audio-sound @ hatena

audio-sound @ hatena

オーディオ機器やゲーミングデバイスのレビュー、そして好きな音楽を徒然なるままに

MENU

【中華イヤホン Shozy Form 1.4 フラッシュレビュー】深みと重層性のある低域とみずみずしく艶やかな中域、エッジ感と抜けの良い高域を持つ

ヘッドライン

icon

iconiconicon icon icon icon

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4 1DD+4BA 本格的IEM 0.78 2Pin

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 今回はShozy Form 1.4を取り上げます。Shozyは中国のIEMブランドです。日本ではそれほど知名度は高くないかも知れませんが、中華イヤホンの界隈では質の高いIEMを作っているメーカーとして有名です。ブランドについての詳細はHiFiGOのShozy Form 1.4のレビュー記事を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 

f:id:kanbun:20200507113630p:plain

 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 周波数特性:20hz-20kHz
  • インピーダンス:19Ω
  • 感度:100dB
  • ケーブルコネクタ:0.78mm 2pin

 

パッケージ

 イヤホンのパッケージはこの価格帯では標準的です。付属品に不足はありませんが、開梱体験はわりとシンプルであっさりしており、場合によって価格の割に少し物足りないかも知れません。

 イヤホン本体のビルドクオリティは価格帯の標準以上です。樹脂製のイヤーシェルに輸入木材のフェースプレートがはめ込まれています。一見派手さはありませんが、よく見ると非常に高級感のあるデザインになっています。

 ケーブルもしなやかで取り回しが良く、ファブリックコーティングされています。チープさが全くありません。

 

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

 

www.youtube.com

 

装着サンプル

 装着感は良好です。樹脂製のイヤーシェルは軽量で負担感が全くありません。

 

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  1. [AET07 S装着時]左右別
  2. [AET07 S装着時]左右平均
  3. [AET07 S装着時]左右別(自由音場補正済み)
  4. [AET07 S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  5. [ダブルフランジ S装着時]左右別
  6. [ダブルフランジ S装着時]左右平均
  7. [ダブルフランジ S装着時]左右別(自由音場補正済み)
  8. [ダブルフランジ S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  9. [フォーム装着時]左右別
  10. [フォーム装着時]左右平均
  11. [フォーム装着時]左右別(自由音場補正済み)
  12. [フォーム装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  13. [バランス S装着時]左右別
  14. [バランス S装着時]左右平均
  15. [バランス S装着時]左右別(自由音場補正済み)
  16. [バランス S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  17. 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み)
  18. 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み/2khz-24khz拡大)

※「AET07 Sサイズ」は当ブログの測定用レファレンスイヤーピースです。それ以外のイヤーピースは特記がない限り、このイヤホンパッケージの標準添付のものです。

※また当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。

www.s-acoust.jp

 

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

 

 サウンドシグネチャー的には全体として見るとフラットに近い、穏やかなU字型をしています。高域の抜けやエッジ感も意識されていて、みずみずしい中域が開けた空間でしっかりと聞こえ、中高域は少し賑々しく聞こえます。

www.ear-phone-review.com

 

 低域は深くまでわりと伸びていて、見通し感が良好です。重みはやや強調されており、熱気が少しあります。わりとモニター的ですが、熱気はそれなりに感じられ、少し地熱のあるライブ感があります。

 低域の熱気はうまくコントロールされており、中域までほとんど滲み出すことがありません。ボーカルの周りは清潔です。厚みが適度にあり、中域は充実していて、みずみずしく聞こえます。中域上部にある谷間によってボーカルフォーカスは良好です。エレキギターエッジはシャープ感があり、ギラつきもあって艶やかで、アコースティックギターも粒立ちが細かく、繊細に聞こえます。ピアノは明るくやや硬めに聞こえます。

 ボーカルはややうわずってニュアンスが強調される甘い声色を持っています。中高域にあるエッジはツ音を中心に子音を少し尖らせ、刺激的にしています。息の伸びも良く、明るくハキハキ、口の形が明瞭に見えるようなボーカルが好きな人にはかなり好まれると思いますが、人によってはツ音の尖りが気になるかも知れません。

 中高域の傾斜と細かなピーク感は人によってわずかに耳障りさを生み出す要因になり得ますが、同時にシャープ感やギラつき感のある楽しいサウンドをも生み出しています。金管やバイオリンに優雅さを求めるか、派手な吹き鳴らし感や立ち上がり感を求めるかによって選択の可能性があり、より派手さに傾くならForm 1.4を、優雅さを求めるなら後述するようにBQEYZ Spring 2を選択すると満足できるでしょう。同様にボーカルにおいても、口の動きがより明瞭で唾まで見えるような生々しさを求めるならForm 1.4を、同様にニュアンスが優れているにしても、ツ音は尖って聴きたくない場合はBQEYZ Spring 2がより好みの音に近づくでしょう。

 全体的に輪郭感や深み、レンジ感に優れたサウンドを持っており、音場は適度に広く、中域が充分に充実しています。センスが感じられる音で、音楽性と解像感のバランスが取られています。

 

最大のライバル、BQEYZ Spring 2との比較

 Shozy Form 1.4にとって、価格的にも音質的にもビルドクオリティ的にも、疑いなく最大のライバルとなる機種が存在します。BQEYZ Spring 2です。以下のグラフはAET07をイヤーピースとして使用して測定し、自由音場補正を加え、1khz付近で交差するように調整された両機種の周波数特性比較グラフです。少なくとも周波数特性のバランスの上では、ほとんどそっくりといってよい形をしていることがわかります。

www.ear-phone-review.com

 

Shozy Form 1.4 vs BQEYZ Spring 2

Shozy Form 1.4 vs BQEYZ Spring 2

  率直に言って、周波数特性上の両者の大きな違いは中域以上に存在し、Shozy Form 1.4のほうが少しピーキーでシャープ感が強く、エッジの強い音を鳴らします。ドライバー特性とチューニングの違い、ハウジング材質の違いもあるでしょうが、音像がしっかり聞こえる解像度という点ではSpring 2の方が優秀で、低域の力感でも勝って聞こえます。Shozy 1.4は背景の静寂感でSpring 2に劣りますが、よりスパイキーで刺激の強い音によって、楽器音、たとえばエレキギターのディストーションがより歪みが強く感じられたり、ハイハットがよりシャリシャリと小気味よく聞こえるような楽しい音楽を奏でます。中域の透明度を愛する人はSpring 2をより好むでしょうが、派手で活き活きした高域のエッジのある繊細さと活気のあるサウンドを好むならば、Form 1.4が優れています。

 

音質比較&聴き比べ記事

www.ear-phone-review.com

 

音源比較

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはFiiO M15を用いています。イヤーピースは標準イヤーピースのバランス Sサイズ、ゲインは高設定です。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

JAZZ

anchor.fm

 

OST

anchor.fm

 

クラシック

anchor.fm

 

ロック

anchor.fm

 

総評

 海外でも人気が高いイヤホンで、2万円ちょうどくらいでバランスの良い中域の音像がしっかりしたイヤホンを探しているなら、Shozy Form 1.4はとても好ましく思えるでしょう。透明感がありながら、エッジの立った活き活きしたサウンドがそこにはあります。しかし、最大のライバルであるBQEYZ Spring 2がより手頃な値段で手に入るということは心に留めておくと良いかも知れません。

 

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4

Shozy Form 1.4 1DD+4BA 本格的IEM 0.78 2Pin

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


 

中華イヤホン
完全ワイヤレスイヤホン
イヤホン
ヘッドホン
デジタルオーディオプレーヤー
ニュース
特集記事
HiFiGOブログ
セール情報

 

新着記事