- この記事の内容は古いです
- ダミーヘッドを買いました
- 現状の録音音質の限界
- 録音サンプル
- 原曲
- MacaW ST600 Pro 銀ノズル
- MacaW ST600 Pro 黒ノズル
- MacaW ST600 Pro 金ノズル
- NF AUDIO NA1(Ver. 3.0)
- Moondrop Starfield(Ver. 3.0)
- KBEAR DIAMOND(Ver. 3.0)
- KZ ZSX(Ver. 2.0)
- NICEHCK NX7(Ver. 2.0)
- NUARL N6 Pro(Ver. 2.0)
- Atomic Floyd SuperDarts Titanium(Ver. 3.0)
- JVC HA-FX1100(Ver. 2.0)
- final E500(Ver. 2.0)
- Shuoer Tape(Ver. 3.0)
- Sabbat X12 Ultra
- JVC HA-WM90
- ONKYO SN-1
- ONKYO A800
- ONKYO H900M
- ULTRASONE Edition 8 EX
- STAX SRM-700S + SR-009S
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この記事の内容は古いです
当ブログの録音環境は一新されました。それに伴い、レコーディングシグネチャーも新しい測定機器と運用法になっています。このページに収録されている音源よりもはるかに信頼性が高いレコーディングシグネチャーがあります。この記事のことは忘れて下さい。
ダミーヘッドを買いました
実は前々から購入計画を練っていたんですが、なかなか踏み出せずにいたダミーヘッドを購入しました。これからのレビューではこのダミーヘッドを使って装着時の写真を撮ったり、録音した音質の公開をしたいと思っています。
録音音質ですが、欠点があります。どうもダミーヘッドの標準マイクの質が悪いのと、耳道が充分に再現されないので、低域が抜けます。この記事では以下に録音例を載っけていきますが、それらはイコライザーで低域を盛ってそれっぽい感じに再現していますが、マイク品質の問題か録音の音質も悪く、限界があるようです。実際のイヤホン・ヘッドホンはもうちょっと低域が豊かに思えるはずです。
そこらへんの品質向上はおいおい取り組んでいきたいと思っていますが、このコラムではあくまで現状での録音品質とその限界について軽くわかってもらい、そして一応この品質でもイヤホンやヘッドホンの特徴や違いはなんとなく分かるということを示したいと思います。
現状の録音音質の限界
音質が悪いので、細かな違いはよくわかりません。たとえばMacaW ST600 Proのノズル違いの差はわかりにくいと思います。なお以下のサンプルは音量差などは考慮していません。ぶっちゃけ録音したり、周波数特性を取るのがメインのブログではないので、参考情報としてわかればいいだろ的なレベルで厳密性は求めておりません。
Ver. 2.0について
カナル型イヤホンの録音で抜けがちな低域を補う処置を施しました。Ver. 2.0のイヤホンのレコーディングシグネチャーには低域の修正が加えられて、より生の音に近くなっています。
Ver. 3.0について
一般的な人の外耳道に近い環境を作り、録音しています。これまではイコライザーで調整を加えていましたが、Ver. 3.0ではより自然に近い生音をそのまま録音しています。この処理を行っているのはカナル型イヤホンのみです。
録音サンプル
原曲
銀の意志 Silver Will / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
MacaW ST600 Pro 銀ノズル
シンセ音に注目すればメタリックな音を持っていることが分かると思います。
MacaW ST600 Pro 黒ノズル
銀ノズルに比べて全体的に音が近く、奥行きが少し減っているのがかろうじて分かる程度かも知れません。
MacaW ST600 Pro 金ノズル
黒ノズルと比べた方がはっきりすると思いますが、弦楽音などを聴くと伸びが顕著に増しています。
NF AUDIO NA1(Ver. 3.0)
シンセ音を聴けば、くっきり系の音というのがわかると思います。
Moondrop Starfield(Ver. 3.0)
NA1との音場の広さの違いがわかると思います。
KBEAR DIAMOND(Ver. 3.0)
シンセ音を聴くと一聴した感じはマイルドに思えるかも知れませんが、この解像度だとうまく出にくいですが、中高域の手がかりに硬さがあるので意外とかっちりした固まり感のある音で聞こえるのが、なんとなく分かると思います。そのおかげでぼんやりしているようでくっきり音が聞こえます。
KZ ZSX(Ver. 2.0)
全体的にガチャガチャし、低域と高域がうるさくてくっついているように聞こえるのがなんとなく分かると思います。とくに弦楽を聴けば高域がありえない感じで前面に出てくるのが分かるでしょう。
レビューにも書きましたが、人間の耳が一番気持ち良く感じる音域のポイントだけが優先して強調されているので、一聴した印象は快楽的に思えますが、そのせいで弦楽は伸びるのではなく、地を這うように前進して聞こえてきますし、低域もなんかやぶれかぶれで深みがありません。結果として音場が著しく破綻しています。
NICEHCK NX7(Ver. 2.0)
立体感が足りないのが分かるでしょう。弦楽の倍音が異様に強調されているのもわかります。また音に実体感が不足しています。このイヤホンの不自然なギシギシ感伝わりますか。下のN6Proと比べてみれば、立体感の差が明瞭になると思います。
さらにAtomic Floyd SuperDarts Titaniumと聞き比べてみて下さい。倍音が強調され高域がギラついている割に、音に高さがなく開放感が足りなくて、抜けが悪いのが分かると思います。これぞ典型的なピエゾの無駄遣いw
NUARL N6 Pro(Ver. 2.0)
完全ワイヤレスとは思えない、素晴らしい奥行き感を堪能して下さい。この音質でも充分分かります。吸い込まれてしまいそうです。
Atomic Floyd SuperDarts Titanium(Ver. 3.0)
TwitterでNX7が目指していたのはこの音かも知れないみたいなことをつぶやきました。NX7と聴き比べていただければ、その真意が分かっていただけると思います。
#Atomic_Floyd SuperDarts TITANIUM。一言で言うと倍音成分多め、分解能的な高解像度、輝き強め、爽快シャリシャリ。おそらく #NICEHCK NX7が目指そうとして失敗したのはこの音かな。Open Boxとのことでしたが、おそらく未開封で箱の状態が悪いという品でした pic.twitter.com/mVaHnXns2I
— audio-sound @ hatena (@audio_sound_Twr) January 13, 2020
JVC HA-FX1100(Ver. 2.0)
WOODシリーズ独特のくゆる美しい響きがあります。この解像度でうまく伝わるか分かりませんが、静寂感などを適度に応用し、空間の空気感を出すのが非常にうまいです。熱気のある臨場感があります。
final E500(Ver. 2.0)
E500の人気の秘密が分かると思います。
Shuoer Tape(Ver. 3.0)
静電型らしい粒立ち感があります。
Sabbat X12 Ultra
低域が素晴らしいです。録音的に低域が多少抜けているので、すごく良い感じに聞こえると思いますが、実際はもうちょっと低域が支配的なので、ドラムのドンドコ感がハンパないです。
JVC HA-WM90
演奏しているスタジオの雰囲気が味わえる、箱が感じられる床鳴り感があります。
ONKYO SN-1
この音質でも、響きの情報量がやばすぎw空間を満たす音の奔流に包み込まれます。非常に幻想的です。
ONKYO A800
力強さのあるパワフルなサウンドで、スピード感と衝撃力があります。
ONKYO H900M
低域のパワフルさはA800と同等かそれ以上ですが、やはり音場の開放感に差があり、圧迫感が強いです。ただし没入感の点ではA800に勝り、非常に意識を潜らせやすい音です。
ULTRASONE Edition 8 EX
匂い立つような美しい甘美なサウンドを持っています。
STAX SRM-700S + SR-009S
一聴すると地味で特徴がなく、面白味がないように思えるかもしれませんが、音の粒立ち感がハンパなく、粒子が細かい非常に分解能の高い音で、他のヘッドホンの録音と聞き比べると解像度やばすぎなのがわかると思いますw
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