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【完全ワイヤレスイヤホン QCY HT03 アウトラインレビュー】ANC性能は優秀。機能性も高く、使い勝手に優れる。低域強めのドンシャリサウンドが好きならおすすめ。コスパが高い

QCY HT03

QCY HT03

 

免責事項
  • このレビューはQCYから誠実な品質レビューを読者に伝えるために提供されたサンプルに基づいて書かれています。
  • これを掲載することによる原稿料のような報酬または対価は一切受け取っておらず、個人的な試験での測定データや個人的見解に基づいて誠実に評価したものです。
  • 当サイトのプライバシーポリシーをご確認ください。

 

QCY HT03

 

こんな人におすすめ

  • 重厚感のあるサウンドが好き
  • ロックが好き
  • ポップスが好き
  • カスタマイズ性重視
  • 強力なANCが欲しい
  • コスパ重視

 

QCY HT03の概要

 「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「QCY HT03」です。

 QCY HT03の完全なレビューはこちらにあります。

 

基本スペック
  • 連続/最大再生時間:6h/24h
  • 防水性能:不明
  • 対応コーデック:AAC/SBC
  • 技適番号:216-210045
  • 価格帯:3000円~5000円

 

パッケージ

 QCY HT03のパッケージは価格の標準を満たしています。

 

QCY HT03
QCY HT03

 

ビルドクオリティ

 ビルドクオリティは価格を考えると、良好なレベルです。

 

 指紋がつきやすい傾向があるものの、質感は良好で手触りは悪くありません。ケースの蓋のぐらつきもありません。

 

QCY HT03
QCY HT03
QCY HT03
QCY HT03

 

装着サンプル

 QCY HT03の装着感はわりと良好です。軽量で負担感がありません。

 

QCY HT03
QCY HT03
QCY HT03
QCY HT03

 

接続品質

 AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では標準的な接続品質です。

 

 人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟むと接続が途切れがちになりますが、接続は維持され、音楽再生が継続されました。ただし、時々音飛びや途切れが発生します。

 

 ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。

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インターフェース/操作方法

 操作インターフェースはタッチ式です。

 

電源ON 充電ケースの蓋を開ける
電源OFF 充電ケースにイヤホンを収納し蓋を閉じる
ペアリング イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード
イヤホンをケースに収め、ケースのペアリングボタンを3秒押すと手動でペアリングモード
リセット方法 ①イヤホンをケースに収納
②両方のイヤホンをケースに収め、ケースのリセットボタンを10秒長押し
③LEDが5回点滅したらリセット完了
曲再生/停止 多機能ボタンを2回タップ
曲送り 右耳側の多機能ボタンを3回タップ
通話応答 多機能ボタンを2回タップ
通話終了 多機能ボタンを2回タップ
通話拒否 多機能ボタンを1.5秒長押し
ボイスアシスタント起動 左耳側の多機能ボタンを3回タップ
ノーマル/ANC/ヒアスルーモード切替 右耳側の多機能ボタンを1.5秒長押し
ゲーミングモード ON/OFF 左耳側の多機能ボタンを1.5秒長押し

 

アクティブノイズキャンセリング性能

 価格を考えると優秀です。こちらで録音音源を含め詳しく確認できます。

 

アプリ

 アプリでは以下の機能が提供されます。

  • コントロールのカスタマイズ
  • イコライザー(プリセット、ユーザーカスタマイズ)
  • ANC、外音取り込み、ゲームモードなどの切り替え
  • ファームウェアアップデート
  • バッテリー残量の確認
  • リセット
  • ペアリング履歴の消去
  • デバイス情報の確認

 

音質 

 QCY HT03のサウンドは低域が強めのドンシャリサウンドです。低域はパワフルで楽しいですが、中域が遠く、少し窮屈に聞こえるかもしれません。中域から中高域までは原音忠実性も高く、構築感があるので音の骨組みが明確に聞こえます。また人によっては少し篭もりがちの音に思う可能性があります。

 

 以下のレビューはFiiO M15にSBCでつないで標準イヤーチップLサイズでテストしています。

 

 

 音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。

 

音質総評
  • 原音忠実度:B+
  • おすすめ度:B+
  • 個人的な好み:B

 

 QCY HT03のサウンドはそれなりにバランスが良いですが、低域は強めです。また中域上部で少しうるさく聞こえやすい傾向があり、シャープネスが強めに聞こえやすく、女声ボーカルはシャウティになりやすい欠点があります。

 

 それでも価格を考えるとよくチューニングされていると言えますが、優れているわけではありません。音質的には中の上くらいといった具合です。

 

 ただ、低域の力感を重視する人には、おすすめ度が高くなります。

 

音質的な特徴
美点
  • 豊かな力感
  • 重厚感がある
  • はっきりした輪郭で構築感に優れる
  • 落ち着いて不快感の少ない高域
  • 中域から中高域の原音忠実度が高い
欠点
  • 中域が窮屈
  • シャウト感が強い
  • 拡張性に欠ける
  • 篭もりを感じる可能性がある
  • 輝度が低く、鈍い音
  • マイクロディテールに欠ける
  • 鈍重に聞こえやすいリズム

 

総評

 QCY HT03は低価格でありながら、比較的優れたビルドクオリティと高機能なアプリ、効果的なアクティブノイズキャンセリングを備えています。機能的な面では非常にコストパフォーマンスが高いと言えますが、音質は低域が強めのドンシャリで、サウンドパフォーマンスの点では価格帯でとびぬけて優れているとは言い難いところがあります。決して悪い音というわけではありませんが、篭もりが気になりやすい人には向かないでしょう。とはいえ、こうした音質的な欠点はイコライザーで緩和可能です。

 

QCY HT03

QCY HT03

 

 

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【物欲探訪】QCY T13:バッテリー能力にこだわったタフモデル。カスタマイズ性も高く、自分好みの音質・使い勝手を目指せる

QCY T13

QCY T13

 

 興味の赴くままにオーディオ製品を取り上げる「物欲探訪」。今回取り上げる製品はQCYのコンパクト完全ワイヤレスイヤホン「QCY T13」です。

 

QCY T13

 

QCY T13の特徴
  • 左右同時伝送方式による効率的なバッテリー管理と安定した通信品質
  • イヤホン単体8時間、バッテリー込み40時間のロングバッテリー仕様
  • 急速充電:5分間の充電で1時間再生可能
  • 付属アプリにより音質調整やコントロールのカスタマイズが可能
  • 技適取得済み:216-210031

 

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開封動画

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スターターユーザーのために快適な音楽環境を提供

 QCY T13は完全ワイヤレスイヤホンのスターターユーザーを主なターゲットにしたモデルです。QCYはT13を日常的な通話、音楽鑑賞、ゲーミングや動画鑑賞などのエンターテイメントのニーズを一通り満たす万能モデルとして設計しました。

 

 そのうえで外観デザインや使い勝手の良さ、長時間バッテリー駆動など、一般的なエントリーモデルの水準を超えたスペックに仕上げています。QCY T13は他のイヤホンをメインにしたあとでも、サブ機として使う場合や、家族にプレゼントする場合でも、将来的に十分に満足できる余裕のあるスペック設計が施されています。

 

QCY T13

 

4マイク構成でクリアな通話を実現

 QCY T13は各側の本体に2つずつ、合計4基のマイクを搭載しています。これらのマイクがボイスをクリアに拾い、環境ノイズキャンセリングを組み合わせることで、明瞭な通話音声を相手に届けることができます。

 

急速充電&ロングバッテリー

 QCYはT13の設計でバッテリー能力を特に重視しました。イヤホンだけで音楽を8時間連続再生することができます。さらに、付属のバッテリーケースと合わせれば最大40時間になり、一日を十分カバーできるだけでなく、アウトドアキャンプや旅行のお供にも最適です。

 

 さらにケースは5分充電するだけで1時間音楽再生可能な急速充電に対応しています。これによりT13はストレスフリーな音楽再生環境を提供することができます。

 

QCY T13

 

低遅延モード搭載

 ゲーミングや配信動画を楽しむユーザーのために、QCY T13には低遅延モードが搭載されています。

 

付属アプリによる高度なカスタマイズ

 QCY T13はQCYアプリに対応しており、音質とコントロールを自分好みにカスタマイズすることが可能です。さらにヘッドセットの位置情報を追跡し、ヘッドセットから音を鳴らすことで見つけやすくする検索機能はかなり便利です。

 

QCYアプリで可能なこと
  • 音質のカスタマイズ
  • コントロールのカスタマイズ
  • 追跡機能
  • ファームウェアアップデート
  • ペアリング解除
  • ファクトリーリセット
  • デバイス情報の確認

 

QCY T13
QCY T13
QCY T13
QCY T13

 

レビュー

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まとめ

 QCY T13はエントリー価格の完全ワイヤレスイヤホンですが、カスタマイズ性が高く、バッテリー効率も高いので、かなり魅力的な製品に思えます。外観デザインも優れており、透明感のあるデザインでビルドクオリティも高めです。現在ファーストインプレッションをしている段階ですが、音質も鮮明感を重視していて解像度の高さが感じられ、比較的好印象ですね。わりとおすすめできると思います。

 

QCY T13

 

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【物欲探訪】QCY T16:シンプルでコンパクト。ライトユーザー向けにわかりやすい使い勝手を実現する完全ワイヤレスイヤホン

QCY T16

QCY T16

 

 興味の赴くままにオーディオ製品を取り上げる「物欲探訪」。今回の製品はQCYのaptX Adaptive対応コンパクト完全ワイヤレスイヤホン「QCY T16」です。価格は約3,300円です。

 

開封動画

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QCY T16の特徴

  • とにかく手軽でコンパクト
  • シンプルで迷わない使い勝手
  • クアルコム社製Bluetooth 5.2チップセット採用
  • 22時間のバッテリー駆動が可能
  • AptX Adaptive対応。CD音質ダイナミックサウンド
  • ゲーマー向けに超低遅延を実現
  • 急速充電技術をサポート
  • 高機能なアプリでカスタマイズ可能

 

 

一見ライトユーザー向けだが、実力は本格派

 QCY T16はコンパクトでキュートなデザインを好むライトユーザー向けの完全ワイヤレスイヤホンです。デザインはシンプルで使いやすさを追求しています。

 しかし、完全ワイヤレスイヤホンを知り尽くしたQCYはもちろんライトユーザー向けでも妥協はしません。他のブランドの上位機種並みの機能を提供します。

 

QCY T16

QCY T16

 

CD音質以上を実現するワイヤレスコーデック「aptX Adaptive」対応

 QCY T16は最新のQualcomm社製チップを搭載しており、Qualcommだけが提供できる高品質なワイヤレスコーデックであるaptX Adaptiveに対応しています。aptX Adaptiveは対応機器どうしのオーディオ送信において、最大24bit/96kHzをサポートしており、CD音質以上、ハイレゾ相当のサウンドを実現しているとされるコーデックです。

 

QCY T16

QCY T16

 

高い没入感を実現する7.2mmドライバー

 QCY T16には7.2mmのドライバーが搭載されており、QCYのチューニングにより没入感の高いサウンドが実現されています。

 

低遅延を実現するゲーミングモード搭載

 QCY T16はゲーミング専用の低遅延モードも搭載しており、ゲームプレイ時にリアルタイムの没入感と正確な効果音、演出効果を得られるシンクロニシティの高いワイヤレスサウンドを提供します。

 

QCY T16

 

連続5.5時間、最大22時間、クイック充電でストレスフリー

 QCY T16はイヤホン単体で連続5.5時間、ケース込みで最大22時間の動作時間を実現しています。充電がなくなった場合でも、USB Type-Cによるクイックチャージにより、10分充電するだけで1時間の再生時間が得られます。

 

QCY T16

 

玉石のようになめらかなデザイン

 QCY T16はマットな質感で丸みを帯びた玉石のような外観と手触りを実現しています。ケースはコンパクトな持ち運びやすさを追求し、一般的なポケットに十分収まるサイズ感を実現しています。

 

QCY T16

 

機能的なQCYアプリのサポート

 QCY T16はQCYアプリに対応しており、イコライザーが利用できるようです。なお、QCYアプリの動作条件はAndroid 6.0以上、iOS 11以上です。

 

QCY T16

 

まとめ

 QCY T16はライトユーザー向けのコンパクトデザインの完全ワイヤレスイヤホンです。複雑な機能はなく、迷わないシンプルな使い勝手を実現しており、デザインもミニマルで無駄のない機能美のある外観になっているようです。コンパクトタイプのイヤホンが好みな人、難解さなくシンプルなイヤホンを求めている人に向きそうです。

 

QCY T16

QCY T16

QCY T16

¥3,300程度

 

 

 

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【物欲探訪】QCY HT01C:ビジネスシーンからアウトドアまで。あらゆる場面での高品質オーディオ環境を目指したQCYのフラッグシップ

QCY HT01C

QCY HT01C

 

 国際市場で第4位の規模を誇る完全ワイヤレスイヤホンメーカーが「QCY」、そのフラッグシップモデルがQCY HT01Cです。

 

 QCY HT01Cは1万円以下の価格で最高のパフォーマンスを目指し、頻繁に航空機や地下鉄、バスなどを利用するビジネスパーソンや、アウトドアスポーツ愛好者などに最適なオーディオ環境を提供するモデルとされています。

 

www.youtube.com

 

QCY HT01Cの特徴

  • ワイヤレス充電
  • イン・イヤー・センサー:片方のイヤホンを外すと音楽が一時停止し、15秒後に装着すると再生が再開します
  • QCYアプリ:ポップアップウィンドウ、カスタマイズ可能なコントロール、EQ、ボリュームコントロール
  • 低レイテンシーモード:左のイヤホンをトリプルタップしてオンにするだけで、オンラインでリップシンクビデオを楽しむことができます
  • 30時間のバッテリー寿命:600mAhの充電ケースで最大4回の充電が可能です

 

QCY HT01C
QCY HT01C
QCY HT01C
QCY HT01C

 

QCY HT01Cのターゲット層

  • バスや地下鉄などの騒がしい場所にいることが多い人
  • 音楽を聴いたり、電話をしたりする必要がある人
  • 電車や飛行機などをよく利用するビジネスパーソン
  • アウトドアスポーツが好きな人
  • イヤホンのノイズ対策や音質にこだわりたい
  • コストパフォーマンスを追求したい

 

QCY HT01C

 

アクティブノイズキャンセリングは2種類

 QCY HT01Cは2種類のアクティブノイズキャンセリングモードを搭載しており、-35dBの深度の強力な「アクティブノイズキャンセリングモード」と、風切り音だけを効果的に削減する「アウトドアモード」があります。

 

QCY HT01C

QCY HT01C
QCY HT01C

 

ワイヤレス充電対応

 QCY HT01Cはワイヤレス充電に対応しており、対応する充電器があれば、置くだけで充電ができます。

 

QCY HT01C

 

QCYアプリ

 QCY HT01Cは高機能なQCYアプリが利用可能です。これによりコントロールのカスタマイズ機能やイヤホンのロケーション探索機能などが利用できます。

 

QCY HT01C

 

パッケージ内容と仕様

QCY HT01C

 

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QCY HT01C

QCY HT01C

 

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【コラム】QCY HT03のノイキャン性能はかなり優秀!高コスパ最新ノイキャン完全ワイヤレスイヤホン3機種のANC性能比較[QCY HT03/Edifier NeoBuds Pro/EarFun Air Pro 2]

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左からQCY HT03、Edifier NeoBuds Pro、EarFun Air Pro 2

 

 つい先日、QCY HT03ファーストインプレッションで「ANC性能がわりと良いようだ」という話をしました。

www.ear-phone-review.com

 

 ちょうどEdifier NeoBuds Proのレビュー用にANCテストをしたので、ついでにQCY HT03も一緒に測定してみましたので報告します。結論から先に言うと、QCY HT03のANCはかなり優秀ですね。

www.ear-phone-review.com

 

ANCの測定の難しさ

 サザン音響の稲永さんがこちらで書いていますが、アクティブノイズキャンセリングの測定は装着感が大きな影響を与えます。

 

 私のテスト方法の場合、稲永さんの使っているような正式なANC測定器を使っていません。すなわち、ヘッドホンから出される基準ノイズをまず測定し、次にANCイヤホンを装着させた上でもう一度同じノイズを流してその差を1/6オクターブ(A特性)ごとに測定します。

 この方法の場合、その測定値には基本的に二通りの大きな誤差要因があり、一つはヘッドホンの装着感の違いによる基準ノイズ値の誤差、ANCイヤホンの装着感の違いによる測定値の誤差です。

 

 1つ目はHATSに対し、装着感によって測定値が変化しづらいヘッドホンを選ぶことで誤差を縮小できます。開放型ヘッドホンでイヤーカップが大きいものがいいでしょう。

 2つ目は測定前にイヤホンからピンクノイズを流して装着感を確認し、十分な密閉度を得られていることを確認して測定します。

 

 この方法は概ね誤差が少なく測定できるので、私はこれを基準に測定値を出し、レビューのスコアを算出しているわけです。一方で、この方法にはいくつか固有の欠点があることがわかっていますが、ここでは技術的な話をするわけではないので省略します。

 

実際の測定値

 さて、小難しい話はここまでにして、測定値を以下に示します。

 この価格帯付近で最高のANC性能を持っていると思われるEarFun Air Pro 2とちょっと値段が高めのEdifier NeoBuds Pro、それにQCY HT03のANCの測定値を重ね合わせたものです。NeoBuds Proはハイノイズキャンセリングモードです。

www.ear-phone-review.com

 

 今回の測定の場合、可聴域平均値ではEarFun Air Pro 2≧QCY HT03>Edifier NeoBuds Proといった具合です。

 

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 ファーストインプレッションでもQCY HT03がほぼEarFun Air Pro(≒EarFun Air Pro 2)と同等クラスのANCのように思えると述べたのですが、実際の測定値でも裏付けられているようです。これは価格を考えると優秀ですね。

 

 Head-FiにもSoundPEATS T2のANCよりも効果が高く、公称値の35dB以上のANCが効いていると思われるという指摘をしているレビューが掲載されていますが、私の実感と測定値とも符合します。

www.audio-sound-premium.com

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www.head-fi.org

 

まとめ

 廉価な価格で優秀な耳栓が欲しい場合、QCY HT03はおすすめできる選択肢ですね。まだ詳細にはレビューしてませんが、音質とビルドクオリティも悪くないので、「迷ったらこれを買う」でもよいんじゃないでしょうか。こちらから購入できます。

QCY HT03

QCY HT03

 

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【完全ワイヤレスイヤホン QCY HT03 ファーストインプレッション】5000円以下の新たなスター登場かもしれない。ANC性能はかなりよさそう

QCY HT03

QCY HT03

 

 QCY HT03を手に入れたので、ファーストインプレッションをお届けします。今回のユニットはQCYから読者に誠実な印象を伝えることを条件に提供されました。

 

※QCY HT03は技適証明を取得済みのため、日本国内で安心して利用できます。

 

市場で最高のコストバリューANC TWSを目指して

 QCYは、2009年に設立されたDongguan Hele Electronics Co., Ltd.傘下のブランドで、TWS、ポータブルスポーツ製品など様々なブランドポートフォリオを持っています。QCYはBluetooth分野全般を網羅する技術企業であり、クオリティが高く、人々の生活を豊かにする、斬新でスタイリッシュなBluetooth製品を生み出すため、日夜努力と研鑽を続けてきました。

 

 2020年の第1四半期時点で、QCYはBluetooth完全ワイヤレスイヤホン部門における国際グローバル市場で世界第4位の巨人となっています。

 

 近年急速な勢いで成長し、成熟した完全ワイヤレスイヤホン市場を俯瞰したQCYは、業界のリーダーブランドの一翼として、意欲的なプロジェクトを開始しました。

 それはコストバリューにおいて最も優れている完全ワイヤレスイヤホンを、成熟した現代社会のミュージックリスナーの求めるクオリティで実現し、人々の音楽ライフをより豊かにするために、QCYがさらにコミットしたいという願いでした。

 

 

「バリュー・オブ・ミュージックライフ」の向上のために、HT03のプロジェクトにおいてQCYが追求したのは以下の目標です。

  1. 仕事や学習などに集中したいとき、いつでも要求される静寂な空間を確保できること
  2. 日常的な通話、会議、娯楽などのニーズを満たすこと
  3. スタイリッシュな外観の実現
  4. 完全ワイヤレスイヤホンに精通したリスナーでも満足できる品質
  5. 究極のコストパフォーマンス

 

 こうして進められたプロジェクトによって生まれたのが、$50クラスで究極のパフォーマンスを実現する完全ワイヤレスイヤホン「QCY HT03」です。それは2021年、最も買うべき価値がある完全ワイヤレスイヤホンとして、QCYが日本をはじめ全世界のオーディオファンに提案する製品です。

 

QCY HT03

 

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サウンドインプレッション

 QCYSoundPEATSMpowのように低域を強調することが好きな傾向がありますが、QCY HT03もどうやらQCY伝統の重厚感のあるサウンドを実現しているようです。

 

 HT03を耳に入れてReoNaの「ジュブナイル」を聴いた途端、ドラムがドスンとした重みをたっぷりと聞かせてきました。しかし、そのサウンドはブームが強くやや膨張感を感じるものの、圧倒的すぎて中域を邪魔する感じではありません。とはいえ、直前までSudio T2のスピード感のある低域で同じ曲を聴いていたせいか、少しボディが豊かで鈍重な印象を受けます。

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 逆に言えば、T2のサウンドは重みはあっても量感がタイトすぎて、薄っぺらく聞こえるように思う人もいるでしょうから、ドラムやベースの音に厚みを感じたい人にはHT03のほうが良さそうですね。T2に対し、パワフルさで勝ります。

 

 低域が強いので、人によって籠もりを多少感じそうですが、中域はわりと鮮やかで「ジュブナイル」のチェンバロの音に濁りがなく、響きが艶やかです。楽器音の色づきがかなり良いので、強めの低域に音楽の全体が埋没する感じはなく、ボーカルもわりと前進的に聞こえます。低価格機種でありながら、意外とバランス良く調整されているようなので、早速測定値を確認しました。

 

 測定してみると「なるほど」といった感じですね。中域以上は人気のあるスタジオチューニングであるSonarworksターゲットにかなり忠実です。私も好みのチューニングの一つですが、低域が強い中でも中域が鮮やかで立体的に聞こえる原因はSonarworksターゲットの生み出す強固な構築感に由来しているようです。

 低域はやはり強調されていましたが、強調点がわりと深いところにあり、中低域の膨張をうまく抑えつつ、重みと太さを出して力強い量感を低域で生み出していますね。重低域は少しロールオフしているので、ランブルやサンプはベースヘッド(低域好き)からするとやや味気ないかもしれない可能性がありますが、普通の人には十分か、若干強いくらいでしょう。

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 私の好みからすると、もうちょっと引き締まって深い低域が好きですが、力感が豊かなので、ロックやEDMにパワフルさとインパクトを求める人には歓迎されるでしょうし、ポップスやJAZZにも向きますね。

 JAZZではコントラバスにゴリゴリというかゴンゴンとした重みが感じられるので、表現に重みと深みが出ます。空間表現は少し狭い印象を受けるので、大規模編成よりは小規模編成のほうが相性が良いと思いますね。低域がかなり黒く、コントラスト感を出すこともあり、中域の色彩感と密度感が高く感じられるので、たとえば下地紫野&悠木碧「Harvest Moon Night」のような曲はSudio T2より充実感があり、濃厚かつ艶やかに聞けますね。

 歯擦音や刺さり感は基本的に抑制される傾向にあるので、高域に敏感な人にはとくに快適でしょう。また中域で色彩感に優れ、低域も太く黒く逞しく聞こえるので、外出時の周囲がうるさい環境でも音楽に没入しやすそうです。

 

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QCY HT03のオーディオステータス

 

アクティブノイズキャンセリング性能はかなり良さそう

 まだ測定していないので詳細はわかりませんが、ANC効果は体感的にはかなり優秀で、EarFun Air Pro並みのような気がします。価格を考えると、かなり良いと言えますね。

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まとめ

 これまでのところ、QCY HT03に対する私の印象はかなり良いです。サウンドはやや低域の太さと重みが強く、コンシューマーライクなサウンドになりますが、全体のバランスはよく、ドンシャリでありながら音像と音場表現に不自然さがほとんどありません。比較的高機能なアプリと優秀そうなアクティブノイズキャンセリング性能があることを考えると、5000円以下では破格の出来と言えなくもなさそうですね。

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QCY HT03

QCY HT03

 

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【ニュース】「20日間の奇跡」で知られる人気ブランド「QCY」の本気がここに。「$50クラスで最高の価値」を目指した「QCY HT03」

QCY HT03

QCY HT03

 

 知る人ぞ知る、中国の人気ワイヤレス・オーディオブランド「QCY」から、新作アクティブノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホン「QCY HT03」がリリースされます。

 HT03は市場で最もコストバリューに優れることを目指し、消費者に廉価なコストで上質かつ快適な音楽環境を提供するために、QCYが提案する新しい製品です。

 

※QCY HT03は技適証明を取得済みのため、日本国内で安心して利用できます。

 

 

 

完全ワイヤレスイヤホンの人気ブランド「QCY」

 QCYは、2009年に設立されたDongguan Hele Electronics Co., Ltd.傘下のブランドで、TWS、ポータブルスポーツ製品など様々なブランドポートフォリオを持っています。QCYはBluetooth分野全般を網羅する技術企業であり、クオリティが高く、人々の生活を豊かにする、斬新でスタイリッシュなBluetooth製品を生み出すため、日夜努力と研鑽を続けてきました。

 

 2013年にQCYに奇跡が起きます。その年QCYは、最も人気のあるオンラインショッピングプラットフォームの一つである「T-mall」で最初のサイバーショップを開店しました。その後の20日間で、消費者はこの若いブランドの製品を歓迎し、QCYはBluetooth製品のカタログでトップの販売量を達成します。このときから、QCYのアイコンである緑色のロゴは、中国全土で知られるようになりました。その後、世界に広がる正規代理店(7カ国)の支援を受け、QCYは中国でトップの輸出企業の一つにまで成長します。

 

 2020年の第1四半期時点で、QCYはBluetooth完全ワイヤレスイヤホン部門における国際グローバル市場で世界第4位の巨人となっています。

 

 

市場で最高のコストバリューANC TWSを目指して

 近年急速な勢いで成長し、成熟した完全ワイヤレスイヤホン市場を俯瞰したQCYは、業界のリーダーブランドの一翼として、意欲的なプロジェクトを開始しました。

 それはコストバリューにおいて最も優れている完全ワイヤレスイヤホンを、成熟した現代社会のミュージックリスナーの求めるクオリティで実現し、人々の音楽ライフをより豊かにするために、QCYがさらにコミットしたいという願いでした。

 

「バリュー・オブ・ミュージックライフ」の向上のために、HT03のプロジェクトにおいてQCYが追求したのは以下の目標です。

  1. 仕事や学習などに集中したいとき、いつでも要求される静寂な空間を確保できること
  2. 日常的な通話、会議、娯楽などのニーズを満たすこと
  3. スタイリッシュな外観の実現
  4. 完全ワイヤレスイヤホンに精通したリスナーでも満足できる品質
  5. 究極のコストパフォーマンス

 

 こうして進められたプロジェクトによって生まれたのが、$50クラスで究極のパフォーマンスを実現する完全ワイヤレスイヤホン「QCY HT03」です。それは2021年、最も買うべき価値がある完全ワイヤレスイヤホンとして、QCYが日本をはじめ全世界のオーディオファンに提案する製品です。

 

QCY HT03

 

低価格では圧倒的!実用レベルを満たす35dBノイズキャンセリングの静寂空間

 低価格製品でありながらQCY HT03は、静寂性において妥協しません。QCYは音楽鑑賞や集中力の必要とされる学習などに実用上十分な静寂性を確保するため、HT03にハイブリッド・アクティブノイズキャンセリング・テクノロジーを組み込みました。それは35dBもの深度で周囲の環境音を遮断し、どこにいてもユーザーが満足できる水準の静寂空間を作り出します。

QCY HT03

 

必要な音を透過するトランスペアレンシーモード

 QCY HT03はユーザーが必要なときに周囲の環境音を速やかに認識できるよう、イヤホンの内側に周囲の音を聞かせるトランスペアレンシーモードを搭載しています。駅や空港で重要な情報を聞き取る必要があるとき、それは十分に機能してユーザーを適切なガイダンスに導くことができます。

 

価格を超越した美しさ

 完全ワイヤレスイヤホンを熟知したリスナーがイヤホンの外観の高級感にこだわることもQCYは熟知しています。QCYのデザイナーはこの価格帯ではありえない高品質な質感をイヤホンに与えるため、UV研磨コーティングを施し、クリスタルのように美しい外観をHT03に纏わせました。

 ユーザーは価格ではありえない手触りと質感を持つイヤホンを手にすることができます。

 

すべては最高の没入感を持つサウンドを実現するために

 HT03はそのコンパクトな筐体にも関わらず、搭載された大口径10mmドライバーによって、パンチのある低域とダイナミックな音場を展開することができます。あらゆる楽曲がクリアに、美しい旋律で豊かに、そしてパワフルに聞こえるように、HT03のサウンドパフォーマンスの全てが設計されています。

 ワイヤレスコーデックはSBCとAACに対応します。

 

1日の生活をカバーする再生時間

 HT03はユーザーの要求水準を十分に満たすための駆動時間を実現しています。イヤホンは単体でANC ON時は約5時間、ANC OFF時は約6時間動作し、バッテリーケースを含めれば最大で20時間以上の再生時間が確保されています。

 つまり、事実上1日使い続けることができるように設計されています。

 

操作性と音質をユーザーが最適化できる専用アプリ

 HT03には専用アプリ「QCY APP」が提供されており、それによって操作性をカスタマイズできるだけでなく、搭載されたイコライザー機能により音質もユーザーの好みに合わせることができます。

 ユーザーがHT03を自らに最適化することができるために、QCY HT03は価格帯最高のエクスペリエンスを突破し、その向こう側に到達することができます。ユーザーはHT03を使うことで、生活と趣向に合わせた最高の完全ワイヤレスイヤホンを手に入れることができるのです。

 

仕様と付属品

 

QCY HT03の操作説明動画(英語)

 

 

まとめ

 少なくともスペック上はQCY HT03は魅力的な機種のように思えます。QCYが本腰を入れてコスパを追求したと言うだけあって、外観クオリティなどは価格の水準以上のように思えます。

 QCYは品質的にはSoundPEATSに匹敵するレベルで、中華系TWSメーカーの最高レベルに位置しており、さらにソフトウェア開発能力も高く、アプリ対応などでアドバンテージがあるブランドとして知られています。HT03、台風の目になるのでしょうか。

 

  QCY HT03は2021/08/27までプレセール価格で購入することができます。

 

QCY HT03

QCY HT03

 

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【コラム】QCY T5とQCY T5Sの相違点

QCY T5S

QCY T5S

 

 

QCY T5の後継機種「QCY T5S」

 QCY T5SQCYの人気完全ワイヤレスイヤホンQCY T5の後継機種です。この記事ではQCY T5SがQCY T5とどう異なっているのかを解説します。

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QCY T5S

 

 

QCY T5SとQCY T5の比較表

 下の比較表を見てもわかる通り、QCY T5SはQCY T5のマイナーチェンジバージョンです。バッテリーケースの容量が大きくなり、装着検知機能、QCY Appへの対応などいくつかのオプションが追加されました。

モデル QCY T5S QCY T5
スペック モデル番号 In1933 In1925
重量 4.3g(イヤフォンあたり)
サイズ 95x55x20mm(バッテリーボックス)
ブルートゥース Bluetooth 5.0
距離 10メートル
電池 イヤフォン:43mAh
充電ボックス:600mAh 充電ボックス:380mAh
充電時間 1.5-2H
音楽の時間 35H  (バッテリーケース付き) 25H(バッテリーケース付き)
4-5H(バッテリーボックスなし)
通話時間 4H
ドライビングユニット 6mm
プロトコル HFP / HSP / A2DP / AVRCP / AAC / SBC
防水 IPX5(イヤフォン)
関数 ゲームモード はい
DSP 
ノイズキャンセル
はい
マスタースレーブ
接続
はい
音声アシスタント はい
APP設定 はい No
ポップアップウィンドウ はい No
装着検出 はい No
価格 $29.99 $21.99

 

 

QCY T5SとQCY T5の相違点

アプリ対応

 QCY T5SはQCY Appに対応します。QCY Appを通じて、ユーザーはQCY T5Sのタッチコントロールをカスタマイズすることができ、EQによって音質を変更できます。さらにイヤホンの最終確認位置をアプリから確認することも可能です。

 

QCY T5S

 

運用における快適性の向上

 Androidスマートフォンに接続中、QCY T5Sの状態がインターフェースにポップウィンドウで表示されるようになりました。また装着検知機能の追加によって、QCY T5Sは耳からイヤホンを外すだけで、音楽の再生/停止を制御できます。

 

QCY T5S

 

バッテリー持続時間の向上

 QCY T5Sはケースに内蔵されるバッテリー容量の向上によって、最大再生時間が大幅に伸びています。

 

 

まとめ

 QCY T5SはQCY T5の正統な後継機種です。それは以前と同じく低遅延のゲーミングモードとバランスの良い音質を維持しながら、より使いやすくなっています。アプリによる音質/コントロールのカスタマイズのサポートはこのイヤホンをますます魅力的なエントリーモデルにしました。

 

QCY T5S

QCY T5S

 

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【完全ワイヤレスイヤホン QCY T5 フラッシュレビュー】これは率直に言って見逃すべきでない機種。みずみずしいフラットに近いU字型サウンドを持つ

QCY T5

QCY T5

【最新型】QCY T5 ワイヤレスイヤホン Bluetooth 5.0 完全ワイヤレス ブルートゥース イヤホン bluetooth イヤホン ワイヤレス ヘッドホン イヤホン 両耳 片耳 タッチ型 高音質 カナル型 マイク付き 通話 ノイズキャンセリング 防水 長時間 スマホ iPhone Android 対応 ブラック QCY-T5BK

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 今回はQCY T5を取り上げます。QCYは東莞市和楽電子有限公司のイヤホンブランドで2009年に設立されました。2017年に日本での窓口となるMIRISE株式会社を設立しています。 

mirise-inc.jp

 

 QCYは先進的な開発型オーディオメーカーであり、 XiaomiやSoundPEATS、AUKEYなどのOEM/ODMを請け負っていると思われます。よく知りませんが、Xiaomiの関連企業であるとも言われています。HAYLOUなどとも近しい関係かも知れません。

 さて、QCY T5は5000円くらいの予算で完全ワイヤレスイヤホンの購入を検討している場合、個人的に是非おすすめしたい機種の一つです。非常に潤い感のあるフラットに近い音を実現しており、比較的万能にどんな音楽にも適応します。後述するようにAUKEY EP-T21とは非常に音質が近く、おそらく搭載チップの違い程度の差しか無いと思われます。

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低遅延のゲームモードを搭載

 なお、この機種は低遅延を実現するゲームモードを搭載しています。私は興味がないので割愛します。

 いつもお世話になっているBLINKYさんがこの点について詳しく解説してくれていますので、引用します。

 

f:id:kanbun:20200507113630p:plain

 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 連続/最大再生時間:4h/20h
  • 防水性能:IP65
  • 対応コーデック:AAC/SBC

 

パッケージ

 内容物はイヤホン本体と、S/M/Lのイヤーピース、マニュアル、充電ケーブル(Micro-B)などです。パッケージ内容はこの価格帯の完全ワイヤレスイヤホンとしては標準的です。

 

QCY T5

QCY T5

QCY T5

 

装着サンプル

 私の場合、フィット感は良好です。アンテナが伸びているいわゆる「うどん型」をしています。頭を振ってもイヤホンが吹っ飛んだりしません。

QCY T5

QCY T5

QCY T5

 

接続品質

 おそらく標準以上くらいです。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では良好です。距離耐性も優秀らしく、5m離れてもシームレスにつながって乱れはありません。ただし遮蔽物があると通信が乱れます。

 なおHiby R6 Pro(Android OS)でAAC接続を確認しました。

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音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

www.phileweb.com

 

周波数特性

 順に左右別、左右平均、左右別(自由音場補正済み)、左右平均(自由音場補正済み)です。このイヤホンの場合、測定には標準イヤーピースのMサイズを使いました。

QCY T5

QCY T5

QCY T5

QCY T5

 

  かなり穏やかなU字でフラットに近いサウンドシグネチャーを持ち、万能に音楽を楽しめるサウンド設計になっています。中域がしっかりしており、音にみずみずしさがあるのが特徴です。低域は比較的自然なカーブを描いていて床鳴り感もありますが、ベースとドラムの音のぶつかりを避けるわずかな配慮も見られ、比較的明瞭なレイヤリングを持っています。また低域と中域のバランスが良いので曇る感じもないでしょう。やや明るめのサウンドで高域に向かっての風通しも良く、透明感も充分です。ボーカルも非常に魅力的に聞こえるでしょう。子音の尖りもありません。ボーカルはフルボディに近いですが、私にとってはわずかに明るい傾向があるためにコクの点では物足りないと思う可能性はあります。

 

 私には不満がないですが、もしドライな音が好みならEQで1khzを下げましょう。また音に、もっと甘味がほしい場合は8khzを適度に下げ、16khzを大胆にカットしましょう。よりノスタルジックな音になります。

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

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 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはKANN CUBEを用いています。

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 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

JAZZ

anchor.fm

 

OST

anchor.fm

 

クラシック

anchor.fm

 

ロック

anchor.fm

 

AUKEY EP-T21との比較

 明らかに出自の上で兄弟の関係にあると思われるAUKEY EP-T21との比較です。

 

外観

 ロゴや技適番号などの情報表示部分以外、外観に差はありません。

QCY T5 vs AUKEY EP-T21

QCY T5 vs AUKEY EP-T21

 

音質

 下はQCY T5AUKEY EP-T21Aipower KSOUND EP-K01の周波数特性の比較です。一見して明らかなように、この3機種はサウンドシグネチャー上も極めて近い類縁関係にあることが示唆されており、最も低域が持ち上げられている特徴的なシグネチャーを持つEP-K01はともかく、QCY T5とAUKEY EP-T21はある程度代替可能です。

 あくまで得られた周波数特性グラフを眺めれば、QCY T5とAUKEY EP-T21の違いは前者がわずかに明るく爽やかなサウンドを持っており、よりデジタル的に聞こえる可能性があります。後者はわずかに甘味があり、中域が濃く聞こえる可能性があるかもしれません。しかし測定誤差の範囲で実質上違いがないと言えます。

 なおQCY T5のグラフが上に挙げたものと異なっていますが、これは条件を共通にするため、イヤーピースを交換したせいです。

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f:id:kanbun:20200502113506p:plain
 

総評

 みずみずしく明るいフラットに近いサウンドを持っており、万能です。とりあえず5000円くらいで音質的に満足できる完全ワイヤレスイヤホンを探しているなら、これを選んでおけばあまり不満がないだろうということは言えます。音質的にはかなりの万能機です。代替候補としては音質的にほとんど違いがないAUKEY EP-T21を選んでもよいです。

 スペックやビルドクオリティ的には価格帯では標準かやや古くさい機種です。USB充電端子がMicro-Bというのは前時代的です。接続品質は悪くありません。

 

 

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【PR】クーポン情報:QCY T1C[$20.99]【2020/01/30まで】

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完全ワイヤレスイヤホン、割引購入できます

 T1SoundPEATS TrueFreeでした。T1CはT1のブラッシュアップ版で基本部分は大差ないと思うのですが、ちょっとよくわからないので、迂闊なことは言えません。

 

クーポンコード

Q05IR6KPLK

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レビュー記事

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QCY T5 TWS Bluetooth 5.0 Earphones with Mic Binaural In-ear Low-latency 65ms Game Mode Touch Control 4.3g Stereo Earbuds for Android / iOS - Black

 

 

低遅延技術を搭載したらしい完全ワイヤレスイヤホン、セール中です

 GearBest.comで低遅延技術を搭載した完全ワイヤレスイヤホンがセール中です。見た目はまんまAUKEY EP-T21なんですが、たぶん中身は違います。QCY公式サイトでは65msの超低遅延が謳われています。

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【完全ワイヤレスイヤホン QCY T1 レビュー】厚い音でしっかり聴かせるQCYらしい重厚感重視の濃密な音。JAZZ向き。音質は良いが、手に入れた個体は通信品質が酷い

QCY T1

QCY T1 Bluetooth 5.0 完全 ワイヤレス イヤホン 自動ペアリング 自動ON/OFF 両耳通話 AAC Hi-Fi 高音質 全指向性 マイク搭載 《メーカー1年保証》 ノイズキャンセリング TWS IPX4 防水 防汗 ブルートゥース イヤホン iPhone Android 対応 左右分離型 イヤホン bluetooth ヘッドセット 両耳 片耳 対応 Siri対応 ハンズフリー 通話 ブラック QCY-T1BK

 

おすすめ度*1

QCY T1

ASIN

B07J4J1L2W

 小型のハウジングは耳への収まりが良い。遮音性はそこそこ。音漏れは少なめ。

 aptXには対応しない。通信はやや不安定。個体差の可能性もあるが、左耳側がかなり途切れるのと、明らかに通信由来のノイズチックな音割れがする。この製品はレシーバーが右耳側のようなので、両耳の通信がうまくいってないようだ。

 これまで比較的品質の良いワイヤレスイヤホンを作ってきたQCYだけに、泡沫レベルの完全ワイヤレスイヤホンメーカーに劣る、この製品の通信品質にはかなりがっかりさせられた。たまたま不良品に当たったのだと信じたい。

 いちおう通信品質については、時間経過とともに改善が見られているように思うので、途切れ途切れなのを我慢して2~3日使い続ければ安定するかも知れない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、専用充電ケース、日本語説明書。

 充電ケースは半開放タイプ。このタイプは衝撃でイヤホンが落ちやすかったり、充電電極が損傷を受けやすいところがある。製品品質に気を配るQCYらしく、ケースのイヤホン収納ドック部分は深くて固定感がしっかりしており、比較的脱落事故は少なそうに思うけれども、個人的には気になるところ。また深くイヤホンが収納されるため、指でつまみ出すのが少し難しく、取り出すのがやや面倒。全体としてケースサイズをコンパクトに収めているのは良いところではある。

 

QCY T1QCY T1

 

【2】音質

 音質的には、同じQCYの人気機種、Q30Q34などを思わせる重厚感のあるJAZZ向きの音。全体的に色味を抑えた太めの音。音の端は細かく、解像度的には価格を考えるとかなりの表現力を感じる。低域は深くはないが、中低域付近に厚みがあって地平線をしっかり形成する。ピアノ表現や弦楽は渋い方向の落ち着いた色合いで、ドラムセットの鳴り方も重厚さを重視している印象を受けるので、JAZZ向き。バランス的には中低域に厚いかまぼこ型。

 

[高音]:高域は突き抜け感はほとんどない。どちらかといえば、行って来いな天井を感じさせる音で、滞留して下方向に地熱を感じさせる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:弦楽の色味は黒く鈍色の光沢感があって渋い。ピアノも表面の光沢を抑えた重めの音で落ち着いている。地平線付近に濃厚な密度を出す。ギターのエッジはどちらかというと柔らかめで攻撃的ではない。

[低音]:中低域付近が厚く、深掘り感はあまりない。Q30と同じような、地平線付近に熱気を持ち上げてくる表現に仕上がっている(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:天井感があり、深みもそれほどないので、横長の音楽空間に思える。エントリークラスにも関わらず、一つ上くらいの解像度は感じられ、これだけ密度感があるのに音にボケた感じは少ない。傾向としてはウォーム(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは地熱感強め。粘りや爆発力は重く、暗めでもっさりビター。バズンバズン。シンバルの粒感は細かいが、音味はドライで塩を振る印象。ドラム優位の場面が多い(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:女性ボーカルは高域で暗く感じやすい。全体的に厚みのある声色で、のびやかというよりは肉厚さを感じさせる。個人的な感想としては、アニメ声優系の甘ったるい傾向の声は艶やかさが減るのであまり向かない印象。ロックやJAZZの、男性ボーカルのパワフルな熱気を味わうのに向く。

 

【3】官能性

 UVERWorld「CORE PRIDE」は重厚なハードロックという表現を越えて、ほぼJAZZのように聞こえる。ギターのエッジはあるが、色味は暗くビターで、どちらかというと背景に回って熱気を加える。ドラムセットも地熱感を中心に演出するので、黒い熱気で躍動感よりは濃厚さを出す。金管だけは異様に精彩が乗って色気が出るので、闇夜に浮かび上がるようである。

 羊毛とおはな「はだかのピエロ」も重厚。ピアノの重たく厚く作る床面に、キラ味を抑えられた大人びた弦楽が響く。ボーカルは厚ぼったく濃厚で中域に滞留し、密度感を加える。

 Sixpence None The Richer「Within A Room Somewhere」は比較的このイヤホン向きの重厚なロック曲。ギターのエッジ感がちょっと弱い気がするが、それを除けばボーカルの傾向と重厚感のある表現は概ね満足できる。ただし、ボーカルに関しては一方で突き抜け感に妙味がある曲でもあるので、上方向に伸びないこのイヤホンの鳴らし方は抑揚に乏しく、好みを分けるところがあるだろう。

 さユり「来世で会おう」はかなり中域に密度を出し、ボーカルと楽器音がすべて濃密に交わるのでボリューム感に富む。ビター味に富む大人びた傾向の表現ではあるが、温度感的にはウォームで生命的に感じられる。

 南壽あさ子「みるいろの星」なんかも比較的良い。ウォームな傾向で濃密感が出るので、生命的な温かさがよく感じられる。ボーカルは突き抜けず、滞留し空間に溶け込む。音が混ざり合って、シチューのように濃く味わえる。

 鹿乃の曲だと、アルバム「アルストロメリア」に収録されている「Linaria Girl」が、このイヤホンで聴くとなかなかいい。ボサノヴァ風のコケティッシュな甘いガールズポップスで個人的にかなり好きな曲だが、このイヤホンで聴くとホットミルクのような甘いボーカルと温もり感のある優しい充実感に満ちた楽器表現が楽しめる。ほどよい熱気があって、素直に良い。下に「アルストロメリア」の公式紹介動画を挙げる(スタート位置は「Linaria Girl」に合わせてある)。このアルバムはかなりいいね。

 

【4】総評

 手に入れた個体に限れば、QCYらしからぬ品質で期待を裏切られた。片耳は完全に不良品で、音は途切れが酷く、途切れなくてもノイズが混ざって、とても聴けたものではない。時間経過で安定するようでもあるが、しばらく普通に聴けるようになって安心しているとまたひどく途切れ出す。曲によるのか場所によるのか条件は今のところわからない。この通信品質には幻滅しかない。

 それでも音質面では名機QY8以来、Q30やQ34といったモデルが継承してきた重厚な表現を再現しており、このQCYの1つの大きな系譜に属する製品群を好む人ならば、かなりの満足が得られるはずだ。もし通信品質がひどくなければ、この価格でこの音質はかなり優秀だった。好きなブランドの製品だけに、この結果には残念である。

 音質的にはロックやクラブサウンドはもっさりしやすい。JAZZやラテン系の曲には熱気のある温もり感や甘味、肉厚な充実感が感じられて、かなりの満足を得られるだろう。

QCY T1

 

【5】このイヤホン向きの曲

 濃密で大人びたJAZZ味の強調された表現になっていて、かっこいい。かなり厚い床面を意識させ、重厚感もしっかり。なお、シングル盤にカップリングされているAlex Adair Remix版をこのイヤホンで聞くと、ラテンダンス風の熱気がよく出て、それもよい。

 

 中低域に濃厚味が出るので、この曲も非常に味わい深い。ボーカルが突き抜けず、天井に広がって下方向に残響感をたっぷり出して余韻をかなり強調する。濃く煮込んだスープのように後味濃厚。ドラムセットも走らずに抑制的にリズムを刻み、大人びた重厚感を出して曲全体の密度感と熱気を高める。JAZZ味強めに味わいたいなら、かなりいい。

 

 エッジ感は少し柔らかいので、ハードロックよりは少しウォームでスムース感のある印象を受けるが、この曲でも熱気をよく伝えてくれる。爆発力を抑えた地熱感を加える重厚なドラム、やや柔らかめに生命的な熱気を加えるギター、クライマックスの密度高めの部分でも描き分けるほどほどの解像度、滞留して濃密に聞こえるボーカル。聞き疲れしない形でこの曲を聴くなら、この価格帯では理想の1つに近い表現の仕方といえる。

 

 音は太く、透明感や煌めき感は抑えめ。この曲に、ボーカルの透徹した突き抜け感や壮大な奥行き感を求める人には、率直に言って向かない。だが、このイヤホンが聴かせてくれる濃密で温もり感に満ちた表現もなかなかよい。個人的には、この曲に関しては、どちらかというと清冽な味つけのほうが好みだが、これはこれで聴き応えがある。

 

QCY T1 Bluetooth 5.0 完全 ワイヤレス イヤホン 自動ペアリング 自動ON/OFF 両耳通話 AAC Hi-Fi 高音質 全指向性 マイク搭載 《メーカー1年保証》 ノイズキャンセリング TWS IPX4 防水 防汗 ブルートゥース イヤホン iPhone Android 対応 左右分離型 イヤホン bluetooth ヘッドセット 両耳 片耳 対応 Siri対応 ハンズフリー 通話 ブラック QCY-T1BK

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【aptX対応ワイヤレスイヤホン QCY QY11 レビュー】個人的にコイツは当たり。aptX対応。躍動感があってメリハリの利いたサウンドにのびやかさと透明感のあるクリアな音。だがシャリ感は消えない

【日本正規品】 メーカー1年保証 / QCY QY11 白黒2色 耳かけイヤーフック型 IPX4 Bluetooth 4.1 ワイヤレスイヤホン マイク内蔵 ハンズフリー 通話 APT-X CSR 8645 CVC6.0 ノイズキャンセリング搭載 防水 / 防汗 高音質スポーツイヤホン 技適認証済 ( ブラック )

おすすめ度*1

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 aptX対応のスポーツイヤホン。

 耳掛けイヤーフック構造でぴったりと密着する装着感と装着性が特徴。 ノイズキャンセル機能があるというが、たしかに遮音性は高めで目の前でTVをつけていても音は聞こえない。 音漏れも比較的少ない。

 

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は日本語と英語のマニュアル各一冊ずつとイヤーピースの替え、USB充電ケーブル。 コードは丸形で細め、コードノイズはそれほどない。

 

【2】音質

 はっきりと明瞭感のある音が特徴。 また低音に厚みと深み、パーカッションに躍動感とほどよい音圧があり、全体としてメリハリの良い元気なサウンドを奏でる。

 一方でシンバルなどがシャリ気味になりやすく、エグ味がやや目立つところはあり好みを分けるかもしれない。 サ行は若干刺さるところもある。

 

[高音]:透明でのびやかで明るい色合いで出やすく素直に美しく楽しい。ただ突き抜け感は意外と出ず思ったより天井は高くない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は立体的でやや分離した位置からボーカルを支える。広さ重視の演出。

[低音]:かなりきれいに振動し、存在感もある肉厚な音。30hzまで振動感はしっかりしており、素直に減衰していく感じで深みもある。これが深掘りされるが沈み込まずに浮き上がってくる素直な表現につながっていて、弾みの良い低域表現になっている。粒感もある(分島花音「killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:弾みの良い低域が下方から叩き上げてしっかりサポートする中、左右に広い中域と天井感のある高域。ややパノラマな音場で左右に強い方向感がある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:シンバルがやたらシャンシャン鳴るのはくさみがあるが、立ち上がりとメリハリ感、躍動感に満ちていてそこそこ音圧もありアタック感はなかなかよく、曲を主導するだけの力強さがある(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:中域から高域までのびやかで透明感もあり、なにより明瞭。

 

【3】官能性

 nano.RIPE「月花」は終始ドラムが支配する、イヤホンによっては重たくなりがちな曲調。 このイヤホンはほどよく弾むドラムに、ギターやベースなど弦楽音が左右やや遠くからしっかり響かせることでドラムの支配しすぎない鮮やかな曲にしており、叙情性が高められている。 そしてボーカルの透明感とのびやかさが失われずドラムに引っ張られないので、一貫性が維持されており、しかも明るく元気に聞こえる。 この曲はシンバルも弱めなのでこのイヤホンの弱点であるシャリ感をそれほど感じられないのも良い。

  東京カランコロン「スパイス」は躍動的なパーカッションが主導する空間に、ギターの音が左方向奥からぐるぐる響いたりキーボードが背景に踊ったり、この曲の立体的な楽しさをうまく表現して素直に楽しい。 しかもガチャガチャしやすいサビではボーカルは終始分離を維持していて、好き勝手に暴れる回るかのような楽器たちに飲み込まれずに歌詞もはっきり聞こえてメッセージ性は高い。 こういうパーカッション主導で明るめ、しかも空間性の強い曲は得意だ。

  多田葵「灼け落ちない翼」も満足度は高い。 のびやかで透明感のあるボーカルを奥行き感を持って楽器が囲み、サビでは貫いていくように速度を増すボーカルをサポートする光の束のようにボーカルを包み込みながら導いていく。 キーボードの表現に彩りがあり、キラキラと眩しい雰囲気と叙情性が失われない。 そしてサビでしっかりと追随してくる立ち上がりの良いパーカッション、この曲の必要とするものを過不足なく提供するレベルの高さだ。

  Claris「STEP」のような弾けた曲は得意。 ボーカルが明るく元気なだけでなく、それを支えるキーボードとパーカッションの弾け具合とキラキラ感が素晴らしい。 空間性の緻密な表現も相まって四方八方から音が遊び心たっぷりに現れてはどんどん弾けてサビに向かって盛り上げていく展開が楽しい。 メリハリ感と立ち上がりの良さも相まって、サビの伸びとその後に一斉に楽器が消える静寂感もキレよく決まっていて、爽快。

  ChouCho「優しさの理由」もドラムのしっかり弾けて支えるなかをギターとキーボードが鮮やかな空間を築き、その中心にのびやかで抜けの良いボーカルが気ままに明るく聞こえてくる。 メリハリの利いたパーカッションは消えるべきところではしっかり消え、出てくるべきところでは真っ先に主導する。 クライマックスのパーカッションが支配する部分はその表現力が遺憾なく発揮されている。

 

【4】総評

 個人的にはこの価格帯のBTイヤホンではかなり実力は高い。 BTイヤホンのなかで意外に当たり外れが多いのがこの価格帯だが、このイヤホンは間違いなく当たりの部類。

 とくにその明瞭でのびやかな中高域とキレの良いパーカッション表現は誰もが認めざるを得ないところ。低域は存在感たっぷりでありながら支配しすぎずほどよいサポートに回る恰幅の良さを見せ、横長な音場を下から支える。 全体として腰高で明るい曲調になりやすく、元気で快活な音楽が楽しめる。

 とくに弾けた曲に強いのでクラブミュージックには強みを発揮するだろう。

 

【日本正規品】 メーカー1年保証 / QCY QY11 白黒2色 耳かけイヤーフック型 IPX4 Bluetooth 4.1 ワイヤレスイヤホン マイク内蔵 ハンズフリー 通話 APT-X CSR 8645 CVC6.0 ノイズキャンセリング搭載 防水 / 防汗 高音質スポーツイヤホン 技適認証済 ( ブラック )

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【aptX対応ワイヤレスイヤホン QCY QY7 レビュー】ドンシャリ気味だが、比較的バランスの取れた音質。音になめらかさがあり尖りが少ないので聞きやすい

【日本正規代理店品】メーカー1年保証 / QCY QY7 Bluetooth 4.1 ワイヤレスイヤホン マイク内蔵 ハンズフリー 通話 APT-X CSR 8645 CVC6.0 ノイズキャンセリング搭載 防水 / 防汗 高音質スポーツイヤホン ( ブラック / グリーン )

 

おすすめ度*1

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 スポーティなデザインがかっこいいBlueToothイヤホン。

 イヤホンピースにほどよく角度が付けられており、耳の内部までしっかりはまりこむ構造で装着感が良い。 遮音性も高く、音漏れは比較的少なく、環境音の遮断もカナル型では標準以上くらいの能力はありそうだ。aptXに対応する。

 

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は日本語と英語のマニュアル各一冊ずつとイヤーピースとイヤーフックの替え、USB充電ケーブル。 平形のケーブルコードはややタッチノイズが目立つ。

 

【2】音質

 音の傾向としてはドンシャリ風に思えるが、重低音のドンに頼る感じなので、低音量時や重低音の少ない音楽は全体としてシャリ感の目立つ感じだ。  低音より上はフラットに近いか。 なめらかで聞きやすい音で、全体的に明瞭感が高く、低音も輪郭感のある表現。

 ドラムの弾力感もなかなかなので、この価格帯では圧力と広さが感じられ支えとしては十分。 重低音の利きはよくズンズンドンドン来るが、このイヤホンは低音量時には重低音がうまく響かないようで楽しむには一定の音量ボリュームが必要だ。

 

[高音]:高音は天井感があり、突き抜け感に乏しく湿気ったようなかすれがあるものの、伸びと余韻の残し方はなかなかで味わい深いところがある。 ボーカルは近めでわかりやすく、やや歌詞はぼけるが肉厚な感じで雰囲気勝負な明確さのある味付けで心地よい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中音域でのピアノやギター表現はなかなかに鮮やかであり、輪郭がきれいで音色を問わず水準以上の情感表現がされている感じで素晴らしい。

[低音]:100hz~50hzくらいまで素直に減衰する。40hz以下も存在感がある。ほどよい弾みと深みが同居したバランス感覚の良い音に感じる(分島花音「killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:メリハリ感があり、上方向で明るい味付けと言え、ポップスなどは聴き応えあるが、天井の近さが気になる人はいるだろう。全体として横方向に長いパノラマな音場(petit milady「azurite」、やなぎなぎ「ユキトキ」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:重くズンとくるドラムが目立つのでやや安定感重視。タイトさもほどよく感じられる。アタック感はやや乏しいか(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは温度感のある音でほどよいのびやかさもある。透明感と突き抜け感はそれほど感じられないが、元気で肉太な声。

 

【3】官能性

 Claris「カラフル」はピアノと弦楽音がきらきら輝いていて文字通りカラフルな色彩感がある。ボーカルは飛翔感は少ないものの、透明感は感じやすく、温度感もあって刺さりとは無縁なあたたかみの感じられるのびやかな声。比較的満足度は高い。

 Kylee「大好きなのに」は存在感があるが強すぎないあたたかみのある低域が躍動的な音場を作る上に音楽が展開する。ボーカルは肉太でやはり密度が高くあたたかい温度のある声。サビでの突き抜けが甘いが、反面音場に密度があってエネルギッシュだ。

 supercell「My Dearest」はイヤホンによっては刺さりやすく、ガチャガチャしがちだが、このイヤホンでは柔らかみがあって聞きやすい。反面サビ付近では個々の音像がぼやけて感じられるところはあり、緻密な表現が好きな人には物足りなく思えるかも知れない。またボーカルは高域で突き抜ける感じがなく少し物足りない。

 

【4】総評

 評判の良いイヤホンだが、それを裏付けるクセのない聞きやすい音。比較的万人に受け容れられやすい。とくに中域の鮮やかさのある音はこの価格帯では聴き応えあり。ピアノと弦楽音を聴けばこのイヤホンの魅力はわかるだろう。

  メリハリ感があり、上方向で明るい味付けと言え、ポップスなどは聴き応えあるが、天井の近さが気になる人はいるだろう。 気になるのはaptX対応というが、当方の個体はaptXで聴いても無線による切れ目が明確に出てしまうことがあり、ポツポツ細かな途切れが入って興を削がれる場面がやや多いことくらいか。 あとは細かい点では中低音あたりの金管楽器の分離がうまくないのか当方の個体では吹奏楽曲など金管楽器メインの曲を聴くと低音域にノイズが入ることがある。 以上の問題はしかし、個体差の問題の可能性もある。

 

 この価格帯ではコスパの良さが感じられ、この音質なら文句なくおすすめだ。

 

【日本正規代理店品】メーカー1年保証 / QCY QY7 Bluetooth 4.1 ワイヤレスイヤホン マイク内蔵 ハンズフリー 通話 APT-X CSR 8645 CVC6.0 ノイズキャンセリング搭載 防水 / 防汗 高音質スポーツイヤホン 技適認証済 ( ブラック / グリーン )

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【aptX対応ワイヤレスイヤホン QCY QY19 レビュー】音像のシャープさと抜けが強く、さっぱりすっきり伸びていく爽快な音色の高域

QCY QY19

QCY QY19 (QCY QY8 改良版) Bluetooth 4.1 ワイヤレスイヤホン マイク内蔵 ハンズフリー 通話 APT-X CSR 8645 CVC6.0 ノイズキャンセリング搭載 防水 防汗 高音質スポーツイヤホン 技適認証済 【日本正規品】メーカー1年保証 (ブラック)

 

おすすめ度*1

QCY QY19

ASIN

B01FQO3IIK

 aptX対応のワイヤレスイヤホン。QCYはこの製品をQY8の後継機種と位置づけているようだ。ただ音質面ではシャープかつ抜けが良い軽妙な味付けに仕上がっており、QY8とはだいぶ色づけの違いを感じる。付け心地もその音質に似た軽めの付け心地。QY8ほど耳にはまり込むことがなく、そのせいか遮音性はそれほど高くなく、音漏れもやや目立つ。


 

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【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、イヤーフック、充電用USBケーブルが付属する。細めの丸形ケーブルにタッチノイズはほぼない。

QCY QY19

 

【2】音質

 音質的にはシャープさのある抜けのよい音で空気との一体感がある。キラキラシャリシャリとしたところはあるので大音量では刺さりが痛くなるところもあるが、メリハリもよく爽快感強めの味付けは心地よい。

 

[高音]:透明感はよく出ている。のびやかさもあり突き抜け感もほどよくある。シャリっとした音に出やすいところはある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:全体的に抜けがよく、端は空気に溶け込む広さがあって透明感のある音。
[低音]:100hz~40hzまで荒れるところなくきれいに減衰する。30hz以下は沈み込む。低域ドラムは爆発力のある音で爆竹のようにパチパチした刺激がある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、Round Table featuring Nino「Rainbow」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:中低域付近の密度は高く感じられるので、そこらへんに音が集中している曲は若干前屈みに聞こえる。しかし抜けがよく空間と一体的な音の鳴り方をするため、おとなしめの曲では逆に広さを感じやすい(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:かなりメリハリが強く、緻密な音表現と抜けの良さと相まって、爽快感強め。低域ドラムも爆発力があって、上方向に盛り上げる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ボーカルは透明感が出やすく、抜けのよい音でキラキラとした明るさを感じやすい。

 

【3】官能性

 鈴木このみ「DAYS of DASH」は活きの良いメリハリ感のあるメロディーに、息づかいまで感じられるボーカルが軽快に紡いでいく。サビでの盛り上がりは抜けが良いので空気に溶け込むところがあり、力強さは若干弱く感じられるところはある。全体的に爽快な味付け。

 AKINO with bless4「エクストラ・マジック・アワー」は煌めき感と爽快感に満ちている。イヤホンによっては耳に刺さるほど強くキレる曲だが、このイヤホンでは抜けがよいのでほどよく空気に溶け込む。その音の溶け込みが全体の密度を高めている。

 ダイスケ「いつだって。」はきれいに抜けてねばっこいところのない音が爽快。パーカッションとギターの表現も軽く、気持ちを軽快にする。立ち上がり良好で消失もスカッと消えてメリハリ感強く楽しげな曲調。

 東山奈央「Hello Alone -YUI Ballade-」はのびやかな弦楽音、透明感に満ちたボーカルが空間全てを満たすような豊かな表現を作っている。ピアノも立ち上がりよく、肝心なところで演出をしっかり加える。

 

【4】総評

 シャープでキレの良い表現力、空気に溶け込むエッジの抜けが爽快感を演出する。透明感強めでキラキラ感に満ちた音は明るく叙情もたっぷり。ロックサウンドやクラブミュージック向きのように思うが、穏やかなバラードも空気感が出て違った味わいで楽しめる。

 軽量な付け心地は圧迫感とは無縁でタッチノイズもなくスポーツ向けにしっかり仕上がっている。価格的にも廉価で魅力的なので、素直におすすめできる。

QCY QY19

 

QCY QY19 Bluetooth 4.1 ワイヤレスイヤホン マイク内蔵 ハンズフリー 通話 APT-X CSR 8645 CVC6.0 ノイズキャンセリング搭載 防水 防汗 高音質スポーツイヤホン 技適認証済 【日本正規品】メーカー1年保証 (ブラック)

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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