be

  2. 原曲(+5dB@1khz)

    youtu.be

  3. Meizu POP2

 

Sophisticated Fight(JAZZ系)

Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    youtu.be

  2. 原曲(+5dB@1khz)

    youtu.be

  3. Meizu POP2

 

浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)

浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    youtu.be

  2. 原曲(+5dB@1khz)

    youtu.be

  3. Meizu POP2

 

 

総評

 Meizu POP2はバランス感覚が良く、透明度の高い中域を持っているイヤホンです。残念ながら、おそらく日本でもそして世界でも大して話題にもならない無名に近い機種で終わるでしょう。機能面で派手さはなく、特別な魅力を感じ取るのは難しい、埋没していくであろう機種です。私もPhonographのレビューを読まなければ気にも留めない機種だったはずです。

 しかし、最終的に私はこのイヤホンのサウンドに心動かされ、お気に入りの一つになっています。透明度が高くくっきりしているのに、聞き心地の良いバランス感覚の良いサウンドはとてもきれいに丁寧に音楽を聞かせてくれます。少なくともこのイヤホンの音を聞いて、私の中でのMeizuの存在感が増しました。それでも数ある完全ワイヤレスイヤホンの中で、この機種が注目を集めることはきっとないだろうと思います。ただこういう音作りを続けている限り、Meizuはいつかどこかで注目され、売れるようになるとは感じます。頑張ってほしいメーカーですね。

 

Meizu POP 2

Meizu POP 2

Original Meizu POP2 True Wireless bluetooth 5.0 Stereo Earbud Binaural Call IPX5 Waterproof Graphene Earphone Touch In-ear Sport Headphone - White

 

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