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【ポッドキャスト】完全ワイヤレスイヤホン流行機種を語る

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※こちらは音声のみのポッドキャスト配信となります。 

 

 2019年5月現在最新の流行機種について、とりあえず思うままに音質・使い勝手を語っています。今回取り上げた機種は以下の7機種。

 

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【コラム】Danpix S2。怪しいレビュー増殖中

Danpix S2

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 以前ものすごい量のサクラレビューがあるって紹介した「Danpix S2(仮名)」。今日見たら一週間前は750くらいのレビュー数だったのに、2600件以上のレビュー数に増殖してました。何これ?

www.ear-phone-review.com

 

 カスタマーレビューを投稿する人が一般にかなり少ないことを考えると、潜在的にこの10倍は買ってそうってことになりますから、1週間でこんな売れたら、普通ベストセラー級じゃん?「ベストセラー」タグどころか「amazon's choice」タグすらついてないですけどね。

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増殖サクラレビューを簡単に見分ける方法

 せっかくなので、こうした信用できない増殖サクラレビューを見分ける簡単な方法をお教えします。レビューをよく見ると、レビューの投稿日時の下に「サイズ」というところがあります。

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 ここの表示、「Bluetooth 5.0 .37.」みたいに変な番号が付いてますよね?これが目印です。ここの部分は「サイズ」でなく「色」になっている場合もあります。

 

 増殖レビューの詳しいシステムはわからんので、これから書くことは私がamazonウォッチし、こうした増殖レビューのある製品を観察して考えた推測ということをあらかじめお断りした上で説明します。

 増殖レビューは信頼性を高めるために「Amazonで購入」タグが欲しいので、amazonで実際に商品のやりとりをしなければいけません。しかし、もし5000円くらいの商品を何度もamazonで取り引きしてしまうと、手数料がハンパないことになります。なので、こうした増殖レビューを作るときは、わざと商品の値段をタダ同然に下げた増殖レビュー生成専用の「サイズ違い」や「色違い」を用意してそれを取り引きすることで、amazonの取り引き手数料を安く抑えて「Amazonで購入」タグ付きのレビューを増殖させます。必然的にそうしたサイズや色の違う商品は型番の後に色とかサイズがつくんですけど、増殖レビュー用はそんなん考えるのめんどくさいので、単純に数字つけちゃうことが多いです。だからレビューのところに今回のように「型番 37」とかって数字がつきます。

 私は実際にこの増殖用と思われる格安製品を買ったことがありますが、もちろんキャンセルされて届きません。最近は見つけたらamazonに一応通報したりしてますが、だいぶ前に一度だけタダ同然なので10個くらい大量に購入して、ゴネてみたら渋々2週間後くらいに送ってきたことはありました。たぶん大量に買っちゃうと、さすがにそれ全て一度にキャンセルしたら多数のペナルティがつくことになって「調査中」なんかついちゃって売れなくなったり、最悪商品登録抹消されたりするからキャンセルしづらいんじゃないかと思います。まああんまりおすすめしませんけど、偶然増殖レビュー用商品見つけたら格安で買えるチャンスかも知れませんね。私はこの時大量に安く買って相手に悪い気がしたので、最近は買っちゃうと相手に経済的損失を与えてしまうので忍びなく、悪質なのを通報することにしてます。10個くらいの増殖だったら見て見ぬフリ。

 

サクラレビューってそんなに悪いものかは難しい(読み方気をつければ回避可能だし)

 こういうレビューは見ていて気持ちが悪いと思う人も多いかも知れませんが、これで商売している人もいるのであえて邪魔する必要もあんまない気がするし、私個人の意見としては、ぶっちゃけサクラレビューなんて放っておいても実害、言うほどないんじゃない?ってのが本音です。だいたいサクラレビューあっても、よくない商品は自然淘汰されてるし、amazonはちゃんとした返品システムありますからね。amazonを一歩出れば、家電量販店ではそんなサクラレビュー商品はまず売ってないわけだし。

 むしろサクラレビューで損害を被るのは消費者よりamazonじゃないかとも考えられ、返品率上がったら明らかに利益圧迫しますよね。完全に私の憶測ですけど、たぶん「amazon's choice」の導入もそこらへんの打開策として考えられたっぽいフシがあります。条件に「返品率」がありますからね。

 「amazon's choice」って何?って人は以下を参考にしてください。

sellercentral-japan.amazon.com

 

 サクラレビューに関しては、正義漢ぶって「amazonはサクラレビューだらけ!(だから俺の雑誌読め)」みたいなこと必死に書いてる某モノ雑誌もありますけど、少なくともオーディオ製品に関しては、むしろあのモノ雑誌の評価も自己中心的で大概ですからね。amazonのレビューの信頼性が仮にそれほど高くなかったとしても、おたくの雑誌のレビューの信頼性が高いというわけにはならんのだけど、そこらへんわかってる?わざわざ「amazonのレビューが~」なんてレトリックを持ち出して自分の信頼性を上げようとするほうが疑わしく見えるわ。

 その雑誌で実際におすすめされてた家電製品も、実は個人的にそんなおすすめできないものがありますしね。中華製品は個体差があるので、たまたま当たり引いただけっぽいレビュー記事もあります。それ以前に使い込んでレビューしてる雰囲気はないので、もっと大事なアフターサービスとか耐久性のことが書いてなくて、ほぼほぼレビューとして使い物にならんけど。

www.ear-phone-review.com

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 で、サクラレビューの話に戻ると、「良いモノでも注目されなければなかなか売れない」ってのはあって、amazonではレビューがあるかどうかがシステム的に反映されるようになっているから、サクラレビューをした方が良いと考える業者がいるのも分かります。ぶっちゃけサクラレビューってパターン化してるので、見ればすぐ分かることが多いですし、見てもすぐわからないサクラレビューは意外とまともな内容です。だから多少のサクラレビューは必要悪というか、顧客には悪にすらなってない可能性があります。困るのはシステムを悪用されている形になっているamazonのほうで、ぶっちゃけ顧客は返品すればいいだけ。

 それにamazonのカスタマーレビューを読むときは鉄則があって、「☆3」「☆4」評価を念入りに読むということをしていれば、だいたいその機種がどんな機種か分かりますから、慣れればサクラレビューに引っかかるなんて事もなくなりはしないでしょうが、だいぶ減ります。「☆1」「☆2」はヘイトレビューが多く、「☆5」はサクラレビューが多いというのが今のamazonの傾向ですから、「☆3」「☆4」あたりが一番適度な温度感の感想になっていることが多いです。普通は20件くらいレビューがあれば、「☆3」「☆4」のレビューが数個あるので、そこを中心に読めばOK。むしろグローバル化しちゃった今の時代に必要なのは、消費者側のネット通販リテラシーみたいなものかもしれません。

 それなら、じゃあ「☆5」が多い商品ってサクラばっかでダメじゃん?ってどっかのモノ雑誌みたいな意見を抱くかも知れませんけど、☆5ばっかレビュー(30件くらいレビューあって8割くらい☆5ってパターン)の商品の販売者はぶっちゃけそんだけ評判気にするヤツなので、大抵対応まともだったりします。私の経験上、☆5サクラレビュー多い系の商品は不具合品の返品対応もスムーズで、不具合報告すると親切に返答してくれたりすることが多いかも。

 

でもサクラレビューしない方が良いよ

 私個人の意見としてはサクラレビューはリスクが大きいし、ちゃんとしたレビュー依頼をすべきだと思っていて、できればうちのブログに商品提供してくれないかな~って思うけど、あんまり影響力ないから、そんなことは今のところ稀。まあ好きで買ってるのレビューしてるのが一番煩わしくなくていいから、自腹で問題ないんだけど。

 幸い、不定期だけど家にいろいろ配送されてくるしね。今朝とか、シンガポールからわざわざUPSのエクスプレス便でベッドカバー届いたけど、頼んでもいないのにどうして私のところにタダで送って来るのかマジで謎。まれにオーディオ製品送ってくることあるから、それをレビューして記事水増しできてて嬉しいけど。意外と当たりのもあるしね。

 それに本当にいらない商品は14日間保管した後、ハードオフキャラバンしてお金に換えて、掘り出し物あったらオーディオ製品にしてるから、ある意味ブログ的には助かってるけど。ハードオフって店舗毎に好みとかあるらしくて、店舗によってこのジャンルは高く買ってくれるとかあるから、キャラバンする感じで回るんだけど、かなり広範囲のハードオフと付き合いができたおかげで、掘り出し物の中古や新古のオーディオ紹介してくれるようになったのは儲けもの。結構格安で売ってもらえることがあります。

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 話それたので戻すけど、このブログでは個人的にイイと思う製品は熱を入れて書いてるし、実際日常的にも使うから応援する気持ちでたびたび紹介する機会を設けたいけど、ぶっちゃけ自腹購入だと良い機種発掘する労力がハンパないし、当たり外れもあるから無駄が多いし、イイと思って応援していた機種が後々露骨な過剰宣伝に手を染めて、幻滅することもあって結構疲れます。

 たとえば以前、音質・使い勝手ともに比較的気に入っていて、低価格ならおすすめだなと思っていた Lesoom S1 だけど、なかなか売れなかったのか、途中で増殖サクラレビューをやって評価をあげようとしていました。個人的にはもうちょっと売れてもいい機種なんじゃないかと思ってましたけど、やっぱ売れなかったっぽい。ケースが壊れやすいとかいう低評価レビューがあったからかな~?私の持っているS1はいまだケース健在なんで、このケースで自然にぶっ壊れたってどういう使い方したの?(わざと壊してねぇ?)って思ったけど、その人が不良品引いた(あるいは私が当たりを引いた)可能性もあるからわからんですけどねー。

 まあ私の場合S1見てて、増殖サクラレビュー始まったときに、むしろ「こりゃ売れなくなるな」って思いましたね。だって、☆評価は一見よくなっても、レビュー読めばサクラっぽいってわかるわけですから、むしろ評価が急に上がって注目されやすくなるだけサクラレビューも目立つようになるわけですからね。意味ありませんよね。

 それに好意的なレビュー書いてるこっち側としても、こういうことされると、そりゃ世間体悪くなるから応援できなくなりますわーってなります。元の商品多少良くても売り方間違っちゃあかんってのはあるんですよ。販売初期に多少サクラレビューあるくらいは健全ですけど、8割サクラレビューとかもうダメ。付き合いきれません。

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 これは別パターンですけど、自社で商品提供して提灯させといてランキング1位とか自分で宣伝し、入荷待ちの人に商品届けず、在庫ないのにプレゼント企画とかしちゃうのとか見ちゃうと、大好きだったオーディオメーカーでさえヘイトしたくなりますからね。むしろ応援してただけ顔に泥塗られた気分で、なおさら嫌になるわ。サクラレビューに弊害があるのはこういうところで、むしろ事情が分かる顧客ほど離れますよ。とくにファンはそういうのすぐわかっちゃうからさ。

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むしろレビューがない製品が怖い

 で、ぶっちゃけ一番買いづらいのはレビューがないか、3つくらいの極端に少ない製品です。たとえばEtymotic Research ER3XRとか、なかなかコスパいい機種で、素性も良く、普通に買えば満足度高いはずですけどamazonでレビューなし。これだとなんだかわからんので買えないですよね?

 この機種はER4っていう名機とまで言われた大人気機種の系譜を引く良好な音質を、スマホなんかでも聴きやすいようにバランス調整して、ついでに中国で作って安くしてるっていう良心的な高コスパ機種ですけど、amazonにレビューないからそんなことわからんよね。

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 本当に適当に書いているサクラレビューは読めばすぐ無内容なのがわかりますし、一応商品を理解して書いている使えるサクラレビューってのもあるので、10個くらいレビューがあれば、だいたい実像は分かるんですよね。レビューがないと、その商品そもそも売る気があるのかさえわかりません。サクラレビューをやるくらいの販売者は一応かなり売る気があり、案外対応しっかりしてたりしますからね。まあ売る気あるヤツが対応いいかどうかは経験上の話なんで、一般化して話していいかはわからんけど。まあ多少サクラかそれに類するヨイショレビューあるくらいのほうが案外まともってのは言えると思います。

 

で、結局Danpix S2は買っても良いと思う?

 個人的にはこの製品、スペックは意外とまともで防水性能も高いんで悪くない可能性はありますけど、中国での販売価格がたぶん2500円くらいな上に、イヤホン単体のスペック見ると連続再生時間4時間くらいなんで、明らかに通信チップはそんないいの積んでない可能性が高いです。最新版のチップは電力効率がよくなっていて、低価格でも連続再生時間5-6時間くらいに伸びてるんで。ドライバーが音質のいいの積んでて、再生時間が短い可能性はありますけど、2500円クラスのイヤホンでそれはないでしょ。低価格での音質向上手段で最近の流行はグラフェンですけど、グラフェン系はスペックを見ていると電力効率悪くする感じはありません。むしろグラフェン採用機種は低価格でも連続再生時間では長めのものが多いです。

 そうすると、やっぱ通信品質で満足しづらい可能性が高いので、あまりおすすめはできない感じって結論になると思います。今の時点の完全ワイヤレスイヤホン業界は、通信チップが新しいほど電力効率と通信品質が向上しているというパターンになっているので、一般化できるほどかはわかりませんが、経験則として再生時間の長さ≓通信品質って図式が一応成り立っているので、この機種のように連続再生時間が5時間まで達していないものは通信品質に劣る可能性が高いです。

 まあ私は今の段階ではこういう状態の商品は買う気になりませんね。

 

Danpix S2

Danpix S2

【2019最新版 Bluetooth 5.0】Bluetooth イヤホン 高音質 自動ペアリング ワイヤレス イヤホン マイク内蔵 ハンズフリー通話 イヤホン ブルートゥースイヤフォン ワンボタンタッチ操作 充電ケース付き 片耳/両耳モード スポーツイヤホン 防水IPX7 ヘッドセット iPhone Android対応-(グレー)

 

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【ハイレゾ対応イヤホン ZERO AUDIO ZIRCO NERO レビュー】黒い重厚感で攻めるロックなイヤホン。MMCXコネクタの独自仕様は面白いかもしれないが、不満も多いかも?

ZERO AUDIO ZIRCO NERO

ZERO AUDIO ZIRCO NERO

ZERO AUDIO イヤホン・ヘッドホン ZIRCO NERO M-DX230-ZN

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は悪くない」

おすすめ度*1

ZERO AUDIO ZIRCO NURO

ASIN

B07CDM2BBS

 耳当たりは悪くない装着感。収まりもよいので遮音性は高く、音漏れも少なめ。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「mmcx端子がケーブル途中にある」

 付属品はイヤーピースの替え、キャリイングケース。ケーブル途中にmmcx端子があり、リケーブル可能。標準ケーブルはタッチノイズが少しある。

 

 この独自仕様のMMCX端子は面白いが、問題なのは既存のリケーブル製品との相性があまり良くないところかな。

 

 mmcxには端子部分の接合性に問題が生じやすいことは以前から指摘されており、たとえばそのためにaudio-technicaはA2DCという独自端子を開発した。これがハイエンドでオーテク製品をやや孤立させているところもあるけれども、音にこだわるとこの端子の問題点は見過ごせなくなってくる。

www.phileweb.com

 

 JVCはHA-FW10000でハウジングからmmcxを完全に分離し、音響をとことん突き詰めたハウジングを作り込んだ。同じようにこのZIRCO NEROもハウジングの音響を大事にしたと言えるかも知れない。それにワイヤレスレシーバー側に端子が来るというのもこの端子の特性を考えると合理的な発想で、この位置の方が、イヤホンのハウジングに端子がついている場合よりテンションがかかりにくいから、雑味は感じにくいはずである。

 ただリケーブルにおいてオーディアマニアにとって重要なのは「ケーブルによる音質の違いを味わえる」ところにあると思われ、その意味ではこの構造ではmmcx端子までのケーブル素材は固定されるので、味の変化はたぶんほとんどなく、高級ケーブルに変える楽しみは減りそう。またケーブル途中にmmcx端子があることで、元々噛み合わせがよくないmmcx端子の欠点も出てしまっていて、端子部分に衝撃が加わると雑音が入りやすい。

 結局、問題はこの仕様が一般的な傾向と異なり、audio-technicaのATH-CK100PROほど極端ではないにしても、同じように汎用性でいささか劣るという点だろう。

 

ZERO AUDIO ZIRCO NEROZERO AUDIO ZIRCO NERO

 

【3】音質「重厚なロック向きの低域音が光る」 

 音質的には黒みのある重厚な低域が強めのバランスになっており、ブーム感のある低域を中心に組み立てられた、コントラスト感のある音響を楽しめる。色合い的には高域の発色が悪いところはあり、暗く感じられるところはある。TWZ-1000といい、最近のZERO AUDIOはこの黒みのあるチューニング方向がお好みのようだ。

 ジャンル的には正統派ロック向きで、ほかにR&B、ダンス系サウンド、JAZZなんか悪くない印象。中高域方向の発色はあまりよくないので、エレクトロ系の曲や明るいアイドル系の曲は暗めに聞こえやすいかも知れない。

 

[高音]:高域はやや暗い。そのせいかつややかさに若干欠ける印象があり、ドライな印象を受ける(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域も若干暗めな印象。

[低音]:重厚感と黒みのあるコントラスト感とブーム感を出す音でバランス良い印象。全体バランスとしてはこの太くて締まった低域が味わいの中心になる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に重みと黒みのある低域が空間の色味を決めやすいところがあって、ドライでロック向きな色合いで聞こえる。見通しはあまりよくないので、高い解像度感や鮮明感を感じづらいが、コントラスト感はそれなりにしっかりしているので、音像は印象ほど捉えにくい感じではない。スピード感は悪くなく、ロックのアタック感・メリハリ感はよく感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはバズンバズンと地熱感と重量感のある音。ハイハットはドライ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルも若干ドライな印象を受け、女声ボーカルは少し暗い印象になりやすいかもしれない。

 

【4】官能性「重厚感のあるロックサウンドを楽しめる」

Falcom Sound Team jdk「 CORRIDOR OF THE LOST AGES」

 音の特性をだいたい理解した後に、真っ先にこのイヤホンで聴いてみたいと思った曲がこれ。黒みのある重低感に満ちた低域がしっかり音場を引き締める。中高域はキラ味を抑えた鈍い光沢感のある重金属的なメタリック感を出し、渋カッコイイ。

 昔からZERO AUDIOはFalcom系のゲームミュージックと相性が良い印象がある。それが私がZERO AUDIOを好んできた理由の一つ。

 


CORRIDOR OF THE LOST AGES

  

米津玄師「 灰色と青( +菅田将暉 )」

 個人的にはこの曲は低域の黒みがしっかり出て、一定の重厚感もないと、あまり楽しめない。最近の中高域明るめの調整が多いイヤホンでは大抵明るすぎて、軽い感じで聞こえやすい気がする。そういう意味ではこのイヤホンの色合いはかなり合っていて、充分な黒みのある重く厚い低域が重厚な世界観を感じさせてくれて、ボーカルも明るすぎずに憂鬱さを含んで胸に歌詞を押し込んでくる。この曲のノスタルジーをよく表現している。

 


BOOTLEG

 

OxT「UNION」

 ほどよい膨張感と地熱感のある低域ドラムと、黒みのあるベースがこの曲をしっかり聴かせる。ドラムなんか胴鳴りする残響感もしっかり出ている。ピアノやギターは少し暗めで渋い味付けになっているが、全体の色味バランスを考えると、これくらい発色が目立たない方がむしろボーカルや曲の雰囲気に集中できそう。

 


SSSS.GRIDMANオープニング主題歌「UNION」

 

奥華子「カスミソウ」

 本来はそんなに暗い印象を受ける曲じゃないけど、ちょうどイヤホンの発色のしかたによって印象が変わりやすいあたりの音階なのか、このイヤホンではボーカルはやや暗めに聞こえやすい。みずみずしさも感じづらいかな。ピアノにかなり濃厚さと重みがあって、それが少し支配的に出やすいのも曲を重たく感じさせる原因かも知れない。

 


KASUMISOU(初回限定盤)

 

Nulbarich「Super Sonic」

 低域リズムに重厚感があってしっかり楽しめる。地鳴り感は出やすく、ややもっさりしやすいところはあるので、さわやかさは少し欠け、スタイリッシュさは若干減じているバランスになるので、好みを分けるとこはあるが、ドンドンズンズン、ブーム感を伴って聞こえてくる低域の味は好きな人には最高に聞こえるだろう。

 


Blank Envelope

 

澤野弘之「narrative」

 低域のドラムキックにパンチ力あり。ギターのカッティングもかなり渋みのある金属光沢感が丁寧に出るうえ、ハイハットもドライで熱気がある。全体的にダークでドライかつパワフルで、この曲の世界観に合致している。

 


narrative/NOISEofRAIN(特典なし)

 

【5】総評「1万円台でロック向きのイヤホンを探しているならオススメ」

 最近のZERO AUDIOは以前よりチューニングを重厚感に振っているのか、かなり正統派のロックサウンドを奏でるイヤホンを出している印象だけど、その筆頭格に当たるかも知れない機種。ロックらしいロックを楽しめる男のイヤホンって感じ。逆に言うと、今までの機種はもう少し中高域が明るい印象だったので、アニソンとかそれで楽しんでいた人には、ちょっと女声ボーカルが暗いかなって印象は受けるかも知れない。

 独自のmmcx端子をセールスポイントにしているけど、個人的にこれは強みにはあまりならないんじゃないかなと思ってる。わからんけど。

 

ZERO AUDIO ZIRCO NERO

ZERO AUDIO ZIRCO NERO

ZERO AUDIO イヤホン・ヘッドホン ZIRCO NERO M-DX230-ZN

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【完全ワイヤレスイヤホン ZERO AUDIO TWZ-1000 レビュー】音質的にはややドライな傾向のSENNHEISER MOMENTUM True Wirelessといった感じ。デザインは独特。使い勝手はそれなりにいいので、気に入ったならおすすめ

ZERO AUDIO TWZ-1000

ゼロオーディオ フルワイヤレスイヤホン True Wireless Zero TWZ-1000 [マイク対応 /防水&左右分離タイプ /Bluetooth]

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「見た目はそれほど好みじゃないけど、装着感はよい」

おすすめ度*1

ZERO AUDIO TWZ-1000

ASIN

B07N6NRS8Q

 装着感は悪くない。結構ハマリが良い割に、遮音性が高すぎる印象は受けない。まあ悪くないと思う。

 aptX対応。通信は基本安定している。遅延・途絶はない。

 

 ZERO AUDIOは比較的私が好きだったブランドで応援してました。←棒読み

 最近このブランドに対するイメージが劇的に変化したんで、以前ほどいいブランドだと思ってないです。在庫も十分に確保できない状況にも関わらず、貴重な在庫を流用してプレゼント企画をしたり、提灯記事を書かせ、Twitterで必要以上に宣伝して適度な需要以上に売ろうとすることしか考えてないようなブランドに見えてきたんで、かなり幻滅。
www.ear-phone-review.com

 

 ZERO AUDIOの有線イヤホンの音は悪くないけど、このTWZ-1000はこれまでのZERO AUDIOの代表的な機種の音とはまた別の方向性を感じる。具体的にはZERO AUDIOらしい明るくのびやかな高域表現をほぼ感じない。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「連続再生時間とかそこそこ優秀」

 付属品はイヤーピースの替え、イヤーリングシリコンカバーの替え、充電用USBケーブル、専用充電ケース、説明書。

 

 ケースはなんか横長で、私のオーディオバッグには妙に収まり悪いし、ケースのマグネットが強すぎる感じがするんで、ケースに入れようとする時にイヤホン同士がくっつくことがあって若干めんどくさく、個人的にはあまり気持ちよく使えてない。

 って最初書いたんだけど、読み返したら上の説明はさすがにわかりづらい気がするので補足する。ケースの着脱感について、ちょっと詳しめに説明すると、たとえばマグネットのないNUARL NT01AXはお気に入りなんだけど、すんなりケースからイヤホンが取り出せ、入れるときもすんなり収まるので使い勝手が良い。出し入れはたぶん片手で両イヤホンつまんでもできるってくらいスムーズで軽く、楽。つまむときに取り出しやすい両イヤホン収納箇所同士の距離感もいい。あとはBang & Olufsen E8 2.0はマグネット搭載だけど、ケース内の両イヤホンの距離感とマグネットの強さがちょうどよくて、これも私には絶妙で取り出しやすいし、収納も楽。それに比べてマグネットの吸着力の差なのかデザインの違いなのか、SENNHEISER MOMENTUM True Wireless(MTW)は少し本体を取り出すのが重くて、若干すんなり使えないところがある。収納も少し硬い印象。そして、このZERO AUDIO TWZ-1000も横長のケースデザインとマグネットの吸着力の問題なのか、私は両手を使わないとうまく収まらない感じがあって、ちょっと使いづらいなぁと感じている。ケースに入れようとするときに、片手でやると一方のイヤホン用のケースマグネットに両方引き寄せられて、くっつく感じになったりするのが若干煩わしい。まあ「ケースからのイヤホンの付け外しが若干重い感じがする」って書けば分かりやすいかな。

 あまり他のレビューを見てもケースのマグネットが強いって風に書いている人はいないから、たぶん私のような印象を受けている人は少ないと思うんで、これは私固有の使い方なり感じ方なりの問題かも知れないけど。むしろ取りこぼしにくいと肯定的に評価している声のほうを見るので、そんなもんかなって印象。ゼロオーディオも着脱快適みたいにアピールしてるんだけど、「快適快適」って言われると、私はあまのじゃくなのか、そうでもないよって言っちゃうところがあるんで。私にはワンタッチ感にいまいちなところがあって、微妙にスムーズな使い勝手になっていないところを感じるけど、ここらへんは敢えて粗探しをしている感がなくもない。まあ出し入れを両手でしっかりすれば問題ない。

 

 どちらにせよ、ここらへんの使い勝手の問題は個人差ありそうなうえに、私が今ゼロオーディオにあまりよい心証を持ってないから、否定的なところを若干強調して捉えるなり書いてしまう感じになっている可能性は高いので、ネガティブ発言はだいぶ差し引いて考えて欲しいとは思う。

 まあケースは極端にかさばる方でもないんで、そんなに気にする人は少ないかな。←読み直して追記するけど、ケースは別に目立ってデカいタイプはなく、むしろコンパクトなんで、この書き方はさすがに私の悪感情が出過ぎてしまっている気がする。私のオーディオバッグのポケットにいまいち入りづらいくらいの横幅があるのは事実なのだが、冷静に考えれば充分コンパクトなケースであることは間違いないから、かさばる印象を与えかねないこの文言はちょっと言いすぎかな。

 

 連続再生時間はイヤホン単体で最大7時間、ケース込みで最大28時間あります。

 

【3】音質「色味は全体的に渋く、ドライに聞こえる。音場は広く、聞き疲れはしにくい」

 『家電批評』のこの機種につけてるコメントが秀逸で、「18インチのスピーカーをベスポジで聴いた音」なんだって。何言ってるのか私には厳密には理解不能なんだけど、たぶん単純に「音場が広めで気に入った!」ってことを多少かっこつけて言いたいだけなんだと思う。すっげーわかりづらいうえに、なんで18インチ限定なのか、18インチスピーカーって言っても音にはいろいろあると思うが、具体的にどのメーカーのどんな音色を想定して話しているのか、そもそもベスポジってどの位置よ?みたいなことを語り合う必要があると思うんで、そこらへんの説明を放棄してるこのコメントには全く価値を感じないんだけど、これで納得できる人がいれば、そういう音なんだって。天下の辛口を標榜する『家電批評』様のコメントがこんなレベルとは、世も末ですね。

 ついでにもう一人は「聞き入るほどに音のディテール感や表現力、バランスの素晴らしさに気づかされます」ってコメントしてるけど、正直私の評価だとディテール感では同じ系統の音なら、SENNHEISER MOMENTUM True WIreless(MTW)のほうが圧倒的に上なんで、この評者がMTWよりこちらをディテールが良いとどうして判断したのか謎(この記事では点数がつけられていますが、MTWの点数はTWZ-1000にはるかに及ばない評価になっていますし、具体的にこの機種の何をもってディテール感が良いと評価しているのかは語られていません)。ここらへんについては官能性で実際に聞き比べた所感を述べます。

 私にはこの『家電批評』のコメントは提灯感満載の内容皆無なコメントに思えますが、いちおう辛口で名の知られたオーディオのプロのお言葉らしいんで、私の拙い駄文よりよほど高尚で奥深く含蓄に富んでおり、なるほどなぁと理解できる人が多いんじゃないかと思って、提示しておきます。私にはさっぱりわかりませんでしたけど。

 

 音には人それぞれ好みというものがあるんで、辛口オーディオレビュアーのお二人がこういう音が好きで高く評価したいのは別に構わないんですけど、「自分の好みです」って前置きしてから語るんじゃなくて、辛口レビュー系の人に多い「この音以外はクソだ」みたいな語り口なんで、(←さすがにこれは私が以前Westone W40ディスられたのを根に持ちすぎで言葉の裏を読みすぎたかも。まあ前号と今号で、TWZ-1000の音質が「別次元」とか「オーディオを愛する人なら絶対買ったほうがいい」ってな具合のコメント言ってるんで「あんっ!?」って感じですけど)この押しつけがましい態度がそもそもいやなんですが、具体的にこのイヤホンのどこがいいかの重要な点については、すでに示したように「18インチスピーカーのベスポジ」とか「高域のディテールが良く、低域のレスポンスがよい」とかっていう、どんなイヤホンなのかサウンドイメージ皆無の言葉で語られるんで、この機種の何がいいのかもさっぱりわかりません。こんな腑抜けたコメントでオーディオレビュアーとして仕事してるって言えるんですかね?私がこの雑誌の編集だったら、こんなフニャフニャしたコメントじゃダメ出しすると思うんですけど。しかも前号も「18インチのスピーカーの音です」ってコメント言ってて、今号も同じコメント繰り返してるからね、このレビュアー。2回目は違うこと言えよ。それともそんなにその言い回し、気に入ってんの?

 それ以上によく見れば、数値いじったりしてランキングを無理矢理に操作しているところがあるのが露骨に見えるので、『家電批評』の評価は問題だらけで大きな欠陥を抱えていると思います。

 で、コメントを読む限りこのレビュアーはやっつけ仕事でレビューしてて、最初からTWZ-1000をヨイショするためだけに記事全体が作られていて、他の機種は数値を見たら明らかにまともに評価してるようには見えないんですが、そんな提灯感満載の記事を見て「辛口レビュアーに本気で褒められた!」と勘違いして、入荷待ちしている客もいるのに記念プレゼントキャンペーンしますなんてやってる、ゼロオーディオさんの顧客軽視気味の宣伝工作が非常に厭わしいです。『家電批評』には自分から製品提供してたから事情はわかってるはずなのにね。

 

 まあここらへんの事情については詳しく語りすぎてしまったので、私の感じたこの機種の音質について語りたいのですが、とにかくまず、このイヤホンは音場の広さは現在出ている機種の中では広めでゆったりと感じられ、その点は価格を考えると素晴らしいです。その点についてはおそらく万人が認めるところだと思います。

 ただ、音色の発色は全体的に抑えめで渋く感じることが多く、クラシック音楽でもだいぶ暗い印象を受けやすいと思います。発色が良くないせいか音の輪郭感もいまいちきれいに出てくれないところはあり、小音量では全体的に靄がかった印象を受けやすいです。この感じを空気感と肯定的に捉えることも可能ですが、MTWと比べると個々の楽器音にディテール感がいまいち感じられづらく、濃厚さでは劣ります。

 この1万円台の価格帯ではAVIOTやNUARL、GLIDiCをはじめ、もう少しコントラスト感やシャープネス、色味の明るさを強調した元気な音のモデルが多いのですが、それに比べると高級オーディオを志向したような音場重視で渋い印象を受ける音になっていて、その点充分に差別化されています。世間で評価の高いMTWの音が気に入ったけど、高くてとても買えないなぁって人には、私の印象では音質傾向が似ているので、代替機種として候補になり得ると思われます。

 

[高音]:高域はあまり発色が良くなく、おとなしく感じられやすい。ただ主張が強くない分、逆に透明感やつややかさを丁寧に味わえるところもあって、品のある音だと感じる人も多いと思う。こういう聴かせ方は私も好き(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ピアノの色味には深みは出やすく、少し大人びた色気を感じやすい。個人的にはもうちょっと表面にキンキンした光沢感があるバランスの方が好きだが、ポロロンとした下方向に染み渡る音の雰囲気は、JAZZなんかでは気持ちよく聞こえる。全体的に渋いんで、発色が抑えめで色味の差を認識しづらいところはあり、音の輪郭感はときどきはっきりしない印象を受ける。音場も広めなので、小音量ではとくに、音が篭もったような印象を受ける人もいるかも知れない。

[低音]:厚みのある振動で100hz~30hzまで素直な減衰。比較的素直な厚みのある減衰でぶれた感じを受けない。低域は実際結構タイトに聞こえるが、輪郭を強調しすぎないバランス感覚の良さも感じて、この低域が好きでこの機種を選んでいる人が多そうなのも結構よくわかるところ。ただし個人的には、厚みだけ若干物足りなく、もう少しほしいと思う。同じ傾向の低域では、MTWの厚みのある音の方が濃厚さでは勝る印象(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音場は広い。高域の発色はあまりよくなく、上方向にマージンを感じるところがあるので、ダイナミックな印象はあまり受けず、静的で地平線付近に音が集まりやすい印象を受ける。ここらへんの立体感のサウンドイメージはMTWによく似た印象を受ける(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:パーカッション周りは個人的にこの機種の表現が好きなので、聞いて欲しいと思う。ドラムの音は地熱感が感じられ、張りも良く、表面に革張り感がしっかり出る音で、色味は抑えめでややドライな印象を受ける。厚みは少し足りないかなと思うが、性格としてはロック向きに感じるバシンバシン、バリバリした音。反発力を出し過ぎて尖ったり、明るく撥ねて浮ついたりしない、大人びた男らしい音を出してかっこいい。ハイハットも色味がややドライで乾いた印象があり、ドラムに比べると目立ちにくいとは思うが、粒感は悪くなく、ドライな傾向と相まってシュワシュワした熱気を感じさせてくれる音(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:女性ボーカルは少しおとなしめに聞こえやすく、場合によって暗い印象を受けるかも知れない。男性ボーカルのほうが自然に楽しめる印象を受ける。

 

【4】官能性「ドライで黒みを感じさせるかっこいい音」

UVERWorld「CORE PRIDE」

  このイヤホンで聴くこの曲は素直に好き。ドラムスとギターのどちらも黒みのあるドライな味わいがあってかっこいい。ドラムに一定の重量感と躍動感があり、リアルな革張りを感じさせる表面がライブ感を醸す。黒みの強いベースが下地をしっかり作ったうえにシュワシュワと汗噴くようなハイハットが湧き上がって聞こえてくるのがまた中毒的。全体的に黒く締まった男の世界観を感じさせる音で、これはいい。

 


CORE PRIDE

 

東京カランコロン「スパイス」

 とくにこのイヤホンのパーカッション関連の表現の良さが私のお気に入りで、この曲も聴き応えを感じる。色味を抑えた空間にシンバルの音が輪郭感よく、しかも煌めきすぎない粒感で聞こえてくる。結構シンバルの感じって言葉にするのが難しくて毎回自分の語彙力の無さを嘆くんだが、シュリシュリシュンシュンって本当に細かい粉末が吹き出る感じの気持ちの良い音って言い方で伝わるとうれしい。この曲のギターは結構明るめだと思うけど、このイヤホンだとそこも結構色味をドライに感じさせて浮つく感じを抑え気味に聴かせ、音も締まって膨らみすぎない感じで聞こえる。

 ただぶっちゃけこの曲に関してはMTWのほうが上位互換に思われるところがあって、サイドの方でかなりやわらかめにつま弾くアコースティックギターに注目して欲しいんだが、その音色はMTWのほうがはっきり感じられて、より細かなディテールを感じる。発色の関係か、私にはMTWのほうが情報量自体はより多く感じられるのだが、どうだろう?『家電批評』さんはMTWよりTWZ-1000のほうがディテール感上に感じられてるんだろうから、たぶん違うんだろうけど。一応おそらく高域のディテール感がいいって『家電批評』の人がおっしゃっているのは、たぶんこのイヤホンの色味を抑えた高域のギラつかないでまとまりよく思える、聞こえの良い感じをクリア感と捉えて言ってるんじゃないかと思うけど、ここらへん全く評価した理由が書いてないので、厳密には何をディテールがいいと言いたいんだか理解不能。私が理解している音のディテール感っていうのは個々の音がどこまで細部を感じて聞こえるか、つまりシャープネスとコントラストのバランスで表現される音の情報量のことだと思うので、TWZ-1000の音をディテールが良いとはあまり感じない。むしろディテールが良いのはMTW。

 実際、人によって聞き取りやすい音、聞き取りにくい音に差があること、さらに自分がよく知ってる楽曲に対して、実際には聞こえない音を脳が勝手に補完する「ホワイト・クリスマス効果」は科学的にも立証されてる*2ので、オーディオのプロでもない私には、そういう影響がないとも言えないのだけれども、それにしたってディテール感においてMTWがTWZ-1000が劣るようにはとても思えないのだが、これはもはや私が幻聴を聴いていると判断するしかないのだろうか。

 


スパイス

 

水瀬いのり&久保ユリカ「More One Night」

 この曲に関してはTWZ-1000のあまり得意でない曲として挙げたい。私の聞いた感じ、率直に言って色味が暗い。個人的にボーカルの艶やかさや背景楽器音の煌めき感が足りない。ピアノも色味が落ち着いていてJAZZっぽく、大人の色気が感じられるのはいいが、この曲ではもっとキンキンした透明感を出して明るく浮かれて聴かせてくれた方が良い。

 ジャンルが合わないと言えばそれまでだが、同じような傾向のMTWは全体的に音の輪郭感が良く、発色ももう少し鮮やかなので、この曲の緻密感みたいなものはよりディテール良く感じられ、同様に物足りないにしても、かなりの差を感じる。ボーカルもTWZ-1000に比べてさわやかな印象があるので、『家電批評』で高域・中域・低域、そしてダイナミクスというよくわからん項目も含めて全ての面においてTWZ-1000の点数がMTWを越えている理由は謎としか言いようがない。『家電批評』のレビュアーが聴いているイヤホンはMTWの模造品か何かだとでも言うのだろうか。

 


TVアニメ「 少女終末旅行 」エンディングテーマ「 More One Night 」

 

ムラヴィンスキー指揮、ベートーヴェン「交響曲第四番」第一楽章 Sym No. 4 In B-flat, Op. 60: 1. Adagio. Allegro vivace

 クラシックはとくに好きじゃないけど、ムラヴィンスキーは好き。そんな私のオススメ曲はこのベートーヴェンの交響曲第4番。私はクラシックを語るほど造詣も深くなく、浅薄なことしか言えないと思うんで、とにかく聴いて下さいとしか言えないが、躍動する生命的な弦楽と誘い込まれるような木管の風味に色気があって、生命的な喜びを感じさせるマッチョな力強さと、華やいで薫ってくる風流な音色を、時に交互に、時に同居させて楽しませてくれるところに最大の魅力を感じます。とにかく最後は「ムラヴィンスキーすげぇ」連呼で終わる曲。

 で、正直ここは同価格帯のNUARL NT01AXとの比較をしてみたいです。TWZ-1000もクラシック案外いけると思うんですけど、個人的にはやっぱNT01AXすげぇって感想になるんですが。TWZ-1000の表現は悪くないと思うんですけど、まず弦楽の色味が暗いのでのびていく感じがあまり出ず、この曲のダイナミックさを充分に表現し切れているようには思えません。暗いとは言いましたが、音に瑞々しさがあって音色単体では結構聴き応えは感じるんですけど、NT01AXの音場全体を躍動させるくらいの高低感に比べて、落ち着きすぎです。NT01AXの厚みと膨張感のある中低域もこの曲にエネルギーを感じさせる原動力となっていて、それに比べると全体的にTWZ-1000はおとなしいなぁって思います。『家電批評』は「ダイナミクス」っていう謎項目でNT01AXよりTWZ-1000を高く評価してるんですけど、この曲を聴く限り、私の印象はNT01AXのダイナミクスを高く評価しないとおかしくねぇ?って思います。

 ダイナミクスって要は抑揚って意味ですからね。実際に聴いてもらえば抑揚があるように感じるイヤホンがどっちか、明らかだと私は思いますから、これ以上は実際に聴いて体感してみて下さい。

 


Mravinsky Edition Vol.7 - Beethoven: Symphony No.4, Tchaikovsky: No.5

 

手嶌葵「Cheek to Cheek」

 JAZZは気持ちよく聞けると思う。色味を抑えて濃密な中低域を前面に出した音色でかなり満足感を感じる。ピアノの色気のある音に充実感がある。金管も下で渋く鳴らしながら、上に鮮やかに持ち上がっていく音色を持っていて、楽しい。前も指摘したシンバルの空気感に貢献するシュワシュワした感じも良くて、価格帯ではかなりレベルが高い表現だと思う。

 ただしMTWには負ける。シンバルの粒感、楽器の全体的な発色、それに伴うメリハリ感、ボーカルの艶やかさ、全般的にMTWのほうが勝っているようにしか感じられないが、『家電批評』の評価ではそうなってない。

 


Cheek to Cheek~I Love Cinemas~(通常盤)

 

【5】総評「1万円台で音場重視あるいは大人っぽい濃厚な味を聴きたいなら有力選択肢」

  この機種については個人的に以前はもっといい印象を持ってたし、熱の入ったコメントを書きたいんだけど、この機種の周囲の状況にいろいろおかしいところがあって、そうしたこの機種の本質とは関係ないところの雑音のひどさのせいで、この機種をおすすめすることに若干気分的に乗らないところがあって、あまりおすすめしづらい。ただこのイヤホンの聴かせる男性ボーカルのロックとか、JAZZなんかとくに私はお気に入りで、いいと思う。横長のケースも含めてデザインが気に入ったなら、使い勝手は文句ないと思うし。

 少なくともどこぞのモノ雑誌がいうような高域のディテール感が神がかっている感じはないし、低域にタイト感はあることは事実だが、タイトに全振りしてるような音でもないので、そんな音が切れて鳴ってる気がするほど、あるいは躍動して豊かに聞こえるほどレスポンスがすげーっていう感じは受けない。MTWのほうがディテール感は全般的に良いし、低域の濃密さや広がりでもTWZ-1000に勝るというのが普通の評価じゃない?

 

【追記】

 読み返してみて、率直に言って、私も冷静に書けてないと思うんで、このレビューはあまりよくないなぁって思いますが、一方で『家電批評』の評価の仕方についてはこの記事で書いたとおりの問題点について批判したいし、音質レビューに関しては手抜きをしたつもりはないので、読みづらい記事になってしまいましたが、TWZ-1000はやはりいい機種であることは間違いないと思うんで、いい加減な提灯抜きで丁寧に音を伝えたいって気持ちがありました。それに『家電批評』さんのコンセプトに私は共感しており、もっと丁寧な記事作りをして長く読者を楽しませて欲しいと感じる一愛読者として、素人の私から見ても提灯だという印象を受ける記事を載せて欲しくないと思っています。

 今の気持ちだと若干辛辣気味に書いちゃうだろうなとは思ってたんで、それをわかりつつ書くのもどうかと思ってたんですけど、このブランドにいろいろ疑問を感じている今だからこそ書けるものもあるかもしれないと挑戦してみました。あんまり成功してないレビューかも知れませんし、目(耳?)が曇ってるところもあるかもしれませんが、判断は読者の皆様に委ねます。

 読んでくださり、ありがとうございました。

 

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

*2:ここら辺の人の音楽認知能力における科学的な話について興味がある人はオリヴァー・サックス『音楽嗜好症』を参照してください。

【コラム】私の大好きなゼロオーディオだが、さすがに最近の行状を見ていると目を覆いたくなる。道を踏み外さないでほしい

ZERO AUDIO TWZ-1000

 

 

 大好きなブランドなんで敢えて苦言を書きたいんだけど、ZERO AUDIOの最近の行状はさすがにひどい気がする。

 具体的には出荷が追いつかず、店頭に物が無い状態でツイートのプレゼントキャンペーンをぶちあげ、お金を出してほしいという人には商品を届けず、ツイートのインフルエンサーには優先して商品を届けているかのような行状についてだ。

 

 

 ゼロオーディオに「愛」が届いたヤツにプレゼント?まじくだらねぇ。在庫が満足にありもしないのに注文して在庫待ちしている人が一番おたくの製品に「愛」を持ってるだろ。お金を出して買おうと思っていて入荷待ちをしている本当の客と、ツイッター上でたまたまこのツイートを見つけたインフルエンサーや作文だけできるヤツ、どっちを大事にすべきか私には火を見るより明らかと思いますけどね。

 いつも自腹購入を公言しており、比較的遅めにレビューをしてくる傾向のある『家電批評』の前号が、妙に仕事が早く、TWZ-1000の発売日に合わせてレビュー記事を書いてたのも気になってたけど、今回、完全に『家電批評』の記事に連動させてこんな企画やってるようじゃ、「ああやっぱりあの記事、提灯だったのね」と思われても仕方が無いと思いますよ。

 いい加減、目を覚ましてくれよ。TWZ-1000がいい商品だとしても、こういう売り方をしていたら、オーディオファンの心はついてこないぞ。

 

 私がTWZ-1000のレビューしたくねぇなあって思うのも、最近のゼロの行状見てて、あまり冷静にこの機種を語れないと思うから。とくにデザイン面のダサさ具合とか特筆大書しそう。正直気にしなきゃいいんだけど、ゼロオーディオファンとしては、こういうのすっげーやってほしくない、ゼロオーディオにはね。

 

 今は「ご注文を入れてくださっているお客様、手に入らず入荷を待っていらっしゃるお客様のご愛顧に感謝しつつ、目下、全身全霊を尽くして製品供給の確保に邁進しております。必ずお手許にお届けしますので、ご不便をおかけしますが、いましばらくお待ちくださいませ。」ってくらいの謙虚な言葉を語るのがまともな企業ではないだろうか。貴重な在庫を使って「ZERO愛メッセージ、ツイートしてくれたらプレゼントしちゃうよ~ん」みたいな宣伝行為やファンの忠誠心を試すようなことをしている時ではないだろう。

 注文して商品を待っている顧客からすれば、1個在庫あるなら俺に回せよなってのが本音なんじゃないだろうか。(製品やブランドを)買ってくれている人の気持ちを少しは考えた方が良い気がする。

 

ZERO AUDIO TWZ-1000

 

追伸:『家電批評』とかいう雑誌、そろそろしゃんとせい!

 それと『家電批評』な。「俺は辛口でガチレビューやってます」とかいうけど、辛口って称して、自分のお気に入り機種だけ欠点に目を瞑って褒めそやし、それ以外の機種はまともにテストもしないでこき下ろすのそろそろやめんかい。読者はみんな気づいてるんだぜ?「うちは提灯載せません」なんて言ってるけど、そういう記事を提灯って言うんだ、知らねぇのか?

 あのランキング記事は何だ?バックナンバー見れば今回のランキングで前号からTWZ-1000のポイント増やしてんのわかってんだぞ。前号のポイントのままだとTWZ-1000は総合77.5、NUARL NT01AXは78でNUARL N01AXが1位になっちゃうもんな。そりゃ製品提供までしてくれたZERO AUDIOさんの顔に泥は塗れませんわな。あるいは、もしあの数値が嘘偽りなく、一ヶ月で印象がそんなに変わったというなら、その程度のフワフワした数値掲載するんじゃねぇよ。読者舐めてんのか。

 以前、人が好きなWestone W40を意味のわからん「この機種では音楽の楽しさは伝わらない」ってコメントで、評者の官能を提示するという根拠も示さずディスってたこともイラッとしたけど、辛口っていうならちゃんとしたコメントを丁寧に書いて説明責任を果たせ。音元出版のコメントは私には充分理解できるが、『家電批評』『MONOQLO』の何言ってるかわからん単発コメントと数値の羅列にはいい加減、愛読者の私でも(むしろ愛読者だからこそ?)辟易してるんだ。「辛口のオーディオのプロも納得」?おまえら、いつまともな辛口コメントしてたんだよ?以前も言ったけど、いくつかの機種は単にイヤーピース合ってないだけじゃねぇ?毎回適当なコメント書きやがって。オーディオのプロっていうのは、それぞれの機種に対する自分のサウンドイメージも満足に表現できないほど語彙力貧相なんか?それとも本業が忙しくて批評は生半可な気持ちでやってるんか?そんな舐めた態度ならやめちまえよ。

 それと編集もな。あの訳わからん内容で読者に伝わると思ってるわけ?ていうか編集は仕事してないだろ?担当はあの内容で理解できてるの?編集長は内容チェックしてるのか?「完全ワイヤレスにブームが来てるから、記事載せないとね」みたいな片手間でいい加減にこき下ろしたような記事や、明らかに機種の選択間違ってるしコメントもいい加減な腑抜けたランキング作ったりして、本当のオーディオファンを傷つけるようなことやるんなら、いっそ載せないでくれ。自分の好きで愛用している機種に対して、何の根拠もなしに「この機種では音楽を楽しめない」ってコメントをメジャーなメディアでプロお墨付きみたいなオプション付きで言われたら、その人がどう思うか、考えたことあんのか?

 世に溢れる辛口コメントってやつの本性はそういうものだってこと、そろそろ気づきなさい。辛口コメントをするときはちゃんとテストし、丁寧に言葉を選んで、説明責任を果たすべきで、その言葉で傷つく人がいるってことを考えたならばわかると思うが、一言で済ますもんじゃないんだよ。

 おたくの会社が信頼できる情報誌を目指すなら、そこはよく心がけた方が良いと思う。 

 

一番不甲斐ないのはずっとこのブランドと雑誌を愛してきた自分自身

 個人的に愛していたブランドのZERO AUDIOと愛読していた『家電批評』が結託して今回のようなことをやっているのが一番悲しく、これまで熱心に応援してきただけにこの不甲斐ない仕打ちに涙が止まらないくらい悔しい気持ちです。なんで、こういうファンや熱心な読者を裏切ることを平気でできるのか、私にはわからない。

 

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【特集】ミドルエントリークラス最強神話!気鋭のZERO AUDIO 3機種を聞き比べる![ZB-03/DUOZA ZH-DWX10/CARBO MEZZO ZH-DX220-CM]

ZERO AUDIO

 私の大好きなZERO AUDIOから去る1月29日、相次いで新製品が発売されました。一番の注目はブランド初の完全ワイヤレスイヤホンTWZ-1000であることは疑いないですが、ジルコニアハウジングを採用したZIRCOも注目です。ここにきての製品の充実はZERO AUDIOファンの私としてはうれしい限り。

 とはいえ、ZIRCOは試聴してから購入を考えようと思っているのですが、まだ試聴できていません。ただ勢いのついているZERO AUDIOをファンとしては今応援したい!そこで今回は手持ちのZERO AUDIOの人気機種3機種を取り上げて音質比較し、コスパに優れたZERO AUDIOの魅力をお伝えしたいと思います。

 

 

今回聞き比べる機種

ZB-03

ZERO AUDIO ZB-03

ZERO AUDIO ZB-03

ZERO AUDIO カナル型イヤホン ZERO BASS ZB-03 ブラック ZB-03JB

「圧倒的火力感のある低域と浮かび上がる高域の透明感を共存させた名機」

  ZERO AUDIOのコスパ機の中でも人気が高い製品の一つです。低域重視のモデルですが、この機種の魅力は量感と質感のしっかりした低域の黒みと透明感のある高域の発色のコントラスト感が良く、低域イヤホンにありがちな、ブーミーな低域による音の埋没感がなく、音の発色で明瞭に聞き分けられる見通し感があることが魅力です。低域が支配的なモデルなのですが、その低域の中から浮かび上がる発色の良い高域はかなり存在感がある形で聞こえるので、低域の迫力と高域の発色を共存させています。この低価格でこの優れたバランス感覚を持っているのは驚きでしかありません。

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DUOZA ZH-DWX10

ZERO AUDIO DUOZA ZH-DWX10

ZERO AUDIO DUOZA ZH-DWX10

ZERO AUDIO ハイレゾ音源対応 カナル型イヤホン DUOZA ZH-DWX10

「ソリッド感に優れ、音の粒立ちや材質感を感じさせる兄貴分」

 ZERO AUDIOでは珍しい2ドライバーイヤホンです。しかも2ドライバー機種なのにZERO AUDIOらしく値段は抑えられていて手頃です。私の記憶では、この機種くらいからデザインが多様になってきて、初期の白黒以外の色を使うようになってきました。ZERO AUDIOの新時代を感じさせた機種です。音質的には2ドライバーを生かした解像度感があり、ソリッド感がかなり感じられるのが特徴で、さらに高域方向では透明感と光沢感が味わえます。ZB-03に比べると、低域の黒みはそれほど強くないのでコントラスト感はそれほどでもありませんが、楽器の粒立ちは良いのでJAZZなんかではシンバルやドラムが活き活きして聞こえてきます。また音に材質感もだいぶ乗ります。

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CARBO MEZZO ZH-DX220-CM

ZERO AUDIO CARBO MEZZO ZH-DX220-CM

ZERO AUDIO CARBO MEZZO ZH-DX220-CM

ZERO AUDIO カナル型イヤホン CARBO MEZZO ZH-DX220-CM

「艶味のある高域の豊かな色彩で華やかさを演出しつつ、低域の支えも確か」

 今回紹介するなかでは、最も高域がのびやかで艶味のある音を出し、印象的には一番明るい音楽を奏でます。低域は若干引っ込んだ感じで中高域の支えに回る形となりますが、それでも存在感はしっかりしており、中高域を丁寧にアシストして下をスカスカにしません。アニソンや女性ボーカルの明るい快活な曲に向き、優美に音楽を聴かせてくれます。そしてこれもコスパ優秀です。

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聞き比べ

Falcom Sound Team JDK「The Silver Will ―ギンノイシ―」

 私の好きなファルコムからこの名曲をまずは聞き比べます。情報量はやや多めで上から下までぎっしりした音響ですが、その中でも弦楽の艶味が出てこないとなかなかきれいには味わえません。低域も結構出るので、低域重視のイヤホンだと中高域が埋もれやすいのも難しいところがあります。

 


The Silver Will -ギンノイシ- <英雄伝説 空の軌跡 FC>

 

[ZB-03]:やはり低域モデルらしく重厚感は一番です。ただ、高域もしっかりした透明感を持っているので、低域が重い黒い音を出す中でも、かなりクリアに音負けせず浮かび上がり、のびやかに感じられます。むしろ低域の黒みが強い分だけ目立つところもあり、コントラスト感と迫力でドンシャリの理想を体現したようなバランスで聴かせてくれます。

[DUOZA]:高域の光沢感がやや強く、眩しい感じで、低域はソリッド感があってジャリッとした粒立ちを感じられます。ZB-03が明暗のコントラスト感で勝負していたとすれば、DUOZAはこのドライな感じに粒立った低域と光沢感のある瑞々しい高域という対比で曲を表現しています。締まりが良かったZB-03に比べると、ややもっさりに感じられるところはあります。

[CARBO MEZZO]:高域の艶味は一番強く、のびやかでエッジ感もあり、光沢感も強いので明るく華やかな印象を受けます。低域は若干下方向に引っ込み、中高域が自由に奏でる空間を確保しつつ下支えするアシストに回っている印象で、高域の艶味を引き立てる構成になっています。

 

ハルカトミユキ「朝焼けはエンドロールのように」

 「17才」のカップリング曲です。ジャンル的にはなんだろう、フュージョンロックという位置づけで良いのかな?JAZZっぽいメロディーにロック色全開のサビがつながっている感じの曲です。このシングルは表題曲の「17才」も秀逸ですが、カップリングのこの曲と「そんな海はどこにもない」もそれぞれ個性的で楽しめます。

 


17才(通常盤)

 

[ZB-03]:低域から中域にかけてに厚みがあり、最初から密度感が高めですが、サビではさらにギターがジュワジュワした熱気のある音で空間一杯に広がります。この曲ではとにかく熱い重厚感で最初から最後まで音が充満して満腹感のある表現で聴かせます。

[DUOZA]:最初から密度感が高かったZB-03に比べると出足は音がサラサラしていて見通しの良い感じがあります。ハイハットはかなり粒立ちが強調され、シャリシャリソリッドな刻みを加えます。ボーカルは少しザラザラしたドライな味付けで、全体的にドラムスの精彩がよく存在感が高まっていて、JAZZ味あるいはハードロック味が少し強まって感じられます。

[CARBO MEZZO]:この曲はあまり高域に伸びる感じではないので、中高域を広く取っている感じのあるこのイヤホンだと、その分空間が空いている印象を受けます。そのため密度感はやや低く、すっきりしている印象を受けます。低域は支えに回っている感じで、この曲ではピアノの精彩が目立つバランスになっており、つややかで深みもある音で情感を強く印象づける、ややJAZZっぽい感じになります。

 

すぎやまこういち「おおぞらを飛ぶ」(交響組曲「ドラゴンクエスト」コンプリートBOX【2003年版】)

 ドラクエⅢのラーミアの飛行シーンで流れる楽曲です。高空の澄み切った空気と地平線の先まで見えるような広大な視界を感じさせる豊かな中高域を味わえる曲です。ドラクエⅢのオーケストラは初期のNHK交響楽団、最新の都響版もありますが、この音源は中期のロンドンフィル版になります。

 


交響組曲「ドラゴンクエスト」コンプリートCD-BOX

 

[ZB-03]:低域方向が黒塗りされたような感じで、コントラスト感を引き立たせ、高域の明るさがとにかくきれいに発色して出ます。弦楽や木管が深淵から確かな明度を持って立ち上がるように聞こえてくるので、立体感もあり、かなり楽しいです。

[DUOZA]:全体的に音に粒立つ感じがあり、輪郭感が強調されていて、なめらかというよりは細かく刻んで音出ししているような印象を受けます。弦楽は弦の細かな材質さえ感じられるようでややドライな印象を受け、木管も息継ぎが結構明瞭に出ます。ZB-03のようなわかりやすい構成にはなっていませんが、個人的には一番オーケストラの生音っぽい表現をしているのは、このイヤホンのような気がします。

[CARBO MEZZO]:高域の発色が一番良く、この曲ではその優美で透明感の乗った高域音を思う存分楽しめます。全体の色味はかなり明るめで、高音楽器の明るさが天からあふれ出るように低域まで満ちてくる感じの音響になっています。中高域の精彩に優れるので、淡い空気感やしなりも感じられ、この曲では最も濃厚で豊かな味わいで聴ける印象を受けます。

 

【総評】とにかくZERO AUDIOのイヤホンはどれもすごい!

 ZERO AUDIO製品のイヤホンを今回聞き比べて思うことは、どれも味は違いますが、共通しているのはバランス感覚の優秀さです。表現の仕方はそれぞれ異なっているのに、どのジャンルの曲でも破綻した印象を受けず、それぞれの個性の音で丁寧に曲を表現します。

 たとえば低域モデルのZB-03は低域だけのモデルではなく、高域を生かすコントラスト感のある構成がしっかり実現されているので、あまり相性の良くなさそうなオーケストラ曲でもかなりの満足度で聴かせてくれます。

 ZB-03以外のイヤホンもそれぞれに得意な表現というのを持ちつつ、それを生かして自分なりに曲を解釈し、提示して表現する誠実さがあって、期待を裏切らない丁寧な音作りをします。そういう八方美人な方向性でイヤホンを作ると、面白くない製品が出来そうなんですけど、ZERO AUDIOの製品はそれぞれ個性があって、しかも優等生的っていう理想的なのばかりで、どれを聴いてもハズレなしっていうのが素晴らしいんです。

 

 

 

 

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【特集】NUARL NT01AXとZERO AUDIO TWZ-1000、Pioneer SE-E8TWを聞き比べる!充実した1万円台主力機種の立ち位置を探る[完全ワイヤレス深掘り]

NUARL NT01AX

NUARL NT01AX

 以前の記事でQCC3026機種の本命はZERO AUDIO TWZ-1000だと思っているということをお話ししました。個人的にZERO AUDIOファンってこともあっての期待度なんですが、今回ZERO AUDIO TWZ-1000を手に入れたので、とりあえずファーストインプレッション的に音質を比較しようと思います。併せてPioneer SE-E8TWが思いのほか音が良かったのでこれも並べてプレレビューいたします。

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今回の比較対象

ZERO AUDIO TWZ-1000

ZERO AUDIO TWZ-1000

ZERO AUDIO TWZ-1000

【新製品】 ZERO AUDIO ゼロオーディオ TWZ-1000 完全ワイヤレス Bluetooth イヤホン イヤフォン 【1年保証】【送料無料】【初回入荷分完売につき2月上旬入荷分ご予約受付中】

 ZERO AUDIOは有線イヤホンでコスパのよい機種をたくさん作っているメーカーです。個人的にとても好きなメーカーで応援しています。このTWZ-1000もいよいよZERO AUDIOから完全ワイヤレスイヤホンが出るってことでだいぶ期待してました。

 実際使ってみている印象は今のところ、あんまりZERO AUDIOらしくない印象の音で、これからいろいろ具体的な比較レビューで述べますけど、今回の比較対象である2機種やAVIOT TE-D01bとかの音と比べると高域の鮮明感や躍動感に欠け、音場重視なSENNHEISER MOMENTUM True Wireles(MTW)に似たところのある感じになっていて、ZERO AUDIOに若々しい音を期待してた私には若干期待外れなところがありました。ZERO AUDIOの有線イヤホンにあった、なめらかでのびやかな高域表現があまり感じられません。まあMTWのように評論家受けする音作りをしたと考えれば良いのかな。YCとBCで聞き取りした感じだと、出荷台数かなり絞ってるらしいので初日で初期ロットは完売ペース、次回入荷は遅れそうとのことです。

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 ZERO AUDIOのコスパの高い秀逸な音作りについては別記事で代表的な機種を聞き比べていますので、興味がある方は参考にしてください。

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Pioneer SE-E8TW 

Pioneer SE-E8TW

Pioneer SE-E8TW

パイオニア Pioneer 完全ワイヤレスイヤホン Bluetooth対応 左右分離型 マイク付き イエロー SE-E8TW(Y) 【国内正規品】

 Pioneerブランドの新型スポーツ完全ワイヤレスイヤホンです。SE-C8TWも結構良い音で密かに期待してたんですけど、このSE-E8TWも明るい発色とボーカルの分離感と高域表現力を重視した作りで、パイオニアらしいアニソン向きの音です。パイオニアは個人的にはアニソンを聴くのによく使っていて、たとえばPioneer SE-MHR5なんか発色良く明るく快活、元気な色合いで女性ボーカル曲を楽しめます。このイヤホンもだいぶ元気で明るいガールズロックやポップス、アニソンといった若い世代に好まれる曲を意識した音質になっていて、とにかく快活な音質で可愛い声を出すのが得意といった雰囲気です。あまり注目されていない機種ですが、個人的にファーストインプレッションはかなりよいです。まあ単純に音が好みって感じですけどね。個人的にアニソン聴くなら御用達のパイオニアなんで、このサウンドはさすが期待を裏切らないといったところです。スペック的に見劣りするし、自動ペアリングとかしないんで、注目もされず敬遠されがちですけど、その分値下がりも早いと踏んでいるんで、最終的なコスパはかなりよくなるんじゃないかと思っています。←と言いつつ、以前同じようなことを言ったRHA TrueConnectは値下がりしませんでしたが。ちなみに在庫状況を聴いたところ、比較的潤沢とのことです(そもそも注目されていない様子)。

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 【音質比較】NUARL NT01AX vs ZERO AUDIO TWZ-1000, Pioneer SE-E8TW

Vincent Ingala「Can't Stop Now」

 最初は腕試しってことでJAZZにしてみた。高域の発色と低域の濃厚感、音場の具合を見ようっていう腹。

[TWZ-1000]:まずZERO AUDIOって結構高域伸びてくる感じで聴かせると思ってたが、このイヤホンは音場が結構引っ込んでいて、意外とおとなしい。音の輪郭感は粒立ちを強調する感じで、ドラムの印象はRHA TrueConnectあたりに似てジャリっとした感じがある。高域方向の発色は結構静かで抑えられていて、この曲だとメインの金管は低域方向の渋みのほうが感じやすく、高域の透明感は控えめといったバランス。地平線付近少し遠めに音の焦点が集まる感じがあり、奥行きは少し強調されている。なんか印象的にMTWっぽいところがある。

[SE-E8TW]:高域の透明感が強調されるので、全体的に曲は明るく、金管は陽気。渋みはほとんどなく、快活な若い音色で、低域付近のムード感などはこれっぽっちもないといった感じ。ドラムのリズムの爆発力が強調されて明るく奏でるので、ポップスのような躍動的なサウンドに聴かせる。

[NT01AX]:低域の重厚感は一番出る。そのため、ムードが濃厚に感じられる。あまり伸びてこなかったTWZ-1000の高域に比べて、だいぶ躍動的で透明感のある高域が感じられるので、ダイナミックさで勝る。また暗い低域と明るい高域のコントラスト感も強く、引き締まった感じがある。そのため金管の艶味がよく感じられる。この曲に関しては最もよく聴かせてくれる印象。

 


Can't Stop Now

 

TVアニメ「えんどろ~!」OP「えんどろ~る!」

 アニソンらしい声優声のボーカルと、オーケストレーションを重ねたサビの味わいを見たくて選んだ。低域に一定の厚みや重さ、高域に透明感と残響感がないとこの曲のダイナミックさは味わいづらいだろう。

[TWZ-1000]:中低域付近で広さを強調する感じとなり、高域はあまり伸びないので少しもっさりした印象を受ける。サビでも突き抜けをセーブしているような感じがあり、透明感は控えめ、発色はあまりよくない。どうもアニソンはあまり得意ではないようだ。音場の広さは評価できるが、その分厚みは感じづらいし、ダイナミックさに欠ける。

[SE-E8TW]:逆にSE-E8TWにしてみれば声優ボーカルを明るくのびのびと出すのは得意。高域で透明感を強調し、アタック感も強めなので、スピード感も充分あり、高域方向にダイナミック。音は全般的に近めで空間を埋め尽くすバランスだが、結構奥行き感もあるので狭い印象は受けづらい。ただ欠点としては低域方向の厚みが少なく、オーケストラの壮大さに欠ける。

[NT01AX]:表現的にはSE-E8TWに近い方向性なので、それとの差をまず説明する。発色はSE-E8TWのほうがよく透明感を強調し、場合によって少し白む印象を受ける。一方で音の輪郭感はNT01AXがわずかに勝る。TWZ-1000との差は、まず低域の厚み。全体的に音の厚みで勝っているが、とくに低域の重厚感には差があるので壮大さや迫力の面ではNT01AXのほうが秀でている。またサビでのボーカルの突き抜け感も、おそらく透明感の差でNT01AXのほうがぐんと伸びる聴かせ方で立体感でも勝る。

 


TVアニメ「 えんどろ~! 」オープニングテーマ「 えんどろ~る! 」

 

afterglow「ツナグ、ソラモヨウ」

 ロック色の強い曲。単純にロックの風味、スピード感はどんなものか知りたくて選んだ。サビでは声優声でつややかに伸びるので、もちろんその味わいも吟味対象。

[TWZ-1000]:ドラムに厚みが少し足りない印象を受ける。音場はやや広く、結構攻撃的なこの曲でも圧迫感は感じない。アタック感はあまりなく、ギターのエッジも尖る感じではなく耳当たりの良い、存外なめらかな音だが、これを聴きやすいとみるか表現力不足とみるかは微妙なところ。

[SE-E8TW]:ドラムは表面反発力が高い音で、軽快な方向で鳴らす。スタンスタンパンパンという爆発力重視の音。シンバルの発色も明るく、陽気に疾走感を出すところがあって、快活。ボーカルもかなり上方向に明るく、透明感がかなり乗るので、元気よく伸び、上では澄みわたるように抜ける。

[NT01AX]:ドラムに厚みがあり、低域火力は最も優れる。SE-E8TWのドラム:シンバルの力関係を1:1だとすると、3:1くらいにはドラム優位に聞こえる。ドラムの黒みも強く感じられ、ギターのエッジもドライでビターにしっかり聞こえるため、ボーカルの透明感との対比で考えると、コントラスト感が一番強く出る。この曲に関しては、正統派ロックサウンドを最もよく奏でているのはNT01AXだ。

 


ツナグ、ソラモヨウ(通常盤)

 

ずっと真夜中でいいのに。「秒針を噛む」

 この曲は以前も話したけど、ロック成分とJAZZっぽい成分があって、ロック要素メインでJAZZ要素が乗ってくるようなバランスで聴けると気持ちよく聴ける。JAZZ成分はどちらかというと高域音にあるので、高域を強調しすぎ、アタック感も抑え気味だとオシャレなJAZZに聞こえてしまう。中低域をスピード感も忘れずにしっかり出しつつ、高域も忘れずに聴かせられるかってあたりが味わいポイント。

[TWZ-1000]:空間表現は広めで余裕があり、中域付近に音が自然と密集してくる感じがあってスカスカした感じがないのも良い。そうした音場の表現は悪くないが、ドラムの衝撃音は少し弱く、攻撃的な感じは抑えられて、おとなしめに聞こえるので、躍動感に乏しい。

[SE-E8TW]:アタック感は強く、音のダイナミックさと奥行き感の感じられる表現で聴かせる。ボーカルがかなり明るめに透明感が強調されており、背景も明るめ。ドラムのスマッシュは気持ちよく抜ける感じで爽快さが出ており、アタック感のよさと相まってロック成分強めに聴かせるが、ピアノも発色が良いので埋没しない。

[NT01AX]:SE-E8TWやTWZ-1000と比べて、まず低域のドンが目立つ重みがある。ベースの厚みと締まりが良く、音場全体を引き締めていて、コントラスト感やメリハリ感が違う。量感からしても差があり、冒頭からして惹き込んでくる魅力は抜群に良く思える。欠点としては低域を重すぎると感じるかどうかと、音に厚みと膨張感があるのでそれに圧迫感を感じるかどうかだろう。しかし、ボーカルの突き抜け感も抜群で、上から下までダイナミックに躍動する音場表現は、率直に言って楽しすぎるしライブ感もある。

 


正しい偽りからの起床

 

菅野よう子「Power Of The Light」

  この曲に関しては高域弦楽ののびやかさやピアノの透明感、発色の良さがまず問われるが、低域も調和的に包み込むくらいには出ないと、オーケストレーションが感じられず、薄っぺらくなるだろう。

[TWZ-1000]:弦楽やピアノの高域での透明感や発色が抑えられている印象で、少し暗い。大抵のイヤホンだとこの曲では結構高域音が充実しているので上方向が埋め尽くされるくらいのバランスになるが、このイヤホンは空間的には少し埋まらないところがあって、それを広さとみるかスカスカとみるかは難しいところ。低域もそんなに主張してこないので、ダイナミックさに満ちたこの曲でも、やや静的な印象を受ける。

[SE-E8TW]:アタック感があり、高域の発色も良いので、立ち上がりからとにかく元気に弦楽が伸びる。透明感も強調されてしかも空間に広がるので、天井は明るい光で埋め尽くされるくらいの印象を受ける。空間的な印象は、広さよりは奥行き感重視の音場になる。

[NT01AX]:高域の発色と低域のドンという重量感が共存しており、最もメリハリ感とコントラスト感がある。ピアノはSE-E8TWほどではないが透明感が強調されて出る。高域は空間いっぱいまで埋め尽くすが、一方で低域方向の存在感もしっかり感じられるため、立ち上がりの始点と終点の長さがよりダイナミックに感じられ、立体感も秀逸。この曲でも満足度は高い。

 


ブレンパワード ― オリジナル・サウンドトラック 1

 

【総評】NT01AXのダイナミックな音は価格帯随一で揺るがない

 HDSSの効果かどうかはわからないですが、ともかくダイナミックな立体感に関してはNT01AXは抜群でTWZ-1000を含めてこの価格帯に比肩する機種はまだいません。今のところこの価格帯での私のイチ押しはNT01AX。

 TWZ-1000は意外と見通しの良い音で音場を広めに聞かせる機種で、広い音場表現が気に入ったならおすすめできます。やや高域の発色が良くないところがあって、ダイナミックさやコントラスト感に欠ける音なので、明るい傾向の曲、たとえばアニソンやポップス、ロックはあまり向かない印象です。JAZZはおすすめ。

 SE-E8TWは明るい透明感のある表現と、アタック感の強いバランスがアニソンに向き、パイオニアサウンドの王道を感じられる味付け。元気にロックを聴くのにも向きますが、JAZZやR&Bのムード感を出すのは苦手そうです。

 

 

 

 

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【カナル型イヤホン ZERO AUDIO ZB-01 レビュー】前面に出る量感のある低域と、それに支配されない中高域のバランス感覚が秀逸

ZERO AUDIO ZB-01

ZERO AUDIO ZERO BASS ZB-01BK [ブラック]

 

おすすめ度*1

ZERO AUDIO ZB-01

ASIN

B01M7OS1NA

 小型のやや寸胴なハウジングのイヤホン。遮音性はそこそこ高いが、音漏れは結構目立つ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え。平形ケーブルはタッチノイズが少し目立つ。

ZERO AUDIO ZB-01ZERO AUDIO ZB-01

 

【2】音質

 ZERO BASSシリーズという名前のとおり、低域が支配的。前面に出てくる印象で、存在感が強い。一方でそうした支配力のある低域に押されない中域にしっかりとした密度があり、精彩もある。高域は分離されていて、これも弱いという感じではない。全体として高低の音域すべてに配慮したバランス感覚がある。

 

[高音]:ほどよい分離感がある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:前面に出てくる低域に押され気味ではあるものの、密度もあり個々の音も潰されておらず、広さにも貢献している。ピアノの色彩は抑えめ。

[低音]:厚みと弾みのバランスが良く、力強い。厚みのある振動で減衰は素直(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域がやや前面に出て比較的明確な床面を作り、高域はかなり分離されて高い。三角形(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラム優位。爆発力と熱量を感じる厚みのある音で空間とリズムを主導する(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:のびやかで高域まで綺麗に伸び、抜けも良い。

 

【3】官能性

 ClariS「CLICK」は重みがあって音場を躍動させる弾みのある低域がまず気持ちよい。ほどよい緻密さのある中域は広さもそこそこあって圧迫感はない。ボーカルは高域までカサカサせずみずみずしさを保っている。

 GARNiDELiA「BLAZING」は低域の利きと左右のステレオ感もよく、音にメリハリがあって立ち上がりと消失の妙味があり、曲の魅力がよく伝わる。

 池田綾子「楽園ノスタ」はやや厚めの量感のある味わいで密度感高め。キラキラした感じよりはやや熱気を感じるヴィヴィッドな鮮やかさで、南国風の色合いがよく出ており、楽しい。

 Aimer「カタオモイ (5th Anniversary Live ver.) 」はボーカルのメリハリが綺麗に出て、楽器もキレよく、展開の楽しさを素直に味わえる。音に重厚さがあるので展開の切り替わりが多くても軽薄さがなく、充実している。

 

【4】総評

 低価格モデルとはいえ、妥協を感じない。ZB-03よりは素直に低域の重厚感を感じられる印象で、深みや味わい深さの面ではやや単調なところはあり、また若干中高域に被さる傾向がある。中高域の鮮やかさもその点で若干抑えられているが、それでもバランスの良さは健在で全体としてどんな曲でも比較的万能に味わえる。低域モデルにありがちな高域がドライになり、女性ボーカルの声色が暗くなりやすいというようなこともなく、みずみずしさがかなり維持されているのもおすすめのポイントだ。

 最大の問題はコスパでZERO AUDIOの他機種とあまり価格差がなく、ハイレゾ対応のZB-03がすぐ手に入る位置にあるということで、音の傾向は多少異なるとは言え、たぶん多くの人はZB-03のほうが音質面でよいと考えるだろう点も考えれば、いまいちこの機種にお得感を感じづらいところだろう。

ZERO AUDIO ZB-01

 

【5】このイヤホン向きの曲

 空間表現が強めのこの曲も楽しめる。活き活きとしたパーカッションは軽くなりすぎず、熱量に満ちており、充実。ボーカルのみずみずしさと抜けの良さもあって、濃密な空気感がある。(大塚利恵「あいたくて」)

 

 厚みと躍動感、爆発力のある低域を味わうならこの曲。弦楽の色合いも良く出ており、ボーカルの突き抜け感もあって気持ちよい。(Hall&Oates「Gataway Car」)

 

 ドラム優位でピアノと弦楽の色彩感は若干抑えられており、少しドライ。ボーカルの突き抜け感はやはり良好で中毒性は高い。(Lia「Bravely You」)

 

ZERO AUDIO(ゼロオーディオ) ステレオヘッドホン ZERO BASS ZB-01 (ブラック ZB-01BK)

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ハイレゾ対応イヤホン ZERO AUDIO ZH-DX220-CM レビュー】抜けが良くすっきりしていながら、情感もある中高域。それを丁寧に支援する深掘りされた低域。色彩感覚に優れたイヤホン

ZERO AUDIO カナル型イヤホン CARBO MEZZO ZH-DX220-CM

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01LY6IXTR

 ZERO AUDIO伝統の格子型模様がデザインされているが、全体的に色合いはシックで落ち着いた雰囲気のハウジング。装着感は良い。

 遮音性はそれほど高くなく、音漏れも少しある。

 

 この機種については音質比較レビューもあります。併せてお楽しみください。

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【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。平形コードはタッチノイズもやや目立つ。

 

 

【2】音質

 音質は全体的にレベルが高め。まず空間表現はそこそこ広く、丸い空間で音の密度感もよく、バランス感覚に優れている。音の色彩もなかなかで、中高域はキレもあって抜けもあるメリハリの利いた音、低域はややおとなしめだが、反発力もありながら深掘り感もあって地熱もしっかり感じられる音で存在感はかなりある。中高域と低域の間にやや分離感があり、低域は深めで重低音が利く印象だ。ほぼ同価格で同メーカーで同様にハイレゾ対応というの対抗モデル、ZB-03と比べると、若干中高域に精彩の中心が移っている印象がある。そのため女性ボーカル系の曲はこちらのほうが楽しめることが多いと思う。

 

[高音]:高域の抜けがよく、のびやかさもある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:キレがあり、抜けも良い。ピアノ音の精彩もきれい。

[低音]:厚みがある振動でやや沈み込む傾向があり、若干おとなしめ。減衰は素直。低域は地熱があり、空間への広がりが良い。ドラムの弾けも良好(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:広め。一定の丸みのある空間で密度もあり(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ハイハットに粒感とキレ。鮮烈さがある。ドラムはバチバチして反発力が強い。疾走感とパワフルさのバランスは良好に思われ、比較的万能(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:つややかでのびやか。高低はシームレスできれいに上下する印象。息遣いも聞こえる精彩感もあり、とくに中高域で芸が細かい。

 

【3】官能性

 いきものがかり「未来惑星」は立ち上がりも良く抜けも良い音がスカッと気持ちよい。それでいてボーカルにはほどよい肉厚さとしっとり感もあり、息遣いからのびやかさまで丁寧に表現している。明るく元気でありながら情緒も大切にして心に響かせる、良好だ。

 GARNiDELiA「My little hapiness」はキレのよい音にほどよい精彩感もあり、低域はブーミーに太く思えて、ところどころタイトに引き締められる。ボーカルの鮮明さ、透明感もきれいで、明るくのびやかな味付けも曲調に合っていてグッド。

 奥華子「帰っておいで」はボーカルのしっとりとしたみずみずしさと遠くから優しく呼びかけるようなのびやかさがあって、息遣いも丁寧に聞こえるためにボーカルの情緒感にあますところがない。ピアノの鳴り方も鮮やかで全体的に温もりに満ちており、これもうまい印象だ。

 南壽あさ子「どんぐりと花の空」も息遣いが綺麗で暖色的、かつのびやかさがあって澄み渡るボーカルが秀逸。やはり色合いに優れたピアノも曲の温度感を出して優しくしているが、それを心に沁み込ませるのは、それらの音が奏でる情感を深く胸に落とし込むかのような低音である。

 

【4】総評

 低価格帯では圧倒的に優れたバランス感覚で、若干中高域の味わいに妙味があるイヤホン。5000円を切る価格で手に入るが、ハイレゾ対応であり、お財布に優しいのも魅力的。コスパでいえば圧倒的であり、対抗馬はかなり限られてくる。正直この価格帯ではゼロオーディオ製品がほぼ上位独占している観もあり、3000円~5000円ではZB-03ZH-DX210-CBなどのゼロオーディオ製品をまず検討し、そののち聞き比べて絞るか、もし気に入らないなら他を試すという流れで問題ない。この価格帯の勢力図を一変させたメーカーの実力は十分評価されてしかるべきだ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 リズム感と空間表現が秀逸で中毒性高め。ボーカルが暗くならず、サビでの色づき、のびやかさ、空間への広がりにゾクゾクするところあり。

 

 色彩感のある弦楽と丁寧に重なって空間を満たしていくデュエットボーカル。全体的に色彩豊かで楽しく、その色合いが空間に充満している多幸感のある音楽がうまく表現される。(The Corrs「All I have to do is dream」)

 

  色彩感の強い曲でガチャガチャしやすくもあり、うるさくなりがちな曲だが、うまくまとめてくれる。地熱を加えるドラム、金管の生々しい空気振動、弦楽の情感、きれいに色づくピアノ、キレのあるパーカッション。それらが調和して濃密。(Jim Beard「Crossing Troll Bridge」)

 

  立ち上がりよく、キレのよさが気持ちいい。ボーカルも伸びやかで突き抜けてくる。全体的に色彩感に満ちていて楽しい。

 

ZERO AUDIO カナル型イヤホン CARBO MEZZO ZH-DX220-CM

 

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【ハイレゾ対応イヤホン ZERO AUDIO ZB-03 レビュー】コスパ最高レベル!相変わらずよい空間表現力とバランス感覚。濃密な体験ができるイヤホン。国民的といってもいい凄さ

ZERO AUDIO カナル型イヤホン ZERO BASS ZB-03 ブラック ZB-03JB

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01LXUU98J

 ZERO AUDIOのハイレゾ対応イヤホン。ハウジングは伝統的だった格子模様から脱却している。抵抗感無く耳にはまり、遮音性はそこそこ、音漏れも比較的少ない。

 

 この機種については音質比較レビューもあります。併せてお楽しみください。

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【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質的には活き活きとした低域、情感を豊かに奏でる中域、のびやかな高域と月並みな賛辞であるが、三拍子揃った良質なバランス。広めの音場空間でありながら個々の音に濃密さを感じる表現力と音域バランスの良さは文句のつけようがなく、陳腐な褒め言葉が全く陳腐に感じられず似合う真の意味での優等生といえる。正直これで5000円を切ってハイレゾ対応というのが驚く。

 

[高音]:のびやかで抜けが良く、高さがよく表現される。立ち上がりも良好でスキッスカッとした爽快さもある音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:楽器のバランスが良く、どんな楽器も一定の精度と量感、定位感がある。万能に近い。

[低音]:締まりを感じる良質な厚みのある音、素直に減衰し、深みも感じさせる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:ほどよい広さと密度があり、開放感を損なわず、それでいてスカスカせずに稠密さも失わない絶妙のバランスに満腹感を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは弾み、厚み、深みの揃った三位一体の良質バランス。存在感があるが、支配しすぎない。ハイハットの疾走感とのバランスも良好(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは息遣いも感じられ、のびやかさもあり、楽器との位置関係も良好で一体的。

 

【3】官能性

 いきものがかり「ノスタルジア」はのびやかでかつ厚みがあって説得力のあるボーカル、深い低域、精彩に満ちて情感に溢れた中域と丁寧に表現される。心に沁み入ると言うよりは、心に入り込んで、内なる情感を呼び覚ますようなエモーショナリティがあり、満足度は高い。

 supercell「銀色飛行船」はピアノと弦楽のバランスが良く、ほどよくしっとり、ほどよくキラキラ、ほどよくのびやか、ほどよく叙情的と非常に均整のとれたところが見られる。情感に過剰に訴えかけるような臭みがなく、しかし胸にたしかに沁み込んでくるものがある。ボーカルは抑制的だが、表現は精緻で音像はしっかりしており、のびやかさもあって、サビでの昂揚感は格別。

 UVERWorld「CORE PRIDE」のドラムは量感と重厚さ、弾力感のバランスが良く、躍動的でありながら深みもあって、曲全体をリードする。楽器音は全体的に立ち上がりよく、アタック感もあるのでなかなかに濃密。

 歌組雪月花「回レ!雪月花」は全体的に密度が高く感じられるが、ガチャガチャせずに定位感と細かな音の輪郭が緻密丁寧に表現されるので、中毒性が高い。ボーカルも元気でのびやかであり、みずみずしくコシもあって快活で明るく楽しい。

 

【4】総評

 相変わらずバランス感覚の良いZERO AUDIO。このイヤホンはどちらかというと低域モデルであるが、高域や中域も十分に満足できる納得の出来で、万人向けの印象だ。何より驚くべきはそのコスパで、たしかに低価格のハイレゾ対応モデルが増えてきたとはいえ、5000円を切る価格でここまでのクオリティのハイレゾ対応モデルはほとんどなく、それでいて一昔前の10000円モデルに迫る、あるいはそれを凌駕するような音を奏でるこの機種には文句のつけようがない。おそらく同価格帯でほとんどの人がベストバイと感じるはずで、国民的イヤホンになりうる製品だ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 低域が濃密でありながら、うるさくならず、過剰とも言える音の奔流の中でのびやかさを失わないボーカル。クラブサウンド向けとしても秀逸な表現力だ。(Rasmus Faber「Ame(Rain)」)

 

 瑞々しくも優しいボーカルの色合いを大事にしながら、演出に加わる音の一つ一つにも丁寧に配慮して表現してくれる。やや音の重なりが多めの曲であるが、それが個々の音が精緻に描き分けられながら、一体性のある流れとして感じられる。

 

  ガチャガチャしがちなこの曲も、タイトと弾力性の両立したドラムが終始ほどよく引き締めながら、個々の音の掛け合いが中毒的といっていい鮮烈な形での一体性と調和を表現してくれる。(YellowCard「Believe」)

 

  定位感がしっかりしているので、空間的な中毒性の強いこういった曲の表現も秀逸で、飽きさせない。

 

ZERO AUDIO カナル型イヤホン ZERO BASS ZB-03 ブラック ZB-03JB

 

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【カナル型イヤホン ZERO AUDIO ZH-DX210-CB レビュー】コスパ最強クラス!3000円以下のイヤホンを買うなら、多少上乗せしてこれを買った方が良い。価格帯を超越した空間表現としなやかな音質

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ バッソ ZH-DX210-CB

 

おすすめ度*1

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ASIN

B0093VVPM4

 一部例外を除いてZERO AUDIO製品全般に言えることだが、正直外観デザインはチープ。装着感は悪くないが、LRはわかりづらく、毎回装着するときに確認する必要がある。遮音性はそこそこ高く、音漏れはほとんど目立たない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。細身のケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質的には高域は伸びやかでしなやか、空間に溶け込むように消失し、すっきりしている。中域は広めでやや柔らかめの耳当たりがよい味付けで、低域はゼロオーディオ製品全般に共通する、膜を張るようなやや粘る弾力のある音で自己主張は強くないが、存在感がある。何よりも素晴らしいのはそのバランス感覚で、音域の高低のバランス、左右と空間のバランス、ボーカルと楽器との距離関係と一体感に優れており、どんな曲でも大抵過不足なく聞くことが出来る万能さがある。どんな曲でも不満を感じづらいイヤホンというのは多くはないもののそれなりの数はあるが、どんな曲でも一定以上の満足感が得られるイヤホンというのはあまりない。それが低価格帯ともなればなおさらである。

 

[高音]:のびやかで上方向にきれいに消失する。空間との親和性が高く、浮き上がることなく、天井も感じさせない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域も広さを良く表現する。ピアノはやわらかく繊細さを感じる表現だが、弦楽にはのびやかさとほどよい厚みがあり、しかも弦楽中心の曲でもそれが目立ちすぎない品格ともいえるバランス感覚があって驚く。

[低音]:ほどよく弾力と反発感もあるが、硬くなりすぎずに空間に抜ける、やはり空間との調和性を感じる音。振動にはやや厚みがあり、100hz~40hzまで自然な減衰をするため、深掘り感もよく出る(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に広い。上下も境を感じさせないが、高域が空に抜けていく消失感があるのに対し、低域は一定の床面を感じさせる。ドームのような広い球状の空間を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:立ち上がりとアタック感が良好で必ずしも自己主張は強くないが、利きはよく、曲に塩味や酸味をうまく加える印象。ドラムは弾力的でズバンズバンといった色合い。重低音という言葉から想像されがちなドンという硬い重い音とはやや異なるのは留意が必要かも知れない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは伸びやか。ハイレゾ対応なんじゃないかと思うくらい高さと自然な抜けの良さを感じる、サビできれいに上へ伸び上がる表現は一級品。戻ってくる声色もつややかで、全体的にしなやかさを持っている。

 

【3】官能性

 分島花音「killy killy JOKER」はガチャガチャしがちな曲だが、このイヤホンはそつなくこなしている印象。弦楽が伸びやかで元気よく、ボーカルの力強さとコシ、のびやかさも出ていて、元気よく、重苦しさ・暗さがあまり感じられず、ポップな感じが強調されていて、ゴシックな雰囲気はフレーバーにとどまっている印象。それなら味気ないかと普通思うのだが、弦楽を始めとする表現が優麗で、世界観はうまく出ており、納得させられる。

 いきものがかり「未来惑星」はボーカルが元気よくのびやか。消失感も綺麗で変な余韻無く空間に溶け込む。ドラムは弾んで躍動的であり思わず耳が向く存在感があるが、支配しすぎない。演出音も過剰感なく空間に密度を加える表現で、ボーカルを邪魔せずに全体として調和が取れた世界観を表現している。

 Rasumus Faber「月の繭 JAZZ Ver.」は豊かな低域がのびやかで広い空間を作り出し、その上にピアノが繊細かつ優しい、月影を思わせる色づけを丁寧にしていく。パーカッションのハイハットは粒感良好で自己主張しすぎず、静寂な空間に星々の宝石のような小さいながらも強い輝きをまぶすように、彩りを与えている。虚空の中に自己主張せず、しかし存在感と神々しさを感じさせる月の姿がありありと浮かんでくる。

 

【4】総評

 とても5000円未満の価格帯のイヤホンとは思えない、バランス感覚の良さ、表現力の高さがあり、1万円クラスの製品とさえ渡り合えるほどの恐るべきコスパを感じる。一方で無駄を削ぎ落としたところが見られ、やや安っぽい外観デザインや使い勝手の面での配慮の少なさなどはあるが、価格を考えればこれもわずかな不満をこぼす愚痴・当てこすりでしかない。ただもう少し手を伸ばすと同じメーカーでハイレゾ対応かつデザインもゼロオーディオにしては珍しくかっこよく機能的な名機ZH-DWX10が控えており、欲を出すと迷うところではある。しかし、同価格帯では圧倒的すぎるともいえる表現力とコストパフォーマンスに他の選択肢はほぼないと言って良く、好みがはっきりしている人以外は、これを選んでほとんど間違いはない。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 重く鳴りすぎず抜けよく弾む元気なドラム。ガチャガチャせず方向感も広さも丁寧に表現される中域。ボーカルは中央で楽器とほどよく分離しており、混ざらないが離れすぎず一体感を失っていない。サビでは上方向に綺麗にボーカルが溶け込み、音楽全体の情感が素直に高まっていく。

 

 ギターやベースにエッジとアタック感が有り、パーカッションの立ち上がりも良く、疾走感がうまく出ていて、前に突貫していく展開が丁寧に表現される。低価格イヤホンでは楽器音に埋もれてぼやけやすいボーカルだが、このイヤホンでは温度感も失われず、息遣いさえも感じられる。

 

 空気感があり、情緒感に満ちている。しっとりとしたボーカルとそれを丁寧にフォローする楽器が一体となってノスタルジックな世界を作り上げている。ボーカルに素直に追随して目立ちすぎないが色づけを加える楽器音の調和した表現に、しつこいところを感じず没入でき、情景に浸れる。(坂本真綾「光の中へ」)

 

 サビに向かって天上へと高く飛翔していくこの曲のボーカルの表現をここまできれいに味わえる低価格イヤホンはほぼ皆無。穏やかに自問するような導入から、情景へと向かっていくにつれて昂揚していくボーカルが抜けた後の消失感もカタルシスに満ちており、中毒性が高い。(池田綾子「三日月」)

 

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ バッソ ZH-DX210-CB

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ハイレゾ対応イヤホン ZERO AUDIO ZH-DWX10 レビュー】良質な空間表現と秀逸な音域バランス感覚のゼロオーディオ、渾身のコスパモデル

ZERO AUDIO ハイレゾ音源対応 カナル型イヤホン DUOZA ZH-DWX10

 

おすすめ度*1

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ASIN

B00R3V8524

 空間表現の良さと高低のバランスの良い音域の鳴り方が丁寧な味付けになっていて、しかもミドルレンジの価格設定で手が出しやすい、個人的に注目しているメーカーがZERO AUDIO。そのZERO AUDIOの万人向け決定版と個人的に思うのがこのZH-DWX10だ。

 ZERO AUDIOらしいシンプルなハウジングでありながら、何気なく色分けされていて工業デザインとしての洗練を感じさせる、その付け心地は耳に優しく自然に収まる。

 耳にしっかりはまるせいか遮音性もなかなかに高く、音漏れも思ったより少なめ。

 

 この機種については音質比較レビューもあります。併せてお楽しみください。

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【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズはほとんどない。

 

 

【2】音質

 音質は全体的になめらかでのびやかであり、広く、高低もスムーズ。低域は膜を作る弾力のあるタイプの音で、中高域を邪魔せずに熱量と空間の広さに素直に貢献する。粘ったり硬く反響する音ではないので、ドラムはかなり柔らかいが、熱を空間全体に広げる存在感がある音だ。以前レビューした、こちらもお気に入りのひとつ、ZH-BX700は空間表現のよさは共通していたが、高域中心にややキラキラするところがあり精彩が強かった。それに対し、こちらはより丸く自然に近づいた印象で万人向き。ハイハットの粒感もかなり鮮明なので、場合によってドライさもよく表現される。

 

[高音]:なめらかでのびやかに広がる高域は個人的にかなり好み(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:鮮明度も高く、存在感はしっかりしながら広さを感じさせる良質な表現。空間を満たす空気感がかなりうまく出ている。

[低音]:ややブーミーで素直に減衰するが、50hz以降は少し沈み込む低音。締まり過ぎない厚みを持った振動音で、空間下方向全体に広い生命的な膜を作る。中高域を邪魔しない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:広く、そして高い。下方向は明確な床というよりは、柔らかい弾力膜、上方向も自然に消え入っていく高さがある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムの熱量はやや高め。弾力はそこそこで下方向に地熱を沈ませるが、圧は失われず生き生きしている。ハイハットの粒感も秀逸で耳に小気味よい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:つやつやなめらか。みずみずしくのびやか。ドライなハイハットなどに影響されない一貫性があり、非常にクリアに感じられるが、透明感は利きすぎる感じではなく、自然。

 

【3】官能性

 KOKIA「One by one, Day by day (The 5th season concert ver.)」は澄みやかでのびやかなボーカルとコンサート会場のライブ感空気感がうまく出ている。精密でありながら尖りすぎない音の色彩は自然に空間に溶け込んでいく。とりあえずこの表現力に文句なし。

 ROUND TABLE featuring Nino「Rainbow」はイヤホンによっては弦楽の密度と彩度が強く出過ぎて近く鳴りすぎることがあるが、このイヤホンは弦楽の色彩感を出しながら広さも表現しており、かつボーカルと楽器の一体感も失われていない。ドライでハスキーでありながら暖色の優しい色合いのボーカルがまた叙情的で美しい。

 nano.RIPE「月花」はドラム表現が絶妙。硬くなりすぎず、ぼやけすぎず、重すぎず、跳ねすぎず。生命的な膜を張って弾力あるリズムをもたらし、ボーカルと空間に生々しさを加える。この生命的な音色はこの曲の独白のような味わいに「cogito ergo sum」の実感を加えており、説得力を増して世界観を確かなものにしている。

 

【4】総評

 バランス良い音域表現、広い空間表現は秀逸だが、何よりこれで1万円を切る価格で手に入るというのがうれしい。味付けも万人向けで多くの人にとって納得の音質のはず。コスパは文句なく最強クラスで、しかもデザイン的にも奇を衒ったところはなく、手堅くまとめられていて品があってビジネススタイルの服装にもスポーツスタイルやラフな服装にも合う。同価格帯ではもはや死角なしといえるほど優秀なイヤホンだ。

 

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 濃厚な空気感、ブンブン言い過ぎずに生命的な色彩を失わない低域、のびやかで鮮やかなみずみずしいボーカル。ライブ感のある充満した空気も感じられる。(Rasmus Faber「AME(Rain)」)

 

 キンキンしないピアノが色彩だけを丁寧に加え、繊細な暖色ボーカルを精緻に表現している。全体的に生命的で良質。(南壽あさ子「フランネル」)

 

  鮮やかな季節の移り変わりを広い空間を支配する生命的な低域が表現する。生まれ散っていく命の移ろいが生々しい実感を伴って伝わってくる。(MINMI「四季ノ唄」)

 

  こちらもライブ空間の濃密な色彩が感じられる。空間に溶け込んでいくボーカルと鮮やかなアコースティックギターのサウンドが全てを満たしてくれる。

 

ZERO AUDIO ハイレゾ音源対応 カナル型イヤホン DUOZA ZH-DWX10

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【カナル型イヤホン ZERO AUDIO ZH-BX700 レビュー】良質な空間表現とバランスの良い音質で万能選手に近いが、シャープネス強めなところもある

ZERO AUDIO ZH-BX700

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ ドッピオ ZH-BX700-CD

 

おすすめ度*1

 

ZERO AUDIO ZH-BX700

ASIN

B00GPB59EA

 小型のイヤーピースで装着感はなかなかのカナル型イヤホン。遮音性は普通といった感じで、それほど高くなく、音漏れはやや少なめの印象。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、キャリングバッグ。タッチノイズは大きめ。

ZERO AUDIO ZH-BX700

 

【2】音質

 広さと密度のバランス、左右の張り出しの良さといった空間表現の妙にまず魅力がある。また解像度の高い音像のなめらかさのある音で耳に痛い場面は少なく、聴きやすい。ボーカルにはほどよい肉感もある。フラットに近い。

 

[高音]:のびやかさと突き抜け感に満ちているが、なめらかさも失われない艶やかさがある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:鮮明度の高い、なめらかさのある音。広さと密度どちらも充実している。
[低音]:100hz~30hzまできれいに減衰する。まとまりの強い引き締まった音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音像は締まっており、左右の張り出しがよく側面の表現に妙味があり、音楽に包まれる体感ができる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:立ち上がり良好(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:肉感もあるが暗くならず、のびやかで明るい元気な声。

 

【3】官能性

 KOKIA「you are not alone」は温度感が有りながらも、のびやかできれいに抜けていくボーカルを丁寧に表現する。コシもある。弦楽音に精彩があり、ピアノ音も綺麗が、全体として穏やかで優しいが力強さも失われない。

 いきものがかり「帰りたくなったよ」はまずボーカルが近く元気で力強い。それを囲むピアノも精彩に満ちている。弦楽はやや奥まるが、存在感は失われない。左右のパーカッションが明瞭で包まれている感覚が強め。

 petit milady「恋はみるくてぃ」はかなりシャープネスが強め。音がかなり弾け、刺さりやすいところがあり、若干耳に痛い出方。ボーカルは精彩があり、のびやかさもあるが、楽器が少しチクチクする。とはいえチクチクする恋の刺激を歌う曲調には合っているのかも知れない。

 早見沙織&東山奈央「Hello alone」は楽器音がボーカルに近く一体感がある。左右の張り出しが気持ちよく、包み込む充実感が魅力的。緻密さもよく出ていて密度も感じるが、のびやかさも失われない。

 

【4】総評

 全体としてバランス感覚に優れた印象がある。価格帯で考えるとずば抜けているところはないが、バランス良くまとまっているところは比較的万能にどんな曲も楽しめる。ただし高域と弾ける音は少しシャープネスが強く、クラブミュージックは曲によってエグ味が強く出てしまうかも知れない。ZERO AUDIO ZH-BX700

 

ZERO AUDIO インナーイヤーステレオヘッドホン カルボ ドッピオ ZH-BX700-CD

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。