ソニー 完全ワイヤレスイヤホン WF-XB700 : 重低音モデル / 最大9時間連続再生 / マイク搭載 2020年モデル ブルー WF-XB700 L
「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。
今回取り上げる機種はSONY WF-XB700です。SONYについてはもはや説明不能だと思いますが、日本いや世界を代表するトップオーディオブランドの一つで、非常にレベルの高いオーディオ製品を世に送り出し続けているオーディオの名門です。
そのSONYが自信を持って世に送り出してきた重低音モデルがSONY WF-XB700です。
audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。
基本スペック
- 連続/最大再生時間:9h/18h
- 防水性能:IPX4
- 対応コーデック:AAC/SBC
パッケージ
イヤホンのパッケージ全体のデザインはこの価格帯ではSONYの普通のパッケージ水準で、わりとしっかりしています。付属品はイヤーピース、充電用ケース、充電用ケーブル(Type-C)、説明書です。
若者向きを意識したのかイヤホンケースのデザインは若干安っぽいというか、若い感じがありますが、透明部分を曇りガラスのように加工していたり、わりと手の込んだ作りになっており、見た目相応に単純にチープなわけではありません。むしろチープっぽい感じを偽装しているというくらい、わりと小憎らしいデザインです。
装着サンプル
装着感は非常に良好です。一見空豆型の変な形をしていると思うかも知れませんが、ノズル周りはよくできており、適当に嵌めても変な位置にくることがなく、わりとしっかりした装着感が簡単に得られるようになっています。
接続品質
価格帯ではかなり優秀です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では接続は良好です。距離耐性も優秀らしく、5m離れてもシームレスで乱れはありません。遮蔽物があっても問題なく繋がります。
ホワイトノイズはほとんどないと思います。
音質
測定機材
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- アナライザソフト:TypeDSSF3-L
※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。
周波数特性
上から順に、
- [AET07 M装着時 ANCなし]左右別
- [AET07 M装着時 ANCなし]左右平均
- [AET07 M装着時 ANCなし]左右別(自由音場補正済み)
- [AET07 M装着時 ANCなし]左右平均(自由音場補正済み)
- [標準イヤーピース M装着時 ANCなし]左右別
- [標準イヤーピース M装着時 ANCなし]左右平均
- [標準イヤーピース M装着時 ANCなし]左右別(自由音場補正済み)
- [標準イヤーピース M装着時 ANCなし]左右平均(自由音場補正済み)
- 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み)
- 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み/2khz-24khz拡大)
※「AET07 Mサイズ」は当ブログの測定用レファレンスイヤーピースです。それ以外のイヤーピースは特記がない限り、このイヤホンパッケージの標準添付のものです。
※また当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。
最初に言及しますが、このイヤホンの私の個体の重低域部に露骨な左右差が存在する理由ははっきりしません。測定の不手際の可能性を何度も考慮し、装着感や場所固有の環境ノイズの可能性を考慮して測定場所を変更したりしましたが、どうもこの左右差が消えません。その発生理由は謎で、いまのところ不可解ですが、そのまま掲載します。
このイヤホンのパッケージには「圧倒的な量感の重低音とクリアなボーカルを実現」と書いてありますが、ご覧の通り、音響設計上はわりと素直にその謳い文句を目指したような感じになっています。重低音域とボーカル域に強調があり、わりと自然な艶のある中高域と、やや派手目めの高域を持っていることが想像できます。重低域の露骨な隆起を除けば、フラットに近いバランスになっており、その重低音も中域のナチュラル感に影響を与えないよう、かなり慎重に傾斜具合を調整している感じが窺えます。典型的なウォームサウンドと言えるでしょう。
このイヤホンをゴリゴリの重低音モデルだと思って買った人は、割と音場が明るいことに驚くかも知れません。率直に言って中域はボーカルをきれいに見せるために、わりと充実しており、普通の低域モデルにありがちな窮屈さがなく、ボーカルは本当にクリアで自然に近い感触で聞こえます。ドンシャリにありがちなドライな感じはあまりなく、中高域もわりと賑々しく、高域の発色も悪くないうえ、ボーカルを邪魔するようなハイハットの飛沫感などがうるさくなることもないので、「クリアなボーカル」という謳い文句には納得です。
問題は「圧倒的な量感のある重低域」のほうで、実際のところ、たしかに深いところで強調されていますが、中域に配慮した音響設計になっているために、低域の存在感はわりと目立ちません。そのため重低域モデルという看板に偽りなく、わりと低域が重いロックなどを聴くとその重低音は引き出されるのですが、一般的な曲では言うほど低域が存在感を発揮することはあまりないという感じになっています。わりと普段ゴリゴリの低域とブリブリのベース音を聴いている人ほど、「これのどこが量感のある重低音モデルよ!?」とツッコみたくなるでしょう。というか量感という言葉が想像させる厚みのある音というよりは、むしろタイトな低域と感じる人が多いのではないでしょうか。
そういうわけで低域モデルに慣れていない、わりと普通のリスナーが低域モデルとはどんな感じなのかと興味を持って聴くにはいいのですが、「俺は低域ジャンキーだぜ!」みたいな人にはやたらと物足りない音がする可能性があります。またEDMのような深いところで重い低域と中域の透明感を楽しむリスナーにはかなりいいイヤホンだと思います。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはFiiO M15を用いています。SBCで接続し、標準イヤーピース Mサイズ使用しています。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
JAZZ
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Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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町「ペンタウァ」 / ファルコムベストサウンドコレクション -All in All- / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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Desire / The Songs of Zemeth ~Ys VI Vocal Version / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
OST
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Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC Evolution オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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永劫の夢、大空の記憶 -Online Version- (Bonus Track) / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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ユルギナイツヨサ / 日本ファルコム 英雄伝説 零の軌跡 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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アプリエス神殿 / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
クラシック
- Sophisticated Fight / We Love 空の軌跡 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
- FEENA / イース ピアノコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
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組曲 LILIA (ファルコム ネオクラシック フロム スタディオズ イン ロンドンシティ) / ベリー・ベスト・オブ・イース / Copyright © Nihon Falcom Corporation
ロック
- Sophisticated Fight / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
- TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation
- The Decisive Collision / 英雄伝説 閃の軌跡 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
- GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
- Mighty Obstacle (2003) / Music From The History Of Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation
twitterレビューまとめ
以下は私のツイッターレビューのまとめです。適宜補足しながら紹介します。
こいつ絶対頭悪い音すると思うんですよねwクッソ楽しみw pic.twitter.com/O3XRL4oaZV
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 1, 2020
3大メーカーの重低音シリーズ、私の区分わけは
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 1, 2020
①JVC XXシリーズ……深くて重い
②オーテク SolidBASS……ベースが熱い
③SONY XBシリーズ……ひたすら頭が悪い
あくまで私の中のイメージではSONYのXBシリーズは「とにかく低域が出てりゃいい」みたいなわりとシンプルな音作りで攻めてきてて、それがいわゆる「頭悪い」なんです。これは決して悪いというわけじゃなく、むしろ素直に低域が楽しめるところがあるんです。
上の音質部分をすでに読んでくださってる方には明白なように、実際このSONY WF-XB700もわりと素直に低域だけ盛ってるという意味では正統的なXBサウンドと言えなくもないわけです。個人的には認めたくないですが。
何このくそおもろない音。普通に音楽聞こえて低域聞こえますってだけの陳腐なやつ作ってきやがった。求めてた「頭悪い」ってこういう意味じゃないんだけどw
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
どっかに低域ブーストボタンあんの?説明書に書いてないんだけど? pic.twitter.com/LKfUBRNnZd
SONYとかいうメーカーほんとセンスないな。前はセンスないなりにXBシリーズとかはっちゃけた音作ってたけど、こんなイヤホン作って何が楽しいかほんとわからん。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
低域モデルのくせして、どんな音楽聞いても普通すぎてつまらんw
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
ま、低域ジャンキー的にははっきり言って期待はずれだけど、レビュアー的観点で言えば、低域モデルとしては万人向きに作ってあっていいんじゃないでしょうか。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
レビュアー的観点で言えば、オーテクのアレよりよほど破綻なく普通に音楽が聞こえるし、不自然にならない程度に低音をうまく落とし込んでいて、丁寧に作られていると言えます。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
ただXBシリーズ買ってる層ってこんな音求めてるんじゃないんじゃないの?とは思うけど。ほしいのはもっと黒塗りのバカみたいな低域でしょ。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
XB700よかったら、SP800も相当期待できると思ってたけど、この出来じゃSPのほうはもっと普通の音なんだろうか。なお期待できない。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
ていうかEXTRA BASSってなんなんだ?前は名前に恥じない、低域ひたすら出すバカなの作ってたのに、これは明らかに看板倒れだろ。ELEGANT BASSにしろよ。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
個人的にSP800がこの音なら褒める。XBつけてこれはないだろ
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
ていうかまだSkullcandy買ったほうがマシな低域出してくれるだろう
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
標準イヤピがゴミだった可能性もありうるから、コンプライにしてみたけど、全然だめだ
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
AET08にしてJOINT聴くとさすがに「おお、わりといいね」って思うけど、熱気でATH-CKS5TWに全然負ける。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
まあはっきり言って、低域ジャンキーの傾向のある私からすると、第一印象わりと最悪で、失望している感じがツイからありありと窺えると思います。
そうか。「圧倒的な重低音とクリアなボーカル」って時点で地雷だと気づくべきだった。この2つが両立するわけがない。両立させようとしたら、中途半端なのができるに決まってる。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
クリアなボーカルを目立たせたいなら、JVCのように深くて重い重低音を目指すべきだし、圧倒的な重低音を目指すならオーテクのようにボーカルのクリア感は捨てる必要がある。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
八方美人で都合のいいことを目指そうとするから、こんなことになるんだ。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
今WF-XB700のレビュー用データ作ってますけど、ほんとわりと正統派のフラットな音に重低音盛っただけっていう芸のない音作りしてて、まあバランスは良いけど、わりと感動がない。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
※低域ジャンキーの偏見に満ちた個人的見解です
なにこのすげぇ音?ここんとこどうなってんの?みたいなところが今のところ全然ない。ある意味、これは正統派だという証拠でいいことなんだけど思うけど。なんか技術的で芸術的じゃない。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
ただこういう音を作れるのが、だめなのかというとそれは違う。少なくとも私はこの音作りをSONYがどう実現したかは知らないので、こういう音を作れることはむしろすごいことなのかもしれず、見る人が見たら別の感想を抱くかもしれないということは言える。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
オーテクの音にわりとサウンドエンジニアの好みが出ているのに対して、SONYの音はむしろ好みらしきものが私にはほとんど感じられないという意味で、禁欲的とすら言えるかもしれない。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
そう考えると、やはりこの音はしかるべくして存在していると言えるし、こういうSONYが業界の中心にいるからこそ、オーテクやJVCが安心して音作りできるといえるのかもしれない。そういう意味で、やはりSONYはすごいのかな。だいぶ考えが深まってきたぞw
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
むしろ音に対する欲を抑えて、理性的に禁欲的に音作りをできるというのはある種、素晴らしいことであり、そういう意味でSONYの技術者はなんていうか、工学的なプロ意識を持ってるということは言えるかもしれない。音を抜きにしてWF-XB700の放つ完成度の高さは本物。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
私はわりとこの「音を面白くない」と評してるけど、それこそ「エゴ」であって、SONYの考えている次元では「面白くなくてもこういう音が存在することが大事だ」という哲学がある気がする。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
少なくとも「クリアなボーカル」と「圧倒的量感のある重低音」って宣伝文句に対して、個人的に後者の表現に違和感を感じるけど、音響設計の上で素直にそれらしいものを目指していることは十分にわかるし、そういう意味でSONYは本当に音作りに誠実だと思う。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
まー個人的には欲求不満だけどw
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
まあいつかも紹介したジョン・パウエルがさ、なんで年齢が高くなるとJAZZが好きになったり、最初はアルバムのメイン曲とかヒット曲ばかり聴いてるんだけど、そのうちメジャーでないカップリングレベルの曲を好むようになるのかってのを説明してるんだよね。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
つまり最初はただ単に「良いもの」を人間は好むんだけど、そのうち「興味深いもの」のほうが「良いもの」より心地よいと感じるようになるんです。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
↓これは少し正確ではなくて、正確には「適度に複雑なものを好む」というのが正解です。人間にとってあまりに複雑すぎるものは理解できないが、シンプルすぎるものはつまらないのです。そして人間は複雑なものを理解するとシンプルに思うようになるので、基本的に理解が進んだり経験が豊富になっていくほど、どんどん複雑なものを楽しむようになっていくというわけです。言い換えれば、人間というのは本質的にマニアックなんです。
人間の脳っていうのは構造的に刺激が多いものを好むようになっていて、刺激が多いものというのは情報量が多いもの、つまり本質的には「複雑」なものだっていうんです。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
だから流行曲のメイン曲はわかりやすく良い曲として作ってあるけど、耳が成熟するとそれじゃつまらなくなってくるわけですな。だから音数がより多いわけのわからない曲を聞きたくなったり、逆にJAZZのような即興性の高い、予想のつかないものを好むようになる。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
同じようにSONYのWF-XB700っていうのはわりとわかりやすい、良い低域モデルなんですよ。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
これで聴くと、「あーいつもの曲にわかりやすく低域が加味されてるわー」って感じで破綻なく低域がわかる。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
でもそれだけなんですな。オーテクのは違うんですよ、明らかに曲の雰囲気が変わる。これで聴いた途端に、その曲からいつもの感じが消えるんです。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
だから少なくともジョン・パウエルさんの言うことが正しいなら、オーディオの音に精通してるほど、オーテクの低域モデルのほうが魅力的に聞こえると私は思うんです。SONYのはつまらんってなるんでなかろうかと。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
実際そういうわけで線引が必要だと思うんですよね、結局オーディオ入門みたいな感じで違和感なく低域を楽しむならWF-XB700がいいと思うんです。少なくともいつもの感じで低域をうまく落とし込んで聞かせてくれる「良イヤホン」です。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
ただたぶん、面白い音がするのは圧倒的にオーテクのATH-CKS5TWのほうで、人によってはこちらが「ホンモノの音」を出してるって感じると思います。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
その分岐点がどこにあるかは人それぞれでしょうし、私には厳密にここだなんて言いづらいですが、少なくとも私にとって面白いのはオーテクの方で、ずっと聴きたいのはそっちなんですな。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
そういう意味でSONYの低域モデルはたぶん、ライトユーザーレベルの低域愛好者にとって、すごく心地よいイヤホンだと思うんですよ。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
私の場合は、低域モデルで重低音ゴリゴリに聴きたいのに、「音場が綺麗すぎて見晴らし良すぎてキショイw」ってなるんですが。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 5, 2020
※上の比較グラフは自由音場補正済みでそれぞれの標準イヤーピースを使った測定結果を1khzで交差するように調整して比較しています。
Technics EAH-AZ70Wとの聞き比べ
ていうかSONY WF-XB700とTechnics EAH-AZ70Wだと、ドラムとエレキベースのエッジはEAH-AZ70Wのほうが生き生きしてるから、わりとEAH-AZ70Wのほうが低域好きを満足させる音を出してると判断される可能すらありそう。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
SONY WF-XB700の欠点はベースがわりと死んでることかな
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
率直に言って、SONY WF-XB700のサウンドデザイナーはボーカルの方ばかりを向いて、エレキベースとドラムの美しいところがどこにあるか全く理解してないように思える。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
だから低域モデルなのに、低域を愛する人の心にこの音は響いてこないんだけど、TechnicsのEAH-AZ70Wのサウンドデザイナーはちゃんとそこらへんわかってて、しかもべースとドラムのバッティングもあまり出ないような丁寧な低域を作ってる。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
だから、最終的に低域モデルでないにも関わらず、わりと低域好きを満足させるのはむしろTechnics EAH-AZ70Wのほうで、WF-XB700は「なんちゃって低域モデル」で、こんなの重低音モデルとは言えない。たとえ重低音が出ていてもな。これはただのウォームサウンド。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
WF-XB700はEDM向き
で、SONY WF-XB700だけど、わりと見逃してたんだけど、あれ音場が明るくて、それで深い重低音を重視してる、その意図がどこにあるかって、気づいたんだけど、あれEDM向きだよね。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
わーりと低域=エレキベースにこだわってて、迂闊にも見逃してたけど、あの深い感じはそもそもEDM意識してると考えるといろいろ納得できる気がしてきた。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
まあ今その考えを実際音聞いて確認しながら、レビュー加筆してるけど、Daft Punk聴いてて、床面の存在感が素直に生き生きしてることに気づいて、これはむしろEDMを意識してこの低域を作ったって考えるとわりとスッキリしてきた
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
クリアなボーカルってあたりでわりと勝手に誤解してた気がするけど、これはむしろシンセの美しさのために中域を構築してる気がしてきた。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
実際ピアノがきれいに聞けることには気づいてて、ピアノタグをレビューにつけてたけど、この濁りのない中域はボーカルのためと言うよりは、むしろEDMの電子音の透明感のためにあって、だから中高域の艶と派手にならない自然なのびやかさが大事にされてるんだと気づいた
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
だから我ながらあれだけ言っておいて恥ずかしいんだけど、やはりSONYはセンスあると思いますwひどいこと言ってごめんなさいw
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
まあそれでもわりと普通の音でなんか物足りないことには変わりないんだけど、たぶんロックでの聞かせ方を前提にこの音を批判するのはたぶん正当でない気がする。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
そう考えてaimer「ninelie」を聴いてみると、ちょっと熱気は足りないけど、空間の透明感と見晴らしの良さが生きた中に、気持ち良い重低音が底をつくる丁寧な構造になっていることがわかる。
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
EGOISTの「名前のない怪物」とかWF-XB700で聴くとクソかっこいいwhttps://t.co/Q6XV7LsnZz
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
Endorfin.「Sincuvate」とか。https://t.co/89ZH9NTCHo
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
EDMを意識してると考えれば、タイトさを重視した低域を目指してるのは納得だし、わりと素直に考えればたどりつけそうなもんなのに、ほんと恥ずかしいわw
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
まあ、あとはFhána「ユーレカ」みたいな、低域の重みもほしいけど、わりと中域の透明感のほしい曲もいいと思う。https://t.co/LfuHWmfFXK
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
あとこれwわりと聴き応えあるwhttps://t.co/ypSGs2HAnM
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) June 6, 2020
総評
低域モデルの入門機としてはわりとおすすめできます。ボーカルフォーカス感の高いナチュラルな中域の雰囲気はそのままに、重低域の存在感が加味されて、いつもの音楽が少し深く、重く温かみも出て、メリハリ良く聞こえるといった具合の調整になっており、わりと万人向きです。またタイトでスタイリッシュな深い低域と電子音の透明感がきれいに出る中域はEDMと相性が良いです。ただ重低域モデルと聴いてゴリゴリの低域を期待すると、基本的にタイトでエレガントな低域なので、上品すぎる音と感じてしまうでしょう。実際私はもっと頭の悪い低域を聴きたかったです。
品質は全体的に完成度が高く、スペック的にも通信品質的にも充分で、この価格帯では優秀なイヤホンです。
ソニー 完全ワイヤレスイヤホン WF-XB700 : 重低音モデル / 最大9時間連続再生 / マイク搭載 2020年モデル ブルー WF-XB700 L
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